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マニュアルページセクション 5: 標準、環境、マクロ Oracle Solaris 11 Information Library (日本語) |
- Solaris 10 ブランドゾーン
solaris10 ブランドは、brands(5) で説明されているブランドゾーンフレームワークを使用して、Solaris 10 バイナリアプリケーションを変更することなく、最新の Solaris オペレーティングシステムカーネルを備えたマシンで実行できるようにします。
solaris10 ブランドでは、ゾーン内での Solaris 10 10/09 (Solaris 10 Update 8) リリース以降の実行のみをサポートしています。
solaris10 ブランドには、Solaris 10 システムイメージを非大域ゾーンにインストールするために必要なツールが含まれています。Solaris 10 ネイティブゾーンを solaris10 ブランドゾーンに移行するために必要なツールもサポートされています。このブランドでは、最新の Solaris オペレーティングシステムが稼働している SPARC または x86 マシンのいずれかでの、32 ビットおよび 64 ビットの Solaris 10 アプリケーションの実行をサポートしています。
solaris10 ブランドは完全ルート非大域ゾーンモデルをサポートします。Solaris 10 ソフトウェアの必須パッケージおよび追加パッケージのすべてが、ゾーン固有のファイルシステムにインストールされます。
ゾーンは固有の zfs(1M) データセット上に構築される必要があり、ZFS だけがサポートされています。ZFS データセットは、ゾーンのインストール時または接続時に自動的に作成されます。ZFS データセットを作成できない場合、ゾーンのインストールや接続は行われません。
zonecfg(1M) ユーティリティーは、solaris10 ブランドゾーンを構成するために使用されます。ゾーンの作成時に SUNWsolaris10 テンプレートを使用することも、構成を手動で設定することもできます。ブランドゾーンのインストールが完了したあとは、そのゾーンのブランドの変更や削除を行うことはできません。zoneadm(1M) ユーティリティーは、ゾーンのブランドタイプの報告およびゾーンの管理に使用されます。zlogin(1) ユーティリティーは、ゾーンにログインするために使用されます。
現在、委任された ZFS データセット構成のサポートは実験的なもので、まだテストされていません。準仮想化された xVM ドメインでこれらのゾーンを実行するためのサポートは実験的なもので、ゾーン内の 64 ビット x86 アプリケーションで問題が見つかっています。/dev/sound デバイスをブランドゾーン内に構成することはできません。また、大域ゾーンで mdb(1) と dtrace(1M) を使用して solaris10 ブランドゾーン内で実行されているプロセスを検査する場合、これらは完全には機能しません。
solaris10 ブランドのインストーラでは、インストール済み Solaris 10 システムのイメージからのゾーンのインストールをサポートしています。これには、完全な flash_archive(4)、cpio(1)、または pax(1) xustar アーカイブを使用できます。cpio アーカイブは gzip(1) または bzip2(1) で圧縮することもできます。このイメージとしては、レベル 0 ufsdump(1M)、または Solaris 10 システムのルートディレクトリツリーの最上位パスも使用できます。標準の Solaris 10 配布メディアからゾーンをインストールすることはできません。
ネイティブゾーンを Solaris 10 システムから最新の Solaris オペレーティングシステムカーネルに移行するするために、attach サブコマンドでは、インストール済み Solaris 10 ネイティブゾーンのアーカイブからのゾーンのインストールをサポートしています。インストーラの場合と同様に、zonepath の cpio(1) または pax(1) xustar アーカイブを使用できます。cpio アーカイブは gzip(1) または bzip2(1) で圧縮することもできます。このイメージとしては、Solaris 10 ゾーンの zonepath ディレクトリツリーの最上位パスもイメージとして使用できます。Solaris 10 ネイティブゾーンからの移行に加え、同じ移行オプションを使用して solaris10 ブランドゾーンをあるホストから別のホストに移行することもできます。Solaris 10 を移行するときに、ゾーンが「疎ルート」ゾーンとして構成されている場合があります。この場合、アーカイブを作成する前に、ホスト上でゾーンを準備するようにしてください。これにより、継承されたディレクトリがアーカイブに含まれることが保証されます。
サポートされている zoneadm(1M) ブランド固有サブコマンドの引数は次のとおりです。
指定された Solaris 10 ネイティブゾーンイメージをブランドゾーンに接続します。-a も -d も指定されていない場合は、ゾーンの zonepath にゾーンのファイルがすでに正しくインストールされているとみなされます。
インストール済み Solaris 10 ネイティブゾーンまたは solaris10 ブランドゾーンの zonepath にある、cpio(1)、pax(1) xustar、または zfs アーカイブへのパス。cpio および zfs アーカイブは、 gzip または bzip2 を使用して圧縮できます。
sysidcfg ファイルを指定すると、接続後にゾーン上で sys-unconfig が実行されます。その後、sysidcfg ファイルがゾーンに適用されます。
インストール済み Solaris 10 ネイティブゾーンまたは solaris10 ブランドゾーンの zonepath の、zonepath ディレクトリのパス。
既存のインストール済みゾーンをコピーすることでゾーンのインストールを行います。このサブコマンドは、ゾーンをインストールするための代替手段となります。
複製されたゾーンの構成解除後に適用する sysidcfg ファイルを指定します。
指定された Solaris 10 システムイメージをゾーンにインストールします。-u オプションまたは -p オプションのどちらかが必須で、-a オプションまたは - d オプションのどちらかが必須です。
インストール済み Solaris 10 システムの flash_archive(4)、cpio(1)、pax(1) xustar、zfs アーカイブ、またはレベル 0 ufsdump(1M) へのパス。cpio および zfs アーカイブは、gzip または bzip2 を使用して圧縮できます。
インストール後に適用する sysidcfg ファイルを指定します。
インストール済み Solaris 10 システムのルートディレクトリのパス。
ゾーンのインストール後にシステム構成を維持します。
サイレントインストールします。
ゾーンのインストール後にゾーンに対して sys-unconfig を実行します。
インストールプロセスの詳細情報を出力します。
solaris10 ゾーンはユーザーレベルの Solaris 10 アプリケーションだけをサポートします。Solaris 10 デバイスドライバや Solaris 10 カーネルモジュールを solaris10 ゾーン内から使用することはできません。ただし、カーネルモジュールによっては、最新バージョンの Solaris カーネルモジュールをユーザーレベルの Solaris 10 アプリケーションに使用できる場合があります。
属性についての詳細は、attributes(5) を参照してください。
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cpio(1), mdb(1), pax(1), zlogin(1), dtrace(1M), ufsdump(1M), zfs(1M), zoneadm(1M), zonecfg(1M), flash_archive(4), attributes(5), brands(5), zones(5)