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Oracle Solaris Studio 12.3 インストールガイド     Oracle Solaris Studio 12.3 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  インストールの準備

2.  Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアのインストール

Oracle Solaris Studio ソフトウェアのインストール

ゾーンへのインストール

異なるアーキテクチャーのクライアントで使用するための Solaris サーバーへのインストール

代替ルートディレクトリへのインストール

複数システムへのインストール

デスクトップシステムへの IDE のインストール

グラフィカルユーザーインタフェースのインストーラを使用した Oracle Solaris Studio のインストール

GUI インストーラによるインストール

GUI インストーラを使用した実行時ライブラリのみのインストール

GUI インストーラによるインストール

非 GUI インストーラを使用した Oracle Solaris Studio のインストール

非 GUI インストーラによるインストール

非 GUI インストーラを使用した実行時ライブラリのみのインストール

非 GUI インストーラによるインストール

必要な Oracle Solaris OS パッチのインストール

開発ツールとマニュアルページ用の環境変数の設定

Oracle Solaris Studio 12.3 IDE の起動

3.  Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアのアンインストール

4.  トラブルシューティング

A.  インストーラ、アンインストーラ、install_patches ユーティリティーのコマンド行オプション

B.  スワップ領域の追加

C.  Oracle Solaris 12.3 のコンポーネントとパッケージ

D.  パッチの識別番号と説明

E.  Oracle Solaris Studio 12.3 コンポーネントのバージョン番号

索引

Oracle Solaris Studio ソフトウェアのインストール

Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアと必要な OS パッチを単一ユーザーシステムにインストールできます。また、このソフトウェアと OS パッチを、同じアーキテクチャーのクライアントシステムが使用するサーバーにインストールした後に、OS パッチを、サーバー上の Oracle Solaris Studio ソフトウェアにアクセスする各クライアントシステムにインストールすることもできます。


ヒント - ネットワークからのインストールには相当な時間がかかるため、可能であれば、ソフトウェアをインストールする予定の各システムにインストールバンドルのコピーを作成し、インストーラをローカルで実行してください。


ゾーンへのインストール

ソフトウェアを Solaris 10 システムのゾーンにインストールするには、そのゾーンでインストーラを実行します。大域ゾーンでインストールを行い、ソフトウェアをそのゾーンのみで使用できるようにするには、GUI インストーラの「現在のゾーンのみでインストールする」チェックボックスのチェックマークを付けるか、非 GUI インストーラの起動時に --current-zone-only オプションを指定します。

異なるアーキテクチャーのクライアントで使用するための Solaris サーバーへのインストール

異なるアーキテクチャーのクライアントシステムで使用するために、Solaris OS を実行しているサーバー上に Oracle Solaris Studio ソフトウェアをインストールできます。x86 ベースのクライアントシステムで使用するために SPARC ベースのサーバーにソフトウェアをインストールできます。あるいは、SPARC ベースのクライアントシステムで使用するために x86 ベースのサーバーにソフトウェアをインストールすることもできます。SPARC ベースシステム用のソフトウェアを x86 ベースシステムにインストールするには、またはその逆を行うには、インストーラの起動時に --ignore-architecture オプションを指定します。

代替ルートディレクトリへのインストール

代替ルートディレクトリを使用してソフトウェアをインストールするには、非 GUI インストーラを --use-alternative-root directory オプションで使用します。

複数システムへのインストール

ソフトウェアを複数システムにインストールするには、GUI インストーラを起動するときに --recordstate_file.xml オプションを使用してインストールを記録できます。これにより、非 GUI インストーラで --state state_file.xml オプションを指定して、インストールを繰り返すことができます。

デスクトップシステムへの IDE のインストール

Oracle Solaris Studio ソフトウェアをサーバーにインストールするときにインストーラに指示して、ほぼ任意のオペレーティングシステムを使用しているデスクトップシステムにインストールできるように構成された IDE (コードアナライザをインストールする場合はそれも) の配布を含む zip ファイルを生成できます。Oracle Solaris Studio ソフトウェアをインストールしたあとで、この配布ファイルをデスクトップシステムに解凍できます。デスクトップシステムで IDE を実行すると、それは配布を生成したサーバーをリモートホストとして認識し、Oracle Solaris Studio インストール内のツールコレクション (コンパイラ、make ツール、およびデバッガ) にアクセスします。

グラフィカルユーザーインタフェースのインストーラを使用した Oracle Solaris Studio のインストール

グラフィカルユーザーインタフェース (Graphical User Interface、GUI) のインストーラを使用すれば、インストールディレクトリと、インストールする Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアをコンポーネント単位で選択できます。GUI インストーラを起動するときの有効なコマンド行オプションの一覧については、「GUI インストーラのコマンド行オプション」を参照してください。

GUI インストーラを使用するには、Java 2 ソフトウェア開発キット (JDK) 5 Update 3 が必要です。

GUI インストーラによるインストール

  1. 現在スーパーユーザー (root) になっていない場合は、次のように入力してスーパーユーザーになります。
    su
    Password: root-password
  2. インストーラがあるディレクトリで、次のように入力してインストーラを起動します。
    ./solarisstudio.sh
  3. 「システム分析」ページに次の情報が示されます。
    • システムに必要な OS パッチがない場合。(インストーラの起動時に --nfs-server オプションを指定した場合、インストーラはシステムのパッチを確認しません。)

      これらのパッチをインストールする必要がある場合は、次の方法でインストールできます。

      • 「詳細情報」をクリックしてから、「install_patches.sh を今すぐ実行」をクリックします。


        注 - Oracle Solaris 10/09 または Oracle Solaris 9/10 を実行しているシステムでインストーラを実行している場合は、install_patches.sh ユーティリティーの実行中に次のメッセージのいずれかが表示されることがあります。

        For patch 147463-01, required patch 137137-09 does not exist.
        For patch 147464-01, required patch 137138-09 does not exist

        パッチ 147436-01 (SPARC プラットフォーム) またはパッチ 147437-01 (x86 プラットフォーム) は Oracle Solaris 8/11 を実行しているシステムにのみ必要なので、このメッセージは無視してかまいません。


      • Oracle Solaris Studio のインストール後に、install_patches.sh ユーティリティーをコマンド行から実行します。

      install_patches.sh ユーティリティーを起動するときの有効なコマンド行オプションの一覧については、install_patches.sh ユーティリティーのコマンド行オプション」を参照してください。

      サーバー上の Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアを使用する Oracle Solaris または Linux クライアントシステムにも、必要な OS パッチを install_patches.sh ユーティリティーでインストールする必要があります。詳細については、「必要な Oracle Solaris OS パッチのインストール」を参照してください。

    • IDE、dbxtool、DLight、およびコードアナライザの実行に必要な JDK 6, Update 24 がシステムに存在しない場合。これらのツールを使用する予定がある場合は、http://www.oracle.com/technetwork/java/javase/downloads/index.html から必要な JDK をダウンロードできます。

  4. 「Oracle Solaris Studio インストーラ」ページでは、インストールする Oracle Solaris Studio ソフトウェアのコンポーネントを選択できます。
    1. ソフトウェアのすべてのコンポーネントをインストールするには、「次へ」をクリックします。
    2. インストールするソフトウェアコンポーネントを選択する場合は、「ユーザー定義」をクリックします。「インストールをカスタマイズ」ダイアログボックスには、コンポーネントの一覧が表示され、インストール済みのコンポーネントはインストール済みであることが示されます。インストールしないコンポーネントについては、そのチェックボックスのチェックマークを外します。「OK」をクリックし、「次へ」をクリックします。

    注 - 実行時ライブラリのみをインストールするには、インストーラの起動時に --libraries-only オプションを指定しておく必要があります (「GUI インストーラを使用した実行時ライブラリのみのインストール」を参照)。


  5. 「Oracle Solaris Studio のインストール」ページで、次の操作を実行します。
    1. ソフトウェアをデフォルトのインストールディレクトリ /opt にインストールしない場合は、別のインストールディレクトリを指定します。すでにインストールされている Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアコンポーネントがある場合、インストーラは同じディレクトリに追加のコンポーネントのみをインストールします。
    2. デフォルトでは、インストーラは、Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアおよびマニュアルページへのシンボリックリンクを /usr/bin ディレクトリと /usr/share/man ディレクトリに作成します。以前の Sun Studio リリースへのシンボリックリンクが /usr/bin/usr/share/man にすでに存在する場合は、Oracle Solaris Studio 12.3 へのリンクで置き換えられます。シンボリックリンクを作成しない場合や、以前のリリースへのリンクを置き換えない場合は、「/usr/bin にシンボリックリンクを作成」チェックボックスのチェックマークを外します (インストール済みの Oracle Solaris Studio 12.3 へのリンクがすでに存在する場合、またはインストーラの起動時に --nfs-server を指定した場合は、チェックボックスは表示されず、リンクはインストールされません。)
    3. ゾーンがあるシステムでインストーラを実行している場合は、「Oracle Solaris Studio ソフトウェアを現在のゾーンのみにインストールする」チェックボックスが表示されます。デフォルトでは、インストーラはソフトウェアを現在のゾーンのみにインストールします。ソフトウェアをすべてのゾーンにインストールする場合は、このチェックボックスのチェックマークを外します。大域ゾーンでインストーラを実行する場合、現在のゾーンのみでインストールを実行すると、インストールされた製品は大域ゾーンのみに表示されます。
    4. IDE コンポーネントをインストールする場合に、デスクトップオペレーティングシステム用に構成された IDE (コードアナライザをインストールする場合はそれも) の配布を含む zip ファイルをインストーラで生成するには、「インストール時にデスクトップ配布を生成」チェックボックスを選択してチェックマークを追加します。生成された zip ファイルは、Oracle Solaris Studio インストールの lib ディレクトリに置かれます。
    5. 「次へ」をクリックします。
  6. 「サマリー」ページで、インストールするコンポーネントの一覧が正しいこと、およびシステムにインストールのための十分な空き容量があることを確認します。次に、「インストール」をクリックしてインストールを起動します。
  7. インストールが完了すると、「セットアップ完了」ページが表示されます。デフォルトでは、「インストール終了後に Oracle Solaris Studio ソフトウェアを登録します」チェックボックスにチェックマークが付いています。この時点で Oracle Solaris Studio インストールを登録しない場合は、チェックボックスをクリックしてチェックマークを外します。「完了」をクリックしてインストーラを終了します。
  8. インストールを登録することを選択した場合は、インストーラで Web ブラウザが開かれ、Oracle Solaris Studio のコピーを登録できるページが表示されます。登録は必須ではありませんが、使用している製品を整理でき、Oracle からタイムリーな情報を受け取ることができます。
  9. Oracle Solaris Studio 12.3 を Solaris または Linux クライアントシステムから使用する場合は、サーバーにある Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアとマニュアルページにアクセスするための PATHMANPATH を各クライアントシステムに設定します (「開発ツールとマニュアルページ用の環境変数の設定」を参照)。
  10. Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアをシングルユーザーシステムにインストールした場合は、次のように入力して、Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアのツールおよびマニュアルページへのアクセス設定が必要かどうかを確認します。
    /usr/bin/version
    1. /usr/bin/version: not found というメッセージが表示されるか、以前のバージョンの Studio ソフトウェアが報告された場合は、「開発ツールとマニュアルページ用の環境変数の設定」の、Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェア用の PATH および MANPATH の設定の説明を参照してください。
    2. Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアが報告された場合、PATHMANPATH を設定する必要はありません。

GUI インストーラを使用した実行時ライブラリのみのインストール

GUI インストーラを使用して、Oracle Solaris Studio 実行時ライブラリのみをインストールすることができます。


注 - インストーラを実行してライブラリのみをインストールする場合、最初にアンインストーラを実行してライブラリをアンインストールしないと、後でインストーラを実行して追加のコンポーネントをインストールすることはできません。


GUI インストーラによるインストール

  1. 現在スーパーユーザー (root) になっていない場合は、次のように入力してスーパーユーザーになります。
    su
    Password: root-password
  2. インストーラがあるディレクトリで、次のように入力してインストーラを起動します。
    ./solarisstudio.sh --libraries-only
  3. 「Oracle Solaris Studio インストーラ」ページで、「次へ」をクリックします。
  4. ライブラリをデフォルトのインストールディレクトリ /opt にインストールしない場合は、「Oracle Solaris Studio のインストール」ページで異なるインストールディレクトリを指定します。
  5. 「サマリー」ページで、システムにインストールのための十分な空き容量があることを確認します。次に、「インストール」をクリックしてインストールを起動します。
  6. インストールが完了すると、「セットアップ完了」ページが表示されます。「完了」をクリックしてインストーラを終了します。

非 GUI インストーラを使用した Oracle Solaris Studio のインストール

デフォルトでは、非 GUI インストーラは、Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアのすべてのコンポーネントをデフォルトのインストールディレクトリに暗黙のうちにインストールします。インストーラの起動時に --install-components オプションを指定すると、どのコンポーネントをインストールするかを選択できます。このオプションに指定できるコンポーネント名のリストについては、--print-components-description オプションを使用するか、「非 GUI インストーラのコマンド行オプション」を参照してください。

インストーラを --installation-locationdirectory オプションで起動すると、選択したディレクトリにコンポーネントをインストールできます。インストーラを --libraries-only オプションを使用して起動すると、実行時ライブラリのみをインストールできます (「非 GUI インストーラを使用した実行時ライブラリのみのインストール」を参照)。非 GUI インストーラを起動するときの有効なコマンド行オプションの一覧については、「非 GUI インストーラのコマンド行オプション」を参照してください。

非 GUI インストーラによるインストール

  1. スーパーユーザー (root) になっていない場合は、次のように入力してスーパーユーザーになります。
    su
    Password: root-password
  2. インストーラがあるディレクトリで、次のように入力してインストーラを起動します。
    ./solarisstudio.sh --non-interactive

    Oracle Solaris Studio ソフトウェアの選択したコンポーネントだけをインストールするには、--install-components オプションとインストールするコンポーネントの名前を含めます。

    IDE コンポーネントをインストールする場合に、デスクトップオペレーティングシステム用に構成された IDE (コードアナライザをインストールする場合はそれも) の配布を含む zip ファイルをインストーラで生成するには、--generate-desktop-dir オプションを含めます。生成された zip ファイルは、Oracle Solaris Studio インストールの lib ディレクトリに置かれます。

  3. インストーラはメッセージを表示せずに動作し、インストールが完了するとプロンプトを返します。インストーラはログファイルをディレクトリ /root/.nbi/logs に書き込みます。
  4. Oracle Solaris Studio 12.3 を Solaris または Linux クライアントシステムから使用する場合は、サーバーにある Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアとマニュアルページにアクセスするための PATHMANPATH を各クライアントシステムに設定します (「開発ツールとマニュアルページ用の環境変数の設定」を参照)。
  5. Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアをシングルユーザーシステムにインストールした場合は、次のように入力して、Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアのツールおよびマニュアルページへのアクセス設定が必要かどうかを確認します。
    /usr/bin/version
    1. /usr/bin/version: not found というメッセージが表示されるか、以前のバージョンの Sun Studio ソフトウェアが報告された場合は、「開発ツールとマニュアルページ用の環境変数の設定」 の、Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェア用の PATH および MANPATH の設定の説明を参照してください。
    2. Oracle Solaris Studio 12.3 ソフトウェアが報告された場合、PATHMANPATH を設定する必要はありません。

非 GUI インストーラを使用した実行時ライブラリのみのインストール

非 GUI インストーラを使用して、Oracle Solaris Studio 実行時ライブラリのみをインストールすることができます。


注 - インストーラを実行してライブラリのみをインストールする場合、最初にアンインストーラを実行してライブラリをアンインストールしないと、後でインストーラを実行して Oracle Solaris Studio ソフトウェアをインストールすることはできません。


非 GUI インストーラによるインストール

  1. スーパーユーザー (root) になっていない場合は、次のように入力してスーパーユーザーになります。
    su
    Password: root-password
  2. インストーラがあるディレクトリで、次のように入力してインストーラを起動します。
    ./solarisstudio.sh --non-interactive --libraries-only
  3. インストーラはメッセージを表示せずに動作し、インストールが完了するとプロンプトを返します。インストーラはログファイルをディレクトリ /root/.nbi/logs に書き込みます。