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Oracle® Fusion Middleware Oracle Data Integratorインストレーション・ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B62263-03
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3 Oracle Data Integratorの構成

インストールが終わったら、Oracle Data Integratorの特定の機能を使用する前に次のコンポーネントを1つ以上構成する必要があります。

3.1 WebLogicドメインの構成

Oracle Data IntegratorのJava EEコンポーネントでの作業を行うには、ODIドメイン内の管理対象サーバーを構成する必要があります。これらのタスクの多くは、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用して自動化できます。ドメインの構成が終了したら、「ODIのインストールの検証」を参照して、ドメインが適切に構成されているか確認してください。


注意:

クラスタ化または高可用性の構成でODIを使用する場合、追加構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』のOracle Data Integratorの高可用性に関する項を参照してください。

Windowsのコマンド・プロンプトから、またはUNIXシステムで、グラフィカル・モードで構成ウィザードを起動するには、次の手順に従います。

  1. 製品がインストールされているシステムにログインします。

  2. MS-DOSコマンド・プロンプト・ウィンドウ(Windowsの場合)またはコマンド・シェル(UNIXの場合)を開きます。

  3. 次のディレクトリに移動します。

    • UNIXオペレーティング・システム:

      ODI_HOME/common/bin

    • Windowsオペレーティング・システム:

      ODI_HOME\common\bin

  4. 次のコマンドの実行

    • UNIXオペレーティング・システムの場合

      sh config.sh

    • Windowsオペレーティング・システムの場合

      config.cmd

  5. 『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるドメインの作成』の説明に従って、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードで必要な情報を入力します 。

    図3-1に示す「ドメイン・ソースの選択」画面に、インストールに基づいて構成できるODI固有のコンポーネントがリストされます。Oracle Data Integratorコンポーネントを使用して既存のドメインを拡張するように選択することもできます。既存のドメインを拡張する場合は、ドメイン内の構成されていない製品のみ使用できます。


注意:

ODI動的エージェント・テンプレートをデプロイする前に、ドメイン内にODIエージェント・ライブラリ・テンプレートをデプロイする必要があります。

エージェント・ライブラリは、各ドメインに一度デプロイするのみで構いません。構成ウィザードにより、テンプレートがデプロイされたことが自動的に認識されます。ドメインには動的エージェント・テンプレートをいくつでもデプロイできます。

ODIテンプレートの詳細は、『Oracle Fusion Middlewareドメイン・テンプレート・リファレンス』を参照してください。


図3-1 Fusion Middleware構成ウィザードの「ドメイン・ソースの選択」画面

表3-1の説明が続きます。
「図3-1 Fusion Middleware構成ウィザードの「ドメイン・ソースの選択」画面」の説明

Oracle Data Integrator製品 依存関係
Oracle Enterprise ManagerプラグインODI用 Oracle Enterprise Managerは同じドメインにインストールする必要があります。
Oracle Data Integrator SDK Webサービス Oracle JRF
Oracle Data Integratorコンソール Oracle JRF
Oracle Data Integratorエージェント Oracle JRF、デプロイされるエージェント・ライブラリ
Oracle Data Integratorエージェント・ライブラリ Oracle JRF
Oracle Data Integrator SDK共有ライブラリ・テンプレート Oracle JRF

注意: テンプレートのバージョンは11.1.1.0です。テンプレートのバージョンはパッチセット・リリースによって変わりません。



注意:

ODI Java EEコンポーネントがインストールされている場合は、新規ドメインの作成を開始したときに、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードでこれらのコンポーネントが自動的に表示されます。依存関係が存在する場合は、その依存関係がOracle Fusion Middleware構成ウィザードで自動的に管理されます。

図3-2に示すように、Oracle Data IntegratorのJava EEコンポーネントでの作業を行うには、ODIドメイン内の管理対象サーバーを構成する必要があります。Oracle Enterprise Managerコンソールを使用してODIドメインを管理する場合は、デフォルト・リスニング・ポートの8001を使用します。8001以外のリスニング・ポートは、Enterprise Managerコンソールから正しくロードされません。

図3-2 ODI管理対象サーバーの構成

周囲のテキストで図3-2を説明しています。

WebLogicドメインの作成と構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードによるドメインの作成』を参照してください。

3.2 ODI Studio、リポジトリおよびスタンドアロン・エージェントの構成

特定のコンポーネントのインストールでは、次の手動ステップが必要な場合があります。

3.2.1 追加ドライバとオープン・ツールの追加

ODIインストールには、次のテクノロジ: Oracle、Hypersonic SQL、SQL Server、 Sybase ASEおよびDB2 UDBのDataDirectドライバ・セットが含まれます。追加ドライバとオープン・ツールが必要な場合は、それらを次のディレクトリにあるスタンドアロン・エージェントとODI Studioに追加する必要があります。

  • UNIX/Linuxオペレーティング・システムの場合:

    $HOME/.odi/oracledi/userlib

    このフォルダにはadditional_path.txtファイルが含まれ、これにより/userlibディレクトリの外にある追加ファイルやフォルダを宣言できます。ODI Studioはこれからライブラリやドライバを取得します。このフォルダは、ODI Studioを初めて起動した後に作成されることに注意してください。

    スタンドアロン・エージェント

    ODI_HOME/oracledi/agent/drivers/

  • Windowsオペレーティング・システムの場合

    %APPDATA%\odi\oracledi\userlib

    %APPDATA%は、ユーザーのWindows Application Dataディレクトリです(通常はC:\Documents and Settings\<user>\Application Data)。このフォルダは、ODI Studioを初めて起動した後に作成されることに注意してください。

    スタンドアロン・エージェント

    ODI_HOME\oracledi\agent\drivers


注意:

ODI 11gインストールには、PostgreSQLデータベースのJDBCドライバは含まれていません。PostgreSQLを使用するには、http://jdbc.postgresql.org/download.htmlからpostgresql-8.4-701.jdbc4.jarをダウンロードしてから、上記手順に従ってください。

3.2.2 リポジトリの手動作成

サポートされていないテクノロジまたはリポジトリ・トポロジが原因でRCUからリポジトリ作成を行えなかった場合は、ODI Studioを使用してリポジトリを作成、構成します。

詳細手順は、付録F「Oracle Data Integrator Studioを使用したリポジトリの作成」を参照してください。

3.2.3 既存リポジトリへの手動接続

インストール中にリポジトリ接続が構成されなかった場合は、ODI Studioを使用してリポジトリへの接続を作成します。

詳細手順は、付録F「Oracle Data Integrator Studioを使用したリポジトリの作成」を参照してください。

3.2.4 ODI Studioで使用される言語の変更

ODI Studioで使用される言語は、次のようにodi.confファイルを編集することで変更できます。

  1. odi.confファイルを編集のために開きます。このファイルは次のディレクトリにあります。

    ODI_HOME\studio\oracledi-studio\oracledi\client\odi\bin

  2. odi.confファイルに次の行を追加します。(この例はUS Englishの場合の変更を示しています):

    AddVMOption -Duser.language=en

    AddVMOption -Duser.region=US

言語のサポートに適したシステム・フォントを必要に応じてインストールしておいてください。


注意:

言語を日本語に変更する場合は、テキストの切捨てに関する問題を避けるため、LANG=ja_JP.utf8ではなくLANG=ja_JP.usjisを使用してください。

3.2.5 スタンドアロン・エージェントの手動構成

スタンドアロン・エージェントのインストール中に、エージェントが事前構成されて既存リポジトリに接続されます。「リポジトリ構成」画面でリポジトリ構成のスキップオプションを選択している場合は、エージェントはインストールされますが、構成されません。

  1. スタンドアロン・エージェントの場合、マスター・リポジトリに接続し、トポロジで次の情報を含めて物理エージェントを定義します。

    • 名前: 物理エージェントの名前。

    • ホスト: スタンドアロン・エージェントを起動するホストの名前。

    • ポート: スタンドアロン・エージェントを起動するこのホスト上のポート。1024と65535の間の、他のOracleホームで現在使用されていないポート番号を入力します。このポートのデフォルトは20910です。

    • Webアプリケーション・コンテキスト: oraclediagent(このパラメータはスタンドアロン・エージェントでは変更できません。)


    参照:

    トポロジでエージェントを宣言する詳細手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の「物理エージェントの作成」を参照してください。

  2. odiparams.bat/shファイルを編集してエージェントを手動で構成し、正しいリポジトリにポイントさせます。Oracle Universal Installerを使用してスタンドアロン・エージェントをインストールし、インストール時にリポジトリ接続を構成するよう選択した場合、odiparamsファイルは事前に構成されています。これらのパラメータのリストは、表3-1を参照してください。

    表3-1 リポジトリ接続情報

    パラメータ 説明

    ODI_MASTER_DRIVER

    マスター・リポジトリに接続するために使用するJDBCドライバ。

    ODI_MASTER_URL

    マスター・リポジトリに接続するために使用するJDBC URL。

    ODI_MASTER_USER

    マスター・リポジトリに接続するために使用するデータベース・アカウント。

    ODI_MASTER_ENCODED_PASS

    データベース・アカウントのパスワード。パスワードはencode.[sh|bat] <password>コマンドでコード化される必要があります。

    ODI_SECU_WORK_REP

    接続先の作業リポジトリの名前。この作業リポジトリは、シナリオを起動するデフォルトのリポジトリです。

    ODI_SUPERVISOR

    ODIスーパーバイザ・ユーザーの名前。このスーパーバイザ・ユーザーは、エージェントがマスター・リポジトリに接続するために使用します。

    ODI_SUPERVISOR_ENCODED_PASS

    このユーザーのパスワード。パスワードはencode.[sh|bat] <password>コマンドでコード化される必要があります。

    ODI_USER

    シナリオの起動に使用されるODIユーザーの名前。コマンドラインからシナリオを起動するときに、このユーザーの資格証明が使用されます。

    ODI_ENCODED_PASS

    このODIユーザーのパスワード。

    ODI_CONNECTION_RETRY_COUNT

    リポジトリ接続が失敗した場合に接続を確立するための再試行回数。0に設定すると、再試行は実行されません。デフォルトは10です。

    注意: RETRYパラメータにより、リポジトリが失敗して一時的に使用できなくなった場合に、エージェントがセッションを継続できるようにします。このシナリオは主としてOracle RAC構成に適用されます。

    ODI_CONNECTION_RETRY_DELAY

    リポジトリ接続が再試行される間隔(ミリ秒)。デフォルトは1000です。


    次の例は変更されたodiparams.bat/shファイルを示しています。

    ODI_MASTER_DRIVER=oracle.jdbc.driver.OracleDriver
    ODI_MASTER_URL=jdbc:oracle:thin:@ours:1521:ORA9
    ODI_MASTER_USER=ODI_11G
    ODI_MASTER_ENCODED_PASS=gxfpqkz074jeaCpL4XSEFzxoj8E0p
    ODI_SECU_WORK_REP=WORKREP
    ODI_SUPERVISOR=SUPERVISOR
    ODI_SUPERVISOR_ENCODED_PASS=fJya.vR5kvNcu9TtV,jVZEt
    

参照:

スタンドアロン・エージェント、Java EEエージェントでの作業方法、およびロード・バランシングの処理方法に関する詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の「エージェントの管理」を参照してください。

3.2.6 スタンドアロン・エージェントの起動

トポロジでスタンドアロン・エージェントを定義したら、それを起動して、事前定義されたスケジュールまたはオンデマンドでシナリオを実行できます。

スタンドアロン・エージェントを起動するには:

  1. ディレクトリをOracle Data Integratorエージェントの/agent/binディレクトリに変更します。

  2. 次のコマンドを入力してエージェントを開始します。

    • UNIXシステムの場合:

      ./agent

    • Windowsシステムの場合:

      agent.bat

エージェント構成パラメータ

表3-2では、エージェントの構成を可能にする各種パラメータをリストしています。パラメータの前には"-"の文字が置かれ、使用できる値の前には"="の文字が置かれています。コマンドを入力する際には、オペレーティング・システム固有のデリミタの構文を考慮してください。

表3-2 エージェント構成パラメータ

パラメータ 説明

-PORT=<port>

エージェントがリスニングしているポート。デフォルト値は20910です。このポートは、トポロジの物理エージェント定義で指定されているポートと完全一致する必要があります。

-NAME=<agent name>

これは使用されている物理エージェントの名前です。この名前は、トポロジで定義されている物理エージェントの名前と一致する必要があります。このパラメータが指定されていない場合、エージェントはデフォルト名OracleDIAgentで開始されます。

-JMXPORT=<jmx_port>

JMXエージェントのポート番号。エージェントはこのポートでリスニングし、メトリックを提供するJMXリクエストを待機します。デフォルト値はリスニング・ポート + 1000です。たとえば、<port>=20910の場合、<jmx_port>=21910となります。


たとえばUNIXでは、次のコマンドにより、ポート20300agent_001としてリポジトリで宣言されているスタンドアロン・エージェントが開始されます。

./agent.sh -PORT=20300 -NAME=agent_001

警告:

Windowsプラットフォームの場合は、"="記号またはスペースが含まれるコマンド引数を、二重引用符を使用して区切る必要があります。例:

agent.bat "-PORT=20300" "-NAME=agent_001"


3.3 Java EEコンポーネントの構成

この項では、Java EEエージェント、Oracle Data IntegratorコンソールおよびOracle Enterprise Managerのインストール後のステップについて説明します。

Oracle Data Integratorテンプレートをデプロイ後、WebLogicサーバーにデプロイされたJava EEエージェント、Oracle Data IntegratorコンソールおよびOracle Enterprise Managerアプリケーションを起動する前に、次のステップを実行する必要があります。

3.3.1 トポロジでのJava EEエージェントの宣言

すべてのJava EEコンポーネントは、デフォルトのテンプレートで事前定義されます。デフォルトのJava EEエージェントにはテンプレートがありますが、エージェントはリポジトリで宣言されません。そのため、エージェントをリポジトリで構成する必要があります。

  1. トポロジ・ナビゲーションで、マスター・リポジトリに接続し、Java EEエージェントを宣言して次の項目を指定します。

    • 名前: 物理エージェントの名前。

      注意: デフォルトのJava EEエージェントを使用する場合、OracleDIAgent(大文字/小文字は区別される)というエージェントを作成する必要があります。また、Java EEのインストール時に作成されるデフォルトのエージェントを使用する場合、新しいテンプレートを作成する必要はありません。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のエージェントの管理に関する項を参照してください。

    • ホスト: Java EEを起動するホストの名前。

    • ポート: Java EEエージェントがデプロイされるWLSサーバーのポート番号。

    • 「プロトコル」: エージェント接続に使用するプロトコル。使用可能な値は、httpまたはhttpsです。デフォルトはhttpです。

    • Webアプリケーション・コンテキスト: デフォルト値はoraclediagentです。エージェント・テンプレートをデプロイするときにはこれが名前セットと一致している必要があります。

トポロジでJava EEエージェントを宣言する詳細手順は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の「エージェントの管理」を参照してください。

3.3.2 Java EEエージェント・テンプレートの生成

Java EEエージェント・テンプレートは、ODI Studioから生成できます。これは、エージェント・コードを、トポロジで宣言されたソースまたはターゲットおよび作業またはマスター・データソースを含む追加ドライバと合わせて1つにまとめるのに必要です。ODI Studioでのデータソース宣言、デプロイメントおよびテンプレート生成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』のJava EEエージェントに関する項を参照してください。


注意:

デフォルトのテンプレートには、リポジトリを接続するためのデータソース、jdbc/odiMasterRepositoryおよびjdbc/odiWorkRepositoryが含まれます。これらのJNDI名は、デフォルトの実行エージェントまたはOracle Data Integratorコンソール・テンプレートで参照されます。生成されたエージェント・テンプレートを使用する場合は、このテンプレートに含まれるデータソースがこのエージェントに対するトポロジで宣言するデータソースになります。このテンプレートにはオプションでドライバ・ファイルも含みます。

3.3.3 資格証明ストアのエントリの追加

Java EEコンポーネントがリポジトリに接続するために必要なOracle Data Integratorのユーザー名とパスワードは、ODI構成ファイルには格納されていません。この情報は、Application Serverの資格証明ストアに格納されています。これがリポジトリの認証に必要な場合は、ODI Java EEコンポーネントは資格証明ストアのエントリを参照します。このエントリはデフォルトでoracle.odi.credmapという名前のマップとキーによって識別されます。


注意:

資格証明ストアのエントリへの修正は、あるドメインにODIコンソールおよびOracle Enterprise Managerがデプロイされ、他のドメインにエージェントがデプロイされる場合のみ必要です。

3.3.3.1 Java EEエージェント用の資格証明ストアのエントリ

Java EEエージェントは、ログインとパスワードを格納する単一キーを必要とし、これを使用してリポジトリに接続します。キーは、エージェントの作成時に指定されたSupervisor Key値で(このキーはデフォルトのエージェント・テンプレートではSUPERVISOR)、ユーザーとパスワードは、スーパーバイザ権限を持つユーザーの有効なユーザー名とパスワードの組合せにする必要があります。

たとえば、デフォルトのテンプレートを使用してSUPERVISORユーザーによりリポジトリを作成するには、次のようにWLSTコマンドを使用してキーを作成する必要があります。

  1. ODI_HOME/common/binディレクトリに移動します。

    Oracle Data Integratorを使用する場合は、このディレクトリからWLSTを使用する必要があることに注意してください。Oracle WebLogic Serverに付属のデフォルトのWLSTスクリプトは動作しません。WLSTコマンドの使用方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンスを参照してください。

  2. wlstを開始します。

    • UNIXオペレーティング・システムの場合

      ./wlst.sh
      
    • Windowsオペレーティング・システムの場合

      wlst.cmd
      
  3. ユーザー名とパスワードのかわりとなる次のWLSTコマンドを実行します。

    connect('weblogic','welcome1','t3://localhost:7001')
    createCred(map="oracle.odi.credmap", key="SUPERVISOR", user="SUPERVISOR", password="supervisor1", desc="Key for Supervisor")
    disconnect()
    

3.3.3.2 Oracle Enterprise Manager用の資格証明ストアのエントリ

Oracle Enterprise Managerには、ドメインにデプロイされたエージェントに接続してそれらを管理するためのODIスーパーバイザ・キーが必要です。このキーはJava EEエージェント用に作成されたキーと同じです。

このキーに加えて、Oracle Enterprise Managerには2番目のキーが必要です。このキーには、ODI Java EEエージェントをデプロイして管理する必要のある各ドメインに対するWebLogic管理者のユーザー名とパスワードを含みます。

2番目のキーは、ドメインから名前が付けられ、有効なWebLogic管理者のユーザー名とパスワードを含みます。

たとえば、デフォルトのテンプレートを使用して、それをbase_domainという名前のドメイン内にWebLogicという名前のWebLogic管理者によりデプロイする場合、次のWLSTコマンドを使用してキーを作成できます。

createCred(map="oracle.odi.credmap", key="SUPERVISOR", user="SUPERVISOR", password="******", desc="Key for Supervisor")
 
createCred(map="oracle.odi.credmap", key="base_domain", user="weblogic", password="*******", desc="Username and password for base_domain")

シナリオ例:

  1. 3つのエージェントOdiAgent1、OdiAgent2、OdiAgent3は、トポロジで物理エージェントとして定義されています。

  2. OdiAgent1とOdiAgent2はJava EEエージェントで、OdiAgent3はスタンドアロン・エージェントです。

  3. OdiAgent1はagent_1_domainという名前でWLSドメインにデプロイされ、OdiAgent2はagent_2_domainという名前でWLSドメインにデプロイされます。どちらのドメインも管理者としてWebLogicユーザーを使用します。

  4. SUPERVISORという名前のユーザーがマスター・リポジトリで宣言され、Java EEエージェント・テンプレートの作成時にSUPERVISORがスーパーバイザ・キー値として指定されます。

次の一連のWLSTコマンドにより、適切なエントリが作成されます。

createCred(map="oracle.odi.credmap", key="SUPERVISOR", user="SUPERVISOR", password="SUPERVISOR", desc="Key for Supervisor")
 
createCred(map="oracle.odi.credmap", key="agent_1_domain", user="weblogic", password="*****", desc="Username and password for agent_1_domain")
 
createCred(map="oracle.odi.credmap", key="agent_2_domain", user="weblogic", password="*****", desc="Username and password for agent_2_domain")

資格証明マップを作成したら、Java EEコンポーネントを起動できます。エージェントは完全に機能しますが、Oracle Data IntegratorコンソールとOracle Enterprise Managerには追加の構成が必要な場合があります。詳細は、「ODIコンソール接続の構成」「ODIプラグインを使用したOracle Enterprise Managerの構成」を参照してください。

Oracle Data Integrator JEE構成オプションの詳細は、『Oracle Fusion Middleware高可用性ガイド』のOracle Data Integratorの高可用性に関する項を参照してください。

3.3.4 ODIコンソール接続の構成

Oracle Data Integratorコンソールのテンプレートは、次の2つの接続別名を使用して作成されます(デフォルト)。

  • 作業レポジトリは、2つのデフォルトのデータソースjdbc/odiMasterRepositoryおよびjdbc/odiWorkRepositoryの後の作業リポジトリに接続します。

  • マスター・レポジトリは、デフォルトのデータソースjdbc/odiMasterRepositoryの後のマスター・レポジトリに接続します。

ODIコンソールからこれらのリポジトリにアクセスするかOracle Enterprise Managerからそれらを監視するために、リポジトリ接続を追加する必要な場合は、ODIコンソール・インタフェースから接続を追加します。

ODIコンソールに新規接続を追加するには:

  1. Oracle Data Integratorコンソール・アプリケーションを起動します。

  2. 「管理」タブを開きます。ODIコンソールにスーパーバイザ権限を持つユーザーとして(既存のリポジトリ接続を使用して)接続します。「管理」タブを選択します。

    接続がまだ構成されていない場合は、ログイン画面の右上隅に「管理」タブへのリンクが表示されます。

  3. 「管理」ナビゲーション・タブで「リポジトリ接続」ノードに移動します。

  4. ナビゲーション・タブのツールバーで「作成」をクリックします。このオブジェクトの「リポジトリ接続の作成」ダイアログが表示されます。

  5. リポジトリ接続の値を指定します:

    • 接続別名: ログイン・ページに表示される接続名。

    • マスターJNDI URL: マスター・リポジトリ・データベースに接続するためのデータソースのJNDI URL。

      例: jdbc/odiMasterRepository

    • スーパーバイザ・ユーザー名: スーパーバイザ権限を持つOracle Data Integratorユーザーの名前。Oracle Data Integratorコンソールでリポジトリへの接続に使用されます。このユーザーのパスワードは、WebLogic Server資格証明ストアで宣言されている必要があります。

    • 作業JNDI URL: 作業リポジトリ・データベースに接続するためのデータソースのJNDI URL。このフィールドに値を指定しない場合は、マスターへのリポジトリ接続しか許可されず、ナビゲーションはトポロジ情報に限定されます。

    • JNDI URL: 環境ネーミング・コンテキスト(ENC)を使用する場合は、このオプションを選択します。このオプションを選択すると、Oracle Data Integratorコンソールはデータ・ソース名の前に文字列java:comp/env/を自動的に付加して、アプリケーション・サーバーのJNDIディレクトリで識別できるようにします。JNDI標準は、Oracle WebLogic Serverではサポートされておらず、グローバル・データ・ソースに対してはサポートされていないことに注意してください。

      例: jdbc/odiWorkRepository

    • デフォルト: ログイン・ページでこのリポジトリ接続がデフォルトで選択されるようにする場合は、このオプションを選択します。

  6. 「保存」をクリックします。新規リポジトリ接続が「管理」ナビゲーション・タブに表示されます。

リポジトリ接続の作成についての詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の管理操作の実行に関する項を参照してください。

3.3.5 ODIプラグインを使用したOracle Enterprise Managerの構成

Oracle Enterprise ManagerをOracle Data Integratorコンソールとともに使用する場合、エージェントが別のドメインに存在する際は、3.3.3項に示すように、最初に適切なOracle Enterprise Managerの資格証明ストアのエントリを作成する必要があります。

次のプロセスでドメインの検出が行われます。

  1. Oracle Enterprise Managerは、構成ファイルDOMAIN_HOME/config/oracledi/config.propertiesに指定されている場所で、リポジトリ接続を格納するOracle Data Integratorコンソール構成ファイル(repositories.xml)を見つけます。

  2. Oracle Enterprise Managerは、Oracle Data Integratorコンソールで宣言されているリポジトリ接続を解析し、すべてのマスターに接続を試みて、そのステータスとエージェントのリストを取得します。エージェントまたはリポジトリは、停止している場合でもOracle Enterprise Managerに表示されます。

  3. ドメイン上のすべてのエージェントがステータスとともにドメインに表示され、通知の投稿が開始されます(開始されている場合)。

注意: Oracle Enterprise Managerが検出したURLとは異なるURLを使用して、Oracle Enterprise ManagerをOracle Data Integratorコンソールまでドリルダウンさせるには、このURLをOracle Enterprise Managerで再構成する必要があります。再構成は必須ではありませんが、Oracle Data IntegratorコンソールへのHTTPロード・バランシングにファイアウォールを使用している場合は必要になることがあります。

Oracle Enterprise Managerの使用についての詳細は、『Oracle Fusion Middleware管理者ガイド』を参照してください。