コンテンツ・フォリオはオプションのコンポーネントで、Oracle WebCenter Content Serverとともに自動的にインストールされます。有効な場合は、複数のコンテンツ・アイテムの論理グループをOracle WebCenter Content Serverのセキュアな環境内から収集、追跡およびアクセスするための迅速かつ効果的な方法を提供します。
たとえば、次回のパンフレットに関連するすべてのアイテム(イメージ、ロゴ、法的表示、広告コピーなど)をワークフロー・プロセスを介して収集し、送信できます。承認された後、関連付けられたすべてのコンテンツをダウンロードして、印刷用に送信できます。
この章には次の項があります。
コンテンツ・フォリオは、リポジトリにチェックインされたXMLファイルで、要素を使用してノード、スロットおよび指定されたコンテンツ・アイテムの階層構造を定義します。コンテンツ・フォリオは実際には論理的グループで、つまり、コンテンツを構造化するフレームワークです。簡易フォリオ は単一階層のコンテナで、 詳細フォリオ はフォルダ内の階層でコンテンツをネストできます。詳細フォリオを使用すると、コンテンツ・アイテムの収集前、収集中または収集後に階層を確立できます。
既存のフォリオにコンテンツを追加したり、変更されないようにロックできます。リポジトリを検索することによって、コンテンツ・アイテム・フォリオを追加できます。新しいアイテムをリポジトリにチェックインするか、既存のコンテンツを検索すると、コンテンツ・アイテムを詳細フォリオに追加できます。詳細フォリオには、Webサイトや共有ネットワーク・ドライブなどの外部リソースへのハイパーリンクを含めることもできます。
コンテンツ・フォリオを使用すると、次の機能が追加されます。
コンテンツをフラットな簡易フォリオ構造に編成する
コンテンツを階層のある拡張フォリオ構造に編成する
フォリオ作成時に選択するための事前構造化されたテンプレートを作成する
フォリオの構造を動的に変更する
フォリオの構造をロックして動的に変更されないようにする
コンテンツ・フォリオをロックして追加されないようにする
フォリオのロックを解除して追加できるようにする
リビジョンを追跡せずにフォリオを変更する
リビジョンを追跡するためにフォリオのスナップショットを取得する
.zip、.pdfまたはXML形式のフォリオ・コンテンツのレンディションをダウンロードする
コンテンツ・アイテムの収集に使用する複数の構造化されていないコンテンツ・バスケットを作成する
コンテンツ・フォリオのインストール中には、いくつかの変更がOracle WebCenter Content Serverに適用されます。
追加のメタデータ・フィールド: フォリオまたはテンプレートの現行の状態を記録するために、次のメタデータ・フィールドが追加されます。
CpdIsTemplateEnabled
CpdIsLocked
追加のビュー: 次のビューが追加され、コンテンツ・フォリオの表をJavaScriptに通信するためにフォリオ編集ページで使用されます。
NodPropertyView
LinkPropertyView
NodeRemovalTypeView
CpdTreeDisplayFunctionMapView
CpdPopupEditActionsView
ItemPropertyView
PneDocProfileView
追加のリレーション: PneDocProfileViewでは、GenericUserProfileRelationが使用されます。
追加の表: 次の表には、システム内のコンテンツに対するフォリオとコンテンツ・バスケットのリンクが記録されます。
CpdLinks
CpdArchiveLinks
CpdBasketLinks
CpdEditHistory
フォリオが無効化された場合でも、Oracle WebCenter Content Serverに加えられた変更はそのままになります。
フォリオを作成するとき、フォリオを事前定義済テンプレートに基づく構造にでき、作成または編集するときに、必要に応じて変更できます。
この項の内容は次のとおりです。
フォリオ・テンプレートは、ノード、サブノード、スロットおよびフォリオの作成時に必要なコンテンツ・アイテムの事前定義された編成です。ユーザーは、詳細フォリオを作成する際に、フォリオ・テンプレートを選択できます。フォリオ・テンプレートはOracle WebCenter Content Serverにチェックインして管理されるXMLファイルで、いつでも編集または改訂できます。テンプレートに対するリビジョンは、そのテンプレートに基づいた既存のフォリオには遡及的に適用されず、テンプレートの新しいリビジョンに基づいて作成された新しいフォリオにのみ適用されます。
フォリオ・テンプレートを作成するには、管理権限が必要です。
フォリオ・テンプレートを作成するには、次の手順に従います。
「メイン」メニューから「管理」→「フォリオの管理」を選択します。「フォリオ・テンプレートの作成」を選択します。
フォリオ・テンプレートの作成/フォリオ・テンプレートの編集ページが表示されます。
まずフォリオ・テンプレートを保存し、フォリオをチェックインします。「アクション」メニューから「テンプレートの保存」を選択します。テンプレートで使用するプロファイルを選択し、「次へ」をクリックします。テンプレートの説明的なタイトルなど、必要なチェックイン情報を入力します。「チェックイン」をクリックします。
フォリオ・テンプレートの作成/フォリオ・テンプレートの編集ページでテンプレートに構造またはコンテンツを追加し、テンプレートのプロパティを定義します。
フォリオ・テンプレートの作成/フォリオ・テンプレートの編集ページの「構造」タブは、3つのセクションに分かれています。
フォリオ構造ペイン: フォリオ階層を構成するノード、スロットおよびアイテムが表示されます。フォリオ構造領域内で右クリックすると、コンテキスト・メニューで次のオプションが表示されます。特に明記されていない場合、ノード、アイテムおよびスロットのオプションを使用できます。
選択したソース・アイテムの挿入: 「ソース・アイテム」ペインで選択したアイテムをスロットに挿入します。スロットにアイテムが含まれている場合、そのアイテムは置換されます。
検索によるアイテムの挿入: 検索ウィンドウを開き、アイテムを検索して、選択したノードまたはスロット内のフォリオに追加します。スロットにアイテムが含まれている場合、そのアイテムは置換されます。
チェックインによるアイテムの挿入: チェックイン・フォームを開き、選択したノードまたはスロット内で使用されるアイテムを追加します。スロットにアイテムが含まれている場合、そのアイテムは置換されます。
コンテンツ・アイテムの削除: スロットからコンテンツを削除します。スロットは削除しません。(アイテムのみ)
ハイパーテキストの挿入: 指定したURLへのハイパーリンクを設定できる構造に新しいアイテムを作成します。
ノードの作成またはスロットの作成: 指定の場所でノードまたはスロットを作成します。
切取り、コピー、貼付け: 必要に応じて、後で貼り付けるためにアイテムを切取りまたはコピーします。
削除: 構造からアイテムを削除します。
「エレメント情報」ペイン: ノード、スロットまたはアイテムがフォリオ構造ペインで選択されると、選択された項目に関する情報が表示され、必要に応じてその情報を変更できます。変更された情報は、チェックインされるXMLファイルに書き戻されます。特に明記されていない場合、ノード、アイテムおよびスロットの次のフィールドを使用できます。
名前: オブジェクトの名前。
説明: オブジェクトの説明。
属性(スロットおよびアイテム): オブジェクトの使用方法と制限。デフォルト属性は次のとおりです。
空を許可: オブジェクトを空のままにすることができます。
コンテンツのロック: スロットからアイテムを削除できません。
削除可能: オブジェクトを削除できます。
外部を許可: 外部リンクを指定できます。
フォーマットの制限: ファイル拡張子にフォーマットをマップするカンマ区切りリストによって、許可するコンテンツ・アイテム・フォーマットを制限します。詳細は、第2.3.3項「ファイル・タイプと変換プログラムの関連付け」を参照してください。
フォリオを許可: スロットにフォリオを指定できます。
コンテンツ・プロファイル: 検索またはチェックインによってアイテムを追加する場合に使用されるコンテンツ・プロファイル。
アイテムのクローン: 関連付けられたアイテムのクローンを作成します。クローン・アイテムは、テンプレートに基づくフォリオが作成されるときに、コピーされて新しいアイテムとしてチェックインされます。アイテムのクローンが作成されていない場合は、元のコンテンツ・アイテムが、テンプレートを使用して作成されたフォリオに関連付けられます。
属性(ノード): デフォルト属性は次のとおりです。
削除可能: ノードを削除できます。
移動可能な子: 階層内でアイテムおよびスロットを移動できます。
アイテム作成を許可:ノード内にアイテムを作成できます。
ノード作成を許可:ノード内にサブノードを作成できます。
最大アイテム数、最大ノード数: ノード内に作成できるアイテムの総数を指定します。
コンテンツ・プロファイル: 検索またはチェックインによってアイテムを追加する場合に使用されるコンテンツ・プロファイル。
コンテンツID: (アイテムおよびスロット)。アイテムのID。
作成日: (アイテムおよびスロット)。コンテンツ・アイテムが作成された日付。
最終変更: (アイテムおよびスロット)。最後に変更が行われた日付。
リンク: (ハイパーリンクのみ)。ハイパーリンクのURL。
「ソース・アイテム」ペイン: フォリオで使用されるアイテムの収集に使用されます。
完了後、「終了」をクリックします。
Oracle WebCenter Content Serverには、フォリオの作成/フォリオの編集ページの構造に類似したデフォルトのビューア、および次のレンディション・オプションが同梱されています。
Zip
XML
カスタム・ビューアおよびレンダラの作成は可能ですが、次のことを理解している必要があります。
フォリオXMLの構造
フォリオのIdocスクリプト機能およびその正しい使用方法
イテレータ/レンダラ・アーキテクチャ
コンポーネントを使用してビューアおよびレンダラのリストを変更または追加する方法
カスタム・ビューアおよびレンダラを追加する場合は、オラクル社コンサルティング(http://www.oracle.com/consulting/index.html
)に問い合せてください。