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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメント・ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B66703-02
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7 Web層の構成

この章では、Oracle Fusion Middleware WebCenter Contentの実装をサポートするOracle Web層の構成方法を説明します。

この章は次の項で構成されています:

7.1 Web層構成の概要

Oracle Web層ソフトウェアを構成する前に、第6.2項「Oracle HTTP Serverのインストール」の説明に従ってこのソフトウェアをWEBHOST1とWEBHOST2にインストールする必要があります。Fusion Middleware構成ウィザードを実行して、インスタンス・ホーム、インスタンス名およびOracle HTTP Serverコンポーネント名を定義します。

またこの章では、Oracle Web層をWebLogic Serverドメインに関連付ける方法を説明します。Web層をWebLogic Serverに関連付けすると、Oracle Fusion Middlewareコンソールを使用してWeb層を監視できるようになります。

その後、すべてのHTTPリクエストをWEBHOST1およびWEBHOST2にルーティングするようロード・バランサを構成します。

最後の項では、両方のOracle HTTP Server上にあるhttpd.confファイルの<VirtualHost>セクションのディレクティブを定義する方法について説明します。これらの仮想ホスト名は、第3.3項「ロード・バランサの構成」でロード・バランサを構成したときに作成したものです。

7.2 構成ウィザードによるOracle HTTP Serverの構成

Oracle Web層の構成手順は、WEBHOST1とWEBHOST2で同じです。

Oracle Web層を構成する手順は次のとおりです。

  1. Oracle Fusion Middleware構成ウィザードの場所にディレクトリを変更します。

    cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
    
  2. 構成ウィザードを起動します。

    ./config.sh
    
  3. 「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。

  4. 「コンポーネントの構成」画面で「Oracle HTTP Server」を選択し、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」の選択を解除します。「Oracle Web Cache」は選択されていないことを確認します。

    次へ」をクリックします。

  5. 「コンポーネントの詳細の指定」画面で、次の値を指定します。

    • インスタンス・ホームの場所: ORACLE_BASE/admin/webn

    • ASインスタンス名: webn

    • OHSコンポーネント名: ohsn

    (ここでnは、インストール上の連番を示します。たとえば、WEBHOST1には1、WEBHOST2には2などです。)


    注意:

    WEBHOST1とWEBHOST2で、異なるOracle HTTP Serverインスタンス名を指定する必要があります。


    次へ」をクリックします。

  6. 高可用性の実装では、様々なコンポーネントで使用されるすべてのポートをホスト間で同期することは必須ではありません。ただし、これを実行すると、エンタープライズ・デプロイメントはずっと簡略化されます。使用するポートをファイルに指定することで、自動ポート構成をバイパスできます。

    「ポートの構成」画面でファイル名を選択し、「表示/編集」をクリックします。ファイルは次のようになります。

    [OHS]
    #Listen port for OHS component
    OHS Port = 7777
    
    [OPMN]
    #Process Manager Local port no
    OPMN Local Port = 1880
    

    サンプルのstaticports.iniファイルは、インストール・ディスク1のstage/Responseディレクトリにあります。

    次へ」をクリックします。

  7. セキュリティ・アップデートの指定画面で、セキュリティ更新をOracleサポートから受信するかどうかを選択します。受信する場合は、電子メール・アドレスを入力します。

  8. 「インストール・サマリー」画面で、選択内容が正しいことを確認します。そうでない場合は、「戻る」をクリックしてそれまでの画面に戻り、選択内容を変更します。問題がなければ、「構成」をクリックします。

  9. 複数のConfiguration Assistantが連続して起動されるため、時間がかかることがあります。終了したら、「次へ」をクリックすると、「インストール 完了」画面が表示されます。

  10. 「インストール完了」画面で「終了」をクリックして終了します。

7.3 インストールの検証

インストールが完了したら、Oracle HTTP Serverホーム・ページに、次のURLからアクセスできることを確認します。

http://webhost1.mycompany.com:7777/

7.4 Oracle Web層とOracle WebLogicドメインの関連付け

一度Oracle WebLogicドメインを作成すると、Oracle Web層をドメインに接続できます。これには、Oracle Fusion Middlewareコンソールを使用してOracle Web層を管理および監視できるというメリットがあります。

Oracle Web層とWebLogicドメインを関連付けるには、次のコマンドをWEBHOST1とWEBHOST2の両方で実行します。

cd ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin

./opmnctl registerinstance -adminHost ADMINVHN -adminPort 7001 -adminUsername weblogic

7.5 ロード・バランサを使用したOracle HTTP Serverの構成

Oracle HTTP Server(WEBHOST1、WEBHOST2)を実行するホストへすべてのHTTPリクエストをルーティングするようロード・バランサを構成できます。Oracle HTTP ServerがフロントエンドのOracle WebLogic Serverである場合は、ロード・バランサでスティッキー・セッション(Cookieの挿入)を有効にする必要はありません。このドキュメントで説明するトポロジには該当しませんが、ロード・バランサからOracle WebLogic Serverに直接移動する場合にはスティッキー・セッションが必要です。HTTPの監視も設定する必要があります。

使用するロード・バランサによって、構成手順は異なります。具体的な手順は、ロード・バランサのドキュメントを参照してください。

7.6 仮想ホストの構成

仮想ホストを構成するには、次の3つのタスクを実行します。

  1. 第7.6.1項「httpd.confファイルの編集による<VirtualHost>ディレクティブの定義」

  2. 第7.6.2項「両方のOracle HTTP Serverの再起動」

  3. 第7.6.3項「構成の検証」

7.6.1 httpd.confファイルの編集による<VirtualHost>ディレクティブの定義

Oracle WebCenter Contentをロード・バランサとともに動作させるには、Oracle HTTP Server構成内に仮想ホストを作成する必要があります。ORACLE_INSTANCE/config/OHS/ohs1(またはohs2)にあるhttpd.confファイルを編集して、<VirtualHost>セクションに次のエントリを追加します。

NameVirtualHost *:7777
<VirtualHost *:7777>
   ServerName https://wcc.mycompany.com:443
   RewriteEngine On
   RewriteOptions inherit
   UseCanonicalName On
</VirtualHost>

NameVirtualHost *:7777
<VirtualHost *:7777>
   ServerName admin.mycompany.com:80
   RewriteEngine On
   RewriteOptions inherit
   UseCanonicalName On
</VirtualHost>

NameVirtualHost *:7777
<VirtualHost *:7777>
   ServerName soainternal.mycompany.com:80
   RewriteEngine On
   RewriteOptions inherit
   UseCanonicalName On
</VirtualHost>

7.6.2 両方のOracle HTTP Serverの再起動

httpd.confファイルを変更した後で両方のOracle HTTP Serverを再起動します。WEBHOST1とWEBHOST2の両方で、次のコマンドを実行します。

cd ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin

opmnctl stopall

opmnctl startall

7.6.3 構成の検証

次のURLにアクセスして、ロード・バランサとOracle HTTP Serverが正しく構成されていることを確認します。

  • http://WEBHOST1.mycompany.com:7777/

  • http://WEBHOST2.mycompany.com:7777/

これらのURLにアクセスできない場合は、第3.3項「ロード・バランサの構成」の手順を正しく実行していることを確認してください。