Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメント・ガイド 11g リリース1 (11.1.1) B66703-02 |
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この章では、Oracle Fusion Middleware WebCenter Contentの実装をサポートするOracle Web層の構成方法を説明します。
この章は次の項で構成されています:
Oracle Web層ソフトウェアを構成する前に、第6.2項「Oracle HTTP Serverのインストール」の説明に従ってこのソフトウェアをWEBHOST1とWEBHOST2にインストールする必要があります。Fusion Middleware構成ウィザードを実行して、インスタンス・ホーム、インスタンス名およびOracle HTTP Serverコンポーネント名を定義します。
またこの章では、Oracle Web層をWebLogic Serverドメインに関連付ける方法を説明します。Web層をWebLogic Serverに関連付けすると、Oracle Fusion Middlewareコンソールを使用してWeb層を監視できるようになります。
その後、すべてのHTTPリクエストをWEBHOST1およびWEBHOST2にルーティングするようロード・バランサを構成します。
最後の項では、両方のOracle HTTP Server上にあるhttpd.confファイルの<VirtualHost>
セクションのディレクティブを定義する方法について説明します。これらの仮想ホスト名は、第3.3項「ロード・バランサの構成」でロード・バランサを構成したときに作成したものです。
Oracle Web層の構成手順は、WEBHOST1とWEBHOST2で同じです。
Oracle Web層を構成する手順は次のとおりです。
Oracle Fusion Middleware構成ウィザードの場所にディレクトリを変更します。
cd ORACLE_COMMON_HOME/common/bin
構成ウィザードを起動します。
./config.sh
「ようこそ」画面で「次へ」をクリックします。
「コンポーネントの構成」画面で「Oracle HTTP Server」を選択し、「選択されたコンポーネントとWebLogicドメインの関連付け」の選択を解除します。「Oracle Web Cache」は選択されていないことを確認します。
「次へ」をクリックします。
「コンポーネントの詳細の指定」画面で、次の値を指定します。
インスタンス・ホームの場所: ORACLE_BASE/admin/webn
ASインスタンス名: webn
OHSコンポーネント名: ohsn
(ここでnは、インストール上の連番を示します。たとえば、WEBHOST1には1、WEBHOST2には2などです。)
注意: WEBHOST1とWEBHOST2で、異なるOracle HTTP Serverインスタンス名を指定する必要があります。 |
「次へ」をクリックします。
高可用性の実装では、様々なコンポーネントで使用されるすべてのポートをホスト間で同期することは必須ではありません。ただし、これを実行すると、エンタープライズ・デプロイメントはずっと簡略化されます。使用するポートをファイルに指定することで、自動ポート構成をバイパスできます。
「ポートの構成」画面でファイル名を選択し、「表示/編集」をクリックします。ファイルは次のようになります。
[OHS] #Listen port for OHS component OHS Port = 7777 [OPMN] #Process Manager Local port no OPMN Local Port = 1880
サンプルのstaticports.iniファイルは、インストール・ディスク1のstage/Responseディレクトリにあります。
「次へ」をクリックします。
セキュリティ・アップデートの指定画面で、セキュリティ更新をOracleサポートから受信するかどうかを選択します。受信する場合は、電子メール・アドレスを入力します。
「インストール・サマリー」画面で、選択内容が正しいことを確認します。そうでない場合は、「戻る」をクリックしてそれまでの画面に戻り、選択内容を変更します。問題がなければ、「構成」をクリックします。
複数のConfiguration Assistantが連続して起動されるため、時間がかかることがあります。終了したら、「次へ」をクリックすると、「インストール 完了」画面が表示されます。
「インストール完了」画面で「終了」をクリックして終了します。
インストールが完了したら、Oracle HTTP Serverホーム・ページに、次のURLからアクセスできることを確認します。
http://webhost1.mycompany.com:7777/
一度Oracle WebLogicドメインを作成すると、Oracle Web層をドメインに接続できます。これには、Oracle Fusion Middlewareコンソールを使用してOracle Web層を管理および監視できるというメリットがあります。
Oracle Web層とWebLogicドメインを関連付けるには、次のコマンドをWEBHOST1とWEBHOST2の両方で実行します。
cd ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin ./opmnctl registerinstance -adminHost ADMINVHN -adminPort 7001 -adminUsername weblogic
Oracle HTTP Server(WEBHOST1、WEBHOST2)を実行するホストへすべてのHTTPリクエストをルーティングするようロード・バランサを構成できます。Oracle HTTP ServerがフロントエンドのOracle WebLogic Serverである場合は、ロード・バランサでスティッキー・セッション(Cookieの挿入)を有効にする必要はありません。このドキュメントで説明するトポロジには該当しませんが、ロード・バランサからOracle WebLogic Serverに直接移動する場合にはスティッキー・セッションが必要です。HTTPの監視も設定する必要があります。
使用するロード・バランサによって、構成手順は異なります。具体的な手順は、ロード・バランサのドキュメントを参照してください。
仮想ホストを構成するには、次の3つのタスクを実行します。
Oracle WebCenter Contentをロード・バランサとともに動作させるには、Oracle HTTP Server構成内に仮想ホストを作成する必要があります。ORACLE_INSTANCE/config/OHS/ohs1(またはohs2)にあるhttpd.confファイルを編集して、<VirtualHost>
セクションに次のエントリを追加します。
NameVirtualHost *:7777 <VirtualHost *:7777> ServerName https://wcc.mycompany.com:443 RewriteEngine On RewriteOptions inherit UseCanonicalName On </VirtualHost> NameVirtualHost *:7777 <VirtualHost *:7777> ServerName admin.mycompany.com:80 RewriteEngine On RewriteOptions inherit UseCanonicalName On </VirtualHost> NameVirtualHost *:7777 <VirtualHost *:7777> ServerName soainternal.mycompany.com:80 RewriteEngine On RewriteOptions inherit UseCanonicalName On </VirtualHost>
httpd.confファイルを変更した後で両方のOracle HTTP Serverを再起動します。WEBHOST1とWEBHOST2の両方で、次のコマンドを実行します。
cd ORACLE_BASE/admin/instance_name/bin opmnctl stopall opmnctl startall
次のURLにアクセスして、ロード・バランサとOracle HTTP Serverが正しく構成されていることを確認します。
http://WEBHOST1.mycompany.com:7777/
http://WEBHOST2.mycompany.com:7777/
これらのURLにアクセスできない場合は、第3.3項「ロード・バランサの構成」の手順を正しく実行していることを確認してください。