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Oracle® Fusion Middleware Oracle Identity Managementインストレーション・ガイド
11gリリース1(11.1.1)
B55911-04
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14 ドメイン拡張のシナリオの概要

この章では、新しいOracle Identity Management製品をサポートするためにOracle Identity Managementドメインを拡張できるシナリオを示します。

次の項目が含まれます。

14.1 概要

Oracle Identity Managementドメインを拡張するということは、新しいOracle Identity Management製品をサポートするように、既存のドメインに新しい製品を構成することです。

たとえば、Oracle Identity Manager、Oracle Access Manager、Oracle Adaptive Access Manager、またはOracle Identity Navigatorをサポートするには、Oracle Identity Management 11.1.1.5.0ドメインを拡張します。既存のOracle Identity Management 11.1.1.5.0ドメインには、Oracle Internet Directory、Oracle Vitual Directory、Oracle Directory Services Manager、Oracle Identity FederationまたはOracle Directory Integration PlatformなどのOracle Identity Management製品のうちの1つまたは複数が任意の組合せで含まれていても構いません。

さらに、Oracle Identity Manager、Oracle Access Manager、Oracle Adaptive Access Manager、およびOracle Identity Navigatorを様々な組合せで格納しているOracle Identity Managementドメインを拡張できます。


注意:

既存のドメインは、Oracle Identity Management 11gリリース1(11.1.1)インストーラを使用して作成され、Oracle Identity Management 11g構成ウィザードを使用して構成されている必要があります。ドメインが別のプログラム(Oracle Fusion Middleware 11g Oracle SOA Suiteインストーラ、Oracle Fusion Middleware構成ウィザードなど)で作成された場合、既存のドメインをOracle Identity Managementコンポーネント用に拡張することはできません。

14.2 開始前の重要な注意点

この章で説明されているいずれかのシナリオでOracle Identity Management製品のインストールおよび構成を開始する前に、次の点に注意してください。

14.3 ドメイン拡張のシナリオ

次に、新しいOracle Identity Management製品をサポートするためにOracle Identity Managementドメインを拡張できるシナリオを示します。

14.3.1 ローカル・マシンでOIM、OAM、OAAMまたはOINをサポートするためのOracle Identity Management 11.1.1.5.0ドメインの拡張

既存のOracle Identity Management 11.1.1.5.0ドメイン(OID、OVD、ODSM、ODIP、およびOIFを含む)を拡張して、Oracle Identity and Access Management 11.1.1.5.0製品をサポートできます。

このシナリオには次のタスクが含まれます。

  1. Oracle SOA 11g Suite最新バージョンをインストールします(Oracle Identity Managerのみ)。「Oracle SOA Suiteの最新バージョンのインストール(Oracle Identity Managerユーザーのみ)」を参照してください。

  2. 既存のミドルウェア・ホームのOracle Identity Management Suiteをインストールします。Oracle Identity and Access Management(11.1.1.5.0)のインストールに関する項を参照してください。

  3. 追加する新しいコンポーネントに必要なスキーマを作成およびロードします。「Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用したデータベース・スキーマの作成」を参照してください。

  4. UNIXではOracle Fusion Middleware構成ウィザードの<IAM_Home>/common/bin/config.shスクリプトを起動します(Windowsでは<IAM_Home>\common\bin\config.cmd)。

  5. 「ようこそ」画面で「既存のWebLogicドメインの拡張」オプションを選択します。

  6. 「WebLogicドメイン・ディレクトリの選択」画面で既存のOracle Identity Management 11.1.1.5.0ドメインを選択します。

  7. Oracle Identity Manager、Oracle Access Manager、Oracle Adaptive Access ManagerまたはOracle Identity Navigatorをサポートするには、「拡張ソースの選択」画面で必要なドメインのテンプレートを選択します。

  8. JDBCコンポーネント・スキーマ、管理対象サーバー、デプロイメントおよびサービスなどの構成を変更します。

  9. ローカル・マシンの管理サーバーを起動します。「Oracleスタックの起動と停止」を参照してください。

  10. 管理対象サーバーを起動します。「Oracleスタックの起動と停止」を参照してください。


注意:

Oracle Identity Managerをサポートするために既存のWebLogicドメインを拡張する際、Oracle Identity Manager構成ウィザードを起動してOracle Identity Managerサーバーを構成する前に管理サーバーを再起動する必要があります。

14.3.2 ローカル・マシンでのOIM、OAM、OAAM、およびOINの結合構成およびドメイン拡張シナリオの概要

Oracle WebLogic ServerおよびOracle Identity Management Suiteの最新バージョンをインストールしていることを前提としています。Oracle Identity Managerに関しては、Oracle SOA 11g Suiteの最新バージョンをインストールしている必要があります。Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用して必要なスキーマが作成およびロードされている必要があります。

Oracle Access Manager(OAM)、Oracle Adaptive Access Manager(OAAM)およびOracle Identity Navigator(OIN)の任意の組合せをサポートするための新しいドメインを構成しておく必要があります。

たとえば、Oracle Access ManagerまたはOracle Identity Navigatorが含まれている既存のOracle Identity Managementドメイン内のOracle Identity Managerを構成できます。

Oracle Identity Managementの環境およびデプロイメントにより、複数の組合せが可能です。

このシナリオには次のタスクが含まれます。

  1. 追加する新しいコンポーネントに必要なスキーマを作成およびロードします。「Oracle Fusion Middlewareリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を使用したデータベース・スキーマの作成」を参照してください。

  2. UNIXではOracle Fusion Middleware構成ウィザードの<IAM_Home>/common/bin/config.shスクリプトを起動します(Windowsでは<IAM_Home>\common\bin\config.cmd)。

  3. 「ようこそ」画面で「既存のWebLogicドメインの拡張」オプションを選択します。

  4. 既存のOracle Identity Managementドメイン(Oracle Access Manager、Oracle Adaptive Access Manager、およびOracle Identity Navigatorの任意の組合せが含まれているドメイン)を「WebLogicドメイン・ディレクトリの選択」画面で選択します。

  5. Oracle Identity Manager、Oracle Access Manager、Oracle Adaptive Access ManagerまたはOracle Identity Navigatorをサポートするには、「拡張ソースの選択」画面で必要なドメインのテンプレートを選択します。このステップで表示されるドメイン・テンプレートの選択肢は、同じドメインで構成するコンポーネントによって異なります。

  6. JDBCコンポーネント・スキーマ、管理対象サーバー、デプロイメントおよびサービスなどの構成を変更します。

  7. ローカル・マシンの管理サーバーを起動します。「Oracleスタックの起動と停止」を参照してください。

  8. 管理対象サーバーを起動します。「Oracleスタックの起動と停止」を参照してください。


注意:

Oracle Identity Managerをサポートするために既存のWebLogicドメインを拡張する際、Oracle Identity Manager構成ウィザードを起動してOracle Identity Managerサーバーを構成する前に管理サーバーを再起動する必要があります。

14.4 ローカル・マシンでの管理サーバーの起動

シナリオによっては、1台のマシンに管理サーバーをインストールし、別のマシンにコンポーネント固有の管理対象サーバーをインストールする場合があります。管理対象サーバーをリモート・マシンで作成して実行する前に、管理サーバーをインストール先のマシンで起動する必要があります。

14.5 リモート・マシンでの管理対象サーバーの作成

管理対象サーバーをリモート・マシンで作成および実行する前に、Oracle WebLogic ServerおよびOracle Identity Management Suiteをリモート・マシンにインストールする必要があります。その後、packおよびunpackコマンドを使用して、リモート・マシンに管理対象サーバーを作成する必要があります。

14.5.1 リモート・マシンへのOracle WebLogic ServerおよびOracle Identity Management Suiteのインストール

Oracle WebLogic ServerおよびOracle Identity Management Suiteをリモート・マシンにインストールする必要があります。

このインストール後、次のトピックで説明されているように、リモート・マシンに管理対象サーバーを作成および実行できます。

14.5.2 リモート・マシンでの管理対象サーバーの作成と起動

管理対象サーバーをリモート・マシンで作成および実行するには、次の手順を実行します。

  • ドメインが構成され、管理サーバーが作成されているローカル・マシンで、IDM_Homeディレクトリ内の\common\binディレクトリにあるpackコマンドを使用して、管理対象サーバー・テンプレートを作成します。このテンプレートには、リモート・マシンに管理対象サーバー・ドメインのディレクトリ階層を作成するために必要な、ドメイン内のファイルのサブセットが含まれます。

    packコマンドの-managed={true}パラメータは、リモート・マシンに管理対象サーバーを作成するためにテンプレートを使用するかどうかを指定します。

  • ローカル・マシンで管理サーバーが開始され、稼働中であることを確認します。

  • リモート・マシンで、IDM_Homeディレクトリ内の\common\binディレクトリにあるunpackコマンドを使用し、管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリをリモート・マシンに作成します。


注意:

Oracle Identity Managerユーザーのみ:

SOAサーバーをリモート・マシンで起動する場合、リモート・マシンでunpackコマンドを実行した後、コンポジット・ファイルをローカル・マシンの<DOMAIN_HOME>/soa/autodeployディレクトリからリモート・マシンの<DOMAIN_HOME>/soa/autodeployディレクトリに手動でコピーする必要があります。<DOMAIN_HOME>/soa/autodeployディレクトリがリモート・マシンに存在しない場合、コンポジット・ファイルをコピーする前にこのディレクトリを作成する必要があります。


詳細は、ガイド『Oracle Fusion Middleware PackおよびUnpackコマンドによるテンプレートとドメインの作成』のリモート・マシンでの管理対象サーバーの作成および実行に関するトピックを参照してください。さらに、ガイド『Oracle Fusion Middleware構成ウィザードを使用したドメインの作成』のWebLogicドメインの拡張に関するトピックも参照してください。