この章では、Oracle Single Sign-OnおよびOracle Identity and Access Managementのアップグレード・プロセスの高度な概要について説明します。詳細は、次の項も参照してください。
図8-1は、Oracle Single Sign-OnおよびOracle Identity and Access Managementのアップグレード・プロセスのフロー・チャートを示しています。この図を確認し、Oracle Single Sign-On、Oracle Adaptive Access Manager、およびOracle Identity Managerの既存のバージョンに基づいて、実行する必要がある手順を把握してください。
図8-1 Oracle Single Sign-OnおよびOracle Adaptive Access Managerのアップグレード・プロセスのフロー・チャート

表8-1は、アップグレード・プロセスのフロー・チャート(図8-1を参照)に示されている各手順について説明しています。この表では、処理における各ステップの詳細について、その参照先も示します。
表8-1 Oracle Identity Managementのアップグレード・プロセスの手順を説明する表
| 手順 | 説明 | 詳細 |
|---|---|---|
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『Oracle Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド』のアップグレード概念の確認 |
『Oracle Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド』には、Oracle Application Server環境全体をOracle Fusion Middlewareにアップグレードする方法に関する高度な概要が記載されています。 これには、互換性に関する情報や、ミドルウェア・コンポーネントをサポートするデータベースのアップグレード手順が含まれます。 |
『Oracle Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド』 |
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サポートされている開始ポイントと11gトポロジの確認 |
アップグレードを実施する前に、新機能、サポートされている開始点、Oracle Fusion Middleware 11gの推奨トポロジについて理解する必要があります。 この知識に基づいて、後で11gトポロジに関する決定ができます。 |
第9章「サポートされているOracle Single Sign-OnおよびOracle Identity and Access Managementのアップグレードの開始ポイント」 第10章「Oracle Single Sign-OnおよびOracle Identity and Access Managementの環境のタイプ」 |
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11g Identity Managementトポロジの決定 |
Oracle Fusion Middleware 11gでは、Oracle WebLogic Serverベースの新しいアーキテクチャが採用されました。 そのため、アップグレード・プロセスを開始する前に、現在のOracle Application Serverトポロジを確認し、対応するOracle Fusion Middlewareトポロジを決定する必要があります。 |
第10章「Oracle Single Sign-OnおよびOracle Identity and Access Managementの環境のタイプ」 |
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Identity Managementデータベースのサポート対象データベース・バージョンへのアップグレード(必要な場合) |
Oracle Fusion Middleware 11gにアップグレードする場合、OracleAS Identity Managementスキーマが11gにアップグレードされます。 そのため、アップグレードする前に、スキーマをホストするデータベースがサポート対象のバージョンであることを確認してください。 |
『Oracle Fusion Middlewareアップグレード・プランニング・ガイド』 |
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Oracle Single Sign-Onをアップグレードする場合 |
Oracle Single Sign-OnはOracle Access Managerのみにアップグレードできます。必ずこのガイドの適切な手順に従ってください。 |
第11章「Oracle Single Sign-On環境のアップグレード」 |
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Oracle Access Manager 11gのインストールおよび構成 |
Oracle Access Manager 11gのインスタンスをOracle Application Server 10gインストールと同じホストにインストールして構成するか、新しいホストを使用します。 |
第11.6項「タスク4: Oracle Access Manager中間層のインストールおよび構成」 |
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アップグレード・アシスタントを使用したOracle Access Manager中間層のアップグレード |
新しい11g Oracleホームからアップグレード・アシスタントを実行し、Oracle Single Sign-On 10gをアップグレードします。 |
第11.7項「タスク5: アップグレード・アシスタントを使用したOracle Access Manager中間層のアップグレード」 |
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Oracle Access Managerのアップグレード後のタスクの実行 |
アップグレード手順の多くはアップグレード・アシスタントによって自動化されていますが、場合によっては、手動で追加のタスクを実行する必要があります。 |
第11.8項「タスク6: アップグレード後に必要なOracle Access Managerタスクの完了」 |
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Oracle Adaptive Access Managerをアップグレードする場合 |
Oracle Adaptive Access Managerをアップグレードする場合は、このガイドに記載された適切な手順に従ってください。 |
第12章「Oracle Adaptive Access Manager環境のアップグレード」 |
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Oracle Adaptive Access Manager 11gのインストールおよび構成 |
Oracle Adaptive Access Manager 11gのインスタンスをOracle Application Server 10gインストールと同じホストにインストールおよび構成します。 |
第12.6項「タスク4: Oracle Fusion Middlewareのインストール」 |
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アップグレード・アシスタントを使用したOracle Adaptive Access Managerスキーマおよび中間層のアップグレード |
新しい11g Oracleホームからアップグレード・アシスタントを実行し、Oracle Adaptive Access Managerスキーマおよび中間層をアップグレードします。 |
第12.7項「タスク5: アップグレード・アシスタントを使用したOracle Adaptive Access Managerスキーマのアップグレード」 第12.11項「タスク9: アップグレード・アシスタントを使用したOracle Adaptive Access Manager中間層のアップグレード」 |
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Oracle Adaptive Access Managerのアップグレード後のタスクの実行 |
アップグレード手順の多くはアップグレード・アシスタントによって自動化されていますが、場合によっては、手動で追加のタスクを実行する必要があります。 |
第12.13項「タスク11: アップグレード後に必要なOracle Adaptive Access Managerタスクの完了」 |
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Oracle Identity Managerをアップグレードする場合 |
Oracle Identity Managerをアップグレードする場合は、このガイドに記載された適切な手順に従ってください。 |
第13章「Oracle Identity Manager環境のアップグレード」 |
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Oracle Identity Manager 11gのインストールおよび構成 |
Oracle Identity Manager 11gのインスタンスをインストールおよび構成します。 |
第13.5項「タスク3: Oracle Fusion Middlewareのインストール」 第13.7項「タスク5: Oracle Identity Manager用のWebLogicドメインの作成」 第13.9項「タスク7: Oracle Identity Managerサーバー11gの構成」 |
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アップグレード・アシスタントを使用したOracle Identity Managerスキーマおよび中間層のアップグレード |
新しいOracle Identity and Access Management 11gのOracleホームからアップグレード・アシスタントを実行し、Oracle Identity Managerスキーマおよび中間層をアップグレードします。 |
第13.6項「タスク4: アップグレード・アシスタントを使用したOracle Identity Managerスキーマのアップグレード」 第13.14項「タスク12: アップグレード・アシスタントを使用したOracle Identity Manager中間層のアップグレード」 |
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Oracle Identity Managerのアップグレード後のタスクの実行 |
アップグレード手順の多くはアップグレード・アシスタントによって自動化されていますが、場合によっては、手動で追加のタスクを実行する必要があります。 |
第13.16項「タスク14: アップグレード後に必要なOracle Identity Managerタスクの完了」 |
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アップグレード・アシスタントの実行によるアップグレード環境の検証 |
アップグレード・アシスタントを使用して、アップグレードを検証し、アップグレード後の環境が正常に稼働していることを確認できます。 |
第11.9項「タスク7: Oracle Access Managerアップグレードの確認」 第12.14項「タスク12: Oracle Adaptive Access Managerアップグレードの確認」 第13.17項「タスク15: Oracle Identity Managerのアップグレードの確認」 |