Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal開発者ガイド 11g リリース1 (11.1.1.6.0) B72084-01 |
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この章では、設計時にWebCenter Portal: Frameworkアプリケーションにリンク・サービスを統合する方法について説明します。
リンクの管理および組込みの詳細は、次を参照してください。
『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal管理者ガイド』のWebCenter Portalリポジトリの設定に関する項
Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイドのリンク・サービスの使用に関する項
この章の内容は、次のとおりです。
この項では、リンク・サービスの機能と要件の概要情報を説明します。この項の内容は、次のとおりです。
リンク・サービスでは、関連情報を表示、アクセスおよび関連付ける方法が提供されます。たとえば、プロジェクトの割当てのリストで、割当てごとに対応する仕様にリンクできます。特定のタスクの問題に関するディスカッション・スレッドでは、そのタスクの実行方法を詳細に説明したドキュメントにリンクできます。
リンク・サービスは、アプリケーション開発者がソース・オブジェクト(ディスカッション・サービスなど)とターゲット・オブジェクト(ドキュメントなど)を設定し、これによりユーザーが2つのオブジェクト間のリンクを作成する手段を提供します。
リンク・サービスに関連するアクションには、作成、削除および管理の3つがあります。管理アクションには、作成と削除のアクションが含まれます。
このサービスには、次のカスタムJSFコンポーネントが含まれています。
リンク詳細ボタン: これはアイコンおよびクリックで「リンク」パネルを開くハイパーリンク(オプション)を表示します。リンク詳細ボタンを使用するには、ページのリージョンの1つとして、リンク - ダイアログ・タスク・フローも含める必要があります。
リンク詳細メニュー項目: これは「リンク」パネルを開くメニュー項目を追加します。この項目はADFメニューに埋め込むことができます。リンク詳細メニュー項目を使用するには、ページのリージョンの1つとして、リンク - ダイアログ・タスク・フローも含める必要があります。
リンク・ステータス・アイコン: これには2つのバージョンがあります。
グレーのリンク・アイコン(図43-1)は、リンク・ダイアログにリンクがないことを示します。
ゴールドのリンク・アイコン(図43-2)は、リンク・ダイアログにリンクが存在することを示します。
アナウンスメント
ディスカッション
ドキュメント
イベント
リスト
ページ
カスタムJSFコンポーネント(リンク詳細ボタンなど)をバインドしたオブジェクト
ディスカッション
ドキュメント
イベント
ノート
URL
アナウンスメント
ディスカッション
ドキュメント
イベント
注意: リスト・サービスとノート・サービスは、WebCenter Portal: Spacesでのみ使用できます。 |
メールやピープル・コネクションなどの他のWebCenter Portalサービスでは、リンクは使用できません。
リンク・サービスでは、オブジェクト間の双方向のリンクをサポートしています。たとえば、ディスカッションのトピックからドキュメントへのリンクを作成すると、ドキュメントからディスカッション・トピックへ戻るリンクも作成されます。同様に、ディスカッションのトピックからドキュメントへのリンクを削除すると、ドキュメントからディスカッション・トピックに戻るリンクも自動的に削除されます。双方向のリンクは、URL、ノートおよび特定のリストの行では使用できません。
リンクは、アプリケーション内のWebCenterポータル・サービスを自動的に認識します。サービスをアプリケーション内で構成したら、リンクを追加できます。ただし、リンクは保護されたページのみで機能します。リンク・アイコンは、保護されていないページには表示されません。詳細は、第43.2.3項「リンク・サービスのセキュリティ設定」を参照してください。
リンクは、ソーシャル・ネットワークで情報を簡単に共有できる方法を提供します。リンクは、情報の検索に通常かかる無駄な時間と労力を大幅に削減します。
リンク・サービスのこの機能は、「リンク」ダイアログ(図43-3)で公開さてれおり、アプリケーションでリンク・アイコン(図43-1)が表示されているすべての場所からアクセスできます。
リンク・サービスによって、次の操作を実行できます。
オブジェクト(ページなど)を既存のオブジェクト(ディスカッションのトピックなど)にリンクするには、「リンク」アイコンをクリックし、「既存にリンク」を選択して、「ディスカッション」リソースを選択します。オプションで、特定のフォーラムを選択し、リンクを選択するトピックのリンクをクリックできます。
オブジェクト(ディスカッションのトピックなど)を新規オブジェクト(新規ノートやURLなど)にリンクするには、ディスカッションのトピックの「リンク」アイコンをクリックし、「新規にリンク」を選択して、「ノート」または「URL」を選択します。
1つのオブジェクトから複数のリンクを作成します。
リンクを削除します。
実行時のリンク・サービスの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Portal: Spacesユーザーズ・ガイドを参照してください。
この項では、アプリケーションにリンク・サービスを追加するために必要な手順について説明します。この項の内容は、次のとおりです。
リンク・サービスには、WebCenter Portalスキーマがインストールされているデータベースへの接続が必要です。リンク・マップ(どのオブジェクトが、どのオブジェクトにリンクされているかなどの、リレーションシップのマッピング情報)はデータベースに格納されます。
データベース接続の設定の詳細は、第7.2.2項「データベース接続の設定」を参照してください。
この項では、リンク・サービスの基本的な組込みについて説明します。この項の内容は、次のとおりです。
リンク・サービスには、タスク・フローの1つであるリンク・ダイアログが含まれています。
リンク・ダイアログ・タスク・フローをFrameworkアプリケーションに追加する手順は次のとおりです。
第3章「開発環境の準備」の手順に従い、カスタマイズ可能なページをアプリケーションで作成します。
WebCenter Portalスキーマのインストールにより、データベースへのデータベース接続を設定していることを確認します(第43.2.1項)。
リンク・サービスを追加するページを開きます。
コンポーネント・パレットで、「WebCenter Portal - リンク・サービス」をクリックします。
「Links Detail Button」コンポーネントをページのpanelGroupLayout
内にドラッグ・アンド・ドロップします。
この例では、ボタンをpanelGroupLayout
内に置きます。ボタンを常にpanelGroupLayout
内に置く必要はありません。
「リンク詳細ボタンの挿入」ダイアログ(図43-4)で、オブジェクト固有の説明、IDおよび名前を入力します。
このダイアログのプロパティは次のとおりです。
objectDescription: リンク詳細ボタンをバインドするオブジェクトの説明。
objectId: リンク詳細ボタンをバインドするオブジェクトを識別する一意のID。
objectName: リンク詳細ボタンをバインドするオブジェクトの名前。
serviceId: アプリケーションを識別するアプリケーション全体のID。
「serviceId」フィールドに、OnDemand
と入力します。
注意: リンク・サービスでは、 |
「OK」をクリックします。
ページ・ソースに新しいボタンが表示されます(図43-5)。
リソース・パレットで、「カタログ」を開き、「タスク・フロー」フォルダを開きます。
ページのリンク詳細ボタンの隣にあるリンク・ダイアログ・タスク・フローをドラッグ・アンド・ドロップし、ポップアップ・メニューから「リージョン」を選択します。
ページを保存し、ブラウザで実行します。
リンク・サービスには保護されたページが必要です。リンク・アイコンは、保護されていないページには表示されません。
WebCenter PortalのFrameworkアプリケーション・テンプレートを使用してアプリケーションを作成すると、デフォルトでADFセキュリティが構成されます。ADFセキュリティの構成の詳細は、第69.3項「ADFセキュリティの構成」を参照してください。
この項では、リンク・サービスで発生する代表的な問題と解決方法について説明します。
問題
「リンク」アイコンが表示されない。
解決方法
リンク・サービスでは、リンク情報が格納されているWebCenter Portalスキーマへのデータベース接続が必要です。データベースへの接続を作成し、アプリケーション・ナビゲータの「アプリケーション・リソース」パネルで使用可能にしていることを確認します。接続が「リソース・パレット」で使用可能な場合は、接続を単純に「リソース・パレット」から、「アプリケーション・リソース」の「接続」フォルダにドラッグします。
問題
既存のリンクは表示されるが、新規のリンクを作成したり既存のリンクを削除できない。
解決方法
RelationshipPermission
権限は、サービスの使用時に自動的に権限のあるユーザーに付与されます。この権限が付与済であることを確認します。詳細は、第69.3.2項「WebCenter Portalサービスの自動セキュリティ権限付与」を参照してください。
この項では、このサービスで使用可能なオプション機能について説明します。この項の内容は、次のとおりです。
WebCenter Portalでは、リンク・サービスをサポートするREST APIが提供されています。リンク・サービスのREST APIは、2つのオブジェクト間のリンクを投稿するために使用します。たとえば、スペース内のイベントとドキュメント間にリンクを作成できます。
この項では、リンク・サービスに関連したREST APIについて説明します。この項の内容は、次のとおりです。
REST APIの概要は、第54章「Oracle WebCenter Portal REST APIの使用」を参照してください。
各RESTサービスのリソース索引には、そのサービスのエントリ・ポイントを指定するリンク要素があります。リンク・サービスのエントリ・ポイントを検索するには、次のresourceType
を使用したリンク要素を検索します。
urn:oracle:webcenter:links
対応するhref
またはtemplate
の要素により、URIエントリ・ポイントを渡します。クライアントはこのエントリ・ポイントにHTTPリクエストを送信して、リンク・サービスを操作します。
リソース索引の詳細は、第54.5.1項「リソース索引」を参照してください。
リソース・タイプの詳細は、第54.5.2.1項「リソース・タイプ」を参照してください。
クライアントがエントリ・ポイントを識別すると、リソース・タイプの分類によりナビゲートして、必要な操作を実行できます。個々のリソース・タイプの詳細は、第54.5.2.1項「リソース・タイプ」の該当の項を参照してください。
リンク・サービスの分類は、次のとおりです。
urn:oracle:webcenter:links urn:oracle:webcenter:links:results
サービス・エントリ・ポイントの他、URLテンプレートにより、クライアントは、問合せパラメータを渡してリクエストをカスタマイズしたり戻されたデータのフォームを制御できます。
認証は、リンクのREST APIのメソッドを使用する前に必要です。
セキュリティに関する考慮事項の全般情報は、第54.8項「WebCenter Portal REST APIのセキュリティに関する考慮事項」を参照してください。
この項では、各リソース・タイプについて説明します。この項の内容は、次のとおりです。
このリソース・タイプを使用して、URIを識別し、2つのオブジェクト間のリンク(POST
)の作成に使用します。
リクエストはURLで表し、応答はリンクになります。それぞれにメタデータが含まれ、エンド・ユーザーがドリルダウンする場合や、所有するRESTサービスが利用可能な場合に相互にリンクするのに役立ちます。所有するRESTサービスが利用できない場合は、HREFリンクが提供されます。
resultsへのナビゲーション・パス
この項では、クライアントがハイパーメディアを経由してリソースにアクセスする方法を示します。
resourceindex links results
resourceindex spaces spaces:resourceindex spaces:links results
resultsでサポートされるメソッド
このリソースによってサポートされるメソッドは次のとおりです。
POST
リクエスト - 本体: ソースおよびターゲット・オブジェクト。それぞれにserviceId
、resourceId
およびresourceName
が含まれます。ターゲットがURLリンクの場合、ターゲット・オブジェクトにはパラメータのserviceId
、resourceId
およびresourceName
に加えてresourceUrl
も含まれます。
response - body: 成功した場合には「204 コンテンツなし」、ユーザーにリンクを作成する権限がない場合には「403 禁止」のステータスになります。
これらの意味は、次のとおりです。
serviceId={serviceId}
オプション: services.oracle.webcenter.collab.calendar.community
などのアイテムのサービスID。
resourceId={resourceId}
s833cddc4_caa5_416c_87e9_d702ef870b43;;3b0c6edb
などのリソースID
resourceName={resourceName}
New Event
などのリソース名。
詳細は、第54.5.2.5項「テンプレート」を参照してください。
resultsからリンクされるリソース・タイプ
表43-1は、クライアントがこのリソースからリンクできるリソース・タイプを示しています。