4 Oracle WebCenter Interaction用のデータベースのアップグレードと作成

この章では、ポータル・データベースをアップグレードし、タグ・エンジンに必要な新しいデータベースを作成する方法について説明します。

内容は、次のとおりです。

• ポータル・データベースのアップグレード

• データベース・アップグレード・ツールの実行

• タグ・エンジン・データベースの作成および構成

• ALUIセキュリティ・データベースの作成および構成

注意: 手順は、ここに示す順序で実行する必要があります。アップグレード・スクリプトの実行前にデータベース・アップグレード・ツールを実行すると、スクリプトの実行時にパスワード・シード・エラーが発生します。

ポータル・データベースのアップグレード

この項では、ポータル・データベースのアップグレード方法について説明します。内容は、次のとおりです。

• UNIX版Oracle Databaseでのポータル・データベースのアップグレード

UNIX版Oracle Databaseでのポータル・データベースのアップグレード

この項では、UNIX版Oracle DatabaseでのOracle WebCenter Interactionポータル・データベースのアップグレード方法について説明します。

1. Oracleシステム・ファイルの所有者としてポータル・データベース・ホスト・コンピュータにログインします。

2. ORACLE_BASE、ORACLE_HOMEおよびORACLE_SIDが適切に設定されていることを確認します。詳細は、「Oracle環境変数の設定」を参照してください。

3. Oracle WebCenter Interactionインストール・ディレクトリからOracleサーバーにSQLスクリプトをコピーします。

   • Oracle9iでは、Oracle WebCenter Interactionインストーラにより次のディレクトリにSQLスクリプトが作成されます。

     install_dir/ptportal/10.3.3/sql/oracle_unix9.2
     

   • Oracle Database 10gでは、Oracle WebCenter Interactionインストーラにより次のディレクトリにSQLスクリプトが作成されます。

     install_dir/ptportal/10.3.3/sql/oracle_unix10
     

   • Oracle Database 11gでは、Oracle WebCenter Interactionインストーラにより次のディレクトリにSQLスクリプトが作成されます。

     install_dir/ptportal/10.3.3/sql/oracle_unix11
     

4. upgrade10.3.0to10.3.3_oracle.sqlスクリプトを実行してデータベースをアップグレードします。

データベース・アップグレード・ツールの実行

注意: データベース・アップグレード・ツールはアップグレード・スクリプトの実行後に実行してください。

ポータル・データベースを10.3.3仕様にアップグレードするには、コマンドラインのデータベース・アップグレード・ツールを使用します。ツールは2回実行する必要があります。データベース・アップグレード・ツールの初回実行時には、アップグレード・ツールに必要なデータを格納するためのテキスト・ファイルが作成されます。ファイルを編集(各種ファイルの場所などのパラメータを入力)してから、アップグレード・ツールを再度実行してアップグレードを行います。

注意: このアプリケーションはデータベースへの接続およびアップグレードの完了方法についての情報をポータル構成から得るため、それを使用するには、システムがポータルを実行するように適切に構成されている必要があります。

1. $PORTAL_HOME/bin/dbupgradetool.shからデータベース・アップグレード・ツールを実行します。

2. このスクリプトは2つのパラメータを使用します。

   • 管理ユーザー名: 10.3.0.1ポータルのインストール時に作成した管理者ユーザーの名前(Administratorsグループ内の別のユーザーではなく)を入力します。デフォルト名はAdministratorですが、インストール後にセキュリティ上の目的から名前を変更している可能性もあります。

     
     

     注意: 管理ユーザー名では大文字と小文字が区別されます。

     
     

   • パスワード: 管理ユーザーのパスワードを入力します。このユーザーに空のパスワードを使用している場合は、何も入力しません。

   アップグレード・ツールにより、install_dir/settings/portalにupgradedata.propertiesファイルが作成されます。

3. プロパティ・ファイルを編集するように要求されたら、この手順をスキップできます。このリリースに必要な新しいデータはありません。

4. データベース・アップグレード・ツールを再度実行して、データベースのアップグレードを開始します。データベースのサイズに応じて、アップグレードには数秒から数時間かかります。エラーまたはデータの矛盾が発生しても、データベース・アップグレード・ツールは停止しません。かわりに、手順3で指定したファイルにエラーのログが記録されます。

5. データベースのアップグレードが完了すると、ステータスが通知されます。アップグレードが問題なく(エラーなしで)完了した場合は、手順7にスキップします。

   
   

   注意: PTGROUPMEMBERSHIPにマテリアライズド・ビューがある場合、ビューを削除できないことを示すエラーが表示されることがあります。このエラーは無視できます。

   
   

6. エラーが生じた場合、ログ・ファイルを調べて解決策を特定し、データベースを以前の状態にリストアして問題を修正してからデータベース・アップグレード・ツールを再実行する必要があります。

   
   

   注意: データベースを10.3.0.1の元の状態にリストアしてからデータベース・アップグレード・ツールを再実行してください。データベース・アップグレード・ツールが失敗しても、データベースに変更が加えられている可能性があります。そのため、アップグレードが正常に完了しなかった場合でも、データベースは少なくとも部分的に10.3.3仕様にアップグレードされています。

   
   

7. データベースの資格証明を変更した場合、Oracle WebCenter Interactionのデータベース・ユーザーを使用するには、資格証明を元に戻します。

タグ・エンジン・データベースの作成および構成

この項では、タグ・エンジン用のデータベースの作成および構成方法について説明します。

この手順は、タグ・エンジンをインストールした場合にのみ実行する必要があります。

Oracle Databaseでのタグ・エンジン・データベースの作成および構成

Oracle Databaseでタグ・エンジン・データベースを作成および構成する手順は次のとおりです。

1. install_dir/pathways/10.3.3/sql/oracle/unixからタグ・エンジン・データベースのホスト・コンピュータにoracleディレクトリをコピーします。このフォルダには、タグ・エンジン・データベースの設定と構成に使用するスクリプトが含まれます。

2. Oracleシステム・ファイルの所有者としてタグ・エンジン・データベースのホスト・コンピュータにログオンします。

3. Oracle Databaseでシステム・ユーザーとして次の手順を実行します。

   1. プラットフォームに対応するcreate_pathways_tablespaces.sqlスクリプトを実行します。このファイルは手順1でコピーしたoracleディレクトリ内のプラットフォーム固有のサブディレクトリにあります。

      
      

      注意: スクリプトを実行する前に、ポータル・データベースで使用されているSIDの名前を確認します。必要に応じて、スクリプト内のすべてのSID名インスタンスがポータル・データベースに使用されているSID名と一致するようにスクリプトを編集します。

      
      

   2. create_pathways_user.sqlスクリプトを実行します。

4. 作成したタグ・エンジン・ユーザーとして、次の手順を実行します。

   1. create_pathways_schema.sqlスクリプトを実行します。このスクリプトにより、タグ・エンジンの実行に必要なすべての表と索引が作成されます。create_pathways_schema.sqlスクリプトは手順1でコピーしたoracleディレクトリにあります。

   2. install_pathways_seeddata.sqlスクリプトを実行します。このスクリプトにより、タグ・エンジンの実行に必要なすべての初期シード・データが追加されます。install_pathways_seeddata.sqlスクリプトは手順1でコピーしたoracleディレクトリにあります。

5. データベースの効率を上げるために、ポータル・データベース上でデータベースの分析ツールを実行します。

ALUIセキュリティ・データベースの作成および構成

この項では、ALUIセキュリティ・データベースの設定方法について説明します。

注意: Oracle WebCenter Analyticsがインストールされている場合は、この手順は不要です。Oracle WebCenter Analyticsのインストールで、ALUIセキュリティ・データベースの作成が必要となります。

Oracle DatabaseでのALUIセキュリティ・データベースの作成および構成

この項では、Oracle Database上でALUIセキュリティ・データベースを作成および構成する方法について説明します。

1. タグ・エンジンをインストールしたコンピュータで、install_dir/pathways/10.3.3/sql/oracle/unixからALUIセキュリティ・データベースのホスト・コンピュータにoracleディレクトリをコピーします。

2. Oracleシステム・ファイルの所有者としてALUIセキュリティ・データベースのホスト・コンピュータにログオンします。

3. ALUIセキュリティ・データベースの表領域を作成します。

4. ALUIセキュリティ・データベース・ユーザーを作成します。

5. ALUIセキュリティ・データベース・ユーザーとしてALUIセキュリティ・データベースに接続します。

6. 手順1でコピーしたフォルダにあるcreate_security_tables.sqlスクリプトを実行します。

7. ALUIセキュリティ・データベース上で、データベースの効率に対するデータベースの分析ツールを実行します。