5.3. 破損した構成ファイルをチェックして修正する方法 (Oracle Solaris 10)

dtlogin デーモンが Xsun または Xnewt サーバーを正しく起動できない場合は、次の構成ファイルが破損している可能性があります。

次の手順では、この問題を修正する方法について説明します。

注記

この手順では単純な例からの出力を示します。BEGIN SUNRAY CONFIGURATION および END SUNRAY CONFIGURATION コメントの間には、数 10 行が出力される場合があります。

  1. Sun Ray サーバーのユーザーとしてシェルウィンドウを開き、/usr/dt/config/Xservers および /etc/dt/config/Xservers ファイルを比較します。

    % diff /usr/dt/config/Xservers /etc/dt/config/Xservers

    このコマンドは、既知の正常なファイルと疑わしいファイルを比較します。結果は次の例のようになるはずです。

    106a107,130
    > # BEGIN SUNRAY CONFIGURATION
    > :3 SunRay local@none /etc/opt/SUNWut/basedir/lib/utxsun :3 -nobanner
    .
    .
    > :18 SunRay local@none /etc/opt/SUNWut/basedir/lib/utxsun :18 -nobanner
    > # END SUNRAY CONFIGURATION

    出力の最初の行には 106a107,130 が含まれます。106 は、2 つのファイルが ファイルの 106 行目まで同じであることを意味します。a107,130 は、 1 つ目のファイルに 2 つ目のファイルの行 107 から 130 の情報を追加すると、2 つ目のファイルと同じになるはずであることを意味します。

    出力の最初の 3 桁の数字が 100 未満である場合は、/etc/dt/config/Xservers ファイルが破損しています。

  2. /usr/dt/config/Xconfig および /etc/dt/config/Xconfig ファイルを比較します。

    % diff /usr/dt/config/Xconfig /etc/dt/config/Xconfig

    結果は次の例のようになるはずです。

    156a157,180
    > # BEGIN SUNRAY CONFIGURATION
    > Dtlogin.*_8.environment: SUN_SUNRAY_TOKEN=ZeroAdmin.m1.at88sc1608.6d0400aa
    .
    .
    > Dtlogin.*_9.environment: SUN_SUNRAY_TOKEN=ZeroAdmin.m1.at88sc1608.a10100aa
    > # END SUNRAY CONFIGURATION

    出力の最初の 3 桁の数字が 154 未満の場合は、/etc/dt/config/Xconfig ファイルは破損しています。

  3. いずれかのファイルが破損している場合は、この手順を続けて構成ファイルを置き換えます。

  4. Sun Ray サーバーのスーパーユーザーになり、Sun Ray クライアントサービスをシャットダウンします。

    注記

    Xservers ファイルを置き換えるには、すべての Sun Ray クライアントサービスを置き換える必要があります。停止することをユーザーに通知することを忘れないでください。

    # /opt/SUNWut/sbin/utstop
  5. Xservers および Xconfig ファイルを必要に応じて置き換えます。

    # /bin/cp -p /usr/dt/config/Xservers /etc/dt/config/Xservers
    # /bin/cp -p /usr/dt/config/Xconfig /etc/dt/config/Xconfig
    注記

    ヘッドレスサーバーの場合は、Xservers ファイルから :0 エントリをコメントアウトまたは削除してください。

  6. 認証ポリシーを初期化し直します。

    # /opt/SUNWut/sbin/utstart -c

    以前の Xservers および Xconfig ファイル内の余分の行が自動的に再構築されます。