このセクションでは、Sun Ray サーバーでセッションを管理するためのタスクについて説明します。
デスクトップセッションは、次の状況に応じて適切な Sun Ray サーバーに自動的にリダイレクトされます。
フェイルオーバーグループのリダイレクションは、トークン挿入後に行われます。
リージョナルホットデスクのリダイレクションは (構成されている場合)、トークンまたはユーザー識別後、ユーザー認証前に行われます。
セッションを異なるサーバーに手動でリダイレクトするには、utselect GUI または utswitch コマンドを使用します。
デスクトップクライアントのシェルウィンドウから、次のコマンドを入力します。
% utselect
ウィンドウで選択したものは、トークン ID のアクティブなセッションが最新のものから順に表示されます。
図7.2「サーバーの選択 (utselect) GUI」に示すように、「サーバー」列にはデスクトップクライアントからアクセス可能なサーバーが一覧表示されます。「セッション」列には、サーバーの DISPLAY 変数 X セッション (存在する場合) の番号が報告されます。「ステータス」列の「稼働中」は、そのサーバーが使用可能であることを示します。デフォルトでは、先頭のサーバーが選択されています。サーバーを一覧から選択するか、「サーバー名」フィールドにサーバーの名前を入力します。既存のセッションがないサーバーが選択されている場合は、そのサーバー上に新しいセッションが作成されます。
デスクトップセッションを切断すると、クライアントはユーザーのデスクトップ表示を停止し、ほとんどの場合はセッションに再アクセスする認証を要求します。セッションを切断することは、クライアントの前を離れる必要があるときのセキュリティー上の理由から重要です。
スマートカードを使用しているときは、スマートカードをクライアントから取り外すとセッションが切断されます。NSCM および RHA セッションでは、次のいずれかの方法でクライアントセッションを切断できます。
(Oracle Solaris のみ) 現在のデスクトップマネージャーを使用してデスクトップをロックします。たとえば Java Desktop System では、「起動」 > 「画面のロック」
の順に選択します。デスクトップをロックすると、セッションは強制的に切断されます。また、デスクトップ画面ロックアイドル時間間隔が経過した場合にも、切断が発生します。
Oracle Linux デスクトップをロックすると、デスクトップのみがロックされ、セッションは切断されません。デスクトップがロックされているデスクトップクライアントを新しいユーザーが使用する必要がある場合、ユーザーはクライアントをリセットしてセッションを切断し、クライアントを使用可能にする必要があります。そのため、Oracle Linux デスクトップの場合は、utdetach コマンドを使用することを推奨します。
utdetach コマンドを使用します。
% /opt/SUNWut/bin/utdetach
Shift-Pause を押します。
切断ホットキーの組み合わせを変更するには、「Sun Ray クライアントのホットキー」を参照してください。
ホットキーの組み合わせは、全画面の Windows セッションでは動作しません。
スマートカードを挿入して RHA に認証されるか、NSCM 経由でログインすることで、セッションをほかのクライアント経由で接続します。
現在のセッションおよび現在の X サーバープロセスを終了するには、次のいずれかの操作を実行します。
現在のデスクトップセッションからログアウトします。
Ctrl-Alt-Bksp-Bksp キーの組み合わせを押します。
セッション終了前に一時的に遅延が発生する場合があります。
デスクトップからログアウトできない緊急時にのみ、Ctrl-Alt-Bksp-Bksp を使用してください。この方法を使用すると、アプリケーションが正しく終了してデータを保存する機会が失われ、一部のアプリケーションデータが破損する場合があります。