このセクションでは、ネットワークパフォーマンスを遅くしている可能性のあるいくつかの原因と、ネットワーク問題のトラブルシューティングに役立つツールについて説明します。
Sun Ray 環境のネットワークパフォーマンスを調整するときは、20章パフォーマンス調整を参照してください。
ネットワーク負荷またはパケットロスが高すぎる状況で、ごくまれにネットワークケーブルまたはスイッチ機器に問題がある場合があります。
ネットワーク接続が 100F であることを確認します。
utcapture を使用してネットワーク応答時間とパケットロスを評価します。
応答時間とパケットロスが増加すると、パフォーマンスが低下します。
utcapture ユーティリティーは Sun Ray 認証マネージャーに接続して、このサーバーに接続された各クライアントのパケットロス統計情報とラウンドトリップ遅延タイミングをレポートします。このコマンドについての詳細は、utcapture
のマニュアルページを参照してください。
表5.4「utcapture 出力」では、utcapture が出力する情報について説明しています。
表5.4 utcapture 出力
データ要素 | 説明 |
---|---|
TERMINALID | クライアントの MAC アドレス。 |
TIMESTAMP | ロスが発生した時間 (年-月-日-時-分-秒、例: 20041229112512)。 |
TOTAL PACKET | サーバーからクライアントに送信された合計パケット数。 |
TOTAL LOSS | クライアントによってロスとして報告された合計パケット数。 |
BYTES SENT | サーバーからクライアントに送信された合計バイト数。 |
PERCENT LOSS | 現在と前回のポーリング間隔中に失われたパケット (パーセンテージ)。 |
LATENCY | クライアントからサーバーまでのラウンドトリップ時間 (ミリ秒)。 |
次のコマンドは、ローカルホストで実行中の認証マネージャーから 15 秒ごとにデータを捕捉し、クライアントのパケットロスで変化があった場合に stdout に書き込みます。
% utcapture -h |
次のコマンドは、ローカルホストで実行中の認証マネージャーから 15 秒ごとにデータを捕捉し、stdout に書き込みます。
% utcapture -r > raw.out
次のコマンドは、server5118.eng で実行中の認証マネージャーから 15 秒ごとにデータを捕捉し、ID 080020a893cb
または 080020b34231
のクライアントのパケットロスで変化があった場合に出力を stdout に書き込みます。
% utcapture -s sunray_server5118.eng 080020a893cb 080020b34231
次のコマンドは、入力ファイル raw-out.txt
からの生データを処理し、パケットロスのあったクライアントのデータのみを stdout に書き込みます。
% utcapture -i raw-out.txt