Oracle® Business Intelligence Applications Informatica PowerCenterユーザーのためのインストレーション・ガイド リリース7.9.6.3 B66690-01 |
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Oracle Business Intelligenceは、優先言語とロケール設定をユーザーが動的に変更できるように設計されています。この章には、英語以外に1つ以上の言語環境にデプロイするようにOracle Business Intelligence Applicationsを構成する方法に関して、次の各項があります。
Oracle Business Intelligenceの「Presentation」レイヤーでは、任意のカラム名に対して複数の翻訳がサポートされています。Oracle BI Answersで作業するときやダッシュボードをレンダリングするとき、ユーザーはそれぞれのローカル言語でレポートに文字列を表示します。たとえば、英語を話すユーザーとフランス語を話すユーザーは、それぞれのローカル言語でレポートに文字列を表示します。Oracle Business Intelligenceでは翻訳が必要なアプリケーション文字列は、次の2種類があります。
メタデータ
メタデータ文字列は、AnalyticsがOracle Business Intelligenceリポジトリに作成したオブジェクトで、サブジェクトエリア、指標および次元などがあります。
プレゼンテーション・サービス
Presentation Servicesオブジェクトは、エンド・ユーザーが作成したオブジェクトで、レポート、ダッシュボードおよびページなどがあります。Presentation Services文字列の翻訳は、XMLキャプション・ファイルに格納されます。これらの文字列にアクセスして翻訳を変更する方法の詳細は、『Oracle Business Intelligence Presentation Services管理ガイド』を参照してください。
この項の内容は次のとおりです。
配置されているOracle Business Intelligenceデータが英語以外の言語で参照される場合、ロケールのシード・データをW_LOCALIZED_STRING_Gというデータ・ウェアハウス・テーブルにインポートする必要があります。この処理は、アプリケーション・ユーザーがWebクライアントでの実行に選択した各言語に対して、一度ずつ実行する必要があります。
Oracle Business Intelligenceのインストール中に、ORACLE_HOME\biapps\seeddata
の名前のディレクトリが作成されます。ここには、言語ごとにサブディレクトリがあります。各言語サブディレクトリ内部に、.datファイル(インポート対象データ)と.inpファイル(インポートを制御するWHERE句)があります。
使用されているプライマリ言語が英語ではない場合、次の手順に従って(使用する言語の数に応じて)追加のロケール・シード・データをインポートする必要がある場合があります。注意: この手順ではdataimpユーティリティを使用する必要があります。これは、32ビット版オペレーティング・システムでのみ使用できます。
注意: この手順はBI管理者のみが実行する必要があります。 |
翻訳テーブル(W_LOCALIZED_STRING_G)と対応インデックスの作成を確認するには:
Business Analytics WarehouseにW_LOCALIZED_STRING_Gテーブルがあることを検証します。
DACでインデックスの定義を検索し、それらをBusiness Analytics Warehouseに手動で作成します。インデックスの名前は、次のとおりです。
W_LOCAL_STRING_G_U1
W_LOCAL_STRING_G_P1
W_LOCAL_STRING_G_M1
W_LOCAL_STRING_G_M2
注意: テーブル内のデータを誤って複製することを防ぐため、次の項においてロケール・シード・データをインポートする前に、これらのインデックスをW_LOCALIZED_STRING_Gに追加することをお薦めします。
ロケール・シード・データを翻訳テーブル(W_LOCALIZED_STRING_G)にインポートするには:
コマンド・ウィンドウを開き、ORACLE_HOME\biapps\seeddata\binディレクトリに移動します。
次の接続パラメータをデータベース環境に適した値に置換してから、手順3のインポート・コマンドを実行します。
UserName
Password
ODBCDataSource
DatabaseOwner
次のインポート・コマンドを実行します。
ORACLE_HOME\biapps\seeddata\Bin\dataimp /u $UserName /p $Password /c "$ODBCDataSource" /d $DatabaseOwner /f ORACLE_HOME\biapps\seeddata\l_<XX>\analytics_seed_<XXX>.dat /w y /q 100 /h Log /x f /i ORACLE_HOME\biapps\seeddata\l_<XX>\metadata_upgrade_<XXX>_<DBPlatform>.inp /l metadata_upgrade_<XXX>.log
注意: XXは2文字のOracle Business Intelligence言語コード(fr、it)に置換し、XXXは3文字のSiebel Systemsコード(FRA、ITA)に置換します。 |
ロケール・シード・データを翻訳テーブル(W_LOCALIZED_STRING_G)にインポートする作業が終了したら、Oracle BI Administration Toolを使用してOracle BIリポジトリの初期化ブロックを構成し、このテーブルが存在するデータベースに接続します。
注意: Unicode接続は、Unicodeをサポートしていないデータベースにアクセスするために使用できます。 |
メタデータ文字列は、Oracle BI Serverによりデータベース・テーブルからロードされます。Oracle Business Intelligenceアプリケーションの場合、このテーブルはデータ・ウェアハウスにあるW_LOCALIZED_STRING_Gです。「External Metadata Strings」という初期化ブロックによりサーバーの文字列がロードされます。この初期化ブロックが正常に実行することを確認するためのテストを実行することをお薦めします。翻訳テーブルの例を、表B-1に示します。
表B-1 W_LOCALIZED_STRING_G翻訳テーブルの例
MSG_NUM | MSG_TEXT | LANG_ID |
---|---|---|
CN_Customer_Satisfaction |
Customer Satisfaction |
ENU |
CN_Customer_Satisfaction |
Kundenzufriedenheit |
DEU |
CN_Customer_Satisfaction |
Satisfação do cliente |
PTB |
デフォルトでは、Oracle Business Intelligenceリポジトリは英語のみを実行するように構成されています。他の言語で配置するには、次の手順を実行してメタデータ文字列を外部化する必要があります。
メタデータ文字列をOracle Business Intelligenceリポジトリで外部化するには:
Oracle BI Serverを停止します。
Oracle BI Administration Toolをオフライン・モードで使用して、OracleBIAnalyticsApps.rpdを開きます。
「Presentation」レイヤー全体を選択し、マウスを右クリックしてメニューを表示します。
ポップアップ・メニューから、「Externalize Display Names」を選択します。次回「Presentation」レイヤーを右クリックした際、このオプションの横にチェック・マークが表示されます。
「Presentation」の選択を解除します。
注意: 「Externalize Display Names」を選択すると、すべてのメタデータ文字列がデータ・ウェアハウス内のW_LOCALIZED_STRING_Gテーブルから読み取られます。 |
「Physical」レイヤーで、「Externalized Metadata Strings」データベース・アイコンを選択します。ツリーを開きます。
「Internal System Connection Pool」をダブルクリックします。
「Connection Pool」ダイアログの「General」タブで、「Data source name」フィールドがデータ・ウェアハウスを指すようにします。
「OK」をクリックしてOracle BI Administration Toolを終了します。
Oracle BI Serverを再起動します。
カスタム・オブジェクトをメタデータに追加し、これらのオブジェクトを外部化することを選択した場合(オブジェクトを右クリックして「Externalize Display Name」オプションを選択)、Oracle BI ServerはW_LOCALIZED_STRING_Gテーブルで翻訳(母国語を含む)を検索します。
表示名を外部化しない場合、次の手順を実行する必要はありません。
注意: 「Presentation」レイヤーのカスタム・オブジェクトは、メタデータの母国語(新しいオブジェクトの追加対象言語)でのみ表示されます。 |
次に示す手順では、Oracle Business Intelligenceメタデータの文字列翻訳をW_LOCALIZED_STRING_Gテーブルに追加する方法について説明します。この作業は、任意データベース管理ツールとOracle BI Administration Toolで実行します。
Analyticsメタデータの文字列翻訳を追加するには:
データベース管理ツールを起動し、データ・ウェアハウス・データベースに接続します。
W_LOCALIZED_STRING_Gという名前のテーブルをクエリーします。次の手順4から8で示すように、新しいレコードをこのテーブルに追加します。
次の手順を実行して、Oracle BI Administration Toolからメッセージ・キーを取得します。
BI Administration Toolで、「Presentation」レイヤーの新しいメタデータ・オブジェクトを右クリックして、メニューから「Properties」を選択します。
メッセージ・キーが「Custom Display Name」の下のダイアログに表示されます。メッセージ・キーは、CN_で始まる部分です。
たとえば、「Presentation」レイヤーで「Pipeline」カタログ・ディレクトリをダブルクリックします。「Custom Display Name」は、Valueof(NQ_SESSION.CN_Pipeline)です。CN_Pipelineがメッセージ・キーになります。
新しいレコードに配置言語を入力します。
必須のメッセージ・タイプ(たとえば、Metadata、FINS_Metadata)を入力します。
メッセージ・レベルAnalyticsNewを選択し、次の手順を実行します。
「Message Text」カラムで、オブジェクトの翻訳を追加します。
「Translate」カラムおよび「Active」カラムのフラグを選択します(「Yes」に設定)。
「Error Message #」カラムを0に設定します。
必須のメッセージ機能(たとえば、HM、FIN)を入力します。
データベース管理ツールを終了し、Oracle BI Serverを再起動します。
Presentation Servicesオブジェクトの翻訳(レポートやページの名前など)は、ORACLE_HOME\biapps\catalog\res\web\l_<Language Abbreviation>\Captions
ディレクトリで使用可能なxxxCaptions.xmlファイルに格納されます。複数言語配置モードでは、レポートや新しいダッシュボード・ページなどのPresentation Servicesオブジェクトを追加する場合は、適切な翻訳も追加する必要があります。Catalog Managerツールを使用して翻訳を追加します。このユーティリティを使用する方法の詳細は、『Oracle Business Intelligence Presentation Services管理ガイド』を参照してください。
Oracle Business Intelligence Applicationsでは、ドル記号が金額のデフォルト記号として表示される場合があります。この動作を変更するには、次の手順を実行してcurrencies.xmlファイルを編集する必要があります。currencies.xmlファイルは、次のディレクトリにあります。
Windowsの場合:
ORACLE_HOME\bifoundation\web\display\currencies.xml
UNIXの場合:
ORACLE_HOME/bifoundation/web/display/currencies.xml
Analyticsアプリケーションのデフォルト通貨を変更するには:
テキスト・エディタでcurrencies.xmlファイルを開きます。
ウェアハウスのデフォルトで通貨タグ(tag="int:wrhs")を検索します。
<Currency tag="int:wrhs" type="international" symbol="$" format="$#" digits="2" displayMessage="kmsgCurrencySiebelWarehouse"> <negative tag="minus" format="-$#" /> </Currency>
ウェアハウスのデフォルトにおける記号、フォーマット、桁、負に関連する情報を、デフォルトとして使用する通貨タグの情報で置換します。
たとえば、日本円をデフォルトにする場合、ウェアハウスのデフォルト通貨タグの内容を、日本円通貨のタグ(tag="loc:ja-JP")の値に置換します。
<Currency tag="loc:ja-JP" type="local" symbol="¥" locale="ja-JP" format="$#" digits="0"> <negative tag="minus" format="-$#" /> </Currency>
作業を終了すると、日本円のデフォルト・ウェアハウス通貨タグは、次のようになります。
<Currency tag="int:wrhs" type="international" symbol="¥" format="$#" digits="0" displayMessage="kmsgCurrencySiebelWarehouse"> <negative tag="minus" format="-$#" /> </Currency>
currencies.xmlファイルを保存して閉じます。