プロセス・ガイド

     前  次    新規ウィンドウで目次を開く    PDFとして表示 - 新規ウィンドウ  Adobe Readerを取得 - 新規ウィンドウ
コンテンツはここから始まります

概要

この章では次のトピックについて説明します。

リホスティングとは

リホスティング・プロジェクト

 


リホスティングとは

リホスティングとは、プロプライエタリ・ハードウェアおよびソフトウェアに閉じ込められた状態のビジネス・ロジックやビジネス・データへの高額投資を守りつつ、拡張性が高いオープン・アーキテクチャに移行して、将来の最新化への道を開く方法です。

製品の概要

Refine for Z/OS Replatformingパッケージで提供される自動移行ツールを使用すると、COBOL、JCL、DB2、VSAMファイルおよびIBM DB2メインフレーム環境の関連アセットのプラットフォームを変更して、Tuxedoトランザクション・プロセッサとOracleデータベースを含むUNIX環境に移行できます。

 


リホスティング・プロジェクト

Refine for Z/OS ReplatformingおよびOracle Tuxedo Application Runtime for CICS and Batchは、リホスティング・プロジェクトという枠組みで使用されます。このプロセス・ガイドではリホスティングの概要を説明し、このプロセスでの変換ツールやランタイム・ツールの使用方法を示します。リホスティング・プロジェクトでは、特定のテスト環境、統合環境および本番環境の作成が必要になります。通常、リホスティング・プロジェクトの内容は次のとおりです。

これらは繰り返して行うことができます。通常、プロジェクトは次のフェーズで構成されます。

これらの各フェーズは様々なステップで構成されます。ステップの結果はテストできます。また、ステップは必要に応じて繰り返されます。

プロジェクト、フェーズおよびステップ

リホスティングは、フェーズとステップで編成されたプロジェクトとして実行されます。各ステップは、1つ以上の成果物を生成します。リホスティング・プロジェクトの様々なステップと並行して、プロジェクトの様々なフェーズを検証する一連の並列テスト・ステップが存在します。

1つのプロジェクトには、そのプロジェクト内で様々な役割および責任を負う、様々な人々が関わっています。プロジェクトは環境内で実行されるため、プロジェクトの様々なフェーズおよびステップについて説明するには、まずそのプロジェクトを実行する必要のある環境について説明する必要があります。

プロジェクトの環境

リホスティング・プロジェクトを実行するためには5つの異なる環境が必要です。次に示す2つのソース環境(移行前)と3つのターゲット環境(移行後)です。

  1. 変換するアセットの現在の本番ソース環境。
  2. 本番環境から抽出した操作を格納して分離し、テスト・データベースを作成するためのテスト・ソース環境。
  3. 変換されたアセットの実行、チューニングおよびテストのためのテスト・ターゲット環境。
  4. 統合、操作の移行または切替え前処理などすべてのアクティビティをホストするために使用される、統合ターゲット環境。
  5. 変換とテストが行われたアセットのための本番ターゲット環境。
  6. 表1-1 プロジェクトの環境
    環境
    本番環境
    統合
    テスト
    ソース
    本番ソース
     
    テスト・ソース
    ターゲット
    本番ターゲット
    統合ターゲット
    テスト・ターゲット

ニーズによっては同一のプラットフォームを複数配置して、同じプロジェクトの作業をチームで並行して行うことが可能です。

プロジェクト・フェーズの概要

1つのプロジェクトは複数の作業フェーズに分割されており、明瞭な成果物が生成されます。これらの成果物は、プロジェクトの次のフェーズに進む前に検証されます。これらのフェーズを、次に示します。

表1-2 プロジェクト・フェーズ
フェーズ
移行ステップ
テスト・ステップ
環境
言語/
データ
プロジェクト管理
プロジェクトの定義
     
変換前
アセットの生成
 
ソース本番からソース・テスト
両方
アセットのカタログ化およびアセットの合理化(必要な場合)
 
ソース・テスト
言語
外部仕様アーキテクチャの開発
 
ターゲット環境の計画および準備
 
データ変換
 
ソース・テストからターゲット・テスト
データ
テスト準備
 
テストの設計
テストの準備
テストのツール
ソース・テスト
両方
パイロット
パイロット・セットの変換
パイロット・セットのテスト
ターゲット・テスト
言語
残余
残余の変換
残余のテスト
ターゲット・テスト
言語
統合
システムの統合および操作の移行
システムのテストおよび操作のテスト
ターゲット・テストからターゲット統合
両方
切替え
保守作業の変換および保守作業の変換テスト
保守作業のテストおよび予行演習
ターゲット・テスト
両方
切替え
 
ターゲット統合からターゲット本番
 
教育
教育およびトレーニング
     

様々なフェーズは次の図のようにグループ分けできます。

図1-1 プロジェクトのフェーズとプロセス

プロジェクトのフェーズとプロセス

プロジェクトでの製品使用の概要

Refine for Z/OS Replatformingを使用して、プログラムのコンポーネントとデータを変換および統合します。次の図は、プログラム・コンポーネントの用途と、異なる環境への移行に備えてソース・ファイルを準備するためにプログラム・コンポーネントがどのように使用されるかを示します。

図1-2 言語の移行

言語の移行

Refine for Z/OS Replatformingのコンポーネントを使用してアセットを変換し、変換後の調整の後で、アセットをソース・テスト環境からターゲット・テスト環境に移動できるようにします。

Oracle Tuxedo Application Runtime for CICS and Batchのコンポーネントを使用し、ターゲット・テスト環境でのテストと統合準備の後で、変換されたアセットを統合します。COBOLプログラム、JCLおよび関連コンポーネントが、UNIX、OracleデータベースおよびTuxedoトランザクション環境に統合されます。これらのコンポーネントは、変換プロセスで生成されるバッチ・コンポーネントおよびCICSコンポーネントと共に作動するかどうかテストされます。

図1-3 データの移行

データの移行

移行するアセットが生成され、ソース・テスト・マシンに移動されます。その後、移行されたアセットは変換され、Oracleデータベースがあるターゲット・テスト・マシンに移動されます。テストの後、データはリホスティング・ツールとプログラムが統合された統合環境に移動され、変換されたデータを使用して品質とパフォーマンスがテストされます。スイッチオーバーが行われると、最新データがソース本番環境からターゲット本番環境に直接変換されます。

図1-4 移行アーキテクチャ

移行アーキテクチャ


  先頭に戻る       前  次