プロセス・ガイド
プロセス
ここでは、次のプロセスについて説明します。
プロセス・リスト
プロジェクトの定義
目的
実行する作業を計画して準備します。
主なタスク
主なタスクを次に示します。
- 必要なハードウェア環境およびソフトウェア環境を作成し、プロジェクトのための人材を確保します。
- 次のような作業計画を準備します。
- プロジェクトの詳細な計画。
- 環境要件および技術要件。
- リソースの調査。
- 工程のポイントとクリティカル・パスの定義。
- リスク軽減計画。
アセットの生成
ここでは、ソース本番環境に配置されていたプログラム・コンポーネント、本番JCLおよびデータすべてを、ソース・テスト環境に移動します。
目的
- ソース本番環境から移行するアセット情報を識別して収集します。
- ソース・テスト環境でアセットを凍結して分離します。
- このアセット情報を本番テスト環境へのデリバリのために準備します。
主なタスク
実施する主なタスクを次に示します。
- 移行するコンポーネントのバージョン・レベルを指定します。
- ソース・テスト環境を1つ作成して初期化します。
- データとプログラム・コンポーネントをソース・テスト環境にコピーします。
- すべてのアセットの実行可能ファイルを再生成します(コンパイルおよびリンク操作も行います)。
- デリバリされたアセットの分析に基づいて、コンパイルとリンクに含めるパイロット・アセット(プログラム、コピー、インクルード、表)を選択します。
- デリバリに適したメディア用にソースをフォーマットします。
- ソース・テスト環境からターゲット環境へのソース・デリバリ・プロセスを実行し、検証します。
アセットのカタログ化
目的
- 変換するコンポーネントの正確なセットを定義します。
- アセットの完全性と一貫性を確認します。
主なタスク
実施する主なタスクを次に示します。
- デリバリされたアセットを受け入れます。
- 抽出された情報に関するレポートを作成します。
- アセット・セット外部の依存関係の識別を含むアセット・インベントリを作成します。
- 提供されたソース・コンポーネントの完全性と正確性を確認します。
- 移行するアセット、特にコンポーネント(トランザクション、物理ファイルなど)間の相互依存について理解と知識を深めます。
- アセット・セットの修正。
- カタログ化結果の検証。
- パイロット・セットのための選択(または選択の検証)。
アセットの合理化(条件付きステップ)
このプロセスが必要となるのは、アセット・カタログで見つかったエラーが多すぎる場合のみです。
目的
- 3つの品質測定レベル(完全性、正確性および一貫性)を満たすアセット・セットを作成します。
主なタスク
実施する主なタスクを次に示します。
- アセット・セットの修正(追加、変更、消去)。
- 新しいアセット・ソースのカタログ化。
- 3つの品質測定基準の測定と確認。
ターゲット外部仕様
目的
次のように詳細な外部仕様を提供します。
- ターゲットの技術環境。
- 変換の結果(スキーマ、画面、言語)。
主なタスク
主な外部仕様タスクを次に示します。
- アセット・セットとソース環境を分析します。
- パイロット・コードのリハーサル。
- ソースのパフォーマンスの確認。
- ソース環境およびターゲット環境におけるアセット・セットの技術仕様を調査します。
- 各ターゲット技術機能の外部仕様(ハードウェアおよびソフトウェアの構成、全体の技術的なアーキテクチャ、およびアーキテクチャの実装)を定義します。
- アセット・セットの外部インタフェースの詳細な定義。
- ツールの仕様および変換プロセスに合せた調整。
- 変換済アセット・セットのデリバリ条件の定義。
アーキテクチャの開発
目的
- ターゲットの技術的アーキテクチャ、Oracleデータベース、UNIX OS、Tuxedoおよび顧客固有の機能を設定して検証します。
- クリティカルなバッチ・プロセスとトランザクション・プロセスの両方の評価に使用できるプロトタイプ構成をデリバリします。
- 予期されるフォーマンスに関してレスポンス時間を測定します。
主なタスク
次のように詳細な外部仕様を提供します。
- 次の作業で必要な仕様を詳しく指定します。
- 開発
- 前から存在している技術コンポーネントの適応。
- TPおよびバッチ・アーキテクチャの技術コンポーネントのターゲット仕様を定義します。
- ターゲットの標準アーキテクチャをインストールします。
- 前述の要件に基づいてサイト固有の技術コンポーネントを開発します。
- 技術コンポーネント(バッチおよびTPアーキテクチャ)を統合し、単体テストを行います。
- アセット・コンポーネントを統合し、適性テストを行います。
データ変換
次の3つのステップがグローバル・データ変換プロセスを構成します。
- データの検出とダウンロードのステップ。
- データの再モデル化と再ロードのステップ。
- データの静的検証と動的検証のステップ。
目的
データの検出とダウンロード
- ソース・データのアンロード・プログラムを作成します。
- ソース・データの検出、定義、クリーニング、アンロードを行います。
データの再モデル化と再ロード
- Oracleターゲット環境(データベースおよびファイル)の定義、作成および検証を行います。
- データ変換ツールを作成します。
- ソース・データ・システムをターゲット・システムに移します。
データの検証
- 静的なデータを検証し、プロセス実行を使用する移行データを制御します。
- 動的データを検証し、プロセス実行を使用する移行データに対するアクセス制御フローを制御します。
主なタスク
主なタスクを次に示します。
データの検出とダウンロード
- 移行するアセットのデータ環境を識別します。
- COBOLのデータ記述をデリバリします。
- データ・アセットのドキュメントを作成します。
- データ・アセットを限定するためのルーチンを生成します。
- ターゲット・システムへのデータ転送も含めて、データ・アセットをダウンロードするルーチンを生成します。
データの再モデル化と再ロード
- Oracleのターゲット・データ・モデルを調査して指定します。
- Refine for Z/OS Replatformingを使用して、再ロードのツールを生成します。
- Refine for Z/OS Replatformingを使用して、ターゲット・データへのアクセス・ルーチンを生成します。
- ターゲット・データを再ロードします。
データの検証
- ターゲット環境でドライバの変換をテストします。
- ソース環境とターゲット環境の両方でプログラムを実行します。
- 結果を比較し、問題点を特定します。
- 見つかった問題を修正します。
パイロットの変換
目的
- Refine for Z/OS Replatformingを使用して、プロジェクトにおいてプロセスが達成する次の2点の調整と確立を行います。
- ターゲットの技術環境を実装して検証します。
- 最初の変換サブセットを生成します(該当する場合)。
- 実装したプロセスおよび変換ツールのパフォーマンス(ロード、デリバリ時間および品質)を検証します。
主なタスク
実施する主なタスクを次に示します。
- ターゲット・コンポーネントを生成する変換ルールを作成して微調整します。
- Oracleデータベースを含めターゲット・アーキテクチャのソフトウェア環境を設定します。
- 業務プロセスに従ってアセット・セット全体を変換します。
- パイロットを抽出し、ターゲット環境に統合します。
- 適性テストを使用して変換ルールの最初の検証を実行します。
- プロジェクト、環境、ツールおよびプロセスに関して可能な調整を識別します。
残余の変換
目的
パイロット・セットで使用した変換ルールと検証済の処理を使用し、同じ精度と繰返しの指定で、パイロット変換後に残っているアセットの変換プロセスを実装します。
主なタスク
- パイロット・セットで検証された業務プロセスを使用して、残りのアセットを変換します。
操作環境の移行
目的
ソース環境の手段や手順に基づき、要件に応じてターゲット環境で本番の手段や手順を再定義します。
主なタスク
関連するタスクは次のように分かれます。
- 既存のコンポーネントを分析します。ソース・システムで実行するように実装されているすべてのコンポーネントを識別して分析し、関連するドキュメントを分析します。
- 各ターゲット操作コンポーネントに関して詳細な仕様を定義し、制約を指定します。
- 操作サブセットの各コンポーネントおよび使用するツールの選択肢について詳細な定義を作成します。
- 承認されたジョブ・スケジューラが変換済JCLと一緒に機能するように設定および構成します。
- 変換済JCLが承認されたジョブ・スケジューラと一緒に機能するように調整します。
- 詳細な実行スケジュールを定義します。
- 新しい操作コンポーネントを購入または開発します。
- ターゲット環境での本番手順ガイドを作成します。
- 各操作コンポーネントを実装して検証します。
システムの統合
目的
- 統合サブセットごとに詳細な統合仕様を定義します。
- 統合サブセットごとに統合戦略および計画を定義します。
- 詳細な実行計画を定義します。
- 統合テストを開発します。
- 統合テストを実行します。
主なタスク
- 統合サブセットごとに詳細な統合仕様を定義します。
- 統合サブセットごとに統合戦略および計画を定義します。
- 詳細な実行計画を定義します。
- ターゲット環境で、移行したアプリケーションのパフォーマンスをテストして測定し、最適化します。
- 実行テストを統合します。
保守作業の変換
目的
同じアセット(全体またはサブセット)の2つのイメージ間のすべての変更(追加、修正および削除)を変換します。次の制約があります。
- 高品質のアセット・セットを作成し、検証の時間とワークロードを最小限に抑えます。
- 変換にかかる時間を最小限にして、保守作業凍結期間を短縮します。
主なタスク
- 保守作業の変換を準備します。
- 保守作業ガイドを作成します。
- 保守作業の変更を計画して準備します。
- 保守作業イメージを事前にデリバリします。
- カタログ化します。
- 変換済の永続データを更新します。
- 変換済のソースを更新します。
- 適性テストを実行します。
- 実行、比較および診断を行います。
本番の切替え
目的
制約(特に切替えにかかる時間の長さ)に従って、中断せずにソースからターゲット・システムに切り替えます。
主なタスク
実施する主なタスクを次に示します。
- グローバル切替え手順を説明する切替え計画を定義します。
- デリバリ時間の制約に対応するためにソースからターゲットへのデータ転送プロシージャを開発します。
- 危機管理計画を作成します。
- 詳細な切替え計画を作成します。
- 切替えの予行演習を行って詳細計画を検証します。
- 最終的な切替えを実行します。