Oracle Tuxedo/Oracle Exalogicユーザーズ・ガイド

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Oracle Tuxedo/Oracle Exalogic
ユーザーズ・ガイド

この章の内容は以下のとおりです。

 


概要

この項の内容は次のとおりです。

スコープ

このドキュメントでは、Exalogicプラットフォームの全特別機能を紹介すると共に、その機能を使用してOracle Tuxedoを構成および実行する手順について説明します。

前提条件

Oracle Tuxedoをインストールする前に、Oracle Exalogicマシンにストレージとネットワークが適切に接続されているか確認します。詳細は、Oracle Exalogicマシン・オーナーズ・ガイドを参照してください。

用語

機能概要

表1は、ExalogicがサポートするOracle Tuxedo機能のリストです。

表1 ExalogicがサポートするOracle Tuxedo機能
機能名
Oracle Tuxedoバージョン
Direct Cross Node Communication Leveraging RDMA
Oracle Tuxedo 11gR1 (11.1.1.3.0)
自動チューニング・ロック・メカニズム
Oracle Tuxedo 11gR1 (11.1.1.3.0)
Oracle Tuxedo SDPサポート
Oracle Tuxedo 11gR1 (11.1.1.3.0)

Direct Cross Node Communication Leveraging RDMA

以前のリリースでは、ローカル・クライアントとリモート・サーバー間のメッセージの転送にはブリッジを介す必要がありました。たとえば、メッセージは最初にIPCキューを介してローカル・ブリッジに送信され、次にローカル・ブリッジはネットワークを介してメッセージをリモート・ブリッジに送信し、リモート・ブリッジはメッセージをサーバーのIPCキューに送信し、最後にサーバーはIPCキューからメッセージを取得します。そのため、同時実行性が高いとブリッジがボトルネックとなってしまいます。このリリースでは、TUXCONFIGファイルでDirect Cross Node Communication Leveraging RDMAを有効化すると、ローカル・クライアントとリモート・サーバーはブリッジをスキップし、メッセージを直接転送します。

自動チューニング・ロック・メカニズム

以前のOracle Tuxedoリリースでは、tuxedoプロセスは、UNIXセマフォでブロックする前にSPINCOUNTの回数分ユーザー・レベルで掲示板をロックするよう試行していました。通常、プロセスによってユーザー・レベルでロックされるようにSPINCOUNTを適切に指定すれば、パフォーマンスを高めることができます。Oracle Tuxedoアプリケーションでロードが異なると、それぞれ別々のSPINCOUNTが必要になる場合があり、ユーザーは自分でそれを検索する必要があります。このリリースでは、自動チューニング・ロック・メカニズムを有効化すると、実行時のさまざまなロード条件に従いOracle Tuxedoが適切なSPINCOUNTを自動的に検索します。

Oracle Tuxedo SDPサポート

この機能は、BSDソケットAPIを使用しているOracle Tuxedoコンポーネントを有効化し、Exalogicによって提供されるSDPネットワーク・プロトコルの利点を活用できます(高帯域幅、低レイテンシ、CPU使用率の低下など)。

 


Oracle Tuxedoのインストール

この項には、以下のトピックが含まれています。

Exalogicの構成

Oracle Tuxedoをインストールする前に、Exalogic環境の現在の状態を理解する必要があります。

Oracle Exalogicマシン・オーナーズ・ガイドに記載されるすべてのタスクは完了済と仮定されます。このガイドでは、データセンター・サイトの準備、Oracle Exalogicマシンの試験稼動、IPアドレスの割当てを含む初期ネットワーク構成、およびSun ZFS Storage 7320 Applianceの初期設定が説明されています。

この項には、以下のトピックが含まれています。

ネットワーク

Oracle OneCommandツールを実行して次のタスクを完了します(Oracle Exalogicマシン・オーナーズ・ガイドのOracle OneCommandを使用したExalogicマシンの初期構成に関する項に記載)。

ストレージ

Oracle Exalogicマシン上のSun ZFS Storage 7320 Applianceの初期構成は、製造時に完了しています。デフォルト共有(Exported File Systems)の詳細は、Oracle Exalogicマシン・オーナーズ・ガイドのデフォルト・ストレージ構成に関する項を参照してください。

初期構成を完了したら、必要に応じてカスタム共有の作成を実行できます。

Oracle Tuxedo Homeの選択

Oracle Tuxedo製品バイナリは、Sun ZFS Storage 7320アプライアンスの場所にある共有のいずれかにインストールできるため、バイナリを1つコピーすれば任意のExalogicノードでOracle Tuxedoを実行できます。

注意: 共有ファイル・システムは、すべてのコンピュート・ノードによってアクセス可能である必要があります。各ノードにローカル・ユーザー・アカウントを作成できます。ただし、uidおよびgidは(アクセス権限の問題を避けるため)必ず同一のものにしてください。また、ユーザー用のNISアカウントを作成できます。
注意: 各Oracle Tuxedoごとに異なる実装を使用してOracle Tuxedoプラグイン・インタフェースを開発する場合、Oracle Tuxedoは別々のディレクトリにインストールする必要があります。

インストールの開始

インストール手順は以前のOracle Tuxedoリリースと同じです。詳細は、『Oracle Tuxedoシステムのインストール』を参照してください。

コンソール・モード・インストール

次は、Exalogicにおけるコンソール・モード・インストールのサンプルです。ここでは、「slce04cn01」というノードでOracle Tuxedoをインストールし、共有ディレクトリ「/home/oracle」を利用できると仮定しています。

  1. Oracle Tuxedo管理者としてslce04cn01にログインします。
  2. インストーラをダウンロードしたディレクトリに移動し、次のコマンドを入力してインストール・プログラムを起動します。

    prompt>sh./tuxedo111130_64_Linux_01_x86.bin-i console

    ロケールの選択画面が表示されます。

  3. ロケールの選択画面で、1を入力します。この数値は、「英語」に関連付けられています。
  4. 「概要」画面が表示されます。

  5. 「概要」画面で、<ENTER>を押して続行します。
  6. 「インストール・セットの選択」画面が表示されます。

  7. 「インストール・セットの選択」画面で、1を入力します。この数値は、「完全インストール」に関連付けられています。
  8. 「Oracleホームの選択」画面が表示されます。

  9. 「Oracleホームの選択」画面で、1を入力します。この数値は、「新しいOracleホームを作成します」に関連付けられています。
「新しいOracleホーム・ディレクトリを指定してください」画面が表示されます。
  1. ご使用のOracleホーム・ディレクトリを入力します。新しいOracleホーム・ディレクトリを指定する場合、必ずフル・パス名を入力してください。
  2. Oracleホームは、Sun Storage 7000統合ストレージ・システム上の共有ファイル・システムにあり、Oracle Exalogicマシン内のすべてのコンピュート・ノードがアクセスできます。

    たとえば、Tuxedoホーム・ディレクトリとして/home/oracleと入力します。

    「製品ディレクトリの選択」画面が表示されます。

  3. 「製品ディレクトリの選択」画面で、2を入力します。この数値は、現在の選択を使用しますに関連付けられています。
  4. 「サンプルのインストール」(Y/N)が表示されます。

  5. 「y」を入力してサンプルをインストールします。
  6. プレインストールの概要画面が表示されます。

  7. プレインストールの概要画面で、<ENTER>を押して続行します。
  8. 「インストールの準備」画面が表示されます。

  9. 「インストールの準備」画面で、<ENTER>を押してインストールします。
  10. 「インストールしています」画面が表示されます。

  11. 「インストールしています」画面では、ユーザーは何も入力する必要がありません。
  12. インストールが完了すると、「tlistenサービスの構成」画面が表示されます。

  13. 「tlistenサービスの構成」画面で、任意のtlistenパスワードを入力します。パスワードはクリアテキスト形式の英数字による文字列で、長さは80字以下である必要があります。続いて、パスワードを確認します。
  14. 注意: 正常に通信を行うためには、Oracle Tuxedoアプリケーション(ドメイン)内のすべてのノードに共通のパスワードが必要になります。このため、1つのアプリケーションに対して複数のコンピュート・ノードでOracle Tuxedoをインストールする場合は、同一のパスワードを使用する必要があります。

    「SSLインストールの選択」画面が表示されます。
  15. 「SSLインストールの選択」画面で、1を入力します。この数値は「はい」(インストールに必須ではありません)に関連付けられています。
  16. 「SSLサポートのためのLDAP設定を入力」画面が表示されます。

  17. 「SSLサポートのためのLDAP設定を入力」画面で、ご使用の「LDAPサービス名」、「LDAPポートID」、「LDAP基本オブジェクト」およびLDAPフィルタ・ファイルの場所(インストールに必須ではありません)を入力します。
  18. 「インストール完了」画面が表示されます。

  19. 「インストール完了」画面で、 <ENTER>を押してインストーラを終了します。

 


Oracle Tuxedoの構成

この項では、ExalogicにおけるOracle Tuxedoの基本機能の構成について説明します。詳細は、『Oracle Tuxedo 11gリリース1 (11.1.1.3.0)リリース・ノート』および『Oracle Tuxedoアプリケーションの設定』を参照してください。

Direct Cross Node Communication Leveraging RDMA

Direct Cross Node Communication Leveraging RDMAを使用する場合は、UBBCONFIGファイルの構成が必要になります。

UBBCONFIGファイル

Direct Cross Node Communication Leveraging RDMAがサポートされるのは、MPモードのときのみです。この機能を有効にするには、OPTIONSEXALOGICRDMAの両方を指定する必要があります。指定しないと、メッセージはブリッジに転送されます。

*MACHINESセクションのDirect Cross Node Communication Leveraging RDMAには4つの属性があります。

*RESOURCESセクションでRDMAオプションを有効化後。*MACHINESセクションの「TYPE」属性は設定できません。MPモードのマシンは、RDMA機能をサポートするためデフォルトで(同一の種類の) Exalogicマシンである必要があります。

TM_MIBを介しても構成を取得/変更できます。詳細は、『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』を参照してください。

リスト1は、Direct Cross Node Communication Leveraging RDMAが有効な状態のUBBCONFIGサンプル・ファイルです。

リスト1 Direct Cross Node Communication Leveraging RDMAが有効な状態のUBCONFIGサンプル・ファイル
*RESOURCES
IPCKEY		87654

MASTER site1,site2
MAXACCESSERS		40
MAXSERVERS		40
MAXSERVICES		40
MODEL		MP
OPTIONS		LAN,EXALOGIC,RDMA
LDBAL		Y

*MACHINES
slce04cn01		LMID=site1
		APPDIR="/home/oracle/tuxedo11gR1/samples/atmi/simpapp"
              TUXCONFIG="/home/oracle/tuxedo11gR1/samples/atmi/simpapp/tuxconfig"
		TUXDIR="/home/oracle/tuxedo11gR1"
		UID=601
		GID=601
      RDMADAEMONIP=”192.168.10.1”
      RDMADAEMONPORT=9800
      RDMAQSIZE=65536
      RDMAQENTRIES=64

slce04cn02 LMID=site2
		         APPDIR="/home/oracle/tuxedo11gR1/samples/atmi/simpapp/slave"
		              TUXCONFIG="/home/oracle/tuxedo11gR1/samples/atmi/simpapp/slave/tuxconfig"
		TUXDIR="/home/oracle/tuxedo11gR1"
		UID=601
		GID=601
      RDMADAEMONIP=”192.168.10.2”
      RDMADAEMONPORT=9800
      RDMAQSIZE=65536
      RDMAQENTRIES=64

*GROUPS
GROUP1
	LMID=site1		GRPNO=1		OPENINFO=NONE
GROUP2
	LMID=site2		GRPNO=2		OPENINFO=NONE

*NETWORK
site1	NADDR="//slce04cn01:5432"
	NLSADDR="//slce04cn01:5442"

site1 NADDR="//slce04cn02:5432"
	NLSADDR="//slce04cn02:5442"

*SERVERS
DEFAULT:
		CLOPT="-A"

simpserv SRVGRP=GROUP2 SRVID=3

*SERVICES
TOUPPER

自動チューニング・ロック・メカニズム

自動チューニング・ロック・メカニズムを有効にするには、UBBCONFIGファイルの*RESOURCEセクションでEXALOGIC SPINTUNINGオプションを指定する必要があります。この機能を有効にすると、*MACHINESPINCOUNTは設定できません。

*MACHINESセクションには2つのオプション属性が追加されました。

詳細は、『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』のUBBCONFIG(5)およびUBBCONFIG(5)の追加情報の例2 自動チューニング・ロック・メカニズムの構成に関する項を参照してください。

TM_MIBを介して構成することもできます。詳細は、 『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』のTM_MIB(5)に関する項を参照してください。

リスト2は、自動チューニング・ロック・メカニズムが有効な状態のUBBCONFIGサンプル・ファイルです。

リスト2 自動チューニング・ロック・メカニズムが有効な状態のUBBCONFIGサンプル・ファイル
*RESOURCES
IPCKEY                 123456
DOMAINID           simpapp
MASTER                ALLEN
MAXACCESSERS 10
MAXSERVERS      5
MAXSERVICES     10
MODEL          SHM
LDBAL           N
OPTIONS         EXALOGIC,SPINTUNING

*MACHINES
ALLENHOST       LMID="ALLEN"
APPDIR="/home/allen/Workspace/Tuxedo10/simpdir"
TUXCONFIG="/home/allen/Workspace/Tuxedo10/simpdir/tuxconfig"
TUXDIR="/home/allen/Software/OraHome/tuxedo11gR1"
SPINTUNING_FACTOR=1000
SPINTUNING_MINIDLECPU=20
*GROUPS
GROUP1
LMID=ALLEN GRPNO=1 OPENINFO=NONE

*SERVERS
DEFAULT:
CLOPT="-A"
simpserv   SRVGRP=GROUP1  SRVID=1

*SERVICES
TOUPPER

Oracle Tuxedo SDPサポート

Oracle Tuxedo SDPサポートを有効にするには、* RESOURCEセクションにあるOPTIONSEXALOGICを指定し、UBBCONFIGファイルまたはDMCONFIGファイルで関連する構成を設定します。

TM_MIBを介しても構成を取得/変更できます。詳細は、『ファイル形式、データ記述、MIBおよびシステム・プロセス・リファレンス』を参照してください。

この項では、次の構成について説明します。

MP

要件によれば、MPはIBクラスタ内で機能する必要があります。つまり、マスター・マシンとスレーブ・マシンが両方ともIBクラスタ内にあるため、SDPとIPoIBはIBクラスタ内で使用され、bootstrapフェーズでは、tmboottlistenbsbridgeおよびbridgeが相互通信を行うためにソケットAPIを使用していることのみを考慮します。

GWTDOMAIN

GWTDOMAINを実行しているノードに複数のIPアドレスを持つ複数のネットワーク・インタフェース(マルチホーム型)がある場合、DMCONFIGファイルでGWTDOMAINを個背うしする場合、ホスト名のかわりに明示的なIPアドレスを使用することをお薦めします。通常、すべてのExalogicノードには、IBインタフェースとイーサネット・インタフェースという少なくとも2種類のネットワーク・インタフェースがあります。GWTDOMAINを構成する方法を説明するに当たり分かりやすくするため、IBインタフェースはIPアドレス「IB_IP」に対してバインドされ、イーサネット・インタフェースはIPアドレス「ETH_IP」を持つと仮定します。

機能として、GWTDOMAINはサーバーとクライアントの両方の役割を果たします。サーバーの役割としては、DMCONFIGファイルで構成済のIPアドレスとポート番号をリスニングし、他のGWTDOMAINからの接続リクエストを受け入れます。クライアントの役割としては、DMCONFIGファイルで構成されたポリシーによって他のGWTDOMAINへの接続リクエストを開始します。

WSL

/WSクライアント

JSL

WTC

WTCとOracle Tuxedo間のSDP接続を有効化するには、次の手順を実行します。

  1. 次のようにWTCサービスのローカル/リモート・アクセス・ポイントのNWAddrを指定します。
  2. sdp://IB_IP:port

    これは、DMCONFIGファイル内のGWTDOMAINのNWADDR構成と同じです。

  3. 補足Javaオプション「Djava.net.preferIPv4Stack=true」をjavaコマンドに追加し、WLSサーバーを起動します。
注意: WTCアクセス・ポイントでSSLが有効化されると、SDPを構成した後、SSL構成が無視されます。
注意: SDPを介してOracle Tuxedoに接続できるのは、Weblogic Server 12c (12.1.1)以上のみです。詳細は、「SDPトランスポートのIPv4の有効化」「WTCローカルTuxedo Domain構成のNWAddr属性」、および「WTCリモートTuxedo Domain構成のNWAddr属性」を参照してください。

データベース

Oracle Tuxedoシステムは、X/Open XAインタフェースを使用して様々なリソース・マネージャと通信します。XA規格は、あらゆる主要データベース・ベンダー製品で幅広くサポートされています。

Oracle Databaseの起動には、SDP (Sockets Direct Protocol)を使用できます。Oracle Tuxedoアプリケーションには特別な要件はありません。

『Oracle Database Net Services管理者ガイド』のデータベース・サーバーへのInfinibandネットワーク通信用SDPプロトコル・サポートの構成に関する項に記載されているように、データベースがInfiniBandをサポートするように構成してください。

注意: 次のSDPパラメータは、大容量データ・ブロックをデータベースに送信する際、パフォーマンスに影響を与えます。

たとえば、サーバー・ノード上で「/etc/modprobe.conf」の2つのパラメータを次のように設定できます。

ib_sdp sdp_zcopy_thresh=0 recv_poll=0のオプション

Oracle Tuxedoファイル転送デフォルト・ディレクトリ名

Oracle Tuxedoを起動する前に、Direct Cross Node Communication Leveraging RDMAが有効な状態ですべてのExalogicノードに共有ディレクトリがあるか確認します。また、アクセス権限が適切に設定されているか確認します。

デフォルト名は/u01/common/patches/tuxtmpfileです。また、EXALOGIC_SHARED_PATH環境変数を使用すると、独自のディレクトリを設定できます。これは、Oracle Tuxedoファイル転送に使用されます。EMSQがフルか、メッセージ・サイズがキュー・サイズを超過する場合、Oracle Tuxedoはこのメッセージを/u01/common/patches/tuxtmpfileディレクトリ直下の一時ファイルに保存し、リモート・プロセス・キューに通知を直接送信します。リモート・プロセスは通知を受信するかぎり、ファイルを取得できます。

APPDIRの選択

UBBCONFIGファイルでSECURITYが設定されていない場合、Oracle Tuxedoアプリケーションを共有ディレクトリにデプロイできます。Oracle Tuxedoアプリケーションを起動する前に、UBBCONFIGファイルで次のパラメータが正しく設定されているか確認します。

リスト13は、UBBCONFIGファイルの共有APPDIRの例です。

リスト13 UBBCONFIGファイルの共有APPDIRの例
*MACHINES
slce04cn01 LMID=site1
          APPDIR="/home/oracle/tuxapp"
          TUXCONFIG="/home/oracle/tuxapp/tuxconfig_cn01"
          TUXDIR="/home/oracle/tuxedo11gR1"
ULOGPFX="/ home/oracle/tuxapp /ULOG_cn01"
          RDMADAEMONIP="192.168.10.1"
          RDMADAEMONPORT=9800
          RDMAQSIZE=1048576
          RDMAQENTRIES=1024

slce04cn02 LMID=site2
          APPDIR=" home/oracle/tuxapp"
          TUXCONFIG=" home/oracle/tuxapp/tuxconfig_cn02"
          TUXDIR="/home/oracle/tuxedo11gR1"
ULOGPFX="/home/oracle/tuxapp /ULOG_cn02"
          RDMADAEMONIP="192.168.10.2"
          RDMADAEMONPORT=9800
          RDMAQSIZE=1048576
          RDMAQENTRIES=1024

UBBCONFIGファイルでSECUTIRYが設定されている場合は、アプリケーションにあわせて異なるAPPDIRを構成する必要があります。各ノードのコピーを保有する必要があります。

limits.conf

/etc/securitylimits.confmemlockを正しく設定します。次の式を使用して最小値を取得します。

[Msgq_daemon共有メモリー・サイズ]*2 + MAXACCESSERS *14 000 kb

Msgq_daemon共有メモリー・サイズ: Msgq_daemonによって割り当てられた共有メモリーのサイズ。詳細は、「tux_msgq_monitorの起動/停止」を参照してください。

MAXACCESSERS: UBBCONFIGファイル内の属性。

例:

Msgq_daemon共有メモリー・サイズ: 200*1024*1024バイト

MAXACCESSERS: 100

memlock最小値は1853030400バイトです。

/etc/security/limits.confmemlockを次のように設定します。

* hard memlock 1853030

* soft memlock 1853030

EXALOGIC_MSGQ_CACHE_SIZE

Oracle Tuxedoスレッドにはそれぞれ、EMSQランタイム・キャッシュがあります。デフォルトのエントリ数は32です。この値は、Oracle Tuxedoアプリケーションが起動する前にEXALOGIC_MSGQ_CACHE_SIZE環境変数を使用すると、32から2048の間の値に変更できます。数字を大きくすると、Oracle Tuxedoのパフォーマンスが向上しますが、Msgq_daemonの共有メモリー消費量も増えます。

1つのプロセスが複数のキューに対してメッセージを送信する場合、この環境変数を使用するとパフォーマンスを向上できます。次の例を参照してください。

 


Oracle Tuxedoの実行

Direct Cross Node Communication Leveraging RDMAが有効な状態の場合、Exalogic以外のプラットフォームでOracle Tuxedoを実行する方法は異なります。Oracle Tuxedoアプリケーションを起動する前に、tux_msgq_monitorを起動しておく必要があります。この項には次のトピックが含まれます:

tux_msgq_monitorの起動/停止

アシスタント・ツール

Oracle Tuxedo起動/停止用シェル・スクリプト

起動/停止処理を簡略化するシェル・スクリプトがいくつかあります。これらのツールを使用すると、1つのコマンドを実行するだけでtux_msgq_monitorとOracle Tuxedoアプリケーションの路湯方を起動/停止できます。これらのコマンドを実行する前に、TUXCONFIGLD_LIBRARY_PATHおよびAPPDIRの各環境変数が適切に設定されているか確認します。

たとえば、マスター・ノードでは次を実行するとOracle Tuxedoを起動/停止できます。

スレーブ・ノードには、次の2つのシェル・スクリプトがあります。

共有メモリー・サイズの計算用ツール

Msgq_daemonが起動すると、共有メモリーを割り当てます。リスト14に示すように、tmloadcf -c ubbを使用するとメモリー・サイズを取得できます。

リスト14 UBBCONFIGファイルの*MACHINESセクション
*MACHINES
ex03	LMID=site1

      RDMADAEMONIP="192.168.10.1"
      RDMADAEMONPORT=9800
      RDMAQSIZE=100000
      RDMAQENTRIES=100
MAXACCESSERS=100

ex03_1 LMID=site2

      RDMADAEMONIP="192.168.10.2"
      RDMADAEMONPORT=9800
      RDMAQENTRIES=1000
MAXACCESSERS=200

ex04 LMID=site3
      RDMADAEMONIP="192.168.10.3"
      RDMADAEMONPORT=9800
      RDMAQSIZE=100000
      RDMAQENTRIES=100
MAXACCESSERS=200
MAXSERVERS=100

ex04_1 LMID=site4

      RDMADAEMONIP="192.168.10.4"
      RDMADAEMONPORT=9800
      RDMAQSIZE=1000000
      RDMAQENTRIES=1000
MAXACCESSERS=100

コマンドtmloadcf -c ubbを実行し、リスト15で示すように出力を取得します。

リスト15 tmloadcf -c ubb出力例
Ipc sizing (minimum /T values only) ...
                  Fixed Minimums Per Node
SHMMIN: 1
SHMALL: 1
SEMMAP: SEMMNI
                  Variable Minimums Per Node
SEMUME,           A                             SHMMAX
                        SEMMNU,           *                               *



Node SEMMNS SEMMSL SEMMSL SEMMNI MSGMNI MSGMAP SHMSEG RCDMSZ
-----       -----  -----    ----   -------  -----   ------  ------  ------
ex03        126      15 120 A + 2 26 52 1178K 220M
ex04        221      28     220   A + 1      26      52   1340K    340M
ex04_1      121      15     120   A + 1      26      52   1178K   1300M
ex03_1      221      28     220   A + 1      25      50   1340K   2500M

UBBで構成済の次の項目のいずれかの値を大きくすると、RCDMSZも連動して増えます。

注意: マシン・レベルでEXALOGIC_MSGQ_CACHE_SIZEを設定する場合のみ、このメソッドを使用してサイズを調整できます。

 


OVMでのOracle Tuxedoの実行

OVMで実行されるOracle Tuxedoには特別な要件がありません。

 


ExalogicにおけるSALTおよびTMA

SALT 11gR1 11.1.1.2.0およびTMA 11gR1 11.1.1.2.0をExalogicにインストールする前に、次に示すようにpreinstallを最初に実行する必要があります。

preinstall <Oracle Home>
<Oracle Home>: The directory you specified when Oracle Tuxedo installation.

インストール後、postinstallを実行します。次に例を示します。

postinstall <Oracle Home >
<Oracle Home>: The directory you specified when Oracle Tuxedo installation.

 


移行

Exalogic機能を使用しない場合、特別な要件はありません。詳細は、『Oracle Tuxedo相互運用性ガイド』を参照してください。

注意: Oracle Tuxedo 11gリリース1 (11.1.1.3.0)では、任意のExalogic機能が有効化されている場合、以前のOracle Tuxedoリリースからのホット・アップグレードをサポートしていません。

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