この章では、オートパイロットを使用して、シナリオ・プロファイルの開始時間および終了時間と仮想ユーザーごとの増加率を指定する方法について説明します。デフォルト値は、「ツール」メニューから「オプション」、「オートパイロットのデフォルト」を選択して設定できます。
注意: オートパイロットのデフォルトを変更しても、現在のシナリオには影響しません。変更したオートパイロットのデフォルトが有効になるのは、新しいシナリオを開始するときです。 |
オートパイロットを使用するには、まず仮想ユーザーのプロファイルとシナリオを定義し、シナリオ・プロファイルをオートパイロットのサブミットする必要があります。仮想ユーザー・プロファイルの定義方法は第4章で説明しています。第5章では、シナリオを定義してオートパイロットにサブミットする方法について説明します。
「オートパイロットの設定」タブの「負荷テストの開始」グループと「負荷テストの停止」グループでは、仮想ユーザー・シナリオの実行をいつ開始するか、いつ停止するかを指定します。
「負荷テストの開始」セレクタでは、仮想ユーザー・シナリオの実行をいつ開始するかを指定し、次のオプションがあります。
「開始ボタン押下時」: オートパイロットを開始したときすぐにシナリオの実行を開始します。
遅延後: 仮想ユーザー・シナリオを開始するまで待機する時間を指定できます。このオプションを選択すると、対応する編集ボックスに「hh:mm:ss」形式でデフォルトの時間が入力されます。必要に応じて、時間を変更してください。オートパイロットは、指定された時間待機してからオートパイロットを開始し、仮想ユーザーの実行を開始します。
特定の時刻: 仮想ユーザー・シナリオを開始する時刻を指定できます。このオプションを選択すると、対応する編集ボックスに「hh:mm:ss」形式でデフォルトの時間が入力されます。必要に応じて時刻を変更してください。オートパイロットは、指定された時刻まで待機してからオートパイロットを開始し、仮想ユーザーの実行を開始します。
VU起動の同期: 実際に反復を開始する前に、それぞれのエージェント・プロセスで仮想ユーザーの最初のグループを完全に初期化します。この手順では、仮想ユーザーの最初の反復で処理時間が増える開始時のオーバーヘッドを回避しようとします。
「負荷テストの停止」セレクタでは、実行中の仮想ユーザー・シナリオの実行をいつ停止するかを指定し、次のオプションがあります。
「停止ボタン押下時」: 仮想ユーザー・シナリオの実行を、手動で仮想ユーザーが停止されるまで繰り返します。
各ユーザーの再生後: 仮想ユーザーが、オートパイロットにサブミットされたスクリプトを指定の回数だけ反復します。このオプションを選択すると、対応する編集ボックスにデフォルトの反復回数が入力されます。必要に応じて反復回数を変更してください。仮想ユーザーは指定された回数だけシナリオ・プロファイルを実行し、その回数に達したら自動的に停止します。
遅延後: 仮想ユーザー・シナリオの実行を継続する時間を指定できます。このオプションを選択すると、対応する編集ボックスに「hh:mm:ss」形式でデフォルトの時間が入力されます。必要に応じて、時間を変更してください。オートパイロットは指定された時間シナリオ・プロファイルを実行した後、自動的にシナリオの実行を停止します。
特定の時刻: 仮想ユーザー・シナリオを停止する時刻を指定できます。このオプションを選択すると、対応する編集ボックスに「hh:mm:ss」形式でデフォルトの時間が入力されます。必要に応じて時刻を変更してください。オートパイロットは指定された時刻までシナリオ・プロファイルを再生した後、自動的にシナリオの実行を停止します。
増加の指定グループでは、オートパイロットが仮想ユーザーの実行を開始する増加率を指定します。
「ステップごとの追加」と「頻度」は連動する設定で、仮想ユーザーを開始する増加率を指定します。
「ステップごとの追加」には、仮想ユーザーを開始する増加率を指定します。
ユーザー: 「頻度」設定に基づいて一度に開始する仮想ユーザーの数を指定します。このオプションを選択すると、対応する編集ボックスにデフォルトの仮想ユーザー数が合計で入力されます。必要に応じて数を変更してください。
パーセント: 「頻度」設定に基づいて一度に開始する仮想ユーザーの割合を指定します。このオプションを選択すると、対応する編集ボックスにデフォルトのパーセントが入力されます。必要に応じて割合を変更してください。
「頻度」には、指定した数または割合の仮想ユーザーが実行を開始する頻度を指定し、次のオプションがあります。
秒: 指定した数または割合の仮想ユーザーを実行するまで待機する秒数を指定します。このオプションを選択すると、デフォルトの秒数が入力されます。必要に応じて数を変更してください。
反復: 指定した数または割合の仮想ユーザーを実行するまで待機する反復の回数を指定します。このオプションを選択すると、デフォルトの反復回数が入力されます。必要に応じて数を変更してください。
例: 「パーセント」を10%と指定し、「頻度」設定を10秒後に設定した場合、オートパイロットはすべての仮想ユーザーが実行されるまで、サブミットされたうち10%の仮想ユーザーの実行を10秒ごとに開始します。
例: ユーザー数を5と指定し、「頻度」設定で「反復」を1に設定した場合、オートパイロットはすべての仮想ユーザーが実行されるまで、シナリオ・プロファイルを実行するごとに、サブミットされた5つの仮想ユーザーの実行を開始します。
例: 「反復」の数を1と指定し、「ステップごとの追加」設定を一度に5ユーザーずつと設定した場合、オートパイロットはまず5つの仮想ユーザーを開始します。最初の5つがプロファイルの反復を1回完了すると、オートパイロットは次の5つの仮想ユーザーを開始します。オートパイロットはすべての仮想ユーザーが実行されるまで、各反復後に次の5つの仮想ユーザーを開始します。
例: 遅延を120秒と指定し、「ステップごとの追加」設定を10%秒に設定した場合、オートパイロットはすべての仮想ユーザーが実行されるまで、10%の仮想ユーザーの実行を120秒ごとに開始します。
シナリオ・プロファイルをサブミットし、オートパイロットのオプションを設定すると、次のいずれかを使用して手動でオートパイロットを開始および停止できます。
オートパイロットのボタン
ツールバー
追加のシナリオ・プロファイルをサブミットする、あるいは新規の仮想ユーザーを開始させないようにするには、手動でオートパイロットを停止する必要があります。
オートパイロットを手動で開始するには、次のようにします。
遅延開始のオプションが表示された場合は、開始時間まで遅延を継続できます。
または
シナリオの実行をすぐに開始する場合は、「テストの実行」をクリックします。
または
開始を取り消す場合は、「セッション」メニューで「停止」をクリックします。
注意: オートパイロットは「負荷テストの開始」設定と「仮想ユーザー(VU)増加」設定に基づいて仮想ユーザーの実行を開始します。「開始」オプションを「特定の時刻」または「遅延後」に設定した場合は、オートパイロットが実行を開始するまでの残り時間がステータス・バーに表示されます。 |
オートパイロットを使用して仮想ユーザーの実行を開始すると、「VUグリッド」タブに実行中の仮想ユーザーがリストされ、それぞれの実行詳細が表示されます。
列見出しをクリックすると、列を基準にしてデータをソートできます。
仮想ユーザー・グリッドには、次の列があります。
アイテム: 現在選択されているアイテムが表示されます。表示したいアイテムの番号を入力して[Enter]キーを押すと、直接そのアイテムに移動します。
矢印: 矢印を使用して、仮想ユーザー・グリッドで最初のページ、前のページ、次のページ、最後のページに移動します。
VU-ID: 仮想ユーザーのID番号。
プロファイル: 仮想ユーザーによって実行されているユーザー・プロファイルの名前が表示されます。
ステータス: 仮想ユーザーの現在のステータスが表示されます。
反復: 仮想ユーザーが、ユーザー・プロファイル/スクリプトのRunセクションの再生を試行した回数が表示されます。反復回数は、新しい反復が試行されるたびに増分され、反復が終了すると更新されます。反復回数は、反復の終了時に更新されます。マスター・スクリプトのrun()
メソッド内部からユーザーがreturnを呼び出した場合、または反復が最後まで正常に完了した場合には、反復が終了します。たとえば次のような場合です。
データバンクで最後のレコードが使用されたら停止が指定されている場合、最後のレコードのリクエスト後すぐにはスクリプトは終了しません。これ以降何回の反復が、最後にリクエストされたレコードの値に依存するかは不明です。したがって、最後のレコードがリクエストされた後でユーザーがレコードのリクエストを試行するまで、ユーザーは終了されません。
失敗: 仮想ユーザーに対してエラーになった回数が表示されます。
最後の実行時間: 仮想ユーザーがプロファイルのRunセクションのスクリプトを実行する際に要した平均経過時間が表示されます。
現在のステップ: 仮想ユーザーによって現在アクセスされているOpenScriptのステップ・グループの名前が表示されます。
システム: 仮想ユーザーが実行されているシステムの名前が表示されます。
データバンク: 再生中にスクリプトで使用されるOracle OpenScriptデータバンクからのデータのレコードが存在する場合には、それが表示されます。
現在のエラー: スクリプトの実行中に仮想ユーザーが完了した最新の反復で発生したエラーについて、説明が表示されます。次の反復が成功するとのこの列はクリアされます。
前のエラー: 仮想ユーザーの実行中に発生した前回のエラーについて、説明が表示されます。
OLTサーバー警告: このボタンは、仮想エージェントでサーバー・エラーが発生したときに表示されます。クリックするとエラーが表示されます。
仮想ユーザー・グリッドを使用すると、実行中の特定の仮想ユーザーを制御することができます。
仮想ユーザーのプロファイルを定義します。
シナリオを指定します。
シナリオをオートパイロットにサブミットします。
オートパイロットを開始します。
「VUグリッドの監視」タブで、仮想ユーザーの行を選択します。
マウスを右クリックして、ポップアップ・メニューを開きます。
オプションを次のように選択します。
同期ポイントを含むスクリプトを作成した場合、1つ以上の仮想ユーザーを任意の同期ポイントから手動で解除することができます。解除できるのは、特定の仮想ユーザー、特定の同期ポイント、またはすべての仮想ユーザーと同期ポイントです。
個々の仮想ユーザーを同期ポイントから解除するには、次のようにします。
仮想ユーザー・グリッドで仮想ユーザーを選択します。
右クリックして「同期の解除」を選択します。
複数の仮想ユーザーを同期ポイントから解除するには、次のようにします。
仮想ユーザー・グリッドで複数の仮想ユーザーを選択します。
右クリックして「同期の解除」を選択します。
「ツール」メニューから「同期ポイント・ステータス」を選択し、「同期ポイント・ステータス」ダイアログを表示します。
解除: 実行中に到達した可能性のある選択済の同期ポイントから仮想ユーザーを開放します
すべて解除: 同期ポイントで待機中のすべての仮想ユーザーを開放します。
同期名: 同期ポイントの名前が表示されます。
ユーザー: 同期ポイントで待機中のユーザーの数が表示されます。
ステータス: ユーザーのステータスが表示されます。
解除したい同期ポイントを選択して「解除」をクリックするか、「すべて解除」をクリックして同期ポイントをクリックします。
「閉じる」をクリックします。
実行中の特定の仮想ユーザーについて、仮想ユーザー・グリッドでプロファイルの実行属性を変更することができます。
仮想ユーザー・グリッドで仮想ユーザーの行を選択します。
マウスを右クリックして、ポップアップ・メニューを開きます。
「実行属性の変更」を選択します。属性を変更するダイアログ・ボックスが開きます。
オプションを次のように選択します。
「OLTサーバー警告」ダイアログ・ボックスには、仮想エージェントで発生したエラーが表示されます。エラーが発生すると、「VUグリッドの監視」の右下隅に「OLTサーバー警告」ボタンが表示されます。このボタンをクリックするとダイアログ・ボックスが表示されます。