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Oracle® Load Testing Load Testingユーザーズ・ガイド
バージョン9.31
B62626-03
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6 グラフとレポートの使用

Oracle Load Testingでは、「パフォーマンス統計」と、「実行グラフの表示」タブのグラフを使用してリアルタイムでWebアプリケーションのパフォーマンスを評価できます。データを保存したセッションの実行後の解析について、「レポートの作成」タブでカスタム・グラフを作成できます。「実行グラフの表示」タブで使用できるデフォルトのレポートとグラフは、次のとおりです。


注意:

OpenScriptスクリプトの場合、「初期化」セクションと「終了」セクションのステップは、Oracle Load Testingレポートでレポートされるスクリプト実行時間の全体には関与しません。「初期化」セクションと「終了」スクリプトが複数回の反復で実行されるときの平均時間に影響しないように、セクションに要する時間はスクリプト時間に含まれません。

グラフは、仮想ユーザーの実行中にでも、停止後または終了後にでも表示できます。パフォーマンス・データは、各反復の最後にレポートされます。実行中の仮想ユーザーが最初の反復を完了すると、パフォーマンス・データの最初のセットが取得されます。表示されるグラフおよびパフォーマンス統計は、「レポート・オプション」の「グラフ・リフレッシュ間隔」設定に基づいてリアルタイムで更新され、負荷テスト結果のスナップショットが提示されます。ただし、グラフ/統計の生成と画面への出力には少し処理時間がかかります。デフォルトのリフレッシュは15秒です。長時間または夜間のテストを実行する場合は、リフレッシュ間隔を60秒以上に増やす必要があります。

短時間のオートパイロット・セッションを実行すると、時間が十分でないために「実行グラフの表示」タブがリアルタイムのデータで更新されない場合があります。ただし、「セッション開始/停止」オプションを使用してレポートのデータを保存すると、データはデータベースに保存されます。

リアルタイムのデータ表示に加え、Oracle Load Testingではテスト後の解析についてサマリー・レポートを生成し、データベースにデータを保存することができます。最新負荷セッション・レポートでは、仮想ユーザーのセッションについてパフォーマンスとエラーの統計データを生成することができます。「レポートの作成」タブを使用すると、データベースに格納されているデータから各種のレポートおよびグラフを生成できます。

6.1 レポート・オプションの設定

Oracle Load Testingのレポート・オプションを設定するには、次のようにします。

  1. 「ツール」メニューから「オプション」を選択します。

  2. 開始および停止を選択します。

  3. 「レポートのデータの保存」オプションを「はい」または「質問」に設定します。

  4. 「レポート」を選択して追加のオプションを設定します。

    間隔: 「間隔」のオプションは次のとおりです。

    • レポート・データ収集間隔: Oracle Load TestingデータベースにレポートされるOracle Load Testingエージェントのパフォーマンス・データ集計が収集される頻度を指定します。

    • ユーザー・インタフェース・リフレッシュ間隔: 「VUグリッド」、「ServerStats表示」、「同期ポイント・ステータス」などのユーザー・インタフェースがリフレッシュされる頻度を指定します。

    • グラフ・リフレッシュ間隔: 「実行グラフの表示」タブでグラフが再表示される頻度を指定します。

    • VU表示自動表示間隔: 自動モードを使用している際に、仮想ユーザー表示がリフレッシュされる頻度を指定します。

    VUグリッド: 「VUグリッド」のオプションは次のとおりです。

    • ページ当たりの最大行数: 「VUグリッドの監視」タブのページに表示される行の最大数を指定します。値の範囲は10以上100以下です。

    VU表示: 「VU表示」のオプションは次のとおりです。

    • 最大合計ストレージ・サイズ: VU表示に送信されるデータの最大量(バイト単位)を指定します。履歴リストの全アイテムについて、仮想ユーザー表示のログ・ファイル(.XML)で格納される最大バイト数を示します。デフォルト値は、セッションごとに10 MBです。ログ・ファイルのサイズは、Webページのサイズによって異なります。各ページのHTMLソースは、ログ・ファイルに格納されます。

    • ページ当たりの最大行数: VU表示に表示されるページごとの行の最大数を指定します。値の範囲は10以上100以下です。

    パフォーマンス統計とセッション・レポート: 「パフォーマンス統計」と「セッション・レポート」のデフォルト設定を、次のように指定します。

    • サーバー時間のみ表示: パフォーマンス統計とセッション・レポートにサーバー・レスポンス時間のみが含まれます。

    • エンドツーエンド時間の表示(思考時間を含む): パフォーマンス統計とセッション・レポートで遅延時間が含まれます。

    カスタム・グラフ: 「カスタム・グラフ」のオプションは次のとおりです。

    • グラフ当たりの最大データ系列: グラフ化できるデータ系列の最大数を指定します。デフォルトは20です。

    レポート・テンプレート: 「レポート・テンプレート」のオプションは次のとおりです。

    • レポート・テンプレート中に生成された一時イメージ/データの削除: 選択すると、テンポラリ・イメージや、レポート・テンプレートによって生成されたデータが自動的に削除されます。

  5. 「レポート・データ収集間隔」フィールドに、データを収集する頻度を入力します。

  6. 「ユーザー・インタフェース・リフレッシュ間隔」フィールドに、ユーザー・インタフェースをリフレッシュする頻度を入力します。これには、「VUグリッド」、ServerStatsステータス表示、「同期ポイント・ステータス」表示が含まれます。

  7. 「グラフ・リフレッシュ間隔」フィールドに、レポートをリフレッシュする頻度を入力します。

  8. タイマー名の表示方法を指定します。

  9. プロファイル時間に思考時間を含めるかどうかを指定します。

  10. グラフごとに含めるデータ系列の最大数を指定します。

  11. 「OK」をクリックします。

  12. Oracle Load Testingのオートパイロット・セッションを開始します。

  13. 「レポートのデータの保存」オプションを「質問」に設定した場合は、Oracle Load Testingのセッション名を選択し、データを保存するかどうかを指定するダイアログ・ボックスが開きます。

6.2 「実行グラフの表示」タブ

「実行グラフの表示」タブで、実行時のレポートを表示できます。これらのグラフを使用できるのは、負荷テストの実行中のみです。「レポートの作成」タブを使用して、負荷テスト実行の完了後にレポートとグラフを表示します。

「実行グラフの表示」タブは、レポート・オプションの「グラフ・リフレッシュ間隔」設定の内容に応じてリフレッシュされます。

表示のリフレッシュを停止するには、「一時停止」ボタンをクリックします。

表示のリフレッシュを再開するには、「再開」ボタンをクリックします。タブを閉じてからタブに戻ったときも、表示のリフレッシュは再開されます。

レポートとグラフ: 新規グラフの作成とデフォルト・グラフの表示に関するオプションが表示されます。

「カスタム グラフ」タブには、次のオプションがあります。

デフォルト・グラフ: グラフを選択し、「データ系列の追加」をクリックしてデフォルト・グラフを表示します。

Oracleデータベースの診断: 一連のOracleデータベース・プロファイルのメトリックを同じグラフ上でグループ化します。これらのメトリックが表示されるのは、セッションの実行でOracle Database ServerStatsの設定を使用する場合のみです。グラフとメトリックは次のとおりです。

セッション カウンタ: 全体のセッションで使用できるカウンタ。

<プロファイル>: Oracle Load Testing仮想ユーザー・プロファイルのそれぞれに対して使用できるカウンタ。

ServerStatsモニター: ServerStatsカウンタの設定が表示されます。

データ系列の追加: 選択したデータ系列をグラフに追加します。グラフでデータ系列のライン上にカーソルを重ねると、グラフの特定のデータ・ポイントに関する詳細が表示されます。

凡例の表示: グラフの各データ系列について名前とプロット・ライン色のビューが開きます。凡例のポップアップでデータ系列をクリックすると、グラフでプロット・ラインの表示/非表示が切り替わります。凡例のポップアップでデータ系列をダブルクリックすると、グラフの右側でY軸のスケールの表示/非表示が切り替わります。

チャート統計の表示: グラフ統計表の表示/非表示を切り替えます。グラフ統計には、データ系列と各系列の値が示されます。

グラフ・オプションの表示: 問合せのカスタマイズ、エクスポート、保存のオプションと、保存した問合せを開くオプションが表示されます。

グラフのクリア: すべてのデータ系列をグラフから削除します。

ズーム: ズーム・ツールのオン/オフを切り替えます。

6.3 パフォーマンス統計の使用

Oracle Load Testingセッションを開始するとき、データが保存されているセッションで「実行グラフの表示 - レポート」タブ、または「レポートの作成 - レポート」タブを選択すると、「パフォーマンス統計」レポートを表示することができます。

表示: レポートに表示するパフォーマンス時間を指定します。

詳細レベル: レポートに表示する詳細の量を指定します。このフィールドは、「実行グラフの表示」タブで表示しているときの「パフォーマンス統計」レポートでのみ表示されます。

統計には、次のパフォーマンス・カテゴリの値が表示されます。

<セッション名> 現在

<セッション名>合計

プロファイルとタイマー別のパフォーマンス: このセクションは、「詳細レベル」を「サマリー+プロファイル・タイマー」または「全体表示」に設定しているとき表示されます。

6.4 実行グラフの使用

負荷のグラフを使用すると、オートパイロットによって実行されている仮想ユーザーについてリアルタイムのパフォーマンス、統計、エラー情報を表示できます。デフォルトのOracle Load Testingグラフが自動的に開始され、次のランタイム・グラフで構成されます。

6.4.1 実行時の統計およびグラフの表示

実行時の統計を表示するには、次のようにします。

  1. 「実行グラフの表示」タブをクリックします。「概要」タブに、デフォルト・グラフが小さいビューで表示されます。これは、すべての実行グラフを一覧するときに便利です。

  2. 表示するグラフをクリックして拡大し、「レポート」タブに表示します。「概要」タブの下部にあるセレクタ・リストを使用して、「デフォルト・レポート」セレクタを使用すると、負荷グラフ間を切り替えることができます。

カスタム・グラフを作成するには、次のようにします。

  1. 「グラフ」をクリックします。

  2. 「使用可能なデータ系列」セクションで、表示したいデータを選択します。複数のデータ系列を選択するには、[Ctrl]または[Shift]を押しながらクリックします。目的のデータ系列が見つからない場合には、「すべて表示」をクリックすると、使用可能なデータ系列がすべて表示されます。

  3. [>]「データ系列の追加」ボタンをクリックして、データ系列をグラフに追加します。

  4. 「凡例の表示」ボタンをクリックし、グラフのデータ系列ごとに名前とプロット・ライン色の表示を開きます。

    • 凡例のポップアップでデータ系列をクリックすると、グラフのプロット・ラインの表示/非表示が切り替わります。

    • 凡例のポップアップでデータ系列をダブルクリックすると、グラフの右側でY軸のスケールの表示/非表示が切り替わります。

    • 「凡例の表示」ボタンを再度クリックすると、凡例表示が閉じます。

  5. 「チャート統計の表示」ボタンをクリックし、統計表の表示/非表示を切り替えます。グラフ統計には、次のようにデータ系列と各系列の値が示されます。

    • 最小: データ系列の最大値を表示します。

    • 最大: データ系列の最小値を表示します。

    • 平均: データ系列の平均値を表示します。

  6. 「グラフ・オプションの表示」ボタンをクリックすると、問合せのカスタマイズ、エクスポート、保存のオプションと、保存した問合せを開くオプションが表示されます。

    「カスタマイズ」オプション: 現在のグラフをカスタマイズするオプションです。

    • 「グラフ」タブ

      • グラフ・タイトル: グラフの名前を入力します。この名前は、タブの「レポートとグラフ」セクションに表示されます。

      • データ系列: グラフに含まれるデータ系列がリストされます。削除するデータ系列は「x」ボタンでマークします。「適用」ボタンをクリックするとグラフがリフレッシュされ、選択したデータ系列が削除されます。

      • データ系列名: グラフでデータ系列の上にマウス・カーソルを重ねたとき表示されるデータ系列の名前が表示されます。

      • データ系列ラベル: 凡例に表示されるラベルが表示されます。

    • 「X軸」タブ

      スケール: X軸のデータ範囲のフォーマットを指定します。スケールを変更すると、グラフがサーバーからリフレッシュされます。

      • 絶対時間: 選択すると、レポートの表とグラフがプロファイル/タイマーの実際の開始日時と終了日時に基づいて生成されるようになります。

      • 相対時間: 選択すると、レポートの表とグラフが相対時間に基づいて生成されるようになります。プロファイル/タイマーは共有のゼロ・ポイントからグラフ化されます。このオプションを使用すると、異なるセッションからの複数のメトリックを同じスケールで比較することができます。

      • ユーザー: 選択すると、レポートの表とグラフがユーザーに基づいて生成されるようになります。

      範囲フィルタ: 特定のセッションについてサーバーから取得されるデータにフィルタを指定します。たとえば、あるセッションに2時間分のデータがあり、1時間分の時間スライスを取得するようにフィルタが設定されている場合、グラフには1時間分の時間スライスのみが表示されます。あるいは、グラフのズーム機能を使用してサーバーからのデータの再ロードを回避する方法もあります。「範囲」フィルタを設定しているときは、グラフに「フィルタ」アイコンが表示されます。

      • 手動: 選択すると、「範囲フィルタ」の最小値と最大値が有効になります。最小値と最大値を編集し、新規グラフに含めるデータ・ポイントのスライスを指定します。「適用」をクリックすると、この最小値と最大値の間のデータのみを含む新しいグラフが生成されます。

      • 形式: グラフ・データをフィルタする際の「範囲」形式が表示されます。フォーマットは、「スケール」設定に基づきます。

      • 最小: X軸の最小値を入力します。このフィールドを使用できるのは、「手動」を選択しているときのみです。

      • 最大: X軸の最大値を入力します。このフィールドを使用できるのは、「手動」を選択しているときのみです。

      セッション詳細

      • 開始時刻: 選択したセッションの開始日時が表示されます。

      • 終了時刻: 選択したセッションの終了日時が表示されます。

      • 所要時間: 選択したセッションの長さが表示されます。

    • 「Y軸」タブ

      スケール: Y軸のデータ範囲のフォーマットを指定します。スケールを変更すると、グラフがサーバーからリフレッシュされます。

      • 線形: Y軸を線形的に表示します。

      • 対数: Y軸を対数的に表示します。

      しきい値: グラフ上で、設定した位置にしきい値を表示します。

      • 表示: 選択すると、しきい値がグラフに含まれます。

      • 値: しきい値の値を入力します。これが、しきい値を表示するY軸上の点になります。

      • ラベル: 凡例に表示するラベルを入力します。

  7. グラフの名前を入力します。

  8. 「X軸」タブと「Y軸」タブで、グラフの描画方法を選択します。

  9. 「適用」をクリックします。カスタム・レポートは別のタブ下に表示され、表示したいレポートを選択できます。グラフとそのタブを削除するには、「グラフの削除」をクリックします。

6.4.2 パフォーマンスvs.ユーザー・グラフ

このグラフには、アクティブな仮想ユーザーの数に対して平均実行時間がプロットされます。

実行中のシナリオに複数のプロファイルがある場合、パフォーマンスvs.ユーザー・グラフにはオートパイロットで実行中のシナリオ・プロファイルごとに別々のプロット・ラインが表示されます。

平均パフォーマンスの値は、「パフォーマンス統計」ビューに表示される経過時間の平均値データをグラフィカルに表したものです。すべてのシナリオの仮想ユーザーの合計数までオートパイロットが増加するとき、グラフには実行中の仮想ユーザーの数に基づいてプロット点が追加されます。

プロット点は「パフォーマンス統計」レポートの経過時間と同じように追加されます。

6.4.3 エラーvs.ユーザー・グラフ

このグラフには、仮想ユーザー・プロファイルに対して失敗した1秒当たりのトランザクション数がプロットされます。

実行中のシナリオに複数のプロファイルがある場合、エラーvs.ユーザー・グラフにはオートパイロットで実行中のシナリオ・プロファイルごとに別々のプロット・ラインが表示されます。

1秒当たりに失敗したトランザクションの数は、個々のプロファイルによって実行されている仮想ユーザーの数と、Oracle Load Testingのセッション中に失敗したサーバー・リクエスト(ページ、画像、フレームなど)の数によって異なります。

6.4.4 パフォーマンスvs.時間グラフ

このグラフには、一定期間における仮想ユーザーの平均実行時間がプロットされます。

実行中のシナリオに複数のプロファイルがある場合、パフォーマンスvs.時間グラフにはオートパイロットで実行中のシナリオ・プロファイルごとに別々のプロット・ラインが表示されます。

平均実行時間の値は、一定期間にプロットされる「パフォーマンス統計」レポートに表示される経過時間の平均値データをグラフィカルに表したものです。

6.4.5 エラーvs.時間グラフ

このグラフには、一定期間において仮想ユーザー・プロファイルに対して失敗した1秒当たりのトランザクション数がプロットされます。

実行中のシナリオに複数のプロファイルがある場合、エラーvs.時間グラフにはオートパイロットで実行中のシナリオ・プロファイルごとに別々のプロット・ラインが表示されます。

1秒当たりに失敗したトランザクションの数は、個々のプロファイルによって実行されている仮想ユーザーの数と、Oracle Load Testingのセッション中に失敗したサーバー・リクエスト(ページ、画像、フレームなど)の数によって異なります。

6.4.6 ユーザーvs.時間グラフ

このグラフには、一定期間におけるアクティブな仮想ユーザーの数がプロットされます。

実行中のシナリオに複数のプロファイルがある場合、ユーザーvs.時間グラフにはオートパイロットで実行中のシナリオ・プロファイルごとに別々のプロット・ラインが表示されます。

6.4.7 ユーザーvs.時間グラフ

このグラフには、一定期間における1秒当たりの平均ヒット数、トランザクション数、キロバイト数がプロットされます。

平均統計の値は、一定期間のパフォーマンス統計からの平均値データをグラフィカルに表したものです。プロット点は、オートパイロットでの仮想ユーザーの実行中に更新されます。

6.5 データ・カウンタの使用

Oracle Load Testingでは、「フィルタ」セクションの「使用可能なデータ系列」フィールドで選択できるOracle Load Testing仮想ユーザー・データのカウンタ・セットが自動的に生成します。Oracle Load Testingデータには、次のように、リストの上部にセッションの概要データが表示され、「シナリオの作成」タブの「シナリオのパラメータの構成」リストに含まれる各仮想ユーザー・プロファイルのフォルダが続きます。

選択したServerStats構成の各ServerStatsモニターについてもカウンタが生成されます。負荷テスト中にリストのカウンタを監視する新しいグラフを作成すると、VUのパフォーマンスとServerStatsモニターのパフォーマンスを表示できます。

6.5.1 データ・カウンタの使用

仮想ユーザー・プロファイルのフォルダには、負荷テスト・シナリオの特定のプロファイルに対するデータ・カウンタとページ・タイマーのフォルダが含まれます。

新規のServerStatsチャートを作成すると、負荷テスト中にリストのカウンタを監視できます。

ページ・タイマーのフォルダには、仮想ユーザー・プロファイルとして使用されるスクリプトの各ページについて、次のようなパフォーマンス・データが含まれます。

新規のServerStatsチャートを作成すると、負荷テスト中にリストのタイマーを監視できます。

6.6 「レポートの作成」タブ

「レポートの作成」タブには、レポートするデータを保存したセッションについて履歴レポートとグラフが表示されます。このタブには、次のオプションがあります。

レポートとグラフ: デフォルトとカスタムのグラフが表示され、グラフをエクスポートするオプションがあります。

「レポート」タブには、次のオプションがあります。

「カスタム グラフ」タブには、次のオプションがあります。

6.6.1 レポートの表示

カスタム・グラフを作成すると、セッション・データを簡単に確認できます。

  1. 「レポートの作成」タブをクリックします。新しくグラフを作成するための空のタブが表示されます。

  2. グラフ化するセッションを選択します。

  3. 表示したいデータを、「使用可能なデータ系列」フィールドで選択します。複数のデータ系列を選択するには、[Ctrl]または[Alt]を押しながらクリックします。

  4. 「データ・ソースの追加」をクリックします。

  5. グラフ化するすべてのデータ系列について繰り返します。

  6. 「グラフ・オプションの表示」ボタンをクリックすると、グラフ名を指定し、グラフの描画方法を選択できるグラフ・オプションが表示されます。

  7. 「OK」をクリックします。

  8. カスタム・レポートは別のタブ下に表示され、表示したいレポートを選択できます。グラフのタブにある「グラフの削除」ボタンをクリックすると、グラフとそのタブが削除されます。グラフ・オプションの表示ボタンをクリックしてエクスポート・オプションを使用すると、グラフまたはグラフ・データがファイルに保存されます。

この章で後述するように、この問合せは保存して後で別のセッションに利用できます。

6.6.2 グラフとデータのエクスポート

グラフ・エクスポートのオプションを使用して、現在のグラフのエクスポート・オプションを指定します。

グラフ・イメージおよびデータをエクスポートするには、次のようにします。

  1. グラフ・レポートを作成します。

  2. グラフの右にあるグラフ・オプションの表示ボタンをクリックします。

  3. 「エクスポート」を選択します。「エクスポート」のオプションは次のとおりです。

    形式: エクスポートするファイル・フォーマットを指定します。

    • PNG: エクスポートしたグラフ・イメージがPortable Network Graphicsファイル・フォーマットで保存されます。イメージ・ファイルのサイズを指定してください。

    • JPG: エクスポートしたグラフ・イメージがJoint Photographic Experts Groupの圧縮ファイル・フォーマットで保存されます。イメージ・ファイルのサイズと画質を指定してください。

    • CSV: エクスポートしたグラフ・データがカンマ区切りのファイル・フォーマットで保存されます。このファイルをMicrosoft Excelで開き、ファイルに保存することができます。

    • XLS: エクスポートしたグラフ・データがMicrosoft Excelファイル・フォーマットで保存されます。このファイルをMicrosoft Excelで開き、ファイルに保存することができます。

    サイズ: PNGおよびJPGのイメージ・ファイルをエクスポートするとき、そのピクセル・サイズを指定します。

    品質: JPGイメージ・ファイルをエクスポートするとき、その品質レベルを指定します。品質レベルは、ファイル・サイズとイメージの明瞭度との比率を決定します。品質レベルを低くするとファイル・サイズは小さくなりますが、イメージの明瞭度が下がります。品質レベルを高くすると、イメージの明瞭度は上がりますが、ファイル・サイズが大きくなります。デフォルトの品質レベルで不十分な場合に、イメージ・ファイルのサイズと明瞭度の要件に応じた最適な品質レベルを決定するには、実験してみることをお薦めします。

6.6.3 CSVデータのエクスポート

生成されたデータをレポートからエクスポートすると、レポートの生成に使用されたRAWデータがカンマ区切り(.csv)ファイルで生成されます。ファイルの最初の行には、フィールド名がカンマ区切りで表示されます。各行には、データ値がカンマ区切りで表示されます。「パフォーマンスvs.時間」レポートからエクスポートされた.csvファイルの例を次に示します。

Time,Entire Job,tutor1,tutor4,
04-09-2001 15:59:48,,.6,,
04-09-2001 16:00:00,,,.13,
04-11-2001 17:08:04,,1.15,,
04-11-2001 17:08:29,1.39,,.24,
04-11-2001 17:09:19,,.98,,
04-11-2001 17:09:25,,,.12,

この例には、次のフィールドがあります。

Time
Entire Job
tutor1
tutor4

.csvファイルの2行目以降に、実際のデータがリストされます(時間の値の次に秒数が続きます)。

各タイプのレポートの.csvファイルには、レポート・タイプに固有のタイプのデータが含まれます。

レポートの生成に使用されるRAWデータを、カンマ区切り(.csv)ファイルにエクスポートできます。生成されたレポート・データをエクスポートするには、次のようにします。

  1. レポートを作成します。

  2. グラフの右にあるグラフ・オプションの表示ボタンをクリックします。

  3. 「エクスポート」を選択します。

  4. 「CSV」形式を選択し、「エクスポート」をクリックします。ファイルのダウンロード・ダイアログ・ボックスが表示されます。

  5. CSV形式のままExcelで開く場合は、「開く」をクリックします。CSV形式でファイルを保存する場合は、「保存」をクリックします。

  6. ファイルの保存を選択した場合は、「名前を付けて保存」ダイアログ・ボックスが表示されます。新しいファイル名を入力するかデフォルト名のままにし、保存先を選択して「保存」をクリックします。

6.6.4 Excelへのエクスポート

Excelワークブック・ファイルとしてエクスポートするには、次のようにします。


注意:

Excel形式でエクスポートするには、Oracle Load TestingサーバーにMicrosoft Excelがインストールされている必要があります。

  1. レポートを作成します。

  2. グラフの右にあるグラフ・オプションの表示ボタンをクリックします。

  3. 「エクスポート」を選択します。

  4. 「XLS」形式を選択し、「エクスポート」をクリックします。ファイルのダウンロード・ダイアログ・ボックスが表示されます。

  5. Excelでチャートを開く場合は、「開く」をクリックします。Excel形式でチャートを保存する場合は、「保存」をクリックします。

  6. ファイルの保存を選択した場合は、「名前を付けて保存」ダイアログ・ボックスが表示されます。新しいファイル名を入力するかデフォルト名のままにし、ファイルの保存先を選択して「保存」をクリックします。

6.6.5 PNGへのエクスポート

レポートはPNGファイルにエクスポートできます。PNGファイルにエクスポートするには、次のようにします。

  1. レポートを作成します。

  2. グラフの右にあるグラフ・オプションの表示ボタンをクリックします。

  3. 「エクスポート」を選択します。

  4. PNG形式を選択し、サイズを設定します。

  5. 「エクスポート」をクリックします。

  6. ファイル名を入力して、「保存」をクリックします。

6.6.6 JPGへのエクスポート

レポートはJPGファイルにエクスポートできます。JPGファイルにエクスポートするには、次のようにします。

  1. レポートを作成します。

  2. グラフの右にあるグラフ・オプションの表示ボタンをクリックします。

  3. 「エクスポート」を選択します。

  4. JPEG形式を選択し、サイズと品質レベルを設定します。

  5. 「エクスポート」をクリックします。

  6. ファイル名を入力して、「保存」をクリックします。

6.6.7 グラフ問合せの操作

グラフ問合せは、セッション、データ系列、X軸およびY軸の設定で構成されます。この情報を選択すると、保存して後から次の方法で再利用することができます。

  • 単一セッションのグラフを保存して新しいセッションに適用し、新規のグラフを作成します。

  • ベースライン・セッションと実行セッションのグラフを保存して新しい実行セッションに適用し、元のベースラインで新規のグラフを作成します。

  • 単一セッションのグラフを保存して新しいセッションに適用し、現在のグラフ定義にカウンタを追加します。

6.6.7.1 グラフ問合せの保存

グラフ・クエリーを保存するには、次のようにします。

  1. グラフ化するセッションとデータ系列を選択します。

  2. グラフの右にあるグラフ・オプションの表示ボタンをクリックします。

  3. クエリーの保存を選択し、クエリーの名前を入力します。

    <問合せリスト>: すでに保存されている問合せがリストされます。

    名前: 新しい問合せの名前を入力するか、上書きする場合は既存の問合せを選択します。

  4. 「保存」をクリックします。

  5. 新しいクエリーを作成する場合は、クエリーの名前を入力して「保存」をクリックします。既存のクエリーに上書きする場合は、クエリーを選択して「保存」をクリックし、確認を求められたら「はい」をクリックします。

6.6.7.2 保存した問合せの実行

保存されている問合せを実行するには、次のようにします。

  1. グラフの右にあるグラフ・オプションの表示ボタンをクリックします。

  2. 「問合せを開く」をクリックします。

    <問合せリスト>: 既存の問合せがリストされます。実行する問合せを選択します。

    セッション: 問合せを実行する対象のセッションを選択します。

    現在のグラフに追加: 選択すると、グラフに新しいセッション・データが追加されます。選択を解除すると、グラフがクリアされてから新しいセッション・データが表示されます。

  3. 使用する問合せを選択します。

  4. 問合せを実行する対象のセッションを選択します。

  5. このセッション・データを現在のグラフに追加するかどうかを選択します。

  6. 「OK」をクリックします。

  7. 選択したセッションに適用できないデータ系列がある場合には、警告メッセージが表示されます。このメッセージが表示された場合には、「OK」をクリックして続行します。

  8. 新しいグラフが生成されます。

6.6.7.3 問合せの編集

問合せを編集するには、次のようにします。

  1. 「管理」メニューから「グラフ」を選択します。

    編集: 「グラフ問合せの編集」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    削除: 選択した問合せを削除します。

    クローン: 選択した問合せの設定で、「グラフ問合せの編集」ダイアログ・ボックスが表示されます。このダイアログで、選択した問合せをコピーして編集し、新しい問合せを作成できます。

    問合せ名: 既存の問合せがリストされます。

  2. 変更する問合せを選択して「編集」をクリックします。

  3. 必要な変更を行って、「OK」をクリックします。

  4. 「閉じる」をクリックして「グラフ問合せマネージャ」ダイアログ・ボックスを終了します。

6.6.7.4 問合せの削除

問合せを削除するには、次のようにします。

  1. 「管理」メニューから「グラフ」を選択します。

  2. 削除する問合せを選択して「削除」をクリックします。

  3. 「はい」をクリックして削除を確定します。

  4. 「閉じる」をクリックして「グラフ問合せマネージャ」ダイアログ・ボックスを終了します。

6.6.8 レポート・テンプレートの作成

Oracle Load Testingにアップロードできるカスタムのレポート・テンプレートを作成することができます。カスタムのテンプレートは、「レポート」タブの「Oracle Load Testing」タブに表示されます。アップロードすると、セッションとレポート・テンプレートを選択してレポートを生成できます。

レポート・テンプレートを作成するには、Microsoft WordでOracle Load Testingレポート・ジェネレータ・ツールを使用します。このツールは、Microsoft WordがインストールされているWindowsマシンにインストール可能です。Oracle Application Testing Suiteアプリケーションをインストールしなくても使用できます。

インストールすると、レポート・テンプレートはMicrosoft Wordで作成されてOracle Load Testingにアップロードされます。その後、生成されたレポートがMicrosoft Wordで表示されます。

レポート・ジェネレータ・ツールをインストールするには、次のようにします。

  1. Microsoft Wordを終了します。

  2. Oracle Application Testing Suiteインストール・ディレクトリの<installdir>\tools\ms-office\フォルダにある、OLTOfficeToolbarInstaller.exeプログラムを実行します。

Microsoft WordのツールバーにOLTデータの挿入ボタンが追加されます。

これでレポート・テンプレートを作成できるようになります。レポート・テンプレートには、テキスト、グラフィック、Oracle Load Testingグラフ、およびセッション・データを含めることができます。また、カスタムJavaコードも含めることができます。レポート・テンプレートを作成するには、次のようにします。

  1. OLTデータの挿入ボタンをクリックしてダイアログ・ボックスを表示します。

    このダイアログ・ボックスのオプションは、次のとおりです。

    グラフ: デフォルトのOracle Load Testingグラフ、またはtemplate.propertiesファイルを作成してある場合にはカスタム・グラフがリストされます。

    オプション設定: 空のままにしてデフォルトを使用します。

    • タイトル: グラフのタイトルを入力します。

    • 高さ: グラフの高さを入力します。

    • 幅: グラフの幅を入力します。

    セッション・データ: 表示するセッション・データ、セッション名、概要、ページ・データまたはプロファイル・データを選択します。生成されるデータはカンマ区切り形式なので、「表」メニューから変換を選択し、テキストから表を選択すれば簡単に表に変換できます。

    カスタム・コード: このセクションでは、レポート・ジェネレータAPIで使用できるメソッドを使用するJavaコードを作成できます。このAPIのドキュメントは、オンライン・ヘルプの目次から参照してください。


    注意:

    次の行に移動するときは、[Enter]ではなく[Ctrl]+[Enter]を使います。[Enter]キーを押すとダイアログ・ボックスが終了します。

  2. 表示するグラフまたはセッション・データを選択するか、カスタム・コードを入力します。

  3. 「挿入」をクリックします。フィールド・コードがドキュメントに挿入され、コメントとして表示されます。フィールド・コードを編集するには、選択して右クリックし、「フィールドの編集」を選択します。

  4. テンプレートで、[Enter]を押して次の行に移動します。

  5. テンプレートの作成が完了したら、「閉じる」をクリックしてOracle Load Testingリファレンスの挿入ダイアログ・ボックスを終了します。

  6. 「ファイル」メニューで「保存」をクリックします。ファイルの名前を入力し、.rtf形式で保存します。ファイルは任意の場所に保存できます。

これで、ファイルをOracle Load Testingにアップロードし、レポートを生成できるようになりました。ファイルをアップロードするには、次のようにします。

  1. Oracle Load Testingで、「ツール」メニューから「ファイルのアップロード」を選択します。

  2. 「タイプ」フィールドで、「レポート テンプレート」を選択します。

  3. 「参照」をクリックします。

  4. レポート・テンプレートを選択して「開く」をクリックします。

  5. 「アップロード」をクリックします。

  6. 「閉じる」をクリックします。テンプレートが、「レポート」タブのレポート・リストにリストされます。

  7. レポートを生成するには、セッションとテンプレートを選択して「生成」をクリックします。レポートが生成され、Wordに表示されます。

6.6.8.1 カスタム・グラフとセッション・リストの作成

OLTリファレンスの挿入ダイアログ・ボックスで使用できるグラフとセッション・データのリストは、installdir/data/olt/reportsフォルダにtemplate.propertiesファイルを作成して変更することができます。このファイルが存在する場合は、ファイルにリストされたグラフとセッション・データが使用されます。このファイルが存在しない場合は、デフォルトが使用されます。ファイルには、使用可能にしたいグラフとセッション・データが次のようにリストされます。次に例を示します。

[GRAPH]
Performance vs. Time@<%out.write(session.getGraph('Performance vs. Time'))%>
Errors vs. Time@<%out.write(session.getGraph('Errors vs. Time'))%>
Statistics vs. Time@<%out.write(session.getGraph('Statistics vs. Time'))%>
[SESSION]
Session Name@<%=session.getName()%>
Overview@<%=session.getOverview()%>

6.7 サマリー・レポートの生成

前回のデータ収集およびレポート・セッションとシナリオ・プロファイルの設定に関する統計データを含む、サマリー・レポートを生成することができます。

「レポートの作成」タブで「レポート」タブを選択し、レポートを表示したいセッションを選択して「生成」をクリックします。セッション・パフォーマンス・レポートが表示され、Oracle Load Testingシナリオ・レポートが続きます。

次の項では、サマリー・レポートの詳細を説明します。

6.7.1 シナリオ・レポート

生成されるレポート・ファイルの名前は、Oracle Load Testingのシナリオと同じです(「シナリオ」タブの「シナリオ説明」フィールド)。

レポートを保存する場合は、「印刷/保存: HTML」をクリックします。別のブラウザ・ウィンドウにレポートが表示されます。「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」を選択し、HTMLまたはテキスト形式でレポートを保存します。

「印刷/保存: HTML」をクリックするとレポートを印刷できます。新しいブラウザ・ウィンドウにレポートが表示されます。「ファイル」メニューから「印刷」を選択します。プリンタのオプションを設定する印刷ダイアログ・ボックスが開きます。使用できるオプションはプリンタのタイプによって異なります。オプションを設定し、「OK」または「印刷」ボタンをクリックしてください。

シナリオを別名で保存するには、次のようにします。

  1. 「シナリオ」メニューから「名前を付けて保存」を選択します。

  2. 「シナリオを保存」ダイアログ・ボックスの「名前」フィールドに、新しい名前を入力します。

  3. レポートを保存するワークスペースを選択して 「OK」をクリックします。

6.7.2 セッション・レポート

レポートを保存する場合は、「印刷/保存: HTML」をクリックします。別のブラウザ・ウィンドウにレポートが表示されます。「ファイル」メニューから「名前を付けて保存」を選択し、HTMLまたはテキスト形式でレポートを保存します。

簡易印刷をクリックするとレポートを印刷できます。「ファイル」メニューから「印刷」を選択します。プリンタのオプションを設定する印刷ダイアログ・ボックスが開きます。使用できるオプションはプリンタのタイプによって異なります。オプションを設定し、「OK」または「印刷」ボタンをクリックしてください。

6.7.3 自動データベース診断モニター(ADDM)のレポートの実行

自動データベース診断モニター(ADDM)は、自動ワークロード・リポジトリ(AWR)のデータを分析して、パフォーマンスの潜在的なボトルネックを特定します。特定された個々の問題について、根本的要因の場所を特定し、問題を修正するための推奨策を提供します。

ADDMレポートを作成する手順:

  1. Oracle Databaseを使用してアプリケーションに対する負荷テスト・スクリプトをOpenScriptで作成します(例: "script1")。

  2. 「管理」メニューから「システム」を選択して、アプリケーションのデータベース・サーバーに対応するOracle Load Testingの新規の「監視されるシステム」を追加して(例: "db1")、「データベース」データソース・プロパティを、データベースの該当する値に設定します。

  3. ServerStats構成を作成し(例: "config1")、Oracle Databaseプロファイルをその構成に"db1"を使用して適用します。

  4. "script1"をOracle Load Testingシナリオに追加します。

  5. "config1"を「オートパイロットの設定」タブのServerStats構成内のシナリオに適用します。

  6. 「実行」ボタンをクリックして「はい」を選択すると、Oracle DBのベースラインが実行されます。負荷テストが終了すると、「レポートの作成」-「レポート」サブタブの選択リストに「ADDMレポート」の選択が表示されます。

  7. 「レポートの作成」タブをクリックします。

  8. 「レポート」タブをクリックします。

  9. 「セッション」オプション・リストからレポートを表示する対象のセッションを選択します。

  10. 「レポート」オプション・リストから「ADDMレポート」を選択します。

  11. 「生成」をクリックします。

6.7.4 自動ワークロード・リポジトリ(AWR)のレポートの実行

Oracle Databaseを使用し、Enterprise Managerを使用してOracleデータベース・パフォーマンスを監視しているテスト中のアプリケーションについて、Enterprise Managerは自動ワークロード・リポジトリ(AWR)などの、アプリケーションの様々な階層のデータを提供します。Oracle Load Testingは、AWRレポートへのドリルダウンが可能なEnterprise Managerとの統合ポイントを備えています。

Enterprise Manager内の正確な場所に移動して負荷テストの期間中にレポートを表示するためには、スナップショットIDとターゲットのドメインを知る必要があります。統計はデータベース操作中に絶え間なく収集され、パフォーマンス分析のためにAWRレポートというレポートの形式で統計が表示されます。AWRレポートは、2つのスナップショット間で収集された統計の詳細なレポートを示します。スナップショットは連続的である必要はありません。AWRスナップショットで区切られた期間はどれも分析可能です。

AWRレポートを作成する手順:

  1. Oracle Databaseを使用してアプリケーションに対する負荷テスト・スクリプトをOpenScriptで作成します(例: "script1")。

  2. 「管理」メニューから「システム」を選択して、アプリケーションのデータベース・サーバーに対応するOracle Load Testingの新規の「監視されるシステム」を追加して(例: "db1")、「データベース」データソース・プロパティを、データベースの該当する値に設定します。

  3. ServerStats構成を作成し(例: "config1")、Oracle Databaseプロファイルをその構成に"db1"を使用して適用します。

  4. "script1"をOracle Load Testingシナリオに追加します。

  5. "config1"を「オートパイロットの設定」タブのServerStats構成内のシナリオに適用します。

  6. 「実行」ボタンをクリックして「はい」を選択すると、Oracle DBのベースラインが実行されます。負荷テストが終了すると、「レポートの作成」-「レポート」サブタブの選択リストに「AWRレポート」の選択が表示されます。

  7. 「レポートの作成」タブをクリックします。

  8. 「レポート」タブをクリックします。

  9. 「セッション」オプション・リストからレポートを表示する対象のセッションを選択します。

  10. 「レポート」オプション・リストから「AWRレポート」を選択します。

  11. 「生成」をクリックします。

6.7.5 時間範囲フィルタの使用

フィルタ・オプションでは、レポートに含める特定の日時範囲を指定します。日時のフィルタを指定しない場合、レポートにはセッション全期間のセッション・レポートが表示されます。

カスタムの日時範囲フィルタを指定するには:

  1. 「レポートの作成」タブをクリックしてから、「レポート」タブをクリックします。

  2. セッションを選択して「生成」をクリックします。

  3. レポートがロードされたら、「フィルタ」アイコンをクリックします。指定できるオプションは次のとおりです。

    時間範囲: レポートのフィルタに使用する日時の範囲を指定します。

    • カスタム(M/d/yyyy HH:mm:ss): 選択すると、最小および最大の日時範囲をフィルタに設定できます。

    • 最小: レポートに含めるデータの開始日時を指定します。最小値は、「開始」と「セッション終了時刻」の間で指定してください。

    • 最大: レポートに含めるデータの終了日時を指定します。最大値は、「開始」と「セッション終了時刻」の間で指定してください。

    セッション詳細: セッション・データの日時範囲の詳細が表示されます。

    • セッション開始時刻: セッションの開始日時が表示されます。

    • セッション終了時刻: セッションの終了日時が表示されます。

    • 所要時間: セッションが実行されていた時間が表示されます。

  4. 「カスタム」オプションを選択し、レポートに含める時間範囲に日時の最小値と最大値を設定します。

  5. 「OK」をクリックすると、最小と最大の日時範囲のデータのみを含む新しいレポートが生成されます。

6.8 セッション・データの管理

データベースからセッション・データを削除する、またはセッション・ファイル名と説明を編集するには、次のようにします。

  1. 「管理」メニューから「セッション」を選択して、「セッション・マネージャ」を表示します。

    このダイアログ・ボックスでは、データベース内のセッション・データを管理できます。

    編集: セッションの名前と説明を変更するための「セッションの編集」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    削除: 選択したすべてのセッション・データがデータベースから削除されます。複数のセッションを削除するときは、[Ctrl]キーを使用します。

    VU表示データの削除: 選択したセッションのVU表示データのみが削除されます。複数のセッションを削除するときは、[Ctrl]キーを使用します。

    セッション名: Oracle Load Testingのオートパイロットで実行される仮想ユーザー・セッションの名前。Oracle Load Testingでは、仮想ユーザーを再生するためにオートパイロットを起動するときのセッション・データの名前を指定できます。

    開始時刻: 仮想ユーザー・セッションの開始日時が表示されます。

    終了時刻: 仮想ユーザー・セッションの終了日時が表示されます。

    詳細: セッションのステータスが表示されます。次のステータス・エントリの中の1つが表示される可能性があります。

    • [ブランク]: セッション・データが正常にデータベースに格納されました。

    • セッション開始: セッション・データベースは現在、Oracle Load Testingセッションによるアクセス中です。

    • セッション終了: セッションのデータはデータベースにコミットされており、レポートの準備ができています。

    • データの保存中: セッション・データを保存中です。

    VUデータ: VUデータがこのセッションで保存されたかどうかを示します。

    ADDM/AWRデータ: 自動データベース診断モニター(ADDM)および自動ワークロード・リポジトリ(AWR)のレポートを生成するため、セッションにOracle Databaseメトリックが含まれベースラインが有効化されているかどうかを示します。セッションの実行中はADDM/AWRレポートを生成できないため、セッションにOracle Databaseメトリックが含まれベースラインが有効な場合でも、セッションがまだ実行中のときは「いいえ」と示されます。

  2. 削除するセッションの名前を選択します。複数のセッションを削除するときは、[Ctrl]キーを使用します。

  3. 「削除」をクリックしてセッションを削除するか、「VU表示データの削除」をクリックしてVU表示ログのみを削除します。

6.9 RAWデータの使用

この項では、負荷テストのセッションで生成されるRAWデータ・ファイルの使用方法を説明します。RAWデータを利用すると、レポート対象のすべてLoadエージェント・マシンにわたる負荷テストで実行されているすべての仮想ユーザーから収集された未集計データをアップロードすることができます。

データベース管理者は、Oracleデータベース(Oracle RDBMSのみ)で表を作成し、CSVファイルを表にインポートできます。データベース管理者とエンド・ユーザーはRAWデータ表に対してSQL問合せを実行し、レポートを生成できます。

6.9.1 RAWデータ収集の有効化

RAWデータ収集をデフォルトで有効にするには、次のようにします。


注意:

負荷セッション中に生成されるRAWデータ・ファイルは、サイズが急激に大きくなることがあり、エージェント・マシン上でファイル・サイズやディスク領域の問題を起こす場合があります。15分という短い負荷テスト・セッションでも、生成されるファイルは約40MBになります。「永続RAWデータ」設定を有効にして負荷テスト・セッションを実行する場合は、ファイル・サイズとディスク領域の問題をあらかじめ考慮しておいてください。

  1. 「ツール」メニューから「オプション」を選択します。

  2. 「シナリオのデフォルト」を選択します。

  3. デフォルト設定の「Javaクライアントのプリファレンス」で、「永続RAWデータ」設定をTrueに設定します。

  4. 「永続RAWデータ」設定は、RAWデータ収集の負荷テスト・セッションが終わったら、必ずFalseに設定してください。

特定のセッションでRAWデータ収集を有効にするには、次のようにします。

  1. シナリオにスクリプトを追加します。

  2. 最初のスクリプト/プロファイルの隣にある「すべてのパラメータの構成」ボタンを選択します。

  3. デフォルト設定の「Javaクライアントのプリファレンス」で、「永続RAWデータ」設定をTrueに設定します。


    注意:

    セッションの最初のスクリプトに設定するオプションによって、同じセッションの他のスクリプトに対する同じオプションも決定されます(ユーザー・インタフェースでは、異なるスクリプトのオプションに異なる値が示されている場合でも)。

6.9.2 RAWデータ・ファイルの操作

RAWデータ収集を有効にした場合、Oracle Load Testingは測定したデータ・ポイントをすべて一連のCSVファイルに保存しますが、ServerStatsデータはデータがエージェントに存在しないためCSVファイルに含まれません。ファイルは、次のように指定されているエージェント・マシンのディレクトリにローカルに保存されます。

<oats_install>/agent/rawdata/<controller-identifier>/<session_name>/<agent-id>/<YYYY-MM-DD HH:mm:ss>

エージェント・マシンのディレクトリにあるRAWデータ・ファイルはすべてそのディレクトリで維持されます。Oracle Load Testingコントローラへの配信、同じセッションのエージェント間でのリコンシリエーションなど、どんな操作もキャプチャ後には行われません。RAWデータ・ファイルの管理は、手動で実行する必要があります。

ファイルは次のとおりです。

  • counter_definitions.csv: 「永続RAWデータ」オプションを有効にしたセッションごとに、またセッションが実行されているエージェントごとに、各カウンタ定義がCSVファイルに保存されます。このファイルには次のフィールドがあります。

    • ID: ファイルの各カウンタ定義レコードに対する一意の識別子。

    • SOURCE_ID: 仮想ユーザーのID。たとえば、セッションで10のユーザーが実行されている場合、1から10までのソースIDが存在します。

    • SESSION_NAME: 負荷テスト・セッションの名前。

    • PROFILE_NAME: 負荷テスト・セッションで実行されるプロファイルの名前。

    • TIMER_NAME: Oracle Load Testingタイマーの名前。

    • COUNTER_NAME: Oracle Load Testingカウンタの名前。

    • AGGREGATION_TYPE_NAME: 各カウンタの集計タイプで、次のタイプがあります。

      • 0, Current: カウンタは現在値カウンタです。

      • 1, Cumulative: カウンタは累積値カウンタです。

      • 2, Average: カウンタは平均値カウンタです。

      • 3, Min: カウンタは最小値カウンタです。

      • 4, Max: カウンタは最大値カウンタです。

      • 5, No data: カウンタはデータを持ちません。

      • 6, Last: カウンタは最終値カウンタです。

    • CONTROLLER_TIME_DELTA_MS: エージェント・マシンが複数の場合の、タイムスタンプ・オフセット値です。各エージェント・マシン上のタイムスタンプ(AGENT_TME_MS)とOracle Load Testingコントローラとの差異を表します。たとえば、コントローラのタイムスタンプが1で、エージェント・マシンのタイムスタンプが2の場合、その差は1です。別のエージェント・マシンのタイムスタンプが3の場合、差は2になります。通常はミリ秒単位です。

  • counter_data.csv: 「永続RAWデータ」オプションを有効にしたセッションごとに、またセッションが実行されているエージェントごとに、各カウンタの各カウンタ値がCSVファイルに保存されます。

    特定のセッションで一部のデータがキャプチャされない場合があります。セッションがシャットダウンされるまでの時間によっては、RAWデータのキャプチャに影響することがあります。このファイルには次のフィールドがあります。

    • ID: counter_definitions.csvファイルのカウンタ、DefDefinition IDに相当します。

    • AGENT_TIME_MS: エージェントがレポートを開始した最初の時刻を示すタイムスタンプ。EPOCH時間単位で、セッション・リクエストがエージェントに到達した時刻を表します。

    • VALUE: カウンタの値。値のタイプは、counter_definitions.csvファイルのAGGREGATION_TYPE_NAME値で指定されます。

6.9.3 Oracleデータベースでの表の作成

「永続RAWデータ」設定が有効な状態でOracle Load Testingシナリオを実行してRAWデータ・ファイルを生成すると、カウンタ定義とカウンタ・データのCSVファイルに利用する表をOracleデータベースに作成することができます。この項では、表を作成する基本的な手順について説明します。データベースに表を作成するとき必要なSQLコマンドの例は、6.9.5項「SQLコマンド・ファイルの例」を参照してください。

  1. SQLコマンド・ファイルを作成するか、Oracle Application Testing Suiteに付属しているRawTables.sqlコマンド・ファイルを使用します。

  2. 作成したコマンド・ファイルまたはRawTables.sqlファイルを、Oracle Home\BINにコピーします。

  3. SQL Plusを使用して、Oracle Load Testingのデータベース・スキーマ(olt/password)に接続します。

  4. SQL Plusで次のコマンドを入力します(パスは、SQLコマンド・ファイルがある適切なパスに置き換えてください)。

    @C:\OracleATS\oxe\app\oracle\product\10.2.0\server\BIN\RawTables.sql
    

6.9.4 RAWデータCSVファイルのインポート

RAWデータ表がデータベースに作成されたら、カウンタ定義とカウンタ・データのCSVファイルをデータベースにインポートできます。この項では、CSVファイルをデータベースにインポートする基本的な手順について説明します。

  1. カウンタ定義のCSVファイルをインポートするための制御ファイルを作成するか、Oracle Application Testing Suiteに付属しているRawDataDef.ctlコマンド・ファイルを使用します。カウンタ定義のCSVファイルをデータベースにインポートするときに必要な制御ファイルの例は、6.9.6項「カウンタ定義の制御ファイルの例」を参照してください。

  2. カウンタ・データのCSVファイルをインポートするための制御ファイルを作成するか、Oracle Application Testing Suiteに付属しているRawData.ctlコマンド・ファイルを使用します。カウンタ・データのCSVファイルをデータベースにインポートするときに必要な制御ファイルの例は、6.9.7項「カウンタ・データの制御ファイルの例」を参照してください。

  3. 作成した制御ファイル、またはRawDataDef.sqlファイルとRawData.ctlファイルを、Oracle Home\BINにコピーします。

  4. 次のコマンドを実行します。

    sqlldr olt/yourpassword control=RawDataDef.ctl
    sqlldr olt/yourpassword control=RawData.ctl
    

6.9.5 SQLコマンド・ファイルの例

ここでは、Oracleデータベースで表を作成するときに必要なSQLコマンドの例を示します。

CREATE TABLE counterRun_rawdata (
        counterHdrID int NULL,
        counterVal float NULL,
        counterTS timestamp(3) NULL,
        iteration int NULL,
        numberVus int NULL,
        errFlag int NULL
)
;

CREATE TABLE counterHdr (
        counterHdrID int NOT NULL,
        sessionRunID int NULL,
        source int NULL,
        machineName nvarchar2 (255),
        counterName nvarchar2 (255),
        objName nvarchar2 (255),
        instName nvarchar2 (255),
        niceName nvarchar2 (255),
        aggregationType int NULL,
        CONSTRAINT counterHdr_PK PRIMARY KEY (counterHdrId)
)
;

create or replace FUNCTION GETSESSIONID
( SessionName1 IN VARCHAR2
) RETURN NUMBER AS

ID number(38):=0;
BEGIN
--dbms_output.put_line('before 1' || length(SessionName1)|| '  ' || SessionName1);
select sessionrunid into ID from sessionrun where sessionname =trim(SessionName1);
--dbms_output.put_line('end');
RETURN ID;
EXCEPTION
    WHEN OTHERS THEN
     --  DBMS_OUTPUT.put_line(sqlerrm);
       -- dbms_output.put_line(dbms_utility.format_error_backtrace);
    RETURN 0;
END GETSESSIONID;
/

6.9.6 カウンタ定義の制御ファイルの例

ここでは、カウンタ定義のCSVファイルをOracleデータベースに入力する際に使用する制御ファイルの例を示します(パスは、制御ファイルがある適切なパスに置き換えてください)。

Options (Skip = 1)
Load Data
 infile 'C:\OracleATS\oxe\app\oracle\product\10.2.0\server\BIN\counter_definitions.csv'
replace into table COUNTERHDR
  fields terminated by ","         OPTIONALLY ENCLOSED BY '"'
 (
        COUNTERHDRID,
        source, sessionrunid "getSessionID(:sessionrunid)",     objname,
        INSTNAME,
        COUNTERNAME,
        AGGREGATIONTYPE "decode(trim(:AGGREGATIONTYPE),'Average',2,'Cumulative', 1,'Current',0,'Min',3,'Max' ,4,'No data',5,'Last' ,6,-1)" ,
        NICENAME "decode(:COUNTERNAME, null, :COUNTERNAME, :COUNTERNAME)"
)

6.9.7 カウンタ・データの制御ファイルの例

ここでは、カウンタ・データのCSVファイルをOracleデータベースに入力する際に使用する制御ファイルの例を示します(パスは、制御ファイルがある適切なパスに置き換えてください)。

Options (Skip = 1)
 infile 'C:\OracleATS\oxe\app\oracle\product\10.2.0\server\BIN\counter_data.csv'
replace into table COUNTERRUN
 fields terminated by ","         OPTIONALLY ENCLOSED BY '"'
 (
        COUNTERHDRID,
        COUNTERTS   "new_time( to_date('01011970', 'ddmmyyyy') + 1/24/60/60  * :COUNTERTS/1000, 'GMT',  'GMT')",
        COUNTERVAL
)