この章では、Oracle Load Testingセッション・データの操作方法について説明します。次のセッション・アクションを実行できます。
Oracle Load Testingサーバーで実行中のセッションに対するアタッチとデタッチ。これによって、テスト担当者はリアルタイムのテスト結果を共有し、テスト中にチーム・メンバーとの協力が可能になります。
特定のセッション・データ・フォームのエクスポートと、Oracle Load Testingインスタンスへのセッション・データのインポート。これによってユーザーは、Oracle Load Testingの1つのインスタンスに格納されているセッション・データを、別のインスタンスでOracle Load Testingを実行している他のユーザーと共有でき、Oracle Load Testingデータベース全体をエクスポートおよびインポートする必要はありません。セッション・データをインポートするユーザーは、独自のOracle Load Testingインスタンスを使用してそのデータのレポートを生成できます。
Oracle Load Testingサーバーで実行されている他のセッションにアタッチできます。セッションに連結するには、次のようにします。
「セッション」メニューから「アタッチ」を選択します。
<セッション・リスト>: Oracle Load Testingサーバーで実行中のすべてのセッションがリストされます。セッションを選択して「OK」をクリックします。
アタッチ・モード: セッションへのアタッチ方法を選択します。
表示のみ: 表示のみのモードでセッションにアタッチする場合には、このオプションを選択します。このモードでは、グラフにアクセスできます。
フル・コントロール: フル・コントロールでセッションにアタッチする場合には、このオプションを選択します。このオプションでテストをコントロールできます。
アタッチ先のセッションを選択します。
アタッチするときのモードを選択します。
「OK」をクリックします。
セッションにアタッチしていた場合、別のテストを実行するにはそこからデタッチする必要があります。
セッションからデタッチするには、「セッション」メニューから「デタッチ」を選択します。
Oracle Load Testingセッション・データを外部ファイルにエクスポートできます。このファイルは、他の場所にインストールされたOracle Load Testingの別のインスタンスにインポートできます。
Oracle Load Testingセッション・データをエクスポートする手順:
「ツール」メニューから「ファイルのダウンロード」を選択します。
「OLTセッション・データ」を「タイプ」として選択します。「ソース」リストには、Oracle Load Testingデータベースに格納されているセッションのリストが表示されます。「ソース」リストは次のマーカーを使用して、セッションがエクスポート可能かどうかを示します。
チェック・マーク: セッションがエクスポートできることを示します。
Xマーク: セッションがエクスポートできないことを示します。エクスポートできないセッションとしては、実行中のセッション、現在インポート中のセッション、予約中ステータスのセッションがあります。
エクスポートするセッションを選択して「ダウンロード」をクリックします。セッション名をダブルクリックして、ダウンロードを開始することもできます。
「ファイルのダウンロード」ダイアログ・ボックスが表示されたら「保存」をクリックします。
場所とファイル名を指定して「保存」をクリックします。
ファイルのデフォルト名はセッション名と同じです。ファイル名は他の名前に変更できます。データに影響はありません。
ダウンロードされたファイルには.osd
(OLTセッション・データ)ファイル拡張子があります。ファイルは.zip
の圧縮形式になっています。拡張子を.zip
に変更して、ファイルを任意のZIPユーティリティで開くと、RAWデータにアクセスできます。ただし、ファイルを他のOracle Load Testingインスタンスにインポートする場合は、ファイル拡張子が.osd
である必要があります。ファイル構造は次のとおりです。
Session Data\ db\ sessionRun.csv scenarioReports.csv counterHDR.csv counterRun.csv awrInfo.csv vudisplay\ data\ *.html data.xml metadata.csv
すべてのデータベース関連データは/Session Data/db/
に格納されます。db
フォルダには、データベース内の対応する表およびそのセッション関連データを表す、カンマ区切り値(.csv
)ファイルが含まれます。個々の.csv
ファイルでは、最初の行として列名が、それ以降の行には値が示されます。.csv
ファイルはすべてUTF-8形式でエンコーディングされています。
VU表示データはすべて/Session Data/vudisplay/
に格納されます。仮想ユーザー表示データの場合、セッション名はdata
(データ・フォルダ)およびdata.xml
に変更されます。セッションが実行されたOracle Load Testingインスタンスの「VU表示」設定によっては、VU表示データが空である可能性があります。
Oracle Session Data (.osd
)ファイルとして別のOracle Load Testingインスタンスから以前エクスポートされている、Oracle Load Testingセッション・データをインポートできます。
Oracle Load Testingセッション・データをインポートする手順:
「ツール」メニューから「ファイルのアップロード」を選択します。
「OLTセッション・データ」を「タイプ」として選択します。「アップロードするファイル」リストには、現在のOracle Load Testingインスタンス・データベースに格納されているセッションのリストが表示されます。
「アップロードするファイル」セクションの「参照」をクリックし、インポートするセッション.osd
ファイルを選択して、「開く」をクリックします。
「アップロード」をクリックします。セッション・インポート・ウィザードにセッション詳細が表示されます。
セッション詳細: インポート中の.osd
ファイルに含まれているデータの詳細が次のように表示されます。
名前: 負荷テスト・セッションの名前が表示されます。
開始時刻: セッションの開始日時が表示されます。
終了時刻: セッションの終了日時が表示されます。
マシン: セッションが実行されたマシンの名前が表示されます。
VU表示データ: インポート中のセッション・データ.osd
ファイルに、Oracle Load Testingの仮想ユーザー表示データが含まれるかどうかが表示されます。「はい」は.osd
ファイルに仮想ユーザー表示データが含まれることを示します。「いいえ」は.osd
ファイルに仮想ユーザー表示データが含まれないことを示します。
ADDM/AWRデータ: インポート中のセッション・データ.osd
ファイルに、自動データベース診断モニター(ADDM)のレポートと自動ワークロード・リポジトリ(AWR)のレポートのデータが含まれるかどうかが表示されます。「はい」は.osd
ファイルにADDM/AWRデータが含まれることを示します。「いいえ」は.osd
ファイルにADDM/AWRデータが含まれないことを示します。
カウンタ定義: セッション・データに含まれるカウンタ定義の数値が表示されます。
カウンタ値: セッション・データに含まれるカウンタ値の数値が表示されます。
「次」をクリックします。セッション・インポート・ウィザードにセッション名の詳細が表示されます。
元のセッション名: オリジナルのOracle Load Testingインスタンスからエクスポートされたセッションの名前が表示されます。このセッション名は、.osd
ファイルの名前に関係なく、セッションがオリジナルのOracle Load Testingインスタンスからエクスポートされた際の名前になります。
新規セッション名: インポート中のセッションの名前を変更するためのテキスト・ボックスが示されます(オプション)。デフォルトはオリジナルのセッション名です。
<セッション・リスト>: 現在のOracle Load Testingインスタンスにすでにあるセッションが表示されます。
オプションで新しいセッション名を指定し、「インポート」をクリックします。すでにセッション・リストに存在するセッションと同じ名前でセッションをインポートしようとした場合は、既存のセッションを上書きするかどうかを確認するメッセージが表示されます。インポートして上書きする場合は「はい」、取り消す場合は「いいえ」を選択します。
インポートが正常に行われたことを示す「情報」ボックスが表示されたら、「OK」をクリックします。インポートされたセッションは、現在のOracle Load Testingインスタンスのセッション・リストに表示されるようになります。
「レポートの作成」タブをクリックしてインポートされたセッションの名前を選択すると、セッション・データからレポートが生成されます。