概要

このセクションでは、このリリースで変更された動作などの情報を示します。

SUNWsamfsu および SUNWsamfsr パッケージの追加中に samst ドライバが接続に失敗する

このセクションの情報は、Sun QFS および Sun Storage Archive Manager 5.3 を Oracle Solaris 10 8/11 および Oracle Solaris 11 オペレーティングシステムにインストールする場合に該当します。

SUNWsamfsu および SUNWsamfsr パッケージをインストールすると、インストール済みのドライバからメディアチェンジャーのドライバ別名 scsiclass,08 が削除されてから、samst ドライバがシステムに追加されます。インストール中、システムに変更が加えられる前に、ドライバ別名ファイルが /etc/driver_aliases.old ファイルにコピーされます。既存のドライバからドライバ別名が削除された場合、その情報は /tmp/SAM_install.log ファイルで見つけることができます。

sgen および samst ドライバを異なるメディアチェンジャー製品で使用するには、update_drv コマンドを使用して sgen ドライバにベンダー ID と製品 ID を割り当てることにより、メディアチェンジャーを追加します。samst ドライバには、ベンダー ID および製品 ID のドライバ別名を割り当てないでください。次の例は、sgen ドライバにベンダー ID と製品 ID を割り当てることによってメディアチェンジャーを追加する方法を示しています。

# update_drv -a -m "* 0666 root sys" -i scsiclass,08.vSTK.pL700 sgen
# devfsadm -i sgen

SAM-QFS で光ディスクを使用するには、光ディスクのドライバ別名 scsiclass,07 を samst ドライバに手動で追加します。次の例は、光ディスクのドライバ別名を samst ドライバに追加する方法を示しています。

# update_drv -a -m "* 0666 root sys" -i scsiclass,07 samst
# devfsadm -i samst

SAM-QFS ソフトウェアをアンインストールしても、scsiclass,08 ドライバ別名は以前のドライバに復元されません。次の例は、SUNWsamfsu および SUNWsamfsr パッケージをアンインストールしたあとで、メディアチェンジャーのドライバ別名を sgen ドライバに復元する方法を示しています。

# update_drv -a -m "* 0666 root sys" -i scsiclass,08 sgen
# devfsadm -i sgen

メディアチェンジャーカタログ

このリリースではメディアチェンジャーカタログが変更され、以前のリリースとの互換性はなくなりました。SAM-QFS 5.2 から SAM-QFS 5.3 への移行時に、SAM-QFS によってカタログが自動的にアップグレードされ、システム管理者が入力を行う必要はありません。SAM-QFS 5.3 の backto コマンドは、すべてのメディアチェンジャーカタログおよびヒストリアンを、SAM-QFS 5.3 バージョンから、SAM-QFS 5.2 リリースに適した SAM-QFS 4.1 バージョンに変換します。SAM-QFS 5.3 の backto コマンドの実行に失敗した場合、samd start コマンドをはじめて実行したあと、メディアチェンジャーカタログおよびヒストリアンファイルに .bad というファイル拡張子が付けられます。

5.3 のカタログおよびヒストリアンを回復するには、次のようにします:

1. SAM-QFS 5.3 ソフトウェアを再インストールします。

2. .bad メディアチェンジャーカタログおよびヒストリアンを、mcf ファイルに記述されている元のファイル名に戻します。

3. backto コマンドを実行します。

4. SAM-QFS 5.3 ソフトウェアをアンインストールします。

5. SAM-QFS 5.2 ソフトウェアをインストールします。

SAM-QFS ソフトウェアのインストールとアンインストールの詳細については、『Sun QFS および Sun Storage Archive Manager 5.3 インストールガイド』を参照してください。

backto コマンドの詳細については、『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「backto(1M)」を参照してください。