作成されるディレクトリとファイル

このセクションでは、Sun QFS および SAM-QFS 製品に関連するディレクトリとファイルについて説明します。詳細については、ソフトウェアのインストール後に、関連するマニュアルページを参照してください。

インストール時に作成されるディレクトリ

ソフトウェアパッケージのインストール時に次のディレクトリが作成されます:

/dev/samst: デバイスドライバの特別なファイル (SAM-QFS パッケージのインストール時のみ)
/etc/fs/samfs: ソフトウェアに固有のコマンド
/etc/opt/SUNWsamfs: 構成ファイル
/etc/opt/SUNWsamfs/scripts: サイトでカスタマイズ可能なスクリプト
/opt/SUNWsamfs/bin: ユーザーコマンドのバイナリ
/opt/SUNWsamfs/client: リモート手続き呼び出し API クライアント用ファイル
/opt/SUNWsamfs/doc: リリースに含まれる README ファイルなどの情報ファイル用のドキュメントリポジトリ
/opt/SUNWsamfs/examples: さまざまな構成ファイルのサンプル
/opt/SUNWsamfs/include: API のインクルードファイル
/opt/SUNWsamfs/lib: 再配置可能なライブラリ
/opt/SUNWsamfs/man: マニュアルページ
/var/snmp/mib: 標準の MIB ファイルおよび製品の MIB SUN-SAM-MIB.mib
/opt/SUNWsamfs/sbin: システム管理者のコマンドとデーモンのバイナリ
/opt/SUNWsamfs/sc: Oracle Solaris Cluster のバイナリと構成ファイル
/opt/SUNWfsmgr/bin: SAM-QFS Manager 管理用コマンド
/opt/SUNWfsmgr/doc: SAM-QFS Manager のオンラインドキュメントリポジトリ
/var/opt/SUNWsamfs: デバイスカタログ、カタログトレースファイル、ログファイル、アーカイバデータディレクトリ、および待ち行列ファイル

インストール時に作成されるファイル

ソフトウェアのインストール時に次に示すその他各種のファイルが作成されます:

/etc/opt/SUNWsamfs/inquiry.conf: 認識された SCSI デバイスのベンダーと製品の識別文字列 (SAM-QFS パッケージのインストール時のみ)
/etc/sysevent/config/SUNW,SUNWsamfs,sysevent.conf: Oracle Solaris システムのイベントハンドラの構成ファイル
/kernel/drv/amd64/samaio: ファイルシステムの非同期入出力擬似ドライバ (x64 プラットフォーム用 64 ビットバージョン)
/kernel/drv/amd64/samioc: Oracle Solaris の 64 ビットのファイルシステムインタフェースモジュール (x64 プラットフォーム用)
/kernel/drv/amd64/samst: テープドライブ用の SCSI メディアチェンジャーおよび光学ドライブ用 SAM-QFS ドライバ (x64 プラットフォーム用 64 ビットバージョン)
/kernel/drv/samaio.conf: samaio の構成ファイル
/kernel/drv/samioc.conf: samioc モジュール用の構成ファイル
/kernel/drv/samst.conf: samst ドライバの構成ファイル
/kernel/drv/sparcv9/samaio: ファイルシステムの非同期入出力擬似ドライバ (SPARC プラットフォーム用 64 ビットバージョン)
/kernel/drv/sparcv9/samioc: Oracle Solaris の 64 ビットのファイルシステムインタフェースモジュール (SPARC プラットフォーム用)
/kernel/drv/sparcv9/samst: テープドライブ用の SCSI メディアチェンジャーおよび光学ドライブ用 SAM-QFS ドライバ (SPARC プラットフォーム用 64 ビットバージョン)
/kernel/fs/amd64/samfs: x64 プラットフォーム用の Oracle Solaris の 64 ビットのファイルシステムモジュール
/kernel/fs/sparcv9/samfs: SPARC プラットフォーム用の Oracle Solaris の 64 ビットのファイルシステムモジュール
/var/log/webconsole/host.conf: SAM-QFS Manager の構成ファイル
/var/opt/SUNWsamfs/faults: 障害履歴ファイル
/var/sadm/samqfsui/fsmgr_uninstall: SAM-QFS Manager を削除するソフトウェアとそれをサポートするアプリケーション
/opt/SUNWsamfs/sc/etc/SUNW.qfs: Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの存在下でのみ作成される Oracle Solaris Cluster 構成ファイル
/usr/cluster/lib/rgm/rtreg/SUNW.qfs: Oracle Solaris Cluster ソフトウェアの存在下でのみ作成される Oracle Solaris Cluster 構成ファイル

ファイルシステムには動的にロード可能なコンポーネントがあり、Oracle Solaris の /kernel ディレクトリに格納されます。ロードされるモジュールを確認するには、modinfo コマンドを使用します。一般に、カーネルはファイルシステムのモジュールを起動時にロードします。ソフトウェアのインストール後、ファイルシステムを最初にマウントするときにファイルシステムのモジュールをロードすることもできます。

障害通知ファイル

ソフトウェアのインストール後、障害通知に使用するファイルが作成されます。ユーザーに通知すべき重大な障害をソフトウェアが検出すると、これらのトラップとログファイルを使用して、SAM-QFS Manager ソフトウェアを通じて障害情報が伝えられます。ファイルは次のとおりです:

/etc/opt/SUNWsamfs/scripts/sendtrap: トラップ情報を送信します
/opt/SUNWsamfs/sbin/fault_log: 障害を記録します
/opt/SUNWsamfs/sbin/tapealert_log: tapealert 障害を記録します (SAM-QFS パッケージのインストール時のみ)
/opt/SUNWsamfs/sbin/tapealert_trap: tapealert トラップを送信します (SAM-QFS パッケージのインストール時のみ)

これらのファイルは、750 のアクセス許可で作成されます。

注意 - これらのファイルのアクセス許可を変更しないでください。

たとえば、実行許可が失われると、システムは次のようなメッセージを /var/adm/messages に書き込みます。

SUNW,SUNWsamfs,sysevent.conf, line1: no execute access to 
/opt/SUNWsamfs/sbin/tapealert_trap - No such file or directory.

サイトのファイル

このドキュメントの構成手順では、サイト固有のファイルをいくつか作成します。

注 - サイトの構成ファイルは、ASCII 文字だけで作成されている必要があります。

SAM-QFS ソフトウェアを使用するには、サイトにマスター構成ファイル mcf を作成する必要があります。/etc/opt/SUNWsamfs/mcf ファイルの詳細については、『Sun QFS File System 5.3 構成および管理ガイド』の第 2 章「マスター構成ファイルについて」および『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「mcf(4)」を参照してください。

ファイルシステム機能だけを使用している場合は、最初の 2 つのファイルのみ作成してください。アーカイバとファイルシステムの機能を使用している場合は、次のファイルをすべて作成してください。

/etc/opt/SUNWsamfs/samfs.cmd: ファイルシステムのマウントパラメータのコマンドファイル (『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「samfs.cmd(4)」を参照)
/etc/opt/SUNWsamfs/defaults.conf: 各種のデフォルト値 (『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「defaults.conf(4)」を参照)
/etc/opt/SUNWsamfs/archiver.cmd: アーカイバのコマンドファイル (『Sun Storage Archive Manager 5.3 構成および管理ガイド』の第 10 章「アーカイバの構成」および『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「archiver.cmd(4)」を参照)
/etc/opt/SUNWsamfs/preview.cmd: プレビューアのコマンドファイル (『Sun Storage Archive Manager 5.3 構成および管理ガイド』の第 15 章「ステージャーの構成」および『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「preview.cmd(4)」を参照)
/etc/opt/SUNWsamfs/recycler.cmd: リサイクラのコマンドファイル (『Sun Storage Archive Manager 5.3 構成および管理ガイド』の第 16 章「リサイクラの構成」および『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「recycler.cmd(4)」を参照)
/etc/opt/SUNWsamfs/releaser.cmd: リリーサのコマンドファイル (『Sun Storage Archive Manager 5.3 構成および管理ガイド』の第 14 章「解放処理について」および『Sun QFS and Sun Storage Archive Manager 5.3 Reference Manual』の「releaser.cmd(4)」を参照。

変更されるシステムファイル

インストール時に、ソフトウェアは一部の Oracle Solaris システムファイルに情報を追加します。Oracle Solaris OS では、これらの ASCII テキストファイルを使用して、ロード可能なカーネルモジュールが、名前ではなく番号によって識別されます。

/etc/name_to_major

SAM-QFS ソフトウェアはこのファイルを使用して、ドライバにメジャー番号を対応付けます。samst および samrd のメジャー番号は、Oracle Solaris OS ですでに使用されているメジャー番号によって異なります。システムは、このファイルに次の行を追加します。
```
samst 63
samrd 64
samioc 236
samaio 237
```

/etc/security/auth_attr

このファイルは承認記述データベースです。システムは、このファイルに次の行を追加します。

# File System Manager Authorizations
com.sun.netstorage.fsmgr.config:::File System Manager All Access::
com.sun.netstorage.fsmgr.operator.media:::File System Manager Media
Related Operation Access::
com.sun.netstorage.fsmgr.operator.sam.control:::File System Manager
Start/Stop/Idle Archiving Access::
com.sun.netstorage.fsmgr.operator.file:::File System Manager File
LevelOperation Access::
com.sun.netstorage.fsmgr.operator.filesystem:::File System Manager
FileSystem Level Operation Access::

/etc/user_attr

このファイルは、SAM-QFS Manager で使用される拡張ユーザー属性データベースです。

root::::profiles=Web Console Management,All;auths=
Solaris.*,solaris.grant,*com.sun.netstorage.fsmgr.**;
lock_after_retries=no

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