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Oracle Fusion Applications共通ユーザー・ガイド
11g リリース1(11.1.4)
B69963-01
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7 プロセス、レポート、分析

この章の内容は次のとおりです。

プロセス、レポート、分析: 概要

「レポートおよび分析」ペイン: 詳細

ビジネス・インテリジェンス

プロセス

プロセス、レポート、分析: 概要

データをバッチ処理する、あるいはビジネス・ニーズを満たし意思決定を支援するような情報を表示するには、プロセス、レポートおよび分析を使用します。

プロセスは、特定のレコード・セットに影響する任意の結果を達成するためにスケジュールして発行できます。プロセスの多くは、印刷可能な出力に対応したレポートです。印刷可能なレポートを発行するには、Oracle Fusion ApplicationsとともにOracle Business Intelligence Publisherを使用します。

分析すなわちビジネス・インテリジェンスでは、分析して対応可能なインサイトを得られる特定のデータが提示されます。分析には、Oracle Fusion Applicationsで作業する際のコンテキストで自動的に作成されるものもあれば、分析に必要な情報を得るために、対話形式のビジネス・インテリジェンス・オブジェクトとしてユーザーが作成および編集するものもあります。Oracle Fusion Applicationsの分析のほとんどは、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionの機能とツールを利用しています。

プロセス、レポートおよび分析は通常、「レポートおよび分析」ペインなど、状況に応じてアクセス権のあるページ上で直接表示または作業します。また、「レポートおよび分析」作業領域と「スケジュールされたプロセス」作業領域は、常に「ナビゲータ」メニューから使用できます。

「レポートおよび分析」ペイン: 詳細

「レポートおよび分析」ペインは、作業に関連する業務レポートまたは分析レポートを迅速に表示あるいは実行できる中心的な場所です。このペインは、Oracle Fusion Applicationsの全体を通じた作業領域で使用でき、作業領域に固有なレポートへのリンクが表示されます。また、「ナビゲータ」 - 「ツール」 - 「レポートおよび分析」を選択して「レポートおよび分析」作業領域に進むこともでき、アクセス権があるすべてのレポートへのリンクがそこに表示されます。

レポートのリンク

「レポートおよび分析」ペインの各リンクは、レポートと総称され、Oracle Business Intelligence(BI)プレゼンテーション・カタログにおけるオブジェクトへのマッピングが示されます。カタログには、Oracle Fusion Applicationsのレポートと分析が含まれ、それが階層構造で表示されます。「レポートおよび分析」ペインで、ビジネス・インテリジェンス分析は「分析」タイプ、ビジネス・インテリジェンス・ダッシュボードは「ダッシュボード」タイプ、Oracle Business Intelligence Publisherレポートは「レポート」タイプです。

レポートは「レポートおよび分析」ペインの1つ以上の作業領域にマップできるため、同じレポートが異なる作業領域に表示されることもあります。同じレポートでパラメータのみ異なる複数のインスタンスが、1つの作業領域にある場合もあります。「レポートおよび分析」作業領域では、複数フォルダの同じレポートにリンクすることも、同じレポートでパラメータのみ異なる同一フォルダの複数インスタンスにリンクすることもできます。

ヒント

カタログには、「レポートおよび分析」のツールバーから直接アクセスできます。「レポートおよび分析」ペインのレポート・リンクをクリックしてから、「詳細」リンクもクリックすると、Oracle BIプレゼンテーション・カタログ内のレポートに進むことができます。カタログはOracle Business Intelligence Enterprise Editionの一部なので、そこから使用可能なビジネス・インテリジェンス機能すべてにアクセスできます。

ビジネス・インテリジェンスの分析とダッシュボード

「レポートおよび分析」ペインで、表示または編集するビジネス・インテリジェンス分析またはダッシュボードへのリンクをクリックします。既存のレポートに対する変更は、Oracle Fusion Applicationsの他の場所でその分析またはダッシュボードを使用するときに反映されますが、「自分のフォルダ」領域のレポートを操作する、または編集したレポートのコピーをその領域に保存する場合は例外です。

「レポートおよび分析」のツールバーからビジネス・インテリジェンスの分析とダッシュボードを作成するには、BI Composerを使用します。レポートを作成するとき、Oracle BIプレゼンテーション・カタログ内の「自分のフォルダ」領域に保存すると、自分のみがアクセス権を持つことになります。カタログの「共有フォルダ」領域にアクセスできる場合に、レポートをそのフォルダに保存すると、レポートはそのフォルダへのアクセス権を持つどのユーザーからも使用できるようになります。フォルダへのアクセス権を持つ管理者は、選択した作業領域のすべてのユーザーの「レポートおよび分析」ペインにレポートをマップできます。

「レポートおよび分析」作業領域からレポートを作成する場合、そのレポートは同じ作業領域でのみ「レポートおよび分析」ペインから使用できるようになります。他の作業領域で作成する場合、レポートはその作業領域の「レポートおよび分析」ペインと、「レポートおよび分析」作業領域で使用できます。

注意

Oracle Business Intelligence Enterprise Edition自体でレポートを作成して「自分のフォルダ」領域に保存する場合、レポートは「レポートおよび分析」作業領域で使用できます。レポートを「共有フォルダ」領域に保存すると、レポートは「レポートおよび分析」ペインに自動的に表示されません。選択した作業領域にマップするよう管理者に依頼することもできますが、レポートはその作業領域へのアクセス権を持つすべてのユーザーから使用できます。

BI Composerを使用して分析を作成および作業する方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Edition(Oracle Fusion Applications Edition)ユーザーズ・ガイドを参照してください。

Oracle Business Intelligence Publisherレポート

「レポートおよび分析」ペインで、Oracle BI Publisherレポートの最新発行版を閲覧できます。このレポートがプロセスとして登録されている場合には、指定した時刻に指定したパラメータでプロセスとして実行されるようにスケジュールすることもできます。これらの発行は、他のプロセスと同じように管理できます。

Oracle BI Publisherにナビゲートしてレポートをカスタマイズし、他のタスクを実行するには、「レポートおよび分析」のツールバーなどから、Oracle BIプレゼンテーション・カタログにアクセスします。「レポートおよび分析」ペインで発行するために特定のレポートをプロセスとして登録する必要がある場合には、管理者に依頼してください。

ビジネス・インテリジェンス

ビジネス・インテリジェンス・オブジェクト: 特長

ビジネス・インテリジェンス・オブジェクトは、意思決定を支援する所定のデータが表示される対話形式の分析レポートです。Oracle Fusion Applicationsのほとんどのビジネス・インテリジェンス・オブジェクトは、Oracle Business Intelligence(BI)Enterprise Editionに基づいており、分析と呼ばれます。Oracle Fusion Applicationsでは事前定義済の分析を使用できますが、「レポートおよび分析」ペインまたは作業領域から分析を作成および編集することもできます。オプションとして、「レポートおよび分析」ペインなどを通じてOracle BI Enterprise Edition自体にアクセスします。Oracle BI Enterprise Editionで新規オブジェクトを作成、または既存のオブジェクトを変更すると、Oracle Fusion Applicationsに反映されて使用可能になります。

分析およびその他のビジネス・インテリジェンス・オブジェクトの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Enterprise Edition(Oracle Fusion Applications Edition)ユーザーズ・ガイドに記載されています。同ガイドの内容を参照する際には、その説明がOracle Fusion Applicationsのビジネス・インテリジェンス・オブジェクトではなく、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionについて説明していることに注意してください。

分析とダッシュボードの使用

カタログ

Oracle Business Intelligence Publisher: 特長

Oracle Business Intelligence(BI)Publisherは、給与レポートなどの大量レポートや法定レポート、その他フォーマットが厳密な詳細レポートのためにOracle Fusion Applicationsで使用されます。ほとんどの場合は、Oracle Fusion Applicationsで使用できる事前定義済のOracle BI Publisherレポートを使用します。ただし、「レポートおよび分析」ペインのツールバーからOracle BIプレゼンテーション・カタログを開くなどの方法で、Oracle BI Publisherアプリケーション自体にアクセスすることもできます。Oracle BI Publisherレポートの表示とスケジュール、レポートおよびレイアウトの作成および編集が可能です。

Oracle Business Intelligence Publisherの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイドとOracle Fusion Applications拡張性ガイドに記載されています。

Oracle Business Intelligence Publisherの使用

プロセス

スケジュール済プロセス: 詳細

個々のビジネス・ニーズに応じてレコードをバッチで操作するには、プロセスを使用します。プロセスは、レコードを作成、更新または削除することも、レコードに基づいて情報を提供することもできます。ほとんどのプロセスは、作業中のページで直接発行できます。それ以外のときは、「ナビゲータ」 - 「ツール」でスケジュールされたプロセスの概要ページにいつでもアクセスできます。プロセス発行は、プロセスとして登録されているOracle Business Intelligence Publisherレポートの「レポートおよび分析」ペインまたは作業領域でも使用可能です。

実行する各プロセスはジョブに基づいており、ジョブとは使用できるオプションとプロセスで実行できる内容を決める実行可能ファイルです。異なるパラメータや他の設定を使用して同じプロセスを発行できます。プロセス発行ごとに一意のプロセスIDを取得します。1つのプロセスを1つのジョブ・セットに基づくようにすることも可能で、ジョブ・セットには1回のプロセス発行に複数のジョブを含めることができます。

パラメータ

1つのプロセスは複数のパラメータをとることができ、その設定によって追加するレコードや、プロセスによる影響を制御できます。たとえば日付範囲のパラメータは、プロセスの範囲を、指定した期間内の有効なレコードに制限できます。場合によっては条件付きパラメータも指定できますが、これを使用できるのは、特定のパラメータを設定して、そのパラメータに入力した値に基づく場合のみです。

スケジュール

プロセスのスケジュールは、可能なかぎり速やかに実行する設定がデフォルトです。「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスで拡張モードを選択すれば、プロセスを実行する正確な日時を指定することも、日付の範囲内に指定した間隔で実行することもできます。可能な場合には、管理者によって定義されている保存済スケジュールを選択することもできます。

出力

プロセスの多くは、事前定義済テンプレートで特定の情報を表す印刷可能な出力に対応しています。これらのプロセス、または出力自体も、レポートとして参照されます。財務表や法定報告書、一定のパラメータを満たすレコードのリストなど、レポートには多くのタイプがあります。「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスで拡張モードを選択すると、さらに詳細な出力オプションを設定できます。

通知

プロセスの終了時にEメールを受け取るように設定できます。「プロセス詳細」ダイアログ・ボックスで拡張モードを選択すると、指定したステータスでプロセスが終了したときに通知を受けるユーザーも指定できます。

プロセス・セット: 詳細

プロセス・セットとは、1回の発行の一部として特定の順序で実行される2つ以上のプロセスを含むタイプのプロセスです。プロセス・セットには、任意の数のプロセスと、他のプロセス・セットを含めることができます。1つのプロセス・セット内に、複数レベルのプロセス・セットをネストすることも可能です。たとえば、1つのプロセス・セットに3つのプロセスと2つのプロセス・セットを含め、そのうちの1つが他のプロセス・セットを含むような場合です。

個々のプロセスがジョブに基づいているのと同様に、プロセス・セットもジョブ・セットに基づいています。ジョブ・セットとは、1回のプロセス発行に含められる事前定義済のジョブのセットであり、ジョブ・セット自体の中はジョブ・セットをネストできます。

プロセスを発行するとき、ロジックに基づいて他のプロセスを呼び出し、自動的に実行できます。これは、事前定義済のプロセスのセットであるプロセス・セットとは異なります。

階層

プロセス・セットを実行するとき、「プロセス・セットの詳細」セクションの「プロセス」タブには、セットのすべてのプロセスのベースである個々のジョブがすべてリストされます。このタブにリストされるジョブ・セットは、階層の各ジョブの親を表しています。たとえば、ジョブ1とジョブ・セットAを含むプロセス・セットを発行するとき、ジョブ・セットAがジョブ2と3とジョブ・セットBを含み、ジョブ・セットB自体がジョブ4と5を含んでいるとします。ジョブ1の「ジョブ・セット」列には、親として発行しているジョブ・セットが表示されます。ジョブ2と3は、列にジョブ・セットAを持ち、ジョブ4と5はジョブ・セットBを持ちます。

発行のオプション

プロセス・セット自体はパラメータをとりません。パラメータは、必要に応じてセット内の個々のプロセスに設定します。設定できるのはスケジュール、出力、プロセス・セット全体に対する通知で、プロセス発行に対する設定と同じように設定できます。

プロセスのオプション: 例

プロセスをスケジュールするとき、「プロセス・オプション」ボタンをクリックして、言語やタイム・ゾーンなどのオプションを設定します。この設定が適用されるのは、1回のみ実行と複数実行のどちらのスケジュールについても、特定のプロセス発行のみです。

プロセスのオプションは、出力されるテンプレート・テキストではなく、処理されるデータに影響します。これらのオプションは、「パーソナライズ」 - 「プリファレンスの設定」で設定する一般プリファレンスより優先されます。

言語

一般の言語プリファレンスをすべて日本語に設定しているとき、プロセス・オプションで言語をスペイン語に設定します。プロセスの出力には、「カテゴリ: Comida」と表示されます。

通貨

一般の通貨プリファレンスを円に設定しているとき、プロセス・オプションで通貨をユーロに設定します。プロセスではユーロに基づいて計算が実行され、出力にはすべての金額がユーロで表示されます。

ディスカッションの出力: 特長

プロセスの多くは、正常に完了すると印刷可能な出力すなわちレポートが表示されます。出力は、プロセスの実行自体に関する情報(エラーになった原因など)を示すプロセス・ログとは異なります。この出力は、レポートに使用されるテンプレートも含めて、Oracle Business Intelligence(BI)Publisherの機能です。

出力機能については、Oracle Fusion Middleware Oracle Business Intelligence Publisherユーザーズ・ガイドに記載されています。同ガイドの内容を参照する際には、出力を表示する場所など、Oracle BI Publisherアプリケーション固有の説明を無視してください。

出力のオプション

出力の表示

プロセスに関するよくある質問

プロセスが階層に表示されないのはなぜですか。

下位のレベルを持つプロセスはプロセス・セットです。階層は、特定のプロセス・セット内のプロセスまたはプロセス・セットの構造を表します。

プロセスは、他のプロセスを呼び出して自動的に実行する場合がありますが、そのようなプロセスは元のプロセスの下位に表示されます。