B.3 Oracle VM Managerのトラブルシューティング

B.3.1 ログ・ファイル
B.3.2 コマンドライン・ツール
B.3.3 仮想マシン・コンソールを起動できない
B.3.4 インストール・メディアから仮想マシンを作成できない
B.3.5 仮想マシンのCDを変更できない

この項では、Oracle VM Managerの使用時に発生する可能性があるいくつかの問題およびその解決方法について説明します。

B.3.1 ログ・ファイル

Oracle VM Managerのエラー・メッセージは、ユーザー・インタフェース、「Jobs」タブまたはオブジェクトの「Events」リストに表示されます。これらのメッセージは、Oracle VM Managerホスト・コンピュータの次のファイルにも記録されます。

/u01/app/oracle/ovm-manager-3/machine1/base_adf_domain/servers/AdminServer/logs

このログはOracle WebLogic Serverのログでもあり、ここにはOracle WebLogic Serverアプリケーション・エラーも含まれます。

B.3.2 コマンドライン・ツール

Oracle VMコマンドライン・ユーティリティのセットをダウンロードできます。これらのOracle VMユーティリティは、Oracle VM環境のOracle VM Serverおよび仮想マシンでの一連の基本的な管理タスクの実行が可能なコマンドライン・スクリプトのコレクションです。これらのユーティリティは、特定の操作を迅速にまたは繰り返し行う必要のある管理者にとって特に便利です。コマンドライン・スクリプトを使用することで、これらのタスクをすばやく簡単に実行できます。これらのユーティリティの詳細は、『Oracle VMユーティリティ・ガイド』を参照してください。

B.3.3 仮想マシン・コンソールを起動できない

Oracle VM Managerの仮想マシン・コンソールを起動するとエラーが表示される場合、Oracle VM Managerホスト・コンピュータにVNC Viewerをインストールしていない可能性があります。この問題を解決するには、Oracle VM Managerホスト・コンピュータにVNC Viewerをインストールします。詳細は、「VNC Viewerのインストールおよび構成」を参照してください。

Oracle VM Managerユーザー・インタフェースにアクセスするクライアントにVNC Viewerをインストールすることもできます。クライアントにVNC Viewerがない場合でも、この問題が発生しないように、Oracle VM Managerホスト・コンピュータにVNC Viewerをインストールすることをお薦めします。

B.3.4 インストール・メディアから仮想マシンを作成できない

「Error: There is no server supporting hardware virtualization in the selected server pool.」というメッセージが表示されます。

この問題を解決するために、Oracle VM Serverがハードウェア仮想化をサポートしていることを確認します。

確認するには、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを実行して、ハードウェア仮想化がCPUでサポートされているかどうかを確認します。

    # cat /proc/cpuinfo |grep -E 'vmx|smx'

    vmxまたはsmxを含む情報が表示される場合、CPUはハードウェア仮想化をサポートしています。返されるメッセージの例は、次のとおりです。

    flags : fpu tsc msr pae mce cx8 apic mtrr mca cmov pat pse36 clflush dts acpi mmx fxsr 
    sse sse2 ss ht tm pbe nx lm constant_tsc pni monitor ds_cpl vmx est tm2 cx16 xtpr lahf_lm
    注意

    Linux 2.6.15 (Intel)およびLinux 2.6.16 (AMD)以降、/proc/cpuinfoコマンドは仮想化機能のみを示します。カーネルのバージョンを問い合せるには、uname -rコマンドを使用します。

  2. BIOSのハードウェア仮想化が有効になっていることを確認します。

  3. 次のコマンドを実行して、オペレーティング・システムがハードウェア仮想化をサポートしているかどうかを確認します。

    # xm info |grep hvm

    返されるメッセージの例は、次のとおりです。

    xen_caps : xen-3.0-x86_64 xen-3.0-x86_32p hvm-3.0-x86_32 hvm-3.0-x 

CPUでハードウェア仮想化がサポートされていない場合は、準仮想化の方法を使用して仮想マシンを作成してください。詳細は7.7項「仮想マシンの作成」を参照してください。

B.3.5 仮想マシンのCDを変更できない

仮想マシンのCDを変更するには、次の手順を実行します。

  1. 最初のCDをアンマウントします。

    # umount mount-point
  2. 2番目のISOファイルを選択し、「Change CD」をクリックします。

  3. 2番目のCDをマウントします。

    # mount /dev/cdrom mount-point