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Oracle Solaris 11.1 での固定ネットワーク構成を使用したシステムの接続 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
IP インタフェース構成の削除 (ipadm delete-ip)
IP インタフェース構成の無効化 (ipadm disable-ip)
インタフェースのアドレスの削除 (ipadm delete-addr)
5. Oracle Solaris を実行するノートパソコン上での無線ネットワークの構成
A. 比較マップ: ifconfig コマンドと ipadm コマンド
IP インタフェースとそれらのプロパティーに関する情報を監視および取得するには、ipadm コマンドを使用します。このコマンドを単独で使用すると、システム上の IP インタフェースに関する一般情報が表示されます。ただし、次の構文を使用することにより、サブコマンドを使用して表示する情報を制限することもできます。
ipadm show-* [other-arguments] [interface]
インタフェースの情報のみを取得するには、ipadm show-if を使用します。
アドレスの情報のみを取得するには、ipadm show-addr を使用します。
インタフェースのプロパティーに関する情報を取得するには、ipadm show-ifprop を使用します。
アドレスのプロパティーに関する情報を取得するには、ipadm show-addrprop を使用します。
このセクションでは、ipadm サブコマンドを使用してインタフェースの情報を取得する方法の例をいくつか示します。ipadm show-* コマンドで表示されるすべてのフィールドの説明については、ipadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
サブコマンドを付けずに ipadm コマンドを使用すると、システムのすべての IP インタフェースに関するデフォルトの情報が提供されます。例:
# ipadm NAME CLASS/TYPE STATE UNDER ADDR lo0 loopback ok -- -- lo0/v4 static ok -- 127.0.0.1/8 lo0/v6 static ok -- ::1/128 net0 ip ok -- -- net0/v4 static ok -- 10.132.146.233/23 net0/v4 dhcp ok -- 10.132.146.234/23 ipmp0 ipmp degraded -- -- ipmp0/v6 static ok -- 2001:db8:1:2::4c08/128 net1 ip failed ipmp0 -- net1/v6 addrconf ok -- fe80::124:4fff:fe58:1831/10 net2 ip ok ipmp0 -- net2/v6 addrconf ok -- fe80::214:4fff:fe58:1832/10 iptun0 ip ok -- -- iptun0/v4 static ok -- 172.16.111.5->172.16.223.75 iptun0/v6 static ok -- fe80::10:5->fe80::223:75 iptun0/v6a static ok -- 2001:db8:1a0:7::10:5->2001:db8:7a82:64::223:75
このサンプル出力では、次の情報が提供されています。
IP インタフェース。
各インタフェースのクラス。
各インタフェースの状態。
インタフェースのステータス (「スタンドアロン」の IP インタフェースであるか、別のタイプのインタフェース構成のベースとなるインタフェースであるか)。この例では、net1 と net2 は、UNDER 列に示されているように ipmp0 のベースとなるインタフェースです。
インタフェースに関連付けられたアドレスオブジェクト。アドレスオブジェクトは特定の IP アドレスを識別します。これらのアドレスオブジェクトは、「NAME」見出しの下に一覧表示され、インタフェース名と区別するためにインデントされます。
IP アドレスのタイプ。「CLASS/TYPE」見出しの下にインデントされ、static や dhcp などがあります。
「ADDRESS」列の下に一覧表示される実際のアドレス。
このように、ipadm コマンドはシステムのインタフェースの全体像を提供します。
IP インタフェースに関する情報を取得するには、ipadm show-if [interface] サブコマンドを使用します。インタフェースを指定しない場合は、この情報にシステム上のすべてのインタフェースが含まれます。
コマンド出力の各フィールドは、次の内容を示します。
情報が表示されているインタフェースを示します。
インタフェースのクラスを示します。次の 4 つのいずれかです。
ip は IP インタフェースを示します。
ipmp は IPMP インタフェースを示します。
vni は仮想インタフェースを示します。
loopback は、自動的に作成されるループバックインタフェースを示します。ループバックインタフェースを除き、残りの 3 つのインタフェースクラスは手動で作成できます。
インタフェースのステータスを示します。ok、offline、failed、down、disabled のいずれかです。
failed のステータスは IPMP グループに適用され、ダウンしているためにトラフィックをホストできないデータリンクまたは IP インタフェースを示す場合があります。IP インタフェースが IPMP グループに属している場合、IPMP インタフェースは、グループ内のほかのアクティブな IP インタフェースを使用してトラフィックを引き続き送受信できます。
down のステータスは、管理者によってオフラインに切り替えられた IP インタフェースを示します。
disable のステータスは、ipadm disable-if コマンドを使用して unplumb されている IP インタフェースを示します。
インタフェースがトラフィックをホストするために使用されているかどうかを示し、yes または no のどちらかに設定されます。
インタフェースの IPMP クラスにのみ適用され、IPMP インタフェースまたはグループを構成するベースとなるインタフェースを示します。
次は、このコマンドによって提供される情報の例です。
# ipadm show-if IFNAME CLASS STATE ACTIVE OVER lo0 loopback ok yes -- net0 ip ok yes -- net1 ip ok yes -- tun0 ip ok yes --
IP インタフェースのプロパティーに関する情報については、ipadm show-ifprop [interface] コマンドを使用します。プロパティーまたはインタフェースを指定しなかった場合は、システム上のすべての IP インタフェースのすべてのプロパティーに関する情報が提供されます。
コマンド出力の各フィールドは、次の内容を示します。
情報が表示されている IP インタフェースを示します。
インタフェースのプロパティーを示します。インタフェースには、複数のプロパティーが含まれる場合があります。
プロパティーが適用されるプロトコル (IPv4 または IPv6 のどちらか) を示します。
指定されたプロパティーの許可されるアクセス権を示します。読み取り専用、書き込みのみ、またはその両方のいずれかです。
アクティブな構成内のプロパティーの現在値を示します。
システムがリブートされたときに再適用されるプロパティーの値を示します。
指定されたプロパティーのデフォルト値を示します。
指定されたプロパティーに割り当てることのできる値の一覧を示します。数値の場合は、受け入れ可能な値の範囲が表示されます。
注 - いずれかのフィールド値が不明である場合 (たとえば、情報を要求されているプロパティーがインタフェースでサポートされていない場合)、その値は疑問符 (?) として表示されます。
次は、ipadm show-ifprop サブコマンドによって提供される情報の例です。
# ipadm show-ifprop -p mtu net1 IFNAME PROPERTY PROTO PERM CURRENT PERSISTENT DEFAULT POSSIBLE net1 mtu ipv4 rw 1500 -- 1500 68-1500 net1 mtu ipv6 rw 1500 -- 1500 1280-1500
IP アドレスに関する情報を取得するには、ipadm show-addr [interface] サブコマンドを使用します。インタフェースを指定しなかった場合は、システム上のすべての IP アドレスに関する情報が提供されます。
コマンド出力の各フィールドは、次の内容を示します。
IP アドレスが表示されるアドレスオブジェクトを指定します。
IP アドレスが static、 dhcp、addrconf のいずれであるかを示します。addrconf の値は、アドレスがステートレスまたはステートフルアドレス構成を使用して取得されたことを示します。
アクティブな構成内のアドレスオブジェクトのステータスを示します。これらの値の完全な一覧については、ipadm(1M) のマニュアルページを参照してください。
インタフェース上に構成されている IP アドレスを指定します。このアドレスは IPv4 または IPv6 のどちらかです。トンネルインタフェースでは、ローカルアドレスとリモートアドレスの両方が表示されます。
トンネルの詳細は、『Oracle Solaris 11.1 ネットワークの構成と管理』の第 6 章「IP トンネルの構成」を参照してください。
次は、ipadm show-addr サブコマンドによって提供される情報の例です。
# ipadm show-addr ADDROBJ TYPE STATE ADDR lo0/v4 static ok 127.0.0.1/8 net0/v4 static ok 192.168.84.3/24 tun0/v4 static ok 172.16.134.1-->172.16.134.2
このコマンドにインタフェースを指定し、そのインタフェースに複数のアドレスがある場合は、次のような情報が表示されます。
# ipadm show-addr net0 ADDROBJ TYPE STATE ADDR net0/v4 static ok 192.168.84.3/24 net0/v4a static ok 10.0.1.1/24 net0/v4bc static ok 172.16.10.1
interface/? として表示されているアドレスオブジェクトは、そのアドレスが libipadm API を使用しなかったアプリケーションによってインタフェース上に構成されたことを示しています。このようなアプリケーションは、アドレスオブジェクト名で interface/ user-defined-string という形式が使用されることを要求する ipadm コマンドの制御下にはありません。IP アドレスの割り当ての例については、「IP インタフェースを構成する方法」を参照してください。
IP アドレスのプロパティーに関する情報を取得するには、ipadm show-addrprop [addrobj] サブコマンドを使用します。すべてのプロパティーを一覧表示するには、addrobj オプションを省略します。1 つのプロパティーをすべての IP アドレスについて一覧表示するには、そのプロパティーのみを指定します。特定のアドレスのすべてのプロパティーを一覧表示するには、addrobj オプションのみを指定します。
コマンド出力の各フィールドは、次の内容を示します。
プロパティーが表示されているアドレスオブジェクトを示します。
アドレスオブジェクトのプロパティーを示します。アドレスオブジェクトには、複数のプロパティーが含まれる場合があります。
指定されたプロパティーの許可されるアクセス権を示します。読み取り専用、書き込みのみ、またはその両方のいずれかです。
現在の構成内のプロパティーの実際の値を示します。
システムがリブートされたときに再適用されるプロパティーの値を示します。
指定されたプロパティーのデフォルト値を示します。
指定されたプロパティーに割り当てることのできる値の一覧を示します。数値の場合は、受け入れ可能な値の範囲が表示されます。
次は、ipadm show-addrprop サブコマンドによって提供される情報の例です。
# ipadm show-addrprop net1/v4 ADDROBJ PROPERTY PERM CURRENT PERSISTENT DEFAULT POSSIBLE net1/v4 broadcast r- 192.168.84.255 -- 192.168.84.255 -- net1/v4 deprecated rw off -- off on,off net1/v4 prefixlen rw 24 24 24 1-30,32 net1/v4 private rw off -- off on,off net1/v4 transmit rw on -- on on,off net1/v4 zone rw global -- global --