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Oracle Solaris 11.1 システムのインストール Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
パート I Oracle Solaris 11.1 のインストールオプション
6. Oracle Solaris インスタンスの構成解除または再構成
ISO ファイルを使用した SPARC インストールサービスの作成
IPS パッケージを使用した x86 インストールサービスの作成
Oracle Solaris 11.1 i386 インストールサービスの ISC DHCP 構成
Oracle Solaris 11 i386 インストールサービスの ISC DHCP 構成
Oracle Solaris 11.1 sparc インストールサービスの ISC DHCP 構成
インストールサービスへのクライアント固有のインストール手順の関連付け
インストールサービスへのクライアント固有の構成手順の関連付け
AI マニフェストまたはシステム構成プロファイルのエクスポート
AI マニフェストまたはシステム構成プロファイルの条件の変更
特定のインストールサービスに関連付けられたクライアントの一覧表示
すべての AI マニフェストおよびシステム構成プロファイルの一覧表示
AI インストールサーバーを設定したあとは、次のタスクのいくつかを実行することができます。installadm(1M) のマニュアルページも参照してください。
インストールを計画しているクライアントのアーキテクチャーごとに、またクライアントシステムへのインストールを計画している Oracle Solaris 11 OS のバージョンごとに個別のインストールサービスが必要になります。
インストールサービスを作成にするには、次のコマンドを使用します。例については、「AI インストールサービスの作成」を参照してください。
installadm create-service [-n svcname] [-s source] [-p publisher=origin] [-a architecture] [-d imagepath] [-y] [-t aliasof] [-i start] [-c count] [-b property=value,...] [-B server]
svcname 引数の値は、英数字、アンダースコア (_)、ハイフン (-) で構成できます。svcname の最初の文字をハイフンにすることはできません。svcname 引数の値の長さは 63 文字を超えることはできません。インストールサービスの名前を指定しない場合は、デフォルトの名前が割り当てられます。デフォルトの名前は、アーキテクチャーと OS バージョンを示しています。
source 引数には、ネットイメージのデータソースを指定します。source の値は次のいずれかです。
IPS AI ネットイメージパッケージの FMRI 識別子 (Oracle Solaris 11.1 リリースでは install-image/solaris-auto-install)。
AI ISO ネットイメージファイルのフルパス名。
source を指定しなかった場合は、install-image/solaris-auto-install パッケージの入手可能な最新バージョンが使用されます。パッケージは、-p オプションで指定された発行元から、またはパッケージのインスタンスが記載されているインストールサーバーの発行元設定一覧の最初の発行元から取得します。
別のバージョンのパッケージをインストールするか、または別の発行元からパッケージをインストールするには、FMRI にそのバージョンまたは発行元を指定します。たとえば、pkg://publisher/install-image/solaris-auto-install または pkg://publisher/install-image/solaris-auto-install@version を指定します。特定の発行元の起点を指定するには、-p オプションを使用します。
このオプションは、ネットイメージのソースが IPS パッケージである場合にのみ使用されます。このオプションは、install-image/solaris-auto-install パッケージの取得元の IPS パッケージリポジトリを指定します。publisher 引数の値は発行元名であり、origin は URI (solaris=http://pkg.oracle.com/solaris/release/ など) です。
-p オプションが指定されなかった場合、使用される発行元は、パッケージのインスタンスが記載されているインストールサーバーの発行元設定一覧の最初の発行元です。
このオプションは、ネットイメージのソースが IPS パッケージである場合にのみ使用されます。architecture 引数は、このサービスとともにインストールするクライアントのアーキテクチャーを指定します。i386 または sparc のどちらかを指定できます。デフォルト値は、インストールサーバーのアーキテクチャーです。
imagepath 引数の値は、ネットイメージを作成するパスです。install-image/solaris-auto-install パッケージがこの場所にインストールされるか、または指定された ISO ファイルがこの場所で展開されます。imagepath を指定しなかった場合、イメージは all_services/default_imagepath_basedir プロパティーの値で定義された場所にある svcname ディレクトリに作成されます。このプロパティーのデフォルト値やこのプロパティーの値を変更する方法については、「デフォルトのイメージパスの構成」を参照してください。imagepath を指定しなかった場合は、自動生成された場所を使用するかどうかを確認するプロンプトが表示されます。このプロンプトを抑制するには、-y オプションを指定します。
自動生成されたイメージパスの使用を確認するプロンプトを抑制するには、-y オプションを指定します。
このオプションは、新しいサービスを別名として指定します。新しいサービスは、aliasof サービスのネットイメージを共有しますが、独自のマニフェスト、プロファイル、およびクライアントを備えています。
このオプションは、ローカル DHCP 構成に追加される範囲の開始 IP アドレスを指定します。IP アドレスの数は、-c オプションで指定されます。 ローカルの ISC DHCP 構成が存在せず、all_services/manage_dhcp プロパティーの値が true である場合は、ISC DHCP サーバーが起動します。all_services/manage_dhcp プロパティーの詳細は、「ISC DHCP 構成の自動更新」を参照してください。
DHCP 構成の IP アドレスの総数を count の値と同じに設定します。最初の IP アドレスは、-i オプションで指定される start の値です。
x86 サービスの場合のみ。このオプションは、サービスイメージ内のサービス固有の grub.cfg ファイルにプロパティー値を設定します。このオプションを使用して、このサービスに固有のブートプロパティーを設定します。このオプションには、コンマで区切られた複数の property= value ペアを指定できます。
クライアントがブートファイルを要求するブートサーバーの IP アドレスを指定するには、このオプションを使用します。このオプションは、この IP アドレスをほかの方法で決定できない場合は必須です。
svcname インストールサービスに設定するプロパティーと値を指定するには、installadm set-service コマンドを使用します。
installadm set-service -o property=value svcname
property=value ペアは、次のいずれかにする必要があります。
svcname サービスが別名になっているインストールサービスを変更します。
このプロパティーを設定すると、svcname サービスが aliasof サービスの別名になるように変更されます。svcname サービスはすでに別名である必要があります。default-arch インストールサービスは別名です。create-service の -t オプションを使用して作成したサービスは別名です。svcname が別名であることを確認するには、「インストールサーバー上のすべてのサービスの一覧表示」に示すように installadm list コマンドを使用します。
svcname と aliasof のどちらかに追加されたマニフェスト、プロファイル、およびクライアントバインディングは、別名のリセット後も変わりません。svcname サービスが使用するネットイメージが変わるだけです。
新しいネットイメージに関連付けられた AI DTD と SMF DTD が異なる可能性があるため、別名を設定する前に svcname に追加されたマニフェストとプロファイルは、別名のリセット時に再検証されます。この検証は、後述の create-manifest および create-profile によって実行される検証と同じです。
指定されたサービスにすでに登録されている特定のマニフェストまたは派生したマニフェストスクリプトを、そのサービスのデフォルトのマニフェストまたはスクリプトに指定します。このサービスに登録されているマニフェストおよびスクリプトの一覧を表示するには、次のコマンドを使用します。
$ installadm list -n svcname -m
サービスが作成されたあとでサービスのイメージを再配置します。
$ pfexec installadm set-service -o imagepath=/export/aiimages/solaris11_1-i386 solaris11_1-i386
IPS AI ネットイメージパッケージを使用して作成されたサービスの別名に関連付けられたイメージを更新するには、次のコマンドを使用します。
installadm update-service [-p|--publisher publisher=origin] [-s|--source FMRI] svcname
このコマンドは、svcname に関連付けられたイメージを更新します。svcname は、IPS AI ネットイメージパッケージを使用して作成されたサービスの別名です。更新されたイメージを使用して新規サービスが作成され、新規サービスに別名として svcname が設定されます。
このオプションは、svcname イメージを更新する IPS パッケージリポジトリを指定します。値の例は solaris=http://pkg.oracle.com/solaris/release/ です。
-p オプションが指定されていない場合、svcname が別名であるサービスのイメージの作成に使用された発行元が使用されます。次の pkg publisher コマンドは、発行元 svcname を表示する方法を示します。
$ installadm list Service Name Alias Of Status Arch Image Path ------------ -------- ------ ---- ---------- default-i386 solaris11_1-i386 on i386 /export/auto_install/solaris11_1-i386 solaris11_1-i386 - on i386 /export/auto_install/solaris11_1-i386 $ pkg -R /export/auto_install/solaris11_1-i386 publisher PUBLISHER TYPE STATUS URI solaris origin online http://pkg.oracle.com/solaris/release/
このオプションは、更新用のネットイメージパッケージの FMRI を指定します。
-s オプションが指定されていない場合、入手可能な最新バージョンの install-image/solaris-auto-install パッケージが、-p オプションの記述子で指定された発行元から使用されます。
svcname の名前を newsvcname に変更するには、次のコマンドを使用します。
installadm rename-service svcname newsvcname
newsvcname 引数の値は、英数字、アンダースコア (_)、ハイフン (-) で構成できます。newsvcname の最初の文字をハイフンにすることはできません。newsvcname 引数の値の長さは 63 文字を超えることはできません。
svcname インストールサービスを有効にするには、次のコマンドを使用します。
installadm enable svcname
svcname インストールサービスを無効にするには、次のコマンドを使用します。
installadm disable svcname
インストールサービスを無効にすると、そのインストールサービスに関連付けられたクライアントは関連付けられたままになります。「インストールサービスへのクライアントの関連付け」を参照してください。これは、インストールサービスを再度有効にしたときに、そのインストールサービスのクライアントを再度関連付けする必要がないことを意味します。
アーキテクチャーのデフォルトのインストールサービスまたはデフォルトサービスの別名になっているサービスを無効にすると、ほかのサービスに関連付けられていないそのアーキテクチャーのクライアントはブートしません。
svcname インストールサービスを削除するには、次のコマンドを使用します。
installadm delete-service [-r] [-y] svcname
このコマンドは、svcname インストールサービスの AI マニフェスト、システム構成プロファイル、ネットイメージ、および Web サーバー構成を削除します。サービスがデフォルトの別名であり、ローカル ISC DHCP 構成が存在する場合は、all_services/manage_dhcp プロパティーの値が true になっていると、このサービスに関連付けられたブートファイルが ISC DHCP 構成から削除されます。all_services/manage_dhcp プロパティーの詳細は、「ISC DHCP 構成の自動更新」を参照してください。
このサービスに関連付けられたすべてのクライアントと、このサービスの別名になっているすべてのサービスを削除するには、-r オプションを使用します。確認のプロンプトを抑制するには、-y オプションを使用します。
アーキテクチャーのデフォルトのインストールサービスまたはデフォルトサービスの別名になっているサービスを削除すると、ほかのサービスに関連付けられていないそのアーキテクチャーのクライアントはブートしません。操作の確認を求めるプロンプトが表示されます。
installadm create-client コマンドは、クライアントを特定のインストールサービスに関連付けます。詳しい例と出力例については、「インストールクライアントを設定する」を参照してください。
macaddr クライアントを svcname インストールサービスに関連付け、x86 クライアント用のカスタムのクライアント設定を指定するには、installadm create-client コマンドを使用します。
installadm create-client [-b property= value,...] -e macaddr -n svcname
クライアントが x86 システムであり、ローカル ISC DHCP 構成が存在する場合は、all_services/manage_dhcp プロパティーの値が true になっていると、ISC DHCP 構成でクライアントが構成されます。all_services/manage_dhcp プロパティーの詳細は、「ISC DHCP 構成の自動更新」を参照してください。
システムの MAC アドレスを見つけるには、次の例に示すように dladm コマンドを使用します。詳細は、dladm(1M) のマニュアルページを参照してください。
$ dladm show-linkprop -p mac-address LINK PROPERTY PERM VALUE DEFAULT POSSIBLE net0 mac-address rw 8:0:20:0:0:1 8:0:20:0:0:1 -- net1 mac-address rw 0:14:4f:45:c:2d 0:14:4f:45:c:2d --
x86 クライアントシステムの場合、-b オプションを使用して、/etc/netboot 内のクライアント固有の grub.cfg ファイルにブートプロパティーを設定します。
次のコマンドは、MAC アドレスが 00:14:4f:a7:65:70 のクライアントを solaris11_1-sparc インストールサービスに追加します。
$ pfexec installadm create-client -e 00:14:4f:a7:65:70 -n solaris11_1-sparc
次の例では、x86 クライアントを追加し、インストール出力をシリアルコンソールにリダイレクトします。
$ pfexec installadm create-client -e c0ffeec0ffee -n solaris11_1-i386 -b console=ttya
クライアントは、1 つのインストールサービスにのみ関連付けることができます。installadm create-client コマンドを複数回実行し、各回で同じ MAC アドレスを指定する場合、クライアントは最後に指定したインストールサービスにのみ関連付けられます。
macaddr クライアントをその関連付けられたインストールサービスから削除するには、installadm delete-client コマンドを使用します。
installadm delete-client macaddr
クライアントが x86 システムであり、ローカル ISC DHCP 構成が存在する場合は、all_services/manage_dhcp プロパティーの値が true になっていると、ISC DHCP 構成でクライアントが構成解除されます。all_services/manage_dhcp プロパティーの詳細は、「ISC DHCP 構成の自動更新」を参照してください。
次のコマンドは、MAC アドレスが 00:14:4f:a7:65:70 のクライアントを削除します。クライアントを関連付けることができるインストールサービスは 1 つだけなので、サービス名を指定する必要はありません。
$ pfexec installadm delete-client 00:14:4f:a7:65:70
インストールサービスごとにインストール手順セットを複数指定できます。また、使用する手順セットをクライアントごとに指定できます。
manifest カスタム AI マニフェストまたは派生マニフェストスクリプトを svcname インストールサービスに追加するには、installadm create-manifest コマンドを使用します。
installadm create-manifest -n svcname -f filename [-m manifest] [-c criteria=value|list|range... | -C criteriafile] [-d]
manifest 引数の値は、AI マニフェストの XML ファイルまたは派生マニフェストスクリプトです。第 10 章クライアントシステムのプロビジョニングを参照してください。create-manifest サブコマンドは、XML マニフェストファイルを検証してから、それらをインストールサービスに追加します。派生マニフェストスクリプトファイルを検証するには、「インストールサービスへの派生マニフェストスクリプトの追加」に示すように aimanifest validate コマンドを使用します。
manifest 引数の値は、installadm list コマンドで表示される名前です。「すべての AI マニフェストおよびシステム構成プロファイルの一覧表示」を参照してください。-m オプションを指定しなかった場合、マニフェストの名前は ai_instance 要素 (存在する場合) の name 属性の値か、または filename の値のベース名です。
この AI マニフェストをデフォルトの AI マニフェストにするには、-d オプションを使用します。デフォルトのマニフェストとは、このインストールサービスのほかのどのマニフェストに指定された条件にも一致しないすべてのクライアントによって使用されるマニフェストです。-d を指定した場合は、マニフェストの選択のために -c および -C オプションで指定した条件が無視されます。このサービスの以前のデフォルトの AI マニフェストにクライアント条件がない場合、それは非アクティブになります。以前のデフォルトのマニフェストに条件がある場合、それは引き続きアクティブのままで、それに関連付けられた条件が有効になります。
-d を指定しない場合は、-c または -C のどちらかを指定して、この AI マニフェストを使ってインストールを完了するクライアントを定義する必要があります。-d、-c、および -C をすべて指定しない場合、このマニフェストはサービスに追加されますが非アクティブになります。つまり、クライアントはそれを使用できません。
特定のクライアントでこの AI マニフェストを使用する場合は、まずそれらのクライアントがこの create-manifest コマンドで指定したインストールサービスを使用することを確認します。create-client コマンドで特定のインストールサービスに明示的に関連付けられていないクライアントシステムは、適切な default-arch インストールサービスを使用します。カスタマイズされた AI マニフェストを default- arch インストールサービスに追加することも、カスタマイズされた AI マニフェストを別のサービスに追加してから、create-client を使ってクライアントが必ずそのサービスを使用するようにすることもできます。
-c オプションは、コマンド行でクライアントの選択条件を指定します。-C オプションは、XML ファイルで条件を指定します。criteriafile の値は、フルパスとファイル名です。条件のキーワードとコマンド行およびファイル例の一覧については、第 9 章インストールのカスタマイズを参照してください。
installadm create-manifest コマンドは、同じタイプの条件が重複していないことを検証します。たとえば、ある条件仕様が 10.0.0.0 から 10.255.255.255 までの IP アドレスに一致する場合、IP アドレス 10.10.10.10 に一致する条件仕様を追加しようとすると、installadm がエラーを伴って終了します。条件仕様の詳細については、第 9 章インストールのカスタマイズ を参照してください。
次のコマンドは、manifest_t200.xml マニフェストを solaris11_1-sparc インストールサービスに追加します。-c オプションは、このインストールサービスを使用していて、Sun Fire T200 サーバーとして識別されるクライアントに manifest_t200.xml のインストール手順が割り当てられるように指定します。
$ pfexec installadm create-manifest -f ./mymanifests/manifest_t200.xml \ -m t200 -n solaris11_1-sparc -c platform="SUNW,Sun-Fire-T200"
次のコマンドは、criteria_t200.xml ファイルの内容が下に示したようになっている場合は、前のコマンドと同等です。
$ pfexec installadm create-manifest -f ./mymanifests/manifest_t200.xml \ -m t200 -n solaris11_1-sparc -C ./mymanifests/criteria_t200.xml
criteria_t200.xml ファイルの内容を次に示します。
<ai_criteria_manifest> <ai_criteria name="platform"> <value>SUNW,Sun-Fire-T200</value> </ai_criteria> </ai_criteria_manifest>
svcname インストールサービスの manifest AI マニフェストまたは派生マニフェストスクリプトファイルの内容を filename マニフェストまたはスクリプトファイルの内容で置き換えるには、installadm update-manifest コマンドを使用します。更新の結果として、条件、デフォルトのステータス、および manifest 名は変更されません。
installadm update-manifest -n svcname -f filename [-m manifest]
update-manifest サブコマンドは、XML マニフェストファイルを検証してから、それらをインストールサービスに追加します。派生マニフェストスクリプトファイルを検証するには、「インストールサービスへの派生マニフェストスクリプトの追加」に示すように aimanifest validate コマンドを使用します。
manifest マニフェストは svcname サービスにすでに存在している必要があります。確認には installadm list コマンドを使用します。「すべての AI マニフェストおよびシステム構成プロファイルの一覧表示」を参照してください。
manifest を指定しなかった場合は、置き換えられるマニフェストが次のいずれかの方法で特定されます。
filename マニフェスト内の ai_instance 要素の name 属性 (この属性が指定され、この属性の値がこのインストールサービスの既存のマニフェストの manifest 名に一致する場合)。
filename の値のベース名 (この名前がこのインストールサービスの既存のマニフェストの manifest 名に一致する場合)。
次のコマンドは、solaris11_1-sparc サービスの t200 マニフェストの内容を ./mymanifests/manifest_newt200.xml の内容で更新します。installadm list でのマニフェストの名前は引き続き t200 です。
$ pfexec installadm update-manifest -n solaris11_1-sparc \ -f ./mymanifests/manifest_newt200.xml -m t200
manifest AI マニフェストまたは派生マニフェストスクリプトを svcname インストールサービスから削除するには、installadm delete-manifest コマンドを使用します。manifest 引数の値は、installadm list コマンドによって返されるマニフェスト名です。「すべての AI マニフェストおよびシステム構成プロファイルの一覧表示」を参照してください。
installadm delete-manifest -m manifest -n svcname
デフォルト AI マニフェストは削除できません。
次のコマンドは、t200 AI マニフェストを solaris11_1-sparc インストールサービスから削除します。
$ pfexec installadm delete-manifest -m t200 -n solaris11_1-sparc
インストールサービスごとにシステム構成手順セットを複数指定できます。複数のシステム構成プロファイルを各クライアントに関連付けることができます。
filename システム構成プロファイルを svcname インストールサービスに追加するには、installadm create-profile コマンドを使用します。
installadm create-profile -n svcname -f filename... [-p profile] [-c criteria=value|list|range... | -C criteriafile]
1 つのクライアントで複数のシステム構成プロファイルを使用できるため、1 回の create-profile コマンドで複数の構成プロファイルを指定できます。複数のプロファイルに対して、同じクライアント選択条件 (重複する条件) を指定することも、条件を指定しないこともできます。条件を指定しない場合は、このインストールサービスを使用するすべてのクライアントによってそのプロファイルが使用されます。
create-profile サブコマンドは、システム構成プロファイルを検証してから、それらをインストールサービスに追加します。作成中のプロファイルを検証する場合は、後述の validate サブコマンドを参照してください。
filename ファイルには、インストール処理中にクライアントのインストール環境から得られた値で置換される変数を含めることができます。詳細は、「システム構成プロファイルテンプレートの使用」を参照してください。
profile 引数の値は、プロファイルの追加後に installadm list コマンドで表示されるプロファイル名です。「すべての AI マニフェストおよびシステム構成プロファイルの一覧表示」を参照してください。-p オプションを指定しなかった場合、プロファイルの名前は filename ファイルのベース名になります。filename を複数指定した場合、-p オプションは無効になります。
-c オプションは、コマンド行でクライアントの選択条件を指定します。-C オプションは、XML ファイルで条件を指定します。criteriafile の値は、フルパスとファイル名です。条件のキーワードとコマンド行およびファイル例の一覧については、第 9 章インストールのカスタマイズを参照してください。
特定のクライアントでこのシステム構成プロファイルを使用する場合は、まずそれらのクライアントがこの create-profile コマンドで指定したインストールサービスを使用することを確認します。create-client コマンドで特定のインストールサービスに明示的に関連付けられていないクライアントシステムは、適切な default-arch インストールサービスを使用します。カスタマイズされたシステム構成プロファイルを default- arch インストールサービスに追加することも、カスタマイズされた構成プロファイルを別のサービスに追加してから、create-client を使ってクライアントが必ずそのサービスを使用するようにすることもできます。
次のコマンドは、profile_t200.xml プロファイルを solaris11_1-sparc インストールサービスに追加します。-c オプションは、このインストールサービスを使用していて、Sun Fire T200 サーバーとして識別されるクライアントに profile_t200.xml のシステム構成手順が割り当てられるように指定します。
$ pfexec installadm create-profile -f ./myprofiles/profile_t200.xml \ -p t200 -n solaris11_1-sparc -c platform="SUNW,Sun-Fire-T200"
svcname インストールサービスの指定したプロファイルを filename の内容と置き換えるには、installadm update-profile コマンドを使用します。プロファイルの条件は更新後もそのままです。
installadm update-profile -n|--service svcname -f|--file filename [-p|--profile profile]
更新されるプロファイルは、svcname インストールサービスの profile プロファイルです (指定した場合)。svcname インストールサービスの profile を指定しなかった場合、更新されるプロファイルの名前は profile のベース名を持つプロファイルです。
次のコマンドは、solaris11_1-sparc サービスの t200 プロファイルの内容を ./myprofiles/profile_newt200.xml の内容で更新します。
$ pfexec installadm update-profile -n solaris11_1-sparc \ -f ./myprofiles/profile_newt200.xml -p t200
システム構成プロファイルの構文の正しさを検証するには、installadm validate コマンドを使用します。
installadm validate -n svcname -P filename... | -p profile...
インストールサービスに追加されていないプロファイルを検証するには -P オプションを使用します。filename 引数の値は、プロファイルファイルのフルパス名です。
create-profile サブコマンドを使用して svcname インストールサービスにすでに追加されているプロファイルを検証するには、-p オプションを使用します。profile に指定可能な値を表示するには、「すべての AI マニフェストおよびシステム構成プロファイルの一覧表示」に示すように、installadm list コマンドを使用します。create-profile サブコマンドは、システム構成プロファイルを検証してから、それらをインストールサービスに追加します。validate -p サブコマンドは、プロファイルが追加されて以降、壊れていないことを検証します。
svcname は、filename と profile の両方のプロファイルに必要です。それぞれのバージョンの OS で service_bundle(4) DTD が異なる可能性があるため、インストールサービスにまだ追加されていないプロファイルにはサービス名が必要です。インストールサーバーが実行しているバージョンと異なるバージョンの OS をインストールするようにインストールサービスを定義することもできます。インストールされるクライアントで使用される DTD に対してプロファイルを検証する必要があります。
検証されたプロファイルは stdout に出力されます。エラーは stderr に出力されます。
profile システム構成プロファイルを svcname インストールサービスから削除するには、installadm delete-profile コマンドを使用します。profile 引数の値は、installadm list コマンドによって返されるプロファイル名です。「すべての AI マニフェストおよびシステム構成プロファイルの一覧表示」を参照してください。
installadm delete-profile -p profile... -n svcname
次のコマンドは、t200 システム構成プロファイルを solaris11_1-sparc インストールサービスから削除します。
$ pfexec installadm delete-profile -p t200 -n solaris11_1-sparc
指定された AI マニフェストまたはシステム構成プロファイルの内容を svcname インストールサービスから pathname ファイルまたはディレクトリにコピーするには、installadm export コマンドを使用します。
installadm export -n svcname -m manifest... -p profile... [-o pathname]
-o オプションを指定しなかった場合は、マニフェストとプロファイルの内容が stdout に出力されます。入力ファイルを 1 つしか指定しない場合は、pathname 引数の値をファイル名にできます。複数の入力ファイルを指定する場合は、pathname をディレクトリにする必要があります。
manifest は、XML AI マニフェストまたは派生マニフェストスクリプトの名前です。マニフェストおよび派生マニフェストスクリプトの作成については、第 10 章クライアントシステムのプロビジョニングを参照してください。
installadm export コマンドを使用して次のタスクを実行します。
マニフェストおよびプロファイル内の仕様を確認します。
既存のマニフェストまたはプロファイルを変更します。
新しいマニフェストまたはプロファイルを作成するために既存のマニフェストまたはプロファイルをベースとして使用します。
create-manifest または create-profile を使用して svcname インストールサービスにすでに追加した AI マニフェストまたはシステム構成プロファイルに関連付けられたクライアント条件を更新するには、installadm set-criteria コマンドを使用します。
installadm set-criteria -m manifest -p profile... -n svcname -c criteria=value|list|range... | -C criteriafile | -a criteria=value|list|range...
同じ set-criteria コマンド行には、0 または 1 つのマニフェストを、0 または任意の数のプロファイルとともに指定できます。manifest と profile の名前は、installadm list コマンドによって返される名前です。「すべての AI マニフェストおよびシステム構成プロファイルの一覧表示」を参照してください。
-m オプションによってサービスのデフォルトのマニフェストを指定した場合は、条件が追加または変更されますが、この条件はクライアントのインストール時に無視されます。「すべての AI マニフェストおよびシステム構成プロファイルの一覧表示」を参照してください。
これらの既存のマニフェストおよびプロファイルの条件を、指定された新しい条件に置き換えるには、-c または -C オプションを使用します。既存の条件を保持し、指定された条件を追加するには、-a オプションを使用します。条件の指定方法の詳細は、第 9 章インストールのカスタマイズを参照してください。
次のコマンドは、最初にプラットフォームの条件仕様とともにこのサービスに追加されたマニフェストに、メモリーの条件仕様を追加します。
$ pfexec installadm set-criteria -m t200 -n solaris11_1-sparc -a mem="4096-unbounded"
条件が create-manifest で指定され、set-criteria で追加された結果、マニフェストは、このインストールサービスを使用していて、Sun Fire T200 サーバーであり、4G バイト以上のメモリーを搭載しているクライアントによって使用されます。
これと同じ結果は、次の criteria_t200.xml ファイルで -a オプションの代わりに -C オプションを使用して得ることもできます。
<ai_criteria_manifest> <ai_criteria name="platform"> <value>SUNW,Sun-Fire-T200</value> </ai_criteria> <ai_criteria name="mem"> <range> 4096 unbounded </range> </ai_criteria> </ai_criteria_manifest>
インストールサービスの情報を表示するには、installadm list コマンドを使用します。
installadm list [-n svcname] [-c] [-m] [-p]
次のコマンドは、このサーバー上のすべてのインストールサービスを表示します。この例では、4 つの有効なインストールサービスが見つかっています。無効なサービスの「Status」の値は off になります。
$ installadm list Service Name Alias Of Status Arch Image Path ------------ -------- ------ ---- ---------- default-i386 solaris11_1-i386 on i386 /export/auto_install/solaris11_1-i386 default-sparc solaris11_1-sparc on sparc /export/auto_install/solaris11_1-sparc solaris11_1-i386 - on i386 /export/auto_install/solaris11_1-i386 solaris11_1-sparc - on sparc /export/auto_install/solaris11_1-sparc
default-i386 サービスは、このサーバー上で最初の i386 サービスが作成されたときに自動的に作成されました。default-i386 サービスは、create-client サブコマンドを使用して solaris11_1-i386 サービスに関連付けられていない x86 クライアントによって使用されます。default-i386 および solaris11_1-i386 サービスは、ネットイメージを共有しますが、異なる AI マニフェストとシステム構成プロファイルを持っています。
default-sparc サービスは、このサーバー上で最初の sparc サービスが作成されたときに自動的に作成されました。default-sparc サービスは、create-client サブコマンドを使用して solaris11_1-sparc サービスに関連付けられていない SPARC クライアントによって使用されます。default-sparc および solaris11_1-sparc サービスは、ネットイメージを共有しますが、異なる AI マニフェストとシステム構成プロファイルを持っています。
次のコマンドは、-n オプションで指定されたインストールサービスの情報を表示します。
$ installadm list -n solaris11_1-sparc Service Name Alias Of Status Arch Image Path ------------ -------- ------ ---- ---------- solaris11_1-sparc - on sparc /export/auto_install/solaris11_1-sparc
次のコマンドは、このインストールサーバー上のインストールサービスに関連付けられているすべてのクライアントを一覧表示します。クライアントは、installadm create-client コマンドを使用してインストールサービスに関連付けられました。「インストールサービスへのクライアントの追加」を参照してください。
$ installadm list -c Service Name Client Address Arch Image Path ------------ -------------- ---- ---------- solaris11_1-sparc 00:14:4F:A7:65:70 sparc /export/auto_install/solaris11_1-sparc solaris11_1-i386 08:00:27:8B:BD:71 i386 /export/auto_install/solaris11_1-i386 01:C2:52:E6:4B:E0 i386 /export/auto_install/solaris11_1-i386
次のコマンドは、指定したインストールサービスに追加されたすべてのクライアントを一覧表示します。次の例では、1 つのクライアントが solaris11_1-sparc インストールサービスに関連付けられています。
$ installadm list -c -n solaris11_1-sparc Service Name Client Address Arch Image Path ------------ -------------- ---- ---------- solaris11_1-sparc 00:14:4f:a7:65:70 sparc /export/auto_install/solaris11_1-sparc
このセクションのコマンドは、特定のインストールサービスに関連付けられている AI マニフェストとシステム構成プロファイルを表示します。また、これらのコマンドは各マニフェストおよびプロファイルに関連付けられているクライアント条件も表示します。
次のコマンドは、このインストールサーバー上のすべてのインストールサービスの AI マニフェスト、派生マニフェストスクリプト、およびシステム構成プロファイルをすべて一覧表示します。「Service/Manifest Name」および「Service/Profile Name」列には、マニフェスト、スクリプト、またはプロファイルの内部名が表示されます。「Status」列では、各サービスのデフォルトのマニフェストとアクティブでないマニフェストが特定されます。マニフェストが関連付けられた条件を持たず、デフォルトでもない場合、そのマニフェストは非アクティブです。「Criteria」列には、関連付けられているクライアント条件が表示されます。
orig_default マニフェストは、インストールサービスが作成されたときにインストールサービスに含まれていた元のデフォルトの AI マニフェストです。mem1 マニフェストは、メモリー条件と -d オプションを指定して作成され、このサービスの新しいデフォルトのマニフェストになっています。mem1 はデフォルトのマニフェストなので、その条件は無視されます。別のマニフェストをデフォルトのマニフェストとして作成した場合は、mem1 マニフェストを使用するクライアントの選択に mem1 条件が使用されます。元のデフォルトのマニフェストが非アクティブになっているのは、それを使用するクライアントを決めるための条件が関連付けられていないからです。デフォルトのマニフェストにのみ、条件を関連付けることができません。ほかのどのマニフェストを使用する条件にも一致しないクライアントは、デフォルトのマニフェストを使用します。AI マニフェストの選択の詳細は、第 9 章インストールのカスタマイズを参照してください。
$ installadm list -m -p Service/Manifest Name Status Criteria --------------------- ------ -------- default-i386 orig_default Default None default-sparc orig_default Default None solaris11_1-i386 ipv4 ipv4 = 10.6.68.1 - 10.6.68.200 mem1 Default (Ignored: mem = 2048 MB - 4095 MB) orig_default Inactive None solaris11_1-sparc t200 mem = 4096 MB - unbounded platform = SUNWSun-Fire-T200 mem1 Default (Ignored: mem = 2048 MB - 4095 MB) orig_default Inactive None Service/Profile Name Criteria -------------------- -------- solaris11_1-i386 mac2 mac = 08:00:27:8B:BD:71 hostname = server2 mac3 mac = 01:C2:52:E6:4B:E0 hostname = server3 ipv4 ipv4 = 10.0.2.100 - 10.0.2.199 mem1 mem = 2048 MB - 4095 MB solaris11_1-sparc mac1 mac = 01:C2:52:E6:4B:E0 hostname = server1 ipv4 = 192.168.168.251 t200 platform = SUNWSun-Fire-T200 mem = 4096-unbounded
次の例では、インストールサービス solaris11_1-sparc に関連付けられているすべての AI マニフェスト、派生マニフェストスクリプト、およびシステム構成プロファイルを表示します。
$ installadm list -m -p -n solaris11_1-sparc Service/Manifest Name Status Criteria --------------------- ------ -------- solaris11_1-sparc t200 mem = 4096 MB - unbounded platform = SUNWSun-Fire-T200 mem1 Default (Ignored: mem = 2048 MB - 4095 MB) orig_default Inactive None Service/Profile Name Criteria -------------------- -------- solaris11_1-sparc mac1 mac = 01:C2:52:E6:4B:E0 hostname = server1 ipv4 = 192.168.168.251 t200 platform = SUNWSun-Fire-T200 mem = 4096-unbounded
AI サーバーの svc:/system/install/server:default という SMF サービスは、AI サーバーアプリケーションとすべてのインストールサービスの全体的な状態を表すサービスです。
例 8-1 AI SMF サービスの有効化
AI SMF サービスは、 installadm create-service コマンドを実行するときに有効になります。AI SMF サービスは、既存のインストールサービスに影響を及ぼすほかの installadm コマンドを実行するときにも有効になります。手動で AI SMF サービスを有効にするには、次のコマンドを実行します。
$ svcadm enable svc:/system/install/server:default
インストールサーバー上に現在有効になっているインストールサービスがない場合、または注意を要する問題が発生した場合、AI SMF サービスは保守モードになります。
例 8-2 AI SMF サービスの無効化
AI SMF サービスを無効にするには、次のコマンドを実行します。
$ svcadm disable svc:/system/install/server:default
いずれかの AI インストールサービスがまだ有効になっている場合は、AI SMF サービスを無効にしないでください。いずれかのインストールサービスが有効になっているかどうかを確認する方法については、「インストールサーバー上のすべてのサービスの一覧表示」を参照してください。