インストールサーバーの構成

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このセクションでは、AI クライアントインストールの準備のためにインストールサーバーで行うことが推奨される一部の構成について説明します。

マルチキャスト DNS の有効化

インストールクライアントは、ブート時に使用するインストールサービスを検出します。インストールサービスをネットワーク上で検出できるようにするため、マルチキャスト DNS (mDNS) を有効にして、AI サーバー上でインストールサービスを通知します。

ネットワーク上に同じインストールサービス名を持つ複数の AI サーバーがある場合は、競合を避けるため、マルチキャスト DNS を無効にするようにしてください。

svcs コマンドを使用して svc:/network/dns/multicast サービスのステータスを確認し、必要な場合は svcadm コマンドを使用してこのサービスを有効にします。

 svcs /network/dns/multicast
STATE         STIME    FMRI
disabled      10:19:28 svc:/network/dns/multicast:default
 svcadm enable /network/dns/multicast
 svcs /network/dns/multicast
STATE         STIME    FMRI
online        13:28:30 svc:/network/dns/multicast:default

マルチホームインストールサーバーの構成

マルチホームホストは、複数のインタフェースを持つシステムであり、複数の IP サブネット上でホストとして機能します。マルチホームホストの詳細は、『Oracle Solaris 11.1 ネットワークの構成と管理』の「マルチホームホストの構成」を参照してください。

デフォルトでは、AI インストールサーバーがマルチホームになっている場合は、そのサーバーが接続されているすべてのネットワーク上のインストールクライアントを処理するよう構成されます。この構成を変更するには、svc:/system/install/server:default SMF サービスの all_services/networks および all_services/exclude_networks プロパティーを調整します。

all_services/networks プロパティーの値は、CIDR 形式のネットワークの一覧です (192.168.56.0/24 など)。all_services/exclude_networks プロパティーの値は、all_services/networks プロパティーの処理方法を指定するブール型の true または false です。exclude_networks が false の場合、AI インストールサーバーは networks プロパティーに示されたネットワークのみを処理します。exclude_networks が true の場合、AI インストールサーバーは networks プロパティーに示されたネットワークを処理しません。

次のコマンドでは、3 つのネットワークに接続されている AI インストールサーバーを、1 つのネットワーク上のインストールのみを処理するように再構成します。この例では、マルチホームの AI インストールサーバーが 3 つのネットワーク 192.168.56.0/24、205.10.11.0/24、および 205.10.12.0/24 に接続されています。次のコマンドを実行して、192.168.56.0/24 ネットワーク上のインストールのみを処理します。

$ svccfg -s system/install/server:default \
setprop all_services/networks = 192.168.56.0/24
$ svcadm refresh system/install/server:default

Web サーバーホストのポートの構成

AI サーバーは、Web サーバーを使用してインストールサービスをホストします。デフォルトでは、Web サーバーはポート 5555 でホストされます。インストールサービスの Web サーバーをホストするポートをカスタマイズするには、svc:/system/install/server:default SMF サービスの all_services/port プロパティーを構成します。次のコマンドでは、ポート 7000 からインストールサービスをホストするよう AI サーバーを構成します。

$ svccfg -s system/install/server:default setprop all_services/port = 7000
$ svcadm refresh system/install/server:default

注 - port プロパティーのカスタマイズは、インストールサービスの作成前に行なってください。インストールサービスの作成後に port プロパティーを変更した場合は、それらの既存のインストールサービスが正しく機能しなくなるため、それらを削除して再作成する必要があります。

デフォルトのイメージパスの構成

installadm create-service コマンドで作成されたイメージのデフォルトのベースディレクトリを変更するには、all_services/default_imagepath_basedir プロパティーを使用します。

イメージは、all_services/default_imagepath_basedir プロパティーの値で指定された場所にある service_name ディレクトリに作成されます。このプロパティーのデフォルト値は /export/auto_install です。したがって、service_name サービスのネットイメージは、デフォルトでは /export/auto_install/service_name に作成されます。

次のコマンドでは、デフォルトで /export/aiimages/service_name に新しいインストールサービスを作成するように AI サーバーを構成しています。

$ svccfg -s system/install/server:default \
setprop all_services/default_imagepath_basedir = /export/aiimages
$ svcadm refresh system/install/server:default

特定のインストールサービスのこのデフォルトディレクトリをオーバーライドするには、installadm create-service コマンドの -d オプションを使用します。特定の既存のインストールサービスのイメージパスを変更するには、次のコマンドを使用します。

$ pfexec installadm set-service -o imagepath=newpath service_name

ISC DHCP 構成の自動更新

デフォルトでは、インストールサーバーでクライアントとサービスの構成が変更されると、ローカル ISC DHCP 構成が自動的に更新されます。ローカル ISC DHCP 構成を自動的に管理しない場合は、all_services/manage_dhcp プロパティー値を false に設定します。

「ローカル DHCP 設定を含むインストールサービスの作成」に示すように、installadm create-service コマンドを使用して DHCP を構成するときに、all_services/manage_dhcp プロパティーの値が false である場合は、コマンドが終了します。その終了メッセージで、all_services/manage_dhcp プロパティーの値を true にして installadm create-service コマンドを再度呼び出すように指示されます。

次のコマンドを使用して、all_services/manage_dhcp プロパティーの値を確認します。

$ svcprop -p all_services/manage_dhcp svc:/system/install/server:default
true

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	Oracle Solaris 11.1 システムのインストール Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語)