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Oracle Solaris 11.1 でのリアクティブネットワーク構成を使用したシステムの接続 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
2. リアクティブネットワークプロファイルの作成と構成 (タスク)
walkprop サブコマンドを使用してプロパティー値を表示および変更する
新規および既存のユーザー定義のプロファイルのプロパティー値を設定または変更するには、set サブコマンドとともに netcfg コマンドを使用します。このサブコマンドは、対話型モードまたはコマンド行モードで使用できます。プロパティー値をコマンド行モードで設定または変更する場合は、変更が永続ストレージでただちに確定されます。
注 - 場所 DefaultFixed を変更するには、関連する SMF プロパティーを直接変更するか、特定のサブシステムによって提供されるツール (nscfg など) を使用します。プロパティーの変更は、SMF リポジトリに直接保存され、場所 DefaultFixed が無効になっている場合にのみネットワークリポジトリに伝達されます。ネットワークリポジトリにアクセスする netcfg コマンドを使用して場所 DefaultFixed の変更されたプロパティーを表示できるのは、場所 DefaultFixed が無効になっている場合だけです。場所 DefaultFixed がアクティブである場合は、SMF リポジトリに格納されたプロパティー値が信頼できる値です。
set サブコマンドの構文は、次のとおりです。
$ netcfg set prop-name=value1[,value2...]
netcfg のサブコマンドについては、「netcfg のサブコマンド」を参照してください。
特定のプロパティー値を取得する必要がある場合は、netcfg get コマンドを使用します。詳細は、「特定のプロパティーの値を取得する」を参照してください。
例 2-6 プロパティー値を netcfg コマンド行モードで設定する
netcfg コマンドを使用してプロパティー値をコマンド行モードで設定する場合は、コマンド行に複数のサブコマンドを入力できます。
たとえば、net1 という名前のリンク NCU に mtu プロパティーを設定するには、次のコマンドを入力します。
$ netcfg "select ncp User; select ncu phys net1; set mtu=1492"
この例では、最上位のプロファイルを選択し、さらに変更された mtu プロパティー値が含まれる NCU を選択するために select サブコマンドを使用しています。
コマンド行から、特定のプロパティーに同時に複数の値を設定できます。複数の値を設定する場合は、各値をコンマ (,) で区切る必要があります。指定されたプロパティーの各値にコンマも含まれている場合は、プロパティー値の一部であるコンマの前に、バックスラッシュ (\) を付ける必要があります。単一の値のみが含まれるプロパティー内のコンマは、区切り文字とは解釈されないため、前にバックスラッシュを付ける必要はありません。
次の例では、NCP User 内の NCU myncu に ip-version プロパティーの値が設定されます。
$ netcfg "select ncp User; select ncu ip myncu; set ip-version=ipv4,ipv6"
プロパティー値を対話形式で設定する場合は、まず現在のスコープでプロファイルを選択します。これにより、対話型セッションがプロファイルのスコープに移動します。このスコープから、変更するプロパティーが含まれるオブジェクトを選択できます。その後、選択したプロファイルが永続ストレージからメモリーに読み込まれます。このスコープでは、プロファイルまたはそのプロパティーを変更できます。
次の手順では、場所 test-loc の ipfilter-config-file プロパティーを設定する例を挙げて、プロパティー値の設定方法について説明します。
$ netcfg netcfg>
netcfg> list NCPs: DefaultFixed Automatic User Locations: Automatic NoNet test-loc DefaultFixed
netcfg> select loc test-loc
netcfg:loc:test-loc> list LOC:test-loc activation-mode manual enabled false nameservices dns dns-nameservice-configsrc dhcp nameservices-config-file "/etc/nsswitch.dns"
netcfg:loc:test-loc> set ipfilter-config-file = /path/to/ipf-file
netcfg:loc:test-loc> list LOC:test-loc activation-mode manual enabled false nameservices dns dns-nameservice-configsrc dhcp nameservices-config-file "/etc/nsswitch.dns" ipfilter-config-file "/path/to/ipf-file"
netcfg:loc:test-loc> end Committed changes
end サブコマンドは、変更を保存して、セッションを終了します。
netcfg> exit
例 2-7 プロファイルのプロパティー値を対話形式で設定する
$ netcfg netcfg> select ncp User netcfg:ncp:User> select ncu ip iwk0 netcfg:ncp:User:ncu:iwk0> set ipv4-default-route = 129.174.7.366
上記の例では、NCP User の ipv4-default-route プロパティーが設定されています。IPv4 ルーターの構成の詳細は、『Oracle Solaris 11.1 ネットワークの構成と管理』の「IPv4 ルーターの構成」を参照してください。
次の例では、NCP User 内の NCU net0 の mtu プロパティーが対話形式で変更されます。
$ netcfg netcfg> select ncp User netcfg:ncp:User> select ncu phys net0 netcfg:ncp:User:ncu:net0> list NCU:net0 type link class phys parent "User" enabled true activation-mode prioritized priority-mode exclusive priority-group 1 netcfg:ncp:User:ncu:net0> set mtu = 5000 netcfg:ncp:User:ncu:net0> list NCU:net0 type link class phys parent "User" enabled true activation-mode prioritized priority-mode exclusive priority-group 1 mtu 5000 netcfg:ncp:User:ncu:net0> commit Committed changes netcfg:ncp:User:ncu:net0> exit $