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Oracle Solaris 11.1 の管理: デバイスとファイルシステム Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
データ CD、データ DVD、オーディオ CD への書き込み
RBAC を使用してリムーバブルメディアへのユーザーアクセスを制限する
RBAC を使用してリムーバブルメディアへのユーザーアクセスを制限する方法
6. InfiniBand デバイスの使用 (概要/タスク)
11. COMSTAR を使用したストレージデバイスの構成 (タスク)
12. Oracle Solaris Internet Storage Name Service (iSNS) の構成と管理
このセクションでは次の手順について説明します。
CD や DVD への書き込み処理は、途中で中断されることなく、データストリームが一定に保たれている必要があります。CD または DVD に十分な速度でデータを書き込めることを確認するために、cdrw -S オプションを使ってメディアへの書き込みをシミュレートすることを検討してください。
次のような問題がある場合には、書き込みエラーが発生することがあります。
メディアがドライブの速度に対応できない場合。たとえば、メディアの中には 2x または 4x の速度しか保証されていないものもあります。
システムが書き込み処理に支障をきたすほど多数の大きなプロセスを実行している場合。
イメージがリモートシステムにあり、ネットワークの輻輳によってイメージの読み取りに遅延が発生しています。
送り側ドライブの速度が受け側ドライブよりも遅い場合。
上記の問題が発生した場合は、cdrw -p オプションを使用して、デバイスの書き込み速度を遅くしてください。
たとえば、次のコマンドは、4x の速度での書き込みをシミュレートします。
$ cdrw -iS -p 4 image.iso
注 - CD-R、CD-RW (MRW フォーマット以外)、DVD-R、および DVD-RW メディアでは、シミュレーションモード (-S) がサポートされますが、DVD-RAM、DVD+R、DVD+RW、MRW フォーマットされたメディア、およびその他一部のメディアではシミュレーションモードはサポートされません。シミュレーションモードがサポートされない場合、次のメッセージが表示されます。
Media does not support simulated writing
メディアタイプの詳細は、「CD/DVD メディアに関するよく使われる用語」を参照してください。
詳細は、cdrw(1) のマニュアルページを参照してください。
デフォルトでは、すべてのユーザーがリムーバブルメディアにアクセスできます。ただし、役割によるアクセス制御 (RBAC) で役割を設定して、リムーバブルメディアへのユーザーアクセスを制限できます。リムーバブルメディアへのアクセスを制限するには、その役割を一部のユーザーだけに割り当てます。
役割の使用方法については、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「役割に基づくアクセス制御 (概要)」を参照してください。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の第 9 章「役割に基づくアクセス制御の使用 (タスク)」を参照してください。
# roleadd -m -d /export/home/muser -c "mediauser role" -A solaris.device.cdrw -P All muser
# usermod -R muser joe
AUTHS_GRANTED=solaris.device.cdrw
この手順を実行しないと、デバイス管理役割のメンバーだけでなく、すべてのユーザーが引き続き cdrw コマンドを利用できます。
このファイルを変更したあとは、デバイス管理役割のメンバーだけが cdrw コマンドを使用できるようになります。メンバー以外のユーザーがこのコマンドを使おうとすると、アクセスが拒否され、次のメッセージが表示されます。
Authorization failed, Cannot access disks.
例:
$ cdrw -l Looking for CD devices... Node | Connected Device | Device type ----------------------+--------------------------------+----------------- cdrom0 | YAMAHA CRW8824S 1.0d | CD Reader/Writer
例:
$ cdrw -a filename.wav -d cdrom2
例:
$ cdrw -M Device : YAMAHA CRW8824S Firmware : Rev. 1.00 (26/04/00) Media is blank %
cdrw コマンドは、リムーバブルメディアサービスが動作している状態でも動作していない状態でも機能します。リムーバブルメディアサービスを無効または有効にする方法については、「リムーバブルメディアサービスを無効または有効にする方法」を参照してください。
そのドライブで読み取ることができる CD または DVD であれば、どのような種類でもかまいません。
$ cdrw -l Looking for CD devices... Node Connected Device Device type ----------------------+--------------------------------+----------------- cdrom1 | YAMAHA CRW8824S 1.0d | CD Reader/Writer
システムをリブートせずにドライブを追加します。
# devfsadm
次に、リムーバブルメディアサービスを再起動します。
まず mkisofs コマンドを使用してファイルとファイル情報を CD や DVD で使用される High Sierra 形式に変換し、データを準備します。
$ mkisofs -r /pathname > cd-file-system
Rock Ridge 情報を作成し、ファイル所有権を 0 にリセットします。
ISO 9660 ファイルシステムの作成に使われるパス名を指定します。
CD または DVD に書き込むファイルシステムの名前を指定します。
$ cdrw -i cd-file-system
-i cd-file-system は、CD または DVD を作成するためのイメージファイルを指定します。
例 2-1 データ CD またはデータ DVD 用の ISO 9660 ファイルシステムを作成する
次の例は、データ CD またはデータ DVD 用の ISO 9660 ファイルシステムを作成する方法を示しています。
$ mkisofs -r /home/dubs/dir > dubs_cd Total extents actually written = 56 Total translation table size: 0 Total rockridge attributes bytes: 329 Total directory bytes: 0 Path table size(bytes): 10 Max brk space used 8000 56 extents written (0 Mb)
次に、ファイルシステムを CD にコピーします。
$ cdrw -i dubs_cd Initializing device...done. Writing track 1...done. Finalizing (Can take several minutes)...done.
この手順では、複数のセッションを CD に書き込む方法について説明します。また、infoA と infoB の各ディレクトリを CD にコピーする例も示します。
$ mkisofs -o infoA -r -V my_infoA /data/infoA Total translation table size: 0 Total rockridge attributes bytes: 24507 Total directory bytes: 34816 Path table size(bytes): 98 Max brk space used 2e000 8929 extents written (17 Mb)
ISO ファイルシステムの名前を指定します。
Rock Ridge 情報を作成し、ファイル所有権を 0 にリセットします。
リムーバブルメディアサービスがマウントポイントとして使用するボリュームラベルを指定します。
作成する ISO イメージディレクトリを指定します。
$ cdrw -iO infoA Initializing device...done. Writing track 1...done. done. Finalizing (Can take several minutes)...done.
CD に書き込むイメージファイルの名前を指定します。
書き込むために CD を開いたままにしておきます。
$ eject -n . . . cdrom0 -> /vol/dev/rdsk/c2t4d0/my_infoA
/vol/dev/... パス名を書き留めてください。
% cdrw -M /cdrom Device : YAMAHA CRW8424S Firmware : Rev. 1.0d (06/10/99) Track No. |Type |Start address ----------+--------+------------- 1 |Audio |0 2 |Audio |33057 3 |Data |60887 4 |Data |68087 5 |Data |75287 Leadout |Data |84218 Last session start address: 75287 Next writable address: 91118
Next writable address: 出力に記述されているアドレスを書き留めて、次のセッションの書き込み時にこのアドレスを使用できるようにします。
$ mkisofs -o infoB -r -C 0,91118 -M /vol/dev/rdsk/c2t4d0/my_infoA /data/infoB Total translation table size: 0 Total rockridge attributes bytes: 16602 Total directory bytes: 22528 Path table size(bytes): 86 Max brk space used 20000 97196 extents written (189 Mb)
ISO ファイルシステムの名前を指定します。
Rock Ridge 情報を作成し、ファイル所有権を 0 にリセットします。
最初のセッションの開始アドレスと、次に書き込み可能なアドレスを指定します。
マージする既存の ISO イメージのパスを示します。
作成する ISO イメージディレクトリを指定します。
cdrw コマンドを使用すると、個々のオーディオトラックまたは .au と .wav ファイルからオーディオ CD を作成できます。
次の表に、サポートされているオーディオ形式を示します。
|
オーディオ形式を指定しなかった場合、cdrw コマンドはファイル拡張子に基づいてオーディオファイルの形式を判断しようとします。ファイル拡張子の大文字と小文字は区別されません。
この手順では、オーディオファイルを CD にコピーする方法について説明します。
$ cd /myaudiodir
$ cdrw -a track1.wav track2.wav track3.wav
-a オプションによってオーディオ CD が作成されます。
例 2-2 オーディオ CD を作成する
次の例は、オーディオ CD を作成する方法を示しています。
$ cdrw -a bark.wav chirp.au meow.wav Initializing device...done. Writing track 1...done. done. Writing track 2...done. Writing track 3...done. done. Finalizing (Can take several minutes)...done.
次の例は、マルチセッションのオーディオ CD を作成する方法を示しています。最初のセッションの書き込みが終わると、CD が排出されます。次の書き込みセッションの前に CD を再度挿入する必要があります。
$ cdrw -aO groucho.wav chico.au harpo.wav Initializing device...done. Writing track 1...done. done. Writing track 2...done. Writing track 3...done. done. Finalizing (Can take several minutes)...done. <Re-insert CD> $ cdrw -a zeppo.au Initializing device...done. Writing track 1...done. done. Finalizing (Can take several minutes)...done.
オーディオトラックを CD から抽出して、そのオーディオトラックを新しい CD にコピーする場合は、次の手順に従います。
cdrw -T オプションを使ってオーディオファイル形式を指定しなかった場合、cdrw コマンドはファイル名拡張子を使ってオーディオファイル形式を判断します。たとえば、cdrw コマンドは、このファイルが .wav ファイルであることを検知します。
$ cdrw -x 1 testme.wav
$ cdrw -x -T audio-type 1 audio-file
オーディオ CD からオーディオデータを抽出します。
抽出されるオーディオファイルの形式を指定します。サポートされているオーディオ形式は、sun、wav、cda、aur です。
抽出されるオーディオトラックを指定します。
$ cdrw -a audio-file
例 2-3 オーディオトラックを CD から抽出してオーディオ CD を作成する方法
次の例は、オーディオ CD から最初のトラックを抽出し、そのファイルに song1.wav という名前を付ける方法を示しています。
$ cdrw -x -T wav 1 song1.wav Extracting audio from track 1...done.
次の例は、オーディオ CD にトラックをコピーする方法を示しています。
$ cdrw -a song1.wav Initializing device...done. Writing track 1...done. Finalizing (Can take several minutes)...done.
この手順では、まずすべてのトラックをオーディオ CD から抽出してディレクトリに入れ、次にそれらのトラックをすべて空の CD にコピーする方法について説明します。
注 - デフォルトでは、cdrw コマンドは CD を /tmp ディレクトリにコピーします。コピーを行うには、最大 700M バイトの空き領域が必要です。CD をコピーするのに必要な空き領域が /tmp ディレクトリに不足している場合は、-m オプションを使って代替ディレクトリを指定します。
$ mkdir /music_dir
$ cdrw -c -m music_dir
トラックごとに Extracting audio ... メッセージが表示されます。
すべてのトラックが抽出されると、CD が排出されます。
トラックの抽出が終わると、オーディオ CD が排出されます。空の CD を挿入するよう指示するプロンプトが表示されます。
例 2-4 CD をコピーする
次の例は、CD 間でコピーする方法を示しています。このタスクを行うには、CD-RW デバイスが 2 台必要です。
$ cdrw -c -s cdrom0 -d cdrom1
CD を書き換える前に、既存の CD-RW データを消去する必要があります。