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Oracle Solaris 11.1 デスクトップ管理者ガイド Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
設定キーの必須値またはデフォルト値を設定できます。必須値は管理者のみが設定でき、ユーザーがそれらの値をオーバーライドすることはできません。ただし、ユーザーはデフォルト値を変更できます。
必須設定値またはユーザーのデフォルト設定値を変更する前に、どのユーザーに対しても GConf デーモンが実行されていないことを確認する必要があります。ユーザーの設定値を変更する前に、すべてのユーザーがログアウトしていることを確認してください。
設定キーの必須値またはデフォルト値を設定するには、次のように gconftool-2 コマンドを使用します。
# gconftool-2 --direct \ --config-source configuration-source \ --type data-type \ --set preference-key value
たとえば、必須 HTTP プロキシホストとして www.proxy.xyz.com を設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct \ --config-source xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.mandatory \ --type string --set /system/http_proxy/host www.proxy.xyz.com
注 - ユーザーはこの必須設定値をオーバーライドできません。
gconftool-2 コマンドを使用してデフォルト値を設定することもできます。たとえば、ワークスペースのデフォルト数を 5 に設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct \ --config-source xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults \ --type int --set /apps/metacity/general/num_workspaces 5
注 - ユーザーは、このデフォルト設定値をオーバーライドできます。
以降のセクションでは、必須またはデフォルト値を一般設定に割り当てる方法について説明します。
HTTP プロキシ設定を行うには、/system/http_proxy/ の場所で設定キーの値を変更します。たとえば、HTTP プロキシホストの必須値を設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.mandatory --type string \ --set /system/http_proxy/host proxy-name
HTTP プロキシホストのデフォルト値を設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults --type string \ --set /system/http_proxy/host proxy-name
HTTP プロキシ関連のその他の設定を行うこともできます。その他の HTTP プロキシ設定については、system_http_proxy.schemas スキーマ定義ファイルを参照してください。
必須のワークスペース数を設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.mandatory --type int \ --set /apps/metacity/general/num_workspaces integer
デフォルトのワークスペース数を設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults --type int \ --set /apps/metacity/general/num_workspaces integer
ウィンドウマネージャーのその他の設定を行うこともできます。その他のウィンドウマネージャー設定については、metacity.schemas スキーマ定義ファイルを参照してください。
キーボードのアクセシビリティー設定を行うには、/desktop/gnome/accessibility/keyboard の場所で設定キーの値を変更します。たとえば、キーボードのアクセシビリティー機能が有効になるように必須値を設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.mandatory --type bool \ --set /desktop/gnome/accessibility/keyboard/enable true
この設定のデフォルト値を設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults --type bool \ --set /desktop/gnome/accessibility/keyboard/enable false
キーボードのアクセシビリティーのその他の設定を行うこともできます。その他のキーボードのアクセシビリティー設定については、desktop_gnome_accessibility_keyboard.schemas スキーマ定義ファイルを参照してください。
キーボードショートカット設定を行うには、/apps/metacity/global_keybindings の場所で設定キーの値を変更します。たとえば、「アプリケーションの実行」ダイアログボックスを開くために Alt + F3 のキーボードショートカットのみをユーザーに使用させるとします。この必須値を設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.mandatory --type string \ --set /apps/metacity/global_keybindings/panel_run_dialog '<Alt>F3'
キーボードショートカットのその他の設定を行うこともできます。その他のキーボードショートカット設定については、metacity.schemas スキーマ定義ファイルを参照してください。
panel-default-setup.entries ファイルは、Oracle Solaris デスクトップのパネルについて次の詳細を指定します。
パネル数
パネルの種類
パネルのプロパティー
パネルの内容
個別のパネルおよびパネルオブジェクトを構成するには、最初に panel-default-setup.entries ファイルの構造を理解する必要があります。
個別のパネルおよびパネルオブジェクトの設定を行うには、構成ソースで複数の設定の値を設定する必要があります。パネル設定の値を設定するもっとも簡単な方法は、--dump および --load オプションを指定して gconftool-2 コマンドを使用することです。
panel-default-setup.entries ファイルは、パネルを指定するセクション、パネルの内容を含み、スキーマキーの値を指定します。panel-default-setup.entries ファイルは、/etc/gconf/schemas ディレクトリにあります。
panel-default-setup.entries ファイルの構造は次のとおりです。
Oracle Solaris デスクトップのパネル、アプレット、およびその他のパネルオブジェクトの一般構造を指定するキー。次のキーは、Oralce Solaris デスクトップに表示されるパネル、パネルオブジェクト、アプレットの数を指定します。
/apps/panel/default_setup/general/toplevel_id_list
/apps/panel/default_setup/general/object_id_list
/apps/panel/default_setup/general/applet_id_list
キーはまた、それぞれのパネル、パネルオブジェクト、アプレットに識別子を割り当てます。たとえば、panel-default-setup.entries ファイルからの次の例では、Oracle Solaris デスクトップにパネルを 1 つ表示するように指定します。
<entry> <key>toplevel_id_listkey>toplevel_id_list> <schema_key>/schemas/apps/panel/general/toplevel_id_listschema_key>/schemas/apps/panel/general/ toplevel_id_list> <value> <list type="string"> <value> <string>bottom_panelstring>bottom_panel> </value> </list> </value> </entry>
panel-default-setup.entries ファイルでは、識別子 bottom_panel でボトムエッジパネルを指定します。
パネルのプロパティーを指定するキー。パネルプロパティーのキーの構造は次のとおりです。
/apps/panel/default_setup/toplevels/panel-name /panel-property-key
たとえば、キー /apps/panel/default_setup/toplevels/bottom_panel/size はボトムパネルのサイズを指定します。
パネルオブジェクト、パネルオブジェクトのプロパティー、オブジェクトが存在するパネルを指定するキー。たとえば、panel-default-setup.entries ファイルからの次の例では、ボトムパネルの左側にメインメニューオブジェクトを指定します。
<entrylist base="/apps/panel/default_setup/objects/main_menu"> <entry> <key>object_type</key> <schema_key>/schemas/apps/panel/objects/object_type</schema_key> <value> <string>menu-object</string> </value> </entry> <entry> <key>toplevel_id</key> <schema_key>/schemas/apps/panel/objects/toplevel_id</schema_key> <value> <string>bottom_panel</string> </value> </entry> <entry> <key>position</key> <schema_key>/schemas/apps/panel/objects/position</schema_key> <value> <int>0</int> </value> </entry> <!-- Possibly more entry elements --> </entrylist>
アプレット、アプレット設定、アプレットが存在するパネルを指定するキー。たとえば、panel-default-setup.entries からの次の例では、ボトムパネルにウィンドウリストアプレットを指定します。
<entrylist base="/apps/panel/default_setup/applets/window_list"> <entry> <key>object_type</key> <schema_key>/schemas/apps/panel/objects/object_type</schema_key> <value> <string>bonobo-applet</string> </value> </entry> <entry> <key>toplevel_id</key> <schema_key>/schemas/apps/panel/objects/toplevel_id</schema_key> <value> <string>bottom_panel</string> </value> </entry> <entry> <key>position</key> <schema_key>/schemas/apps/panel/objects/position</schema_key> <value> <int>2</int> </value> </entry> <!-- Possibly more entry elements --> <entry> <key>bonobo_iid</key> <schema_key>/schemas/apps/panel/objects/bonobo_iid_type</schema_key> <value> <string>OAFIID:GNOME_WindowListApplet</string> </value> </entry> </entrylist>
OAFIID はアプレットの一意識別子です。特定のアプレットの OAFIID を検索するには、 /usr/lib/bonobo/servers ディレクトリでそのアプレットの .server ファイルを参照します。たとえば、GNOME_Wncklet_Factory.server からの次の抜粋では、ウィンドウリストアプレットの OAFIID を示します。
<oaf_server iid="OAFIID:GNOME_WindowListApplet" type="factory" location="OAFIID:GNOME_Wncklet_Factory">
--dump オプションは、指定された GConf リポジトリディレクトリ内のすべての設定キーが含まれるリストを生成します。たとえば、次のコマンドは my-panel-setup.entries ファイルにデフォルトパネル構成の XML 記述を作成します。
# gconftool-2 --dump /apps/panel > my-panel-setup.entries
たとえば、デスクトップエントリファイルの場所を変更するとします。次の例は、--dump オプションで生成されたファイルからの抜粋です。
<entry> <key>objects/object_16/launcher_location</key> <schema_key>/schemas/apps/panel/objects/launcher_location</schema_key> <value> <string>hadjaha-00adce02f7.desktop</string> </value> </entry>
この例では、 hadjaha-00adce02f7.desktop に対する参照を、グローバルに使用できる別のデスクトップエントリファイルに変更できます。
--dump オプションでパネル構成を生成した場合、パネルオブジェクトの位置は絶対位置です。パネルオブジェクトの位置を絶対位置から相対位置に変更できます。パネルでもっとも左側にあるオブジェクトは、position の値が 0 です。その次のオブジェクトは、position の値が 1 というようになります
オブジェクトの位置をパネルの右側からの相対にする場合は、panel_right_stick キーの値を true に設定します。たとえば、次の抜粋ではパネルのもっとも右側から 2 番目に使用できる場所に「デスクトップの表示」ボタンを配置します。
<entry> <key>applets/show_desktop_button/panel_right_stick</key> <schema_key>/schemas/apps/panel/objects/panel_right_stick</schema_key> <value> <bool>true</bool> </value> </entry> <entry> <key>applets/show_desktop_button/position</key> <schema_key>/schemas/apps/panel/objects/position</schema_key> <value> <int>1</int> </value> </entry>
たとえば、次のコマンドはデフォルト構成ソースのキーの値を my-panel-setup.entries 内の対応するキーの値に設定します。
# gconftool-2 --direct \ --config-source xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults \ --load my-panel-setup.entries
以降のセクションでは、必須またはデフォルト値を見た目と使い心地の設定に割り当てる方法について説明します。
フォント設定を行うには、2 つの設定キーの値を変更します。次の表に、変更するキー、およびキーが対応するユーザーインタフェースの部分を示します。
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たとえば、Sans 12 を必須のアプリケーション用フォントとして設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults \ --load my-panel-setup.entries
palatino 12 をデフォルトのデスクトップオブジェクト用フォントとして設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults --type string \ --set /apps/nautilus/preferences/desktop_font “palatino 12”
デスクトップの背景の設定を行うには、/desktop/gnome/background の場所で設定キーの値を変更します。たとえば、背景の必須イメージを設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.mandatory --type string --set \ /desktosp/gnome/background/picture_filename filename.png
この設定のデフォルト値を設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults --type string \ --set /desktop/gnome/background/picture_filename filename.png
背景のその他の設定を行うこともできます。その他の背景設定については、desktop_gnome_background.schemas スキーマ定義ファイルを参照してください。
スプラッシュイメージ設定を行うには、/apps/gnome-session/options/ の場所で設定キーの値を変更します。たとえば、ユーザーにスプラッシュイメージが表示されないようにするには、必須値を次のように設定します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.mandatory --type bool \ --set /apps/gnome-session/options/show_splash_screen false
この設定のデフォルト値を設定するには、次のコマンドを入力します。
# gconftool-2 --direct --config-source \ xml:readwrite:/etc/gconf/gconf.xml.defaults --type bool \ --set /apps/gnome-session/options/show_splash_screen false
スプラッシュイメージのその他の設定を行うこともできます。その他のスプラッシュイメージ設定については、gnome-session.schemas スキーマ定義ファイルを参照してください。