構成の計画に関するガイドライン

ストレージ管理の構成を計画している場合は、特定のどの構成でも、パフォーマンス、可用性、およびハードウェアコストの間のトレードオフがあることに注意してください。実際の構成にとって何が最適に機能するかを判断するために、各種の変数で実験することが必要になる場合があります。

このセクションでは、次のタイプのボリュームを使用する場合のガイドラインについて説明します。

• RAID-0 (連結およびストライプ) ボリューム

• RAID-1 (ミラー) ボリューム

• RAID-5 ボリューム

• ソフトパーティション

• Solaris Volume Manager ボリューム上に構築されたファイルシステム

ストレージの選択

ストレージ管理アプローチを実装する前に、どのような種類のストレージデバイスを使用するかを決定する必要があります。この一連のガイドラインでは、その選択に役立つように、ストレージのさまざまなタイプを比較します。追加の一連のガイドラインは、Solaris Volume Manager で実装される特定のタイプのストレージに適用されます。詳細は、各ボリュームタイプに関する特定の章を参照してください。

次の表は、各タイプのストレージで使用可能な機能の比較を示しています。

表 2-1 ストレージのタイプの比較

次の表は、RAID-1 ボリュームと RAID-5 ボリュームでの書き込み操作、ランダム読み取り、およびハードウェアコストの間のトレードオフの概要を示しています。

表 2-2 冗長ストレージの最適化

次の一覧は、これらの表に概要が示されている情報を要約したものです。

• RAID-0 ボリューム (ストライプおよび連結) とソフトパーティションでは、データの冗長性は提供されません。

• 連結は、小さなランダム入出力操作に対して適切に機能します。

• ストライプ化は、大きな順次入出力操作やランダム入出力操作に対して適切に機能します。

• ミラー化によって読み取りパフォーマンスは向上する可能性がありますが、ミラーでは書き込みパフォーマンスが常に低下します。

• RAID-5 ボリュームには読み取り/変更/書き込みの性質があるため、書き込みが 20% を超えるボリュームを RAID-5 にすべきではありません。冗長性が必要な場合は、ミラー化を検討してください。

• RAID-5 の書き込みはミラー化された書き込みほど高速ではなく、そのミラー化された書き込みも、保護されていない書き込みほど高速ではありません。

• ソフトパーティションは、非常に大容量のストレージデバイスを管理するために役立ちます。