ホットスペアプールの作成

ホットスペアプールを作成する方法

注意 - 32 ビットカーネルで Solaris ソフトウェアを実行することを予定している場合や、Solaris 9 4/03 リリースより前のバージョンの Solaris OS の使用を予定している場合は、1T バイトを超えるボリュームまたはホットスペアを作成しないでください。Solaris Volume Manager でのマルチテラバイトボリュームのサポートの詳細は、「Solaris Volume Manager でのマルチテラバイトのサポートの概要」を参照してください。

注意 - 十分な大きさがないホットスペアを作成しても、Solaris Volume Manager から警告は表示されません。ホットスペアのサイズが接続先のボリュームのサイズ以上でない場合、そのホットスペアは機能しません。

始める前に

「Solaris Volume Manager コンポーネントを作成するための前提条件」を確認してください。

スーパーユーザーになります。
ホットスペアプールを作成するには、次のいずれかの方法を使用します。
- Solaris 管理コンソール内の拡張ストレージツールから、「ホットスペアプール」ノードを開きます。次に、「アクション」、「ホットスペアプールの作成」の順に選択します。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
- 次の形式の metainit コマンドを使用します。
```
# metainit hot-spare-pool-name ctds-for-slice
```
  hot-spare-pool-name
  
  ホットスペアプールの名前を指定します。
  
  ctds-for-slice
  
  ホットスペアプールに追加されるスライスを指定します。このオプションは、ホットスペアプールに追加されるスライスごとに繰り返されます。
  
  詳細については、metainit(1m) のマニュアルページを参照してください。
注 - ホットスペアプールはまた、metahs コマンドでも作成できます。

例 17-1 ホットスペアプールの作成

# metainit hsp001 c2t2d0s2 c3t2d0s2
hsp001: Hotspare pool is setup

この例では、ホットスペアプール hsp001 にホットスペアとして 2 つのディスクが含まれています。システムは、ホットスペアプールが設定されていることを確認します。

参照

ホットスペアプールにさらに多くのホットスペアを追加するには、「ホットスペアプールにスライスを追加する方法」を参照してください。ホットスペアプールを作成したあと、それをサブミラーまたは RAID-5 ボリュームに関連付ける必要があります。「ホットスペアプールをボリュームに関連付ける方法」を参照してください。

ホットスペアプールにスライスを追加する方法

始める前に

「Solaris Volume Manager コンポーネントを作成するための前提条件」を確認してください。

スーパーユーザーになります。
既存のホットスペアプールにスライスを追加するには、次のいずれかの方法を使用します。
- Solaris 管理コンソール内の拡張ストレージツールから、「ホットスペアプール」ノードを開きます。変更するホットスペアプールを選択します。「アクション」、「プロパティー」の順に選択します。次に、「ホットスペア」パネルを選択します。詳細は、オンラインヘルプを参照してください。
- 次のいずれかの形式の metahs コマンドを使用します。
```
# metahs -a hot-spare-pool-name slice-to-add
```
```
# metahs -a -all hot-spare-pool-name slice-to-add
```
  -a hot-spare-pool-name
  
  指定されたホットスペアプールにスライスを追加するように指定します。
  
  -a all
  
  すべてのホットスペアプールにスライスを追加するように指定します。
  
  slice-to-add
  
  ホットスペアプールに追加するスライスを指定します。
  
  詳細は、metahs(1M) のマニュアルページを参照してください。
注 - ホットスペアを 1 つまたは複数のホットスペアプールに追加できます。ホットスペアをホットスペアプールに追加すると、そのホットスペアは、ホットスペアプール内のスライスのリストの最後に追加されます。

例 17-2 1 つのホットスペアプールへのホットスペアスライスの追加

この例では、-a オプションにより、スライス /dev/dsk/c3t0d0s2 がホットスペアプール hsp001 に追加されます。システムは、スライスがホットスペアプールに追加されていることを確認します。

# metahs -a hsp001 /dev/dsk/c3t0d0s2
hsp001: Hotspare is added

例 17-3 すべてのホットスペアプールへのホットスペアスライスの追加

この例では、all とともに使用されている -a オプションにより、スライス /dev/dsk/c3t0d0s2 がシステム上に構成されているすべてのホットスペアプールに追加されます。システムは、スライスがすべてのホットスペアプールに追加されていることを確認します。

# metahs -a -all /dev/dsk/c3t0d0s2
hsp001: Hotspare is added
hsp002: Hotspare is added
hsp003: Hotspare is added

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	Solaris Volume Manager 管理ガイド Oracle Solaris 10 1/13 Information Library (日本語)