8 レンタルの品目原価および減価償却の計算

この章の内容は次のとおりです。

8.1 レンタル品目原価計算レポート(R54R401)の生成

この項では、レンタル品目原価計算レポートの概要、前提条件、および次の方法について説明します。

  • レンタル品目原価計算レポートの実行。

  • レンタル品目原価計算プログラム(R54R401)の処理オプションの設定。

8.1.1 レンタル品目原価計算レポート(R54R401)について

レンタル品目原価計算プログラム(R54R401)を使用して、レンタル品目のレンタル契約の合計原価を取得します。合計原価は次の式を使用して計算されます。

レンタル品目原価 = レンタル日数または合計日数(「日数」処理オプションの値に基づく) * 原価計算方法(レンタル固定情報テーブル(F54R01)の「所有資産原価計算方法」フィールドで指定)に関連付けられている原価。

品目マスター・プログラム(P4101)で指定した在庫原価レベルに応じて品目原価テーブル(F4105)から原価が取得されます。

『JD Edwards EnterpriseOne Applications 在庫管理製品ガイド』「品目情報の設定」を参照してください

カレンダを使用するように「日数」処理オプションを設定した場合は、レンタル契約明細行のビジネスユニットの作業日カレンダが使用され、レンタル日数が次のように計算されます。

  • レンタル契約がレポートの実行対象の会計期間に開始した場合は、契約の開始日から、契約の終了日または会計期間の最終日までのどちらか短い方のレンタル日数が計算されます。カレンダの作業日のみカウントされます。

  • レンタル契約が前の期間に開始した場合は、期間の初日から、契約の終了日または会計期間の最終日までのどちらか短い方のレンタル日数が計算されます。カレンダの作業日のみカウントされます。

合計日数を使用するように「日数」処理オプションを設定した場合、レンタル日数は日付範囲内の合計日数です(祝日と週末を含む)。レンタル日数は次のように計算されます。

  • レンタル契約が現在の会計期間に開始した場合は、契約の開始日から、契約の終了日または会計期間の最終日までのどちらか短い方のレンタル日数が計算されます。

  • レンタル契約が前会計期間に開始した場合は、期間の初日から、契約の終了日または会計期間の最終日までのどちらか短い方のレンタル日数が計算されます。

8.1.2 前提条件

レンタル品目原価計算プログラムを使用する前に、レンタル固定情報プログラム(P54R01)の「所有資産原価計算方法」フィールドに入力する必要があります。

8.1.3 レンタル品目原価計算レポート(R54R401)の実行

「定期処理」(G54R20)、「レンタル品目原価計算」を選択します。

8.1.4 レンタル品目原価計算プログラム(R54R401)の処理オプションの設定

処理オプションを使用して、プログラムのデフォルト処理を指定できます。

8.1.4.1 デフォルト

1.会計年度

会計年度を識別する数値を指定します。

この処理オプションをブランクのままにすると、レンタル会社の現在の会計年度が使用されます。

2.期間番号

現在の会計期間を示す番号を指定します。現在の期間番号は、締切前の転記であったという警告メッセージ、および締切後の転記であったという警告メッセージの判断に使用されます。これは、会計レポートの準備でデフォルト会計期間としても使用されます。

この処理オプションをブランクのままにすると、レンタル会社の現行期間が使用されます。

8.1.4.2 処理

1.日数

カレンダを使用してレンタル日数を計算するかどうかを指定します。値は次のとおりです。

ブランク: カレンダを使用します。ビジネスユニットの作業日カレンダが使用されます。

1: 合計日数。この値を入力した場合は、会計期間のレンタル日数がカウントされます。

8.2 資産減価償却割当レポート(R54R400)の生成

この項では、資産減価償却割当レポートの概要、前提条件、および次の方法について説明します。

  • 資産減価償却割当レポートの実行。

  • 資産減価償却割当プログラム(R54R401)の処理オプションの設定。

8.2.1 資産減価償却割当レポート(R54R400)について

減価償却計算プログラム(R12855)では、資産の減価償却費を計算します。資産減価償却割当プログラム(R54R400)を実行して、この減価償却費を賃貸側ビジネスユニットから資産の賃借側ビジネスユニットに移動します。

移動する減価償却費の金額は、ビジネスユニットが資産をレンタルした日数に基づきます。次の式を使用して、1か月の資産減価償却費のパーセンテージが計算されます。

移動する資産減価償却費のパーセンテージ = 合計レンタル日数/現行期間の日数 * 100

プログラムは、テスト・モードまたは最終モードで実行できます。最初にテスト・モードでレポートを実行して、情報を検討できます。レポートを最終モードで実行すると、インデックス計算入力ファイル・テーブル(F0912A)がドキュメント・タイプJAで更新されます。レコードがインデックス配賦プログラム(P09121)に移動されたら、インデックス配賦計算/印刷プログラム(R093021)を実行して仕訳を作成します。

8.2.2 前提条件

資産減価償却割当プログラムを使用する前に、シリアル番号付き資産に対して減価償却計算プログラム(R12855)を実行する必要があります。

8.2.3 資産減価償却割当レポート(R54R400)の実行

「定期処理」(G54R20)、「資産減価償却割当」を選択します。

8.2.4 資産減価償却割当プログラム(R54R400)の処理オプションの設定

処理オプションを使用して、プログラムのデフォルト処理を指定できます。

8.2.4.1 デフォルト

1.会計年度

会計年度を識別する数値を指定します。

この処理オプションをブランクのままにすると、レンタル会社の現在の会計年度が使用されます。

2.期間番号

現在の会計期間を示す番号を指定します。現在の期間番号は、締切前の転記であったという警告メッセージ、および締切後の転記であったという警告メッセージの判断に使用されます。これは、会計レポートの準備でデフォルト会計期間としても使用されます。

この処理オプションをブランクのままにすると、レンタル会社の現行会計期間が使用されます。

8.2.4.2 処理

1.処理するモード(テストまたは最終)

プログラムをテスト・モードと最終モードのどちらで実行するかを指定します。値は次のとおりです。

ブランク: プログラムをテスト・モードで実行します。

1: プログラムを最終モードで実行し、インデックス計算入力ファイル・テーブル(F0912A)を更新します。

2.レポート出力

レポートを集計情報と詳細情報のどちらで印刷するかを指定します。値は次のとおりです。

ブランク: レポートを集計情報で印刷します。

1: レポートを詳細情報で印刷します。

3.日数

カレンダを使用してレンタル日数を計算するかどうかを指定します。値は次のとおりです。

ブランク: カレンダを使用します。

1: 合計日数。この値を入力した場合は、会計期間のレンタル日数がカウントされます。

8.2.4.3 勘定

1.契約/相殺勘定

レンタル資産の減価償却費の残高調整または相殺に使用する契約/相殺勘定を指定します。ビジネスユニット.オブジェクト.補助科目の形式で勘定を入力する必要があります。

この処理オプションをブランクのままにすると、設備マスター(F1201)の資産の会計明細が使用されます。

2.主科目の範囲終了

資産減価償却費の移動先の主科目を指定します。主科目は、勘定科目の中で、原価コード(労務費、材料費、設備費など)をサブカテゴリに分類する部分です。たとえば、労務費の原価コードは通常時間、割増時間、間接費に分割できます。

この処理オプションをブランクのままにすると、設備マスター(F1201)の資産の主科目が使用されます。

3.補助科目の範囲終了

「主科目」処理オプションに入力した主科目のサブセットを指定します。補助科目には、主科目に関する会計処理の詳細レコードが含まれます。

この処理オプションをブランクのままにすると、設備マスター(F1201)の資産の補助科目詳細が使用されます。