14 不動産管理のOne View Reporting

この章では、次のアプリケーションの概要、特殊処理およびレポートについて説明します。

14.1 One View物件照会(P15260)

「テナント/賃貸契約情報」(G1511)メニューから、One View物件照会アプリケーション(P15260)にアクセスします。One View物件照会を使用して、ポートフォリオ内の物件の状況を把握し、これらの物件をより効率よく管理し、テナント、管理者、融資人および所有者とのやり取りを合理化します。One View物件照会では、One View物件照会ビジネス・ビュー(V15260)が使用され、これには、区画マスター(F1507)、賃貸契約詳細テーブル(F15017)およびビジネスユニット・マスター(F0006)のカラムが含まれます。

One View物件照会には、管理対象物件情報を提供するレポートがいくつか用意されています。これらのレポートは、小売テナントおよび非小売テナントの両方の賃貸物件台帳、空き状況レポート、近々空き予定の検討、テナント分析および占有分析があります。区画報告コード、区画タイプ、賃貸契約レポート・コード、代替面積、代替面積タイプ、請求レポート・コードおよび物件カテゴリ・コードを使用して追加レポートを作成できます。

14.1.1 特殊処理

One View物件照会では、会社、フロア番号、建物、区画タイプおよび区画番号別にフィルタできます。

また、賃貸契約マスター見出しの賃貸契約基準日および賃貸バージョン基準日別にフィルタできます。

  • 賃貸契約基準日:

    賃貸契約開始日付が賃貸契約基準日以前で、賃貸契約終了日付がブランクまたは賃貸契約基準日以降のすべての賃貸契約を表示します。

  • 賃貸契約バージョン基準日:

    賃貸契約バージョン開始日付が賃貸契約バージョン基準日以前で、賃貸契約バージョン終了日付がブランクまたは賃貸契約バージョン基準日以降のすべての賃貸契約を表示します。

「請求コードの表示」チェック・ボックスを使用して、請求コード情報を表示するかどうかを決定できます。このチェック・ボックスを選択すると、区画のグリッドに複数の行が表示され、それぞれの行はF1502Bの各請求コードに対応しています。これを選択しない場合、区画情報のみが表示されます。

ビジネス・ビューの情報に加えて、面積マスター(F1514)の区画面積、潜在賃料、相場賃料、相場/潜在/更新賃料マスター(F159071)の更新賃料などの情報、および定期請求マスター(F1502B)の定期請求情報が、アプリケーションに含まれます。

注意:

F1502Bの賃貸情報は、「請求コードの表示」チェック・ボックスが選択されている場合のみ表示されます。この値は、2つの賃貸物件台帳レポートに必要です。

「請求コードの表示」チェック・ボックスが選択されていない場合のみ、2つの空きレポートおよび2つの分析レポートを実行する必要があります。これらのレポートでは、賃貸情報の請求コードは使用されません。

14.1.2 レポート

One View物件照会アプリケーションに付属しているレポートは次のとおりです。

  • 空き見込み検討

  • 占有分析

  • 空きレポート

  • テナント分析

  • テナント賃貸物件台帳 - 賃料ステップ

  • テナント賃貸物件台帳 - 小売

14.1.2.1 空き見込み検討

空き見込みレポートは、間もなく空き状態になる契約済区画のレポートです。

このレポートには、次のコンポーネントが含まれます。

  • 空きが近い区画(棒グラフ)

  • 空きが近い面積(棒グラフ)

  • 期日の近い空き(空き予定日付別)(テーブル)

リリース9.1更新

期日の近い空き(空き予定日付別)テーブル・コンポーネントには、次の表で説明するドリルバック機能が含まれます。

機能

ドリルバック・リンクを含むテーブル・カラム 区画
アプリケーションに渡されるテーブル・カラム 建物、区画
呼び出されるアプリケーション 区画の検索(P15217)
呼び出されるフォーム W15217A
呼び出されるバージョン ZJDE0001

14.1.2.2 占有分析

占有状況分析レポートは、面積別の占有済および空きを含むすべての区画のレポートです。レポートの最初のコンポーネントは、地域 - 物件カテゴリ・コード2別のレポートです。リストから地域を選択すると、すべてのチャートおよびデータがリフレッシュされ、そのコードに関連する情報のみが表示されます。

このレポートには、次のコンポーネントが含まれます。

  • 地域 - 物件カテゴリ・コード2(リスト)

  • 占有済vs賃貸契約面積(建物別)(棒グラフ)

  • 上位10の占有率建物(棒グラフ)

  • 面積(物件タイプ別)(円グラフ)

  • 面積(販売担当者別)(円グラフ)

  • 面積(区画コード別)(円グラフ)

  • 現行の占有(建物別)(テーブル)

  • 占有情報(テーブル)

  • 空き区画(テーブル)

リリース9.1更新

占有情報テーブル・コンポーネントには、次の表で説明するドリルバック機能が含まれます。

機能

ドリルバック・リンクを含むテーブル・カラム 区画
アプリケーションに渡されるテーブル・カラム 建物、区画
呼び出されるアプリケーション 区画の検索(P15217)
呼び出されるフォーム W15217A
呼び出されるバージョン ZJDE0001

次のレポートは、「請求コードの表示」フィールドの選択を解除して生成されました。

図 14-1 占有分析レポート

この画像は、周辺のテキストで説明されています。
この画像は、周辺のテキストで説明されています。
この画像は、周辺のテキストで説明されています。
この画像は、周辺のテキストで説明されています。
この画像は、周辺のテキストで説明されています。
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14.1.2.3 空きレポート

空きレポートでは、空き区画の一覧が建物および区画別にソートされて提供されます。このレポートには、現在、賃貸契約マスター詳細テーブルに関連賃貸契約がない区画が含まれます。

このレポートには、次のコンポーネントが含まれます。

  • 空き区画(空き予定日付別)(棒グラフ)

  • 空き区画(退去日付別)(棒グラフ)

  • 空き区画(バージョン終了日付別)(棒グラフ)

  • 区画賃料比較(棒グラフ)

  • 空き詳細(建物別)(テーブル)

14.1.2.4 テナント分析

テナント分析レポートは、面積別に占有状況を示す占有済区画のレポートです。これは、対話型レポートであり、上部にリスト・コンポーネントが表示されます。リストは、地域 - 物件カテゴリ・コード2別になります。リストから地域を選択すると、すべてのチャートおよびデータがリフレッシュされ、そのコードに関連する情報のみが表示されます。

このレポートには、次のコンポーネントが含まれます。

  • 地域 - 物件カテゴリ・コード2(リスト)

  • 上位10のテナント(面積別)(棒グラフ)

  • 上位10のテナント(面積別)(円グラフ)

  • 面積(物件タイプ別)(円グラフ)

  • 面積(販売担当者別)(円グラフ)

  • 面積(区画コード別)(円グラフ)

  • テナント情報(テーブル)

次のレポートは、「請求コードの表示」オプションをクリアして生成されました。

図 14-2 テナント分析レポート

この画像は、周辺のテキストで説明されています。
この画像は、周辺のテキストで説明されています。
この画像は、周辺のテキストで説明されています。

14.1.2.5 テナント賃貸物件台帳 - 賃料ステップ

テナント賃貸料 - 賃貸料ステップは、占有済の非小売区画が、建物および区画別にソートされるレポートです。このレポートは、F1502Bのブランク以外の請求料金コードのみが表示されます。

注意:

このレポートを正常に実行するためには、「請求コードの表示」チェック・ボックスを選択する必要があります。

このレポートには、次のコンポーネントが含まれます。

  • 請求コード別の賃料比率(円グラフ)

  • 賃料(賃貸料および請求コード別)(テーブル)

  • 賃貸物件台帳詳細(テーブル)

  • 賃貸物件台帳(建物別)(テーブル)

リリース9.1更新

賃貸物件台帳詳細テーブル・コンポーネントには、次の表で説明するドリルバック機能が含まれます。

機能

ドリルバック・リンクを含むテーブル・カラム 区画
アプリケーションに渡されるテーブル・カラム 建物、区画
呼び出されるアプリケーション 区画の検索(P15217)
呼び出されるフォーム W15217A
呼び出されるバージョン ZJDE0001

14.1.2.6 テナント賃貸物件台帳 - 小売

テナント賃貸料 - 小売は、占有済の小売区画が、建物および区画別にソートされるレポートです。このレポートは、F1502Bのブランク以外の請求料金コードのみが表示されます。

注意:

このレポートを正常に実行するためには、「請求コードの表示」チェック・ボックスを選択する必要があります。

このレポートには、次のコンポーネントが含まれます。

  • 賃料(請求コード別)(棒グラフ)

  • 賃料(賃貸料および請求コード別)(テーブル)

  • 賃貸物件台帳詳細(テーブル)

  • 賃貸物件台帳(建物別)(テーブル)

リリース9.1更新

賃貸物件台帳詳細テーブル・コンポーネントには、次の表で説明するドリルバック機能が含まれます。

機能

ドリルバック・リンクを含むテーブル・カラム 区画
アプリケーションに渡されるテーブル・カラム 建物、区画
呼び出されるアプリケーション 区画の検索(P15217)
呼び出されるフォーム W15217A
呼び出されるバージョン ZJDE0001

14.2 One View属性照会(P15270)(リリース9.1更新)

「テナント/賃貸契約情報」(G1511)メニューから、One View属性照会プログラム(P15270)にアクセスします。

One View属性照会を使用して、ポートフォリオ内のプロパティの様々な属性を確認し、これらの属性が占有率と賃貸料に与える影響を把握します。建物、フロア、区画レベルでこれらの属性をレポートできます。

One View属性照会は、管理対象プロパティの属性内訳を提供する複数の事前定義済レポートとともに提供されます。レポートには、賃貸別および占有別の属性情報が含まれます。別のレポートは、一般的な属性内訳を提供します。これらのレポートは、すべてのタイプのプロパティ(商用、小売および住居)に適用できます。

注意:

「区画属性テンプレート名」処理オプションの値を入力する場合は、区画レベル属性を含まないテンプレートを使用することをお薦めします。One View属性照会プログラムは不動産属性テーブル(F15211)にアクセスするため、One View属性照会プログラムには区画レベル属性が含まれ、QBEおよび拡張クエリーが有効になります。区画マスター・プログラムおよびOne View属性照会プログラムには同じテンプレートを適用できますが、QBEまたはクエリーも使用して同じ区画レベル属性をフィルタする場合はフィルタリングの競合が発生することがあります。

『JD Edwards EnterpriseOne不動産管理ガイド』の「属性の操作」の章を参照してください。

14.2.1 処理オプション

処理オプションを使用して、プログラムおよびレポートのデフォルト処理を指定できます。

14.2.1.1 表示

区画属性テンプレート名

該当する属性タブおよびフィールドを構築する際に適用される属性テンプレートを指定します。この処理オプションをブランクにすると、タブとフィールドが表示されません。

14.2.1.2 処理

賃貸面積タイプ

面積を計算する際に賃貸面積タイプに使用されるUDC値を指定します。この処理オプションをブランクにすると、デフォルト値としてRENが使用されます。

14.2.2 レポート

One View属性照会アプリケーションに付属しているレポートは次のとおりです。

  • 区画属性分析

  • 占有(属性別)

  • 賃貸(属性別)

14.2.2.1 区画属性分析

このレポートには、次のコンポーネントが含まれます。

  • 建物スタック(寝室数別)(グラフ)

  • 寝室情報(建物別) - 上位3(グラフ)

  • 寝室情報(すべての建物)(グラフ)

  • 区画の平均賃貸契約の長さ(2DK以上)(グラフ)

  • 区画の占有状況(グラフ)

  • 区画の占有状況(2DK以上)(グラフ)

  • 区画の占有、賃貸および面積詳細(テーブル)

次のレポートを検討します。

図 14-3 区画属性分析レポート

図 14-3 については周囲の文で説明しています。
図 14-3 については周囲の文で説明しています。
図 14-3 については周囲の文で説明しています。

14.2.2.2 占有(属性別)

このレポートには、次のコンポーネントが含まれます。

  • 上位10の占有区画(荷積ドックあり)(面積別)(グラフ)

  • 上位10の空き区画(荷積ドックあり)(面積別)(グラフ)

  • 下位10の空き区画(荷積ドックあり)(面積別)(グラフ)

  • 区画の面積詳細(テーブル)

14.2.2.3 賃貸(属性別)

このレポートには、次のコンポーネントが含まれます。

  • 上位10の区画の占有相場賃料(台所を含む)(グラフ)

  • 下位10の区画の占有相場賃料(台所を含む)(グラフ)

  • 区画の平均相場賃料(台所を含む)(グラフ)

  • 区画の賃貸詳細(テーブル)