| Oracle® Application Expressアプリケーション・ビルダー・ユーザーズ・ガイド リリース4.2 B71110-01 |
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この章の内容は次のとおりです。
Oracle Application Expressリリース4.2での変更点は、次のとおりです。
このリリースの新機能は次のとおりです。
モバイル・アプリケーションの構築
開発者は、モバイル・アプリケーションおよびモバイル・アプリケーションのコンポーネントを宣言的に定義できます。アプリケーションは、自動検出によりデスクトップ・ユーザー・インタフェースとモバイル・ユーザー・インタフェースの両方を備えることができるようになりました。詳細には次の情報が含まれます。
リスト・ビュー・リージョン・タイプ
新しいリスト・ビュー・リージョン・タイプが組み込まれ、モバイル・アプリケーションの共通プレゼンテーション・モードとして、レポート・ビューのかわりに使用されます。
異なるユーザー・インタフェース用の新しい共通ページ
開発者は、ユーザー・インタフェースごとに個別のグローバル・ページ(以前のページ0)、ログイン・ページおよびホームページを定義できます。これにより、エンド・ユーザーがデスクトップ・マシンではなくモバイル・デバイスからアプリケーションにアクセスした際に異なるページを表示できます。
「コンポーネントをすべてのページに表示するためのグローバル・ページの作成」を参照してください。
ユーザー・インタフェース固有のコンポーネント
ページに定義されたユーザー・インタフェースに基づいて、異なるリージョン・タイプおよびアイテム・タイプがデフォルトで使用可能です。たとえば、対話モード・レポートおよび表形式フォームがデスクトップ・ページの標準のリージョン・タイプであり、リスト・ビューがモバイル・ページの標準です。新しいスライダ・アイテム・タイプは、モバイル・ページのみの標準です。
「アプリケーションのユーザー・インタフェースの管理」を参照してください。
モバイル・テーマおよびテンプレート
jQuery Mobileを利用することで、モバイル・テーマはすべての主要なモバイル・プラットフォームで変更なしで機能し、ページ遷移、HTML5アイテム・タイプなどの機能が含まれます。詳細には次の情報が含まれます。
グリッド・レイアウトのサポート
ページ・テンプレート内で、リージョンおよびページ・アイテムの配置に使用するグリッド・レイアウトを指定できるようになりました。これは、Oracle Application Expressの以前のリリースで使用されたHTML表ベースのレイアウトにかわるものです。
ページおよびポップアップの遷移
モバイル・ページ・テンプレートでは、ユーザーがモバイル・デバイスでより自然に操作できるように、ページおよびポップアップの遷移(スリップ、フリップ、フェードなど)を指定できます。
カスケード・スタイルシートおよびJavaScriptファイルの置換の宣言的サポート
インライン・カスケード・スタイルシート(CSS)およびJavaScriptファイル用の新しいページおよびページ・テンプレート属性によって、開発者がファイルをアプリケーションにロードする際の宣言的サポートが提供されます。
コンテンツ配信ネットワーク
ユーザー・インタフェースの新しいアプリケーション・レベル属性である「コンテンツ配信ネットワーク」によって、コンテンツ配信ネットワーク(Google、Microsoft、jQueryなど)からロードされるjQueryおよびjQuery Mobileファイルのサポートが提供されます。
「アプリケーションのユーザー・インタフェースの管理」を参照してください。
HTML5チャート
Flashを使用せずにチャートのレンダリングを可能にするHTML5チャート作成。
「HTML5チャートの作成について」を参照してください。
HTML5アイテム・タイプ
数値、電子メール、電話およびURLにアイテム・タイプを指定すると、HTML5対応の最新のモバイル・デバイスでデータを入力する際のユーザーの操作性が大幅に向上します。詳細には次の情報が含まれます。
スライダ・アイテム・タイプ
スライダによってHTML5範囲入力タイプがレンダリングされ、これはモバイル・ページでは適切なスライダに切り替えられ、モバイル・ページ以外でも使用できます。
はい/いいえアイテム・タイプ
はい/いいえは、モバイル・ページではフリップ切替えスイッチとして、モバイル・ページ以外ではラジオ・グループとしてレンダリングされます。
新しい「向きを表示」
チェック・ボックスおよびラジオ・グループ・アイテム・タイプに新しい「向きを表示」属性があり、「縦」(デフォルト)または「横」に設定できます。
「ページ・レベル・アイテムの理解」および「アイテム・タイプについて」を参照してください。
パッケージ・アプリケーション
生産性アプリケーションのコレクションによって、ユーザーはデータベースに対する投資をすぐに利用し始めることができます。これらのアプリケーションのロックを解除する機能によって、開発者はベスト・プラクティスをカスタマイズおよび学習することもできます。
「パッケージ・アプリケーションの使用」を参照してください。
その他の新機能
名前付きブランチ
開発者は、様々なブランチを識別しやすくするために、ブランチに名前を指定できるようになりました。
「ブランチを使用したナビゲーションの制御」を参照してください。
RESTful Webサービス
SQLワークショップで、データベースからのRESTful Webサービスのコールを定義できるようになりました。これらの定義をOracle Application Express Listener 2.0と組み合せると、データベースはWebサービスを使用できるだけでなくRESTful Webサービスを生成できます。
『Oracle Application Express SQLワークショップ・ガイド』の「RESTfulサービスの使用」を参照してください。
読取り専用ページおよびリージョン
開発者は、読取り専用ページまたはリージョンを指定して、表示専用のコンポーネントを簡単に構築できるようになりました。
アプリケーション間でのセッション・ステートの共有
大規模な論理アプリケーションは、同じCookie名を構成することで同じセッションを共有する複数の物理アプリケーションに分けられる場合が多くあります。アイテム有効範囲をグローバルとして定義することによって、これらのアプリケーション間でアプリケーション・アイテムを共有できるようになりました。
「グローバル変数として機能するアプリケーション・レベル・アイテムの作成」を参照してください。
次の機能は、今回のリリースで非推奨であり、将来のリリースではサポートされない場合があります。
DMLフェッチ・プロセスのメモリー・キャッシュの設定
DMLフェッチ・プロセスでは、セッション・ステートの設定の混乱や問題を回避するために、常に「フェッチ時にメモリー・キャッシュを設定」オプションを使用する必要があります。そのため、「表示時にメモリー・キャッシュを設定」オプションは非推奨となっており、DMLフェッチ・プロセスが現在そのオプションで定義されている場合にのみ表示されます。
このリリースでのその他の変更は、次のとおりです。
動的アクション:
jQuery Mobileの有効化
JavaScriptおよび動的アクションがアイテム・タイプを操作するために使用される場合に、jQuery Mobileで機能するように既存のアイテム・タイプが変更されました(「値の設定」、「有効化」、「非表示」など)。
jQuery Mobileイベントの表示
jQuery Mobileフレームワークによって、モバイル・アプリケーションの開発者にとって有用なフックを提供する数多くのイベントが表示されます。これらのイベントを組み込むように動的アクション・フレームワークが拡張されました。
非同期AJAXコール
常に非同期で起動するようにサーバー側のアクションを変更し、後続のアクションの起動方法を定義する機能を開発者に提供します。
影響を受ける要素の拡張
動的アクションの影響を受ける要素として指定可能なコンポーネントに開発者がボタンを追加できるようにします。
プラグイン:
カスタム属性の25への増加
カスタム属性の数が15から25に増加しました。
フェッチされた行およびデータが見つからなかった場合のメッセージのリージョン・タイプ設定への追加
属性「フェッチされた行数」、「フェッチされた行数(アイテム)」および「データが見つからなかった場合のメッセージ」が標準属性として追加され、これらの標準属性はリージョン・ソース・データのページ区切りに対して表示またはフェッチする行数を判別するためにリージョン・タイプ・プラグインに対して公開できるか、または何も見つからなかった場合に表示できます。
データ型チェックのサポート
「リージョンSQL文の列」属性が、データ型チェックをサポートするために追加されました。
対話モード・レポート
保存された対話モード・レポートを保持するための不変のID
保存されたレポート用の不変の識別子を導入することにより、新しいアプリケーション定義のインポート(開発から本番へのインポートなど)によってアプリケーションがアップグレードされたときに、サブスクリプションを保持できます。この識別子は、インポートされるアプリケーションに異なるアプリケーション識別子がある場合でも機能します。
列の書式設定
レポートでのレンダリングとHTMLおよび電子メール・ダウンロードに含めることが可能な列の定義で使用されるHTML式。
送信者アドレスの定義
サブスクリプションおよび電子メール・ダウンロードで、ユーザーは送信者アドレスを指定できるようになりました。
ランタイムSQL問合せのAPI
実行されている問合せを開発者が判別できるように、新しいAPIによって対話モード・レポートの現在のSQL問合せが戻されます。これは、フィルタ、ソート、表示される列などのユーザー定義の条件がカスタマイズに必要な他の機能で、対話モード・レポートからの出力が使用される場合に役立ちます。
日付列で等しい(=)演算子の使用が可能
ユーザーは、等しい(=)演算子を使用して特定の日付でフィルタできます。
Webシート
改善されたWebシートの作成ウィザード
アプリケーション開発者は、Webシートを作成してアプリケーションのプロパティを編集するのではなく、アプリケーションを作成するときに「SQLとPL/SQLの許可」を指定できるようになりました。
ツールバー・メニューの拡張
既存のツールバー・メニュー・オプションが移動され、新しいオプションがレポート用に追加されました。これらの変更は、Webシートからのナビゲートがユーザーにとって、より容易、生産的、直感的になるように設計されています。
データ・グリッドへの直接リンク
アクセスを容易にするために公開または電子メールで送信できるリンクを直接使用してデータ・グリッドまたはデータ・グリッド行(フォーム・ビュー)を編集する機能をユーザーに提供します。
データのアップロード
列の別名の提供
エンド・ユーザーが表の列名を知らなくてもよいように、開発者はアップロードされる列の別名を定義できます。表の列名は、特に参照が定義されている列でエンド・ユーザーには紛らわしかったり混同したりする可能性があるため、たとえば、ユーザーはDEPTNOを必要とするかわりに、Department Nameをアップロードします。
参照キーの改善
1つの列参照のみを許可して数値を戻すかわりに、この改善によって3列を指定して任意のデータ型の参照値を識別できます。これは、参照表にマルチ・パート・キーがある値を一意に識別するために必要です。
トランスフォーメーション・ルールの拡張
開発者は、複数の列に同じトランスフォーメーション・ルールを定義するのではなく、ルールを一度指定し、複数の列を割り当てることができるようになりました。
キャラクタ・セットの変換
異なるキャラクタ・セットのデータをアップロードするユーザーのために、ファイルを正しく更新できるようにファイルの作成に使用されるキャラクタ・セットを指定できるようになりました。
同時実行性の保証
開発者は、エンド・ユーザーがアップロード・プロセスを開始した後に更新対象データが変更されていないことを保証するために使用される同時実行性用の列を定義できます。この機能は、定期的に更新される表にエンド・ユーザーがレコードをアップロードする際に重要です。
管理
インスタンス・プロキシ
アプリケーションおよびWebサービス参照レベルのプロキシにかわって、インスタンス・レベルでプロキシを定義できるようになりました。
すべてのアウトバウンド・トラフィックHTTPS
この新しいインスタンス設定を有効にすると、すべてのアウトバウンド・トラフィックがHTTPSプロトコルを使用する必要があります。
ビッグファイル表領域
ワークスペースがプロビジョニングされ、Oracle Application Expressによって関連するデータベース・ユーザー、表領域およびデータファイルが作成されている場合、基礎となる表領域を非常に大きいサイズ(数TB)まで拡大可能なビッグファイル表領域として作成して、小さいファイルの表領域の制限を解決できます。
暗号化された表領域
データベース管理者がマスター暗号化鍵セットを使用して暗号化ウォレットを作成して開いている場合、ワークスペースをプロビジョニングする際にOracle Application Expressによって作成される表領域を、暗号化された表領域として作成できます。
複数のワークスペースの作成
インスタンス管理者は、ウィザードを使用して複数のワークスペースを一度にプロビジョニングできるようになりました。
アプリケーション・トレースの有効化
インスタンス管理者は、アプリケーション・トレースを有効または無効にして、デバッグが有効なアプリケーションによってデータベース・トレース・ファイルをいつ作成できるかを制御できます。
対話モード・レポートのサブスクリプションに関するレポート
インスタンス管理者が対話モード・レポートのサブスクリプションを監視および確認できるようにします。
パッケージ・アプリケーションのインストールのロギング
管理者は、パッケージ・アプリケーションに関してユーザーおよびインストールのパフォーマンスを監視できます。
ログイン失敗の処理
管理者は、各ログイン試行が失敗した後にユーザーが待機する必要がある時間を定義できます。管理者は、指定した試行失敗回数の後のロックアウト時間も定義できます。
リソース・コンシューマ・グループの定義
インスタンス管理者は、ワークスペースをリソース・コンシューマ・グループに関連付けて、共有環境内の様々なワークスペースのリソース使用状況をより適切に管理できます。
その他の管理の機能拡張:
ページごとの最大アイテム数の200への増加
ページに入力可能な最大アイテム数が100から200に変更されました。
デバッグの機能拡張
開発者は、アプリケーション・ビルダーからアプリケーションを実行するときに、デバッグ情報を表示するためにデバッグ許可フラグを「はい」に変更する必要がなくなりました。Oracle Application Expressでは、様々なデバッグ・レベルの使用と、戻される詳細のレベルを管理するための制御が向上しました。
オンデマンドの改善
認可および条件をオンデマンド・プロセスで使用できるようになりました。デフォルトでは、オンデマンド・プロセスは、認証されていないセッションでのユーザーによる実行を回避するために、初期の認可である「パブリック・ユーザーは不可」で作成されるようになりました。
グローバリゼーションの機能拡張
翻訳リポジトリでの生産性を向上させるために、開発者はグリッドを使用してテキスト・メッセージを編集できます。
チーム開発の添付ファイル
開発者は、外部ドキュメントを機能、バグおよびToDoに添付ファイルとして追加できるようになりました。
