4.3 Storage Connectプラグイン

4.3.1 Storage Connectプラグインのインストール

Oracle VM Managerは、Storage Connectフレームワークの一部である一連のプラグインを介してすべての記憶域と通信します。これらのプラグインは、実際はOracle VM Managerから実行されるのではなく、一部またはすべてのOracle VM Server上に存在します。これらのプラグイン・ファイルは、/opt/storage-connect/ディレクトリのOracle VM Serverのローカル・ファイル・システムにあります。環境で使用する記憶域要素を作成および構成するときに、Oracle VM Managerユーザー・インタフェースで、使用可能なプラグインを選択します。

図4.1 Oracle VM Managerユーザー・インタフェースの「Storage」タブ


図4.1「Oracle VM Managerユーザー・インタフェースの「Storage」タブ」「Storage」タブに示されているとおり、記憶域要素はファイル・サーバーとSANサーバーに論理的に分けられます。この区別は、ファイルベースの記憶域とブロックベースの記憶域またはRAWディスクの違いを示します。両方のタイプの記憶域がサポートされており、4.2項「記憶域型」で説明されている各カテゴリでStorage Connectプラグインが使用可能です。

さらに、Storage Connectプラグインは、提供する機能に従って分けられ、汎用プラグインと非汎用プラグイン(ベンダー固有のプラグインとも呼ばれる)があります。汎用プラグインは、既存の記憶域リソースの検出および操作など、すべての記憶域ハードウェアに対して限定された標準記憶域操作を提供します。これらの操作は、ストレージ管理と相互作用せず、単に使用可能な記憶域アーキテクチャを検出してOracle VM環境で使用できるようにするという点でパッシブに分類されます。

ベンダー固有のプラグインには、より多くの一連の操作が含まれ、これには、スナップショット、クローニング、LUNの作成、サイズ変更など、記憶域ハードウェアでのアクティブな直接操作も含まれます。汎用の記憶域プラグイン操作を実行するには、アクセス・ホストまたはファイバ・チャネル接続のみが必要です(iSCSIの場合、通常はホスト名またはIPアドレスとポート番号)。非汎用プラグイン操作では、追加の管理ホストが必要であり(管理ユーザー名およびパスワードはオプション)、適切なプラグインがインストールされたOracle VM Serverに対して記憶域ハードウェアの構成への直接アクセス権が付与されます。

Oracle VM Serverに含まれるプラグインは次のとおりで、Oracle VM Managerで動作します。

ベンダー固有のプラグインのインストールの詳細は、4.3.1項「Storage Connectプラグインのインストール」を参照してください。

4.3.1 Storage Connectプラグインのインストール

ベンダー固有(非汎用)のStorage Connectプラグインは、記憶域ベンダーから直接入手できます。

ベンダー固有プラグインの完全なリストは、次の場所で確認できます。https://wikis.oracle.com/display/oraclevm/Oracle+VM+Storage+Connect+Plugins

Storage ConnectプラグインはRPMとして配布され、通常は単一のRPMですが、記憶域ベンダーによって複数のRPMが提供される場合があります。記憶域ベンダーからStorage ConnectプラグインのRPMを入力したら、このRPMをOracle VM Serverにインストールします。

注意

特定の記憶域を使用するすべてのOracle VM ServerにRPMをインストールする必要があります。

記憶域プラグインのRPMをインストールするには、Oracle VM Serverのコマンドラインで次を入力します。

# rpm -ivh filename.rpm

既存のStorage Connectプラグインをアップグレードしている場合は、RPMアップグレード・パラメータを使用します。

# rpm -Uvh filename.rpm

Oracle VM Managerによってすでに管理されているOracle VM Server上のStorage Connectプラグインをインストールまたはアップグレードする場合は、Oracle VM Serverを再検出して、データベース・リポジトリをOracle VM Serverに関する最新の構成情報で更新します。

Storage Connectプラグインをインストールして使用する前に、記憶域ベンダーのプラグインのインストールと構成に関するドキュメントを確認します。ここでは説明されていない追加構成が必要な場合があります。