ovm_vmmessageユーティリティを使用すると、実行中の仮想マシンにメッセージを送信したり、Oracle VM APIメッセージ・インタフェースを使用して仮想マシン内からOracle VM Managerに送信されたメッセージの値を問い合せることができます。これらの値は、foo=bar
などの基本的なキー/値のペアです。
Oracleが公開した新しいOracle VMテンプレートには、ovmdという構成ユーティリティが含まれます。このユーティリティを使用して、仮想マシン・コンソールからローカルに、またはこのユーティリティが提供するメッセージ・インタフェースを使用してリモートで、初回起動時のインストールを構成します。また、仮想マシンの所有者は、ovmdユーティリティを使用して、メッセージをOracle VM Managerに送信することもできます。ovmd、および一般的なOracle VM Guest Additionsの詳細は、第3章「Oracle VM Guest Additionsの使用方法」を参照してください。
ovm_vmmessageユーティリティには、次のコマンドライン・オプションがあります。
-u Oracle VM Manager管理ユーザーのユーザー名(必須)
-p 管理ユーザー名に対応するパスワード(必須)
-h Oracle VM Managerを実行しているサーバーのホスト名(必須)
-X SSLを使用してOracle VM Managerに接続
-v 仮想マシン名
-U 仮想マシンUUID
-k 送信するキー
-V キーとともに送信する値(-k
の使用時に必要)
-q 問い合せるキー
実行中の仮想マシン上で動作するのはovm_vmmessageのみであることに注意してください。メッセージを送信するには、-k <key>
および-V <value>
を組み合せます。メッセージを取得するには、-q <key>
を使用します。
仮想マシンの名前は、VMを作成中に割り当てる名前です。ただし、複数の別々のVMに同じ名前を割り当ててもかまいません。その場合、-Uオプションを使用して、VMの一意識別子(UUID)を指定する必要があります。
ovm_vmmessageコマンドおよびそれぞれの出力の例は次のとおりです。
メッセージのキー/値のペアを仮想マシンに送信します。
# ./ovm_vmmessage -u admin -p password
-h localhost -v MyVM02 -k foo -V bar
Oracle VM VM Message utility 0.5.2.
Connected.
VM : 'MyVM02' has status : Running.
Sending message.
Message sent successfully.
UUIDでVMを識別させて、メッセージのキー/値のペアを仮想マシンに送信します。
# ./ovm_vmmessage -u admin -p password
-h localhost \
-U 0004fb00000600001c925eac2ad5d328 -k foo -V bar
Oracle VM VM Message utility 0.5.2.
Connected.
VM : 'MyVM02' has status : Running.
Sending message.
Message sent successfully.
UUIDでVMを識別させて、仮想マシンからメッセージを取得します。
# ./ovm_vmmessage -u admin -p password
-h localhost \
-U 0004fb00000600001c925eac2ad5d328 -q foo
Oracle VM VM Message utility 0.5.2.
Connected.
VM : 'MyVM02' has status : Running.
Querying for key 'foo'.
Query successful.
Query for Key : 'foo' returned value 'bar'.
Key set 27 minutes ago.