1.7 スクリプトの例

CLIの使用に役立つ多数のシェルおよびExpectスクリプトがOracle VMに提供されています。これらのスクリプトは次の場所にあります。

/u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_cli/expectscripts

警告

スクリプトの例には、Oracle VM Managerのログイン資格証明をプレーン・テキストで格納しているスクリプトがあります。これらのスクリプトは本番環境、特に、セキュリティの設定が低いマシンでは使用しないでください。ログイン資格証明にはユーザー自身のセキュリティ方法を実装する必要があります。

表1.2 スクリプトの例

スクリプト名

目的

eovmcli

CLIにコマンドを渡し、プレーン・テキストで結果を返すExpectスクリプト。次のように、このスクリプトは3つのパラメータ、usernamepasswordおよびcommandを取ります。

# ./eovmcli admin password "list Server"

この例では、Oracle VM Serverのリストを返します。

別のアプリケーションにCLIを統合するためのこのスクリプトの使用の詳細は、1.8項「アプリケーションへのCLIの統合」を参照してください。

eovmclixml

CLIにコマンドを渡し、XMLで結果を返すExpectスクリプト。次のように、このスクリプトは3つのパラメータ、usernamepasswordおよびcommandを取ります。

# ./eovmclixml admin password "list Server"

この例では、XMLでOracle VM Serverのリストを返します。

別のアプリケーションにCLIを統合するためのこのスクリプトの使用の詳細は、1.8項「アプリケーションへのCLIの統合」を参照してください。

ackAllEvents

すべてのイベントを承認するExpectスクリプト。

このスクリプトを使用するには、編集し、Oracle VM Managerのログイン資格証明を含めるように次の行を変更します。

set username username
set password password

スクリプトを実行するには、次のように入力します。

# ./ackAllEvents

inventory

Oracle VM Managerによって管理されるすべてのオブジェクトのインベントリを表示するExpectスクリプト。

このスクリプトを使用するには、編集し、Oracle VM Managerのログイン資格証明を含めるように次の行を変更します。

set username username
set password password

スクリプトを実行するには、次のように入力します。

# ./inventory

CLIでスクリプトの作成を開始するための一連のExpectスクリプトも提供されています。これらのスクリプトは次の場所にあります。

/u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_cli/expectscripts/createdeletescripts

ディレクトリ内のテキスト・ファイルREADMEでは、これらのスクリプト使用の詳細が参照でき、さらに、この項に含まれていない追加情報が含まれている場合もあります。

警告

スクリプトの例には、Oracle VM Managerのログイン資格証明をプレーン・テキストで格納しているスクリプトがあります。これらのスクリプトは本番環境、特に、セキュリティの設定が低いマシンでは使用しないでください。ログイン資格証明にはユーザー自身のセキュリティ方法を実装する必要があります。

表1.3 create/deleteスクリプトの例

スクリプト名

目的

create-fc-based-VM.cli

ファイバ・チャネルベースの記憶域を使用して、記憶域、サーバー・プール、ネットワーク、仮想マシンのリソースおよび仮想マシンを含む、Oracle VM環境全体を設定するExpectスクリプト。

このスクリプトを使用するには、同じディレクトリ内のfc-based-VM.propertiesファイルを編集し、環境に適合するようにパラメータを変更します。スクリプトを実行するには、次のように入力します。

# ./runOVMCLITest  -test=create-fc-based-VM.cli \
    -arguments=fc-based-VM.properties

delete-fc-based-VM.cli

create-fc-based-VM.cliスクリプトを使用して作成された設定を削除するExpectスクリプト。

このスクリプトを使用するには、同じディレクトリ内のfc-based-VM.propertiesファイルを編集し、環境に適合するようにパラメータを変更します。スクリプトを実行するには、次のように入力します。

# ./runOVMCLITest  -test=delete-fc-based-VM.cli \
    -arguments=fc-based-VM.properties

create-isci-based-VM.cli

ISCIベースの記憶域を使用して、記憶域、サーバー・プール、ネットワーク、仮想マシンのリソースおよび仮想マシンを含む、Oracle VM環境全体を設定するExpectスクリプト。

このスクリプトを使用するには、同じディレクトリ内のiscsi-based-VM.propertiesファイルを編集し、環境に適合するようにパラメータを変更します。スクリプトを実行するには、次のように入力します。

# ./runOVMCLITest  -test=create-iscsi-based-VM.cli \
    -arguments=iscsi-based-VM.properties

delete-isci-based-VM.cli

create-isci-based-VM.cliスクリプトを使用して作成された設定を削除するExpectスクリプト。

このスクリプトを使用するには、同じディレクトリ内のisci-based-VM.propertiesファイルを編集し、環境に適合するようにパラメータを変更します。スクリプトを実行するには、次のように入力します。

# ./runOVMCLITest  -test=delete-isci-based-VM.cli \
    -arguments=isci-based-VM.properties

create-nfs-based-VM.cli

NFSベースの記憶域を使用して、記憶域、サーバー・プール、ネットワーク、仮想マシンのリソースおよび仮想マシンを含む、Oracle VM環境全体を設定するExpectスクリプト。

このスクリプトを使用するには、同じディレクトリ内のnfs-based-VM.propertiesファイルを編集し、環境に適合するようにパラメータを変更します。スクリプトを実行するには、次のように入力します。

# ./runOVMCLITest  -test=create-nfs-based-VM.cli \
    -arguments=nfs-based-VM.properties

delete-nfs-based-VM.cli

create-nfs-based-VM.cliスクリプトを使用して作成された設定を削除するExpectスクリプト。

このスクリプトを使用するには、同じディレクトリ内のnfs-based-VM.propertiesファイルを編集し、環境に適合するようにパラメータを変更します。スクリプトを実行するには、次のように入力します。

# ./runOVMCLITest  -test=delete-nfs-based-VM.cli \
    -arguments=nfs-based-VM.properties

runAllCreateDeleteTests.sh

ディレクトリ内の提供されたすべてのcreate/deleteスクリプトを実行するExpectスクリプト。

このスクリプトを使用するには、同じディレクトリ内の*-based-VM.propertiesファイルを編集し、環境に適合するようにパラメータを変更します。スクリプトを実行するには、次のように入力します。

# ./runAllCreateDeleteTests.sh

runOVMCLITest

Oracle VM環境を作成/削除する*-based-VM.cli Expectスクリプトを実行するシェル・スクリプト。スクリプトを実行するには、次のように入力します。

# ./runOVMCLITest  -test=cli_script -arguments=properties_file

commonExpectDef.cli

このディレクトリ内の他のスクリプトによって使用される共通の機能を含むExpectスクリプト。このスクリプトは直接実行しないでください。

runCLI.py

プロパティ・ファイルで定義される引数を読み取り、Expectスクリプトを生成するrunOVMCLITestによって使用されるPythonスクリプト。このスクリプトは直接実行しないでください。


これらのスクリプトを環境用にカスタマイズするには、Oracle VM Managerインストール・ツリーの外部のディレクトリにこれらをコピーし、テキスト・エディタでスクリプトを編集し、環境に適合するように変数を変更するか、または、追加機能を提供するようにさらに拡張します。

Expectスクリプトを実行すると出力が画面に表示されますが、必要に応じてファイル、他のプロセスまたはスクリプトにスプールします。