1.3 鍵ベースの認証

公開鍵ベースのSSH認証を使用して、CLIに接続できます。鍵ベースの認証を設定すると、パスワードの入力を求められることなくCLIにログインできます。鍵ベースの認証を使用しても、ユーザー名およびパスワードを使用する既存の認証メカニズムには影響しません。

鍵は、ローカル・システムとOracle VM Managerホストの間に設定されます。鍵が設定された後、通常行うように、CLI管理パスワードを使用して初めてログインすると、公開鍵認証を使用して接続が確立され、クライアントIPアドレスおよびユーザー名によってチャネルがCLIサーバーで識別されます。後続のログインでは、チャネルが開いているかぎり、パスワードは必要ありません。チャネルが閉じている場合、または管理ユーザーのパスワードが変更された場合、鍵ペースの認証は終了し、管理ユーザーのパスワードを再び入力する必要があります。鍵ペースの認証を使用して接続を再確立するには、標準SSH接続を使用して再びログインし、管理ユーザーのパスワードを入力すると、チャネルが再び開きます。

鍵ペースの認証を設定するには:

  1. 次のように、ssh-agentがローカル・ホストで実行していることを確認します。

    $ eval `ssh-agent`
    Agent pid number

    ssh-agentが実行していない場合、その次の手順を実行すると、次のエラーが発生することがあります。

    Could not open a connection to your authentication agent.
  2. ローカル・ホストで、CLIにログインするための公開/秘密鍵のペアを生成します。入力するパスフレーズを覚えておいてください。

    $ ssh-keygen -t rsa -f ~/.ssh/admin
    Generating public/private rsa key pair.
    Enter passphrase (empty for no passphrase): passphrase
    Enter same passphrase again: passphrase
    Your identification has been saved in /user/.ssh/admin.
    Your public key has been saved in /user/.ssh/admin.pub.
    The key fingerprint is:
    fingerprint user@hostname

    2つの鍵が~/.ssh/: admin (秘密鍵)およびadmin.pub (公開鍵)に生成されます。

  3. 次のように、鍵のペアの作成に使用したのと同じパスフレーズを使用して、認証エージェントに秘密鍵を追加します。

    $ ssh-add ~/.ssh/admin 
    Enter passphrase for /home/user/.ssh/admin: passphrase
    Identity added: /home/user/.ssh/admin (/home/user/.ssh/admin)
  4. 次のように、公開鍵をOracle VM Managerホストにコピーします。

    $ scp ~/.ssh/admin.pub oracle@hostname:/home/oracle/.ssh/

    hostnameはOracle VM Managerホストのホスト名です。oracleユーザーとしてコピーを実行してください。

  5. oracleユーザーとしてOracle VM Managerホストにログインし、admin.pub公開鍵をCLI認証済ファイル(ovmcli_authorized_keys)に追加します。

    $ ssh oracle@hostname
    $ cd /home/oracle/.ssh/
    $ cat admin.pub >> ovmcli_authorized_keys
    $ exit

    hostnameはOracle VM Managerホストのホスト名です。

  6. ローカル・マシンから、次のコマンドを使用してCLIにログインします。

    $ ssh -l admin hostname -p 10000

    管理ユーザーのパスワードを入力する必要があります。それを入力します。

    admin@hostname's password: password
    OVM>

    後続のログインでは、新しく確立されたチャネルが使用され、パスワードは必要ありません。

セキュリティ上の理由から、公開鍵認証のチャネルは、指定された時間の後に期限切れになります。公開鍵認証の有効期限を変更する方法の詳細は、1.9項「Oracle VM CLIの構成」を参照してください。