Financial Managementのアプリケーション・オプションの定義

Financial Managementアプリケーションに対して、アプリケーションの詳細およびディメンションの詳細を定義した後で、アプリケーション・オプションを定義します。

 Financial Managementのアプリケーション・オプションを定義するには:

  1. 「設定」タブを選択し、「登録」「ターゲット・アプリケーション」を選択します。

  2. 「ターゲット・アプリケーションの要約」グリッドで、「Financial Management」ターゲット・アプリケーションを選択します。

  3. 「アプリケーション詳細」でアプリケーションの詳細を定義した後、「アプリケーション・オプション」タブを選択します。

  4. 必要に応じてアプリケーションオプションを完了します。

    Financial Managementアプリケーションのオプションの詳細は、表8 Financial Managementアプリケーションのオプションと説明を参照してください。

  5. 「保存」をクリックします。

表8.Financial Managementアプリケーションのオプションと説明

オプション説明
交差の確認

「データ・ロード・ワークベンチ」の「検証」ステップで、Financial Managementデータの交差(勘定科目やエンティティなど)を確認できるようになります。デフォルト設定は「はい」です。

ライン・アイテムの詳細のロードFinancial Managementへのライン・アイテムの詳細のロードを使用可能にします。

使用可能にする場合は「はい」を選択し、使用不可にする場合は「いいえ」を選択します。

ライン・アイテムの詳細のロード・タイプライン・アイテムの詳細または要約のデータをセルに対してロードするかどうかを指定します。デフォルトは「詳細のロード」で、選択したセルの詳細が表示されます。(勘定科目にライン・アイテムを含めることができるかどうかを指定します。)このオプションが「要約のロード」の場合、セルには要約された情報が表示されます。
  • 要約のロード

  • 詳細のロード

データ・ロードを使用可能にするデータ・ロード・プロセスを使用可能にします。

使用可能にする場合は「はい」を選択し、使用不可にする場合は「いいえ」を選択します。

処理のロードデータをロードするためのプロセスを選択します。ファイルをアプリケーションにロードする前に、無効なレコードがないかファイルをスキャンする場合は、「スキャン」を選択します。ファイルのみをロードする場合は、「ロード」を選択します。
  • スキャン — データを検証し、無効なレコードを「ログ」にリストします。このオプションが選択されると、データはターゲット・アプリケーションにロードされません。

  • ロード — データを検証してターゲット・アプリケーションにロードします。

ロード方法データ・ファイルをアプリケーションにロードするための方法を選択します。使用可能なロード方法:
  • 置換 - アプリケーション内のデータをロード・ファイル内のデータで置換します。「置換」オプションでは、データ・ファイル内のシナリオ、年、期間、エンティティおよび値の一意の組合せごとに、アプリケーションのすべての勘定科目値がクリアされ、データ・ファイルから値がロードされます。

    注意:

    特にデータが非常に大きいときやファイルに出資比率データが含まれている場合は、データ・ファイルをロードするために、「置換」モードを使用していくつかの小さなファイルを作成する必要がある場合があります。ファイルが大きすぎる場合は、ファイルをロードしようとすると、エラー・メッセージが表示されます。

  • マージ - アプリケーション内のデータをロード・ファイル内のデータで上書きします。データ・ファイルとアプリケーションに視点がある場合は、アプリケーションにある各視点のデータが、データ・ファイルの値で上書きされます。

    データ・ロード・ファイルによって変更されていないアプリケーションのデータはアプリケーションに残ります。

    「マージ」オプションと一緒に「ファイル内の累計」オプションを選択すると、データ・ファイル内の同じ視点の値がすべて加算され、この値でアプリケーション内のデータが上書きされます。

    視点がデータ・ファイルのみにある(アプリケーションにはない)場合は、データ・ファイルの各視点の値がアプリケーションにロードされます。

  • 累計 — 「累計」オプションは、アプリケーションのデータに、ロード・ファイルのデータを累計するときに選択します。データ・ファイルの一意の視点ごとに、ロード・ファイルの値がアプリケーションの値に加算されます。

    注意:

    システム勘定科目のデータは累積されません。

  • セキュリティを基準にして置換 - アクセス権のあるメンバーのみがロードされる置換モードでデータ・ロードを実行します。このオプションにより、アクセス権のない勘定科目がある場合も、置換モードでデータ・ロードを実行できます。サブキューブの期間に対して「クリア」操作を行うと、アクセス権のあるセルのみがクリアされます。データ、セル・テキストおよびライン・アイテムの詳細はクリアされますが、セルの添付ファイルはクリアされません。

ファイル内の累計「ファイル内の累計」オプションは、「マージ」オプションおよび「置換」オプションと一緒に使用できます。データ・ロード・ファイルに同じ視点の複数のデータ行が含まれる場合、このオプションは、最初にファイルのデータを累計し、選択したロード・オプションに基づいて、アプリケーションに合計をロードします。データ・ファイルの一意の視点ごとに、ロード・ファイルの値がアプリケーションの値に加算されます。たとえば、ファイル内に10、20および30がある場合、60がロードされます。 使用可能にする場合は「はい」を選択し、使用不可にする場合は「いいえ」を選択します。
所有権あり ロードしているファイルに所有権データが含まれる場合は、このオプションを指定する必要があります。データ・ファイルに出資比率が含まれている場合、またはデータを共有している場合にこのオプションを選択しないと、ファイルをロードするときにエラーが発生します。

使用可能にする場合は「はい」を選択し、使用不可にする場合は「いいえ」を選択します。

データの保護を使用可能にするFDMEEで、データ・ロード中に上書きされないように、指定された保護値に基づいてターゲットシステム・データを保護できるようにします。このオプションは、FDMEE以外の方法を使用してターゲット・システムにデータを入力する場合に使用します。

使用可能にする場合は「はい」を選択し、使用不可にする場合は「いいえ」を選択します。

保護値「データの保護を使用可能にする」を使用可能にすると、ロードの際に値が保護されます。このフィールドの値は、次元間でFinancial Management内の次元値になります。

たとえば、「Protect This」と入力します。

保護演算子演算子(=または<>)を選択します。「データの保護を使用可能にする」が使用可能な場合にのみ使用されます。このオプションにより、保護するデータが「保護値」と等しい(=)または等しくない(<>)ことを示すことができます。
仕訳のロードを使用可能にする仕訳ファイルのロードを使用可能にします。

作業中、却下済、提出済、承認済および転記済の仕訳と、標準および繰返しの仕訳テンプレートをロードできます。連結プロセスによって作成されるため、自動連結仕訳はロードできません。

このオプションのデフォルト設定は「いいえ」です。

この設定は、「ロケーション」画面でロケーションに対して設定されたデータ値についても使用できます。いつどのようにしてデータを仕訳としてFinancial Managementにロードするかを決定します。

使用可能にする場合は「はい」を選択し、使用不可にする場合は「いいえ」を選択します。
ドリル領域「はい」を選択すると、ドリル領域が作成されます。

ドリル可能領域定義は、一般会計ソース・システムからロードされたデータを定義し、FDMEEにドリル可能なデータを指定するために使用されます。

データ・グリッドおよびデータ・フォームでは、領域をロードした後、ドリル可能なセルは、セルの左上隅の薄青のアイコンによって示されます。セルのコンテキスト・メニューに定義済の表示名が表示され、続いて指定されたURLが開かれます。

領域定義ロード・ファイルは、次の情報で構成されています:

  • シナリオ、年、期間、エンティティ、勘定科目

  • 表示名(セル・コンテキスト・メニュー)とURL (ドリル先)

セル・テキストのロードを使用可能にするテキストおよびドキュメントのデータ・セルへのロードを使用可能にします。FDMEEは、ドキュメントをEPM_ORACLE_HOME/products/FinancialDataQuality/dataディレクトリにアーカイブします。

使用可能にする場合は「はい」を選択し、使用不可にする場合は「いいえ」を選択します。

連結を使用可能にするデータ・ロード内の連結を使用可能にします。

連結は、依存エンティティからデータを収集し、親エンティティにデータを集約するプロセスです。連結を開始すると、指定したシナリオ、年、期間、エンティティおよび値に対して連結プロセスが実行されます。また、同じ年のそれ以前の期間と子孫に対する連結が以前に実行されていない場合は、そのプロセスの一部として、その期間と子孫すべてに対する連結が実行されます。連結プロセスでは、影響を受けた各エンティティおよび値に対して、すべての計算ルール関数が実行され、必要に応じて、子エンティティから親エンティティに変換するために換算プロセスが実行されます。

使用可能にする場合は「はい」を選択し、使用不可にする場合は「いいえ」を選択します。
連結タイプデータ・ロードの連結タイプを選択します。

使用可能な連結タイプ:

  • 変更済 - 連結(変更したデータのみ連結)オプションは、計算ステータスがCNまたはCN NDの親エンティティに使用できます。親エンティティに対してこのオプションを選択すると、現在の年の現在の期間または以前の期間に算出ステータスがCN、CN ND、CH、TR、TR NDであった選択済の親の連結パス内にある依存エンティティに対して、計算(計算、換算、連結)が実行されます。連結が必要なエンティティのみが更新されるため、連結が最も効率的なオプションです。

    現在の期間や同じ年度内のそれまでの期間で、ステータスがNODATAのプロセス単位がすべて無視されます。現在の期間で、ステータスがOKまたはOK SCのプロセス単位が、再計算、再換算または再連結されることはありません。選択した親の過去の期間に、ステータスがCNかCN NDのプロセス単位がある場合は、本年度内で、親に影響を及ぼす変更が加えられた最初の期間から現在の期間までのすべてのデータに対して連結が実行されます。

  • 「データのあるものすべて」オプションは、ステータスとは無関係にあらゆる親エンティティに対して使用できます。親エンティティに対してこのオプションを選択すると、現在の期間またはそれ以前の期間で、(ステータスには関係なく)データが含まれている選択した親の連結パス内のすべての依存エンティティが連結されます。また、依存エンティティに対しても計算ルールが実行されます。ゼロが含まれるか、データのないエンティティに対しては連結は実行されません。このオプションは、メタデータの変更後にシステム・ステータスをOK SCからOKに更新するのに便利です。

    現在の期間や同じ年度内のそれまでの期間で、ステータスがNODATAのプロセス単位がすべて無視されます。現在の期間でステータスがOKまたはOK SCの連結オプション単位が、再計算、再換算および再連結されます。選択した親の過去の期間に、ステータスがCNかCN NDのプロセス単位がある場合は、本年度内で、親に影響を及ぼす変更が加えられた最初の期間から現在の期間までのすべてのデータに対して連結が実行されます。

  • すべて - 「すべてを連結」オプションは、ステータスには関係なく、あらゆる親エンティティに対して使用できます。親エンティティに対してこのオプションを選択すると、ステータスには関係なく、選択した親の連結パス内のすべてのプロセス単位に対して計算が実行されます。データの有無にかかわらず、すべてのエンティティが連結されます。このオプションは、以前の期間からの更新が必要な場合や、データのないエンティティを配賦を使用してロードする必要がある場合に便利です。データのないエンティティが除外されず、連結パフォーマンスに重大な影響を与える可能性があるため、このオプションは慎重に使用する必要があります。

    現在の期間で、ステータスがNODATAのプロセス単位が、計算、換算および連結されます。現在の期間で、ステータスがOKまたはOK SCのプロセス単位が、再計算、換算および再連結されます。選択した親の過去の期間に、ステータスがCNかCN NDのプロセス単位がある場合は、本年度内で、親に影響を及ぼす変更が加えられた最初の期間から現在の期間までのすべてのデータに対して連結が実行されます。

  • エンティティ — 各エンティティの親に対するコントリビューションを計算し、すべてのコントリビューションを合計して、連結した数に達するようにします。

  • エンティティのみを強制 — 選択したコントリビューション値すべてについて計算を強制的に実行し、連結した数値に達するようにします。

計算の強制を使用可能にする連結の実行前のデフォルト計算呼出しの実行を使用可能にします。

使用可能にする場合は「はい」を選択し、使用不可にする場合は「いいえ」を選択します。

換算の強制を使用可能にする選択したすべてのセルのデータの強制的な換算を使用可能にします。

使用可能にする場合は「はい」を選択し、使用不可にする場合は「いいえ」を選択します。

換算レベルデータのロード時の行および列の換算レベル(換算に含めるレベル)を指定します。使用可能なレベル:
  • <Entity Curr Adjs>

  • <Entity Curr Total>

  • <Entity Currency>

  • <Parent Curr Adjs>

  • <Parent Curr Total>

  • <Parent Currency> (デフォルト)

複数ロードのゼロのロードを使用可能にする「はい」を選択すると、複数期間ロード中に0値がロードされます。
仕訳ステータス特定のステータスの仕訳をロードするには、そのステータスを選択します。仕訳ステータスは、仕訳の現在の状態を示します。

使用可能な仕訳ステータス:

  • 1 — 作業中: 仕訳が作成されました。保存はされていますが、完了していない場合があります。たとえば、ラベルや単一エンティティを割り当てる必要がある可能性があります。

  • 2 — 送信済: 仕訳が承認のために送信されました。

  • 3 — 承認済: 仕訳の転記が承認されました。

  • 4 — 転記済: 仕訳の調整がデータベースに転記されました(デフォルト)。

  • 5 — 仕訳が却下されたか、転記が戻されています。

仕訳デフォルト値仕訳のデフォルト値を指定します。このオプションのデフォルト設定は<Entity Curr Adjs>です。

使用可能な値は次のとおりです:

  • [Contribution Adjs]

  • [Parent Adjs]

  • <Entity Curr Adjs>

  • <Parent Curr Adjs>

エンティティごとのJV IDが使用可能な仕訳 ロードされているエンティティに仕訳ID (仕訳番号)を割り当てます。

「はい」を選択すると、POVの各エンティティに1つの仕訳IDが割り当てられます。「いいえ」を選択すると、POVのすべてのデータに1つの仕訳IDが割り当てられます。仕訳をロードする場合にのみ、このオプションが使用されます。

デフォルト設定は「はい」です。

このオプションは、データとしてインポートされるFDMEEデータのみに適用されます。仕訳インタフェースを介してインポートされるデータには適用されません。FDMEEにインポートされる通常のデータは、Financial Managementに仕訳としてロードできます。また、Financial Managementでは、すべての仕訳がJV IDを持つ必要があるため、このオプションにより、FDMEEがJV IDの作成方法を決定できます。

仕訳の調整属性仕訳サブセクションで使用される仕訳の調整属性を選択します。

使用可能な属性:

  • B — 貸借一致

  • U — 貸借不一致

  • E — エンティティで貸借一致

このオプションを使用するのは、仕訳をFinancial Managementにロードする場合のみです。デフォルト設定は「U-貸借不一致」です。

メンバーの説明のソース言語メンバーがロードされる際の説明のソース言語を指定します。

使用できる言語がドロップダウンに表示されます。

アプリケーション・アクセスのグローバル・ユーザーFinancial Managementアプリケーションへのシングル・サインオン・ログオンを上書きするオプション。

ユーザー名がこのオプションに指定されている場合、FDMEEのサインオン・ユーザー名ではなく、このユーザー名を使用してFinancial Managementアプリケーションにアクセスします。

Financial Managementアプリケーションへの管理者アクセスができるユーザーのユーザー名を指定します。

Financial Managementでの会社間パートナ・ディメンションの有効化

FDMEEでは、Financial Managementによって使用される会社間パートナ(ICP)ディメンションがサポートされます。ICPディメンションとは、勘定科目に対して存在しているすべての会社間残高のコンテナのことです。ICPは、内部取引の詳細を追跡および消去するために、勘定科目ディメンションおよびカスタム・ディメンションを組み合せて使用する予約済のディメンションです。

FDMEEでICP取引を扱うときは、次の点に注意してください:

  • ICP取引はファイルからしかロードできません。

  • インポート・フォーマットにタイプが"ICPTRANS"のディメンションが含まれる場合は、ICP取引のロードとみなされます。

  • インポート・フォーマットにタイプが"ICPTRANS"のディメンションが含まれない場合、通常のデータ・ロードとみなされます。

  • ICP取引が有効になっているとき、次の属性が含まれます:

    • 属性1 – 取引ID

    • 属性2 – 取引サブID

    • 属性3 – 参照ID

    • 属性4 – 取引日

    • 属性5 – エンティティの通貨での金額

    • 属性6 – 取引通貨

    • 属性7 – 換算レート

    • 属性11 – コメント

    ICP取引はインポート・フォーマットに含まれます。

Financial Managementアプリケーションを登録すると、「ICP取引を使用可能にする」オプションが使用できるようになります。このオプションが有効な場合、追加のICP取引が「ディメンションの詳細」に追加されます。これらのディメンションは、"ICPTRANS" (ICP取引)というディメンションの分類で登録されました。値の属性はデータ表の列"ATTR"に保管されます。ICPディメンションのソース値はマッピングによって変換できません。変換が必要な場合は、別のディメンション・マップのスクリプトを使用します。また、エンティティおよび内部取引を参照してください。

追加されるディメンションのリストを次に示します:

会社間パートナ・ディメンションを有効にするには:

  1. 「設定」タブを選択し、「登録」「ターゲット・アプリケーション」を選択します。

  2. 「ターゲット・アプリケーション」要約グリッドで、Financial Managementアプリケーションを選択します

  3. 「ディメンションの詳細」タブを選択します。

  4. 「ICP取引を使用可能にする」をクリックします。