サンプル・アプリケーションの設定

この項の内容:

はじめに

サンプル・データベースへのデータのロード

サンプル・アプリケーションへのユーザー・アクセスの提供

集約ストレージのサンプル・アプリケーションの準備

サンプルのパーティション・アプリケーションの準備

はじめに

Essbaseサーバーのインストールには、Essbase機能に精通できるように設計されている、サンプル・アプリケーションが含まれています。各アプリケーションには1つ以上のデータベースが含まれ、各データベースには関連するデータ・ロード・ファイルが含まれています。表242を参照してください:

表 242. サンプル・データベースとデータ・ロード・ファイル

アプリケーション

データベース

データ・ロード・ファイル

Sample

InterntlデータベースとXchgrateデータベースでは、Essbaseの通貨換算機能の例が示されています。

Basic

Interntl

Xchgrate

Calcdat.txt

Currcalc.txt

Rates.txt

Demo

『Oracle Essbaseテクニカル・リファレンス』およびレポート・ライターのドキュメンテーションを参照してください。

Basic

Data.txt

Samppart

Essbaseのパーティション化機能の例を示します。パーティション・アプリケーションの設計。を参照してください。

会社

Calccomp.txt

Sampeast

Essbaseのパーティション化機能の例を示します。パーティション・アプリケーションの設計。を参照してください。

East

Calceast.txt

Sample_U

SampleアプリケーションのBasicデータベースのUnicodeモードのバージョンが含まれています。これには、英語およびその他4つの文字セットの別名テーブルが含まれます。このアプリケーションの文字はUTF-8でエンコードされています。

Basic

Calcdat.txt

ASOsamp

集約ストレージ機能の例を示します。

Sample

dataload.txt[1]

1 ASOsamp.Sampleデータベースは、dataload.rulルール・ファイルを使用してロードする必要があります。その他のサンプルでは、ルール・ファイルは必要ありません。

サンプル・データベースへのデータのロード

サンプル・アプリケーションを使用する場合、その前にアプリケーションにデータをロードしておく必要があります。

注:

Partitioningサンプル・データベースにデータをロードする場合は、始めにパーティション・ユーザーまたは他のユーザー名を作成する必要があります。パーティション・ユーザーの作成を参照してください。

  サンプル・データベースにデータをロードするには:

  1. 管理サービス・コンソールを開きます。

  2. エンタープライズ・ビューまたはカスタム・ビューで、対応するEssbaseサーバー、アプリケーションおよびデータベースに移動します。

  3. データベースを右クリックして、「データのロード」を選択します。

  4. データのロード・オプションを設定します。

    • 「データ・ソース・タイプ」で、「データ・ファイル」を選択します。

    • 「モード」で、次のオプションのいずれかを選択します:

      • 「ロードのみ」: データ・ロードを実行します。

      • 「ビルドのみ」: 次元構築を実行します。

      • 「両方」: データ・ロードと次元構築を両方とも実行します。

    • 「データ・ソース」では、「データ・ファイルの検索」をクリックします。「Essbaseサーバー」タブで、適切なデータ・ソースに移動します。「ファイルのタイプ」で「データ・ファイル(*.txt)」が選択されていることを確認します。

    • 「ルール・ファイル」では、データ・ソースにルール・ファイルが必要な場合は、「ルール・ファイルの検索」をクリックします。「Essbaseサーバー」タブで、ルール・ファイルに移動します。「ファイルのタイプ」で「ルール・ファイル(*.rul)」が選択されていることを確認します。

      注:

      ASOsampデータベースは、dataload.rulファイルを使用してロードする必要があります。その他のサンプルでは、ルール・ファイルは必要ありません。

データ・ロードが完了すると、ロードされたファイルに関する情報と、エラーが発生したかどうかを示すダイアログ・ボックスが表示されます。

サンプル・アプリケーションへのユーザー・アクセスの提供

Essbaseには、複数ユーザーの環境をセキュリティで保護するための包括的なセキュリティ・システムが用意されています。デフォルトでは、サンプル・アプリケーションはセキュリティ・アクセス・レベル「なし」で作成されます。これは、ユーザーが管理者として定義されている場合を除き、どのユーザーもサンプル・データベースにはアクセスできないことを意味します。

システム管理者は、Essbaseのインストール時に定義され、自動的に管理者権限を保持します。したがって、システム管理者は、サンプル・アプリケーションを他のユーザーが使用できるようにすることが可能です。

  すべてのユーザーにサンプル・アプリケーションへの書込みアクセス権を与える手順は、次のとおりです:

  1. システム管理者アカウントを使用して、管理サービス・コンソールにログオンします。

  2. エンタープライズ・ビューで、目的のEssbaseサーバーおよびアプリケーションを探します。

  3. アプリケーションを選択して右クリックし、「プロパティの編集」を選択します。

  4. 「アプリケーション・プロパティ」で、「一般」タブを選択します。

  5. 「最小アクセス・レベル」で「書込み」を選択します。

    たとえば、アプリケーションのすべてのデータベースに対して少なくとも書込みアクセス権をすべてのユーザーに与える(つまり、すべてのユーザーがデータ値を更新できるようにする)には、「書込み」を選択します。

  6. 「最小データベース・アクセス」グループから「書込み」を選択します。

  7. 「適用」をクリックします。

  8. データベースごとにこの手順を繰り返します。

これで選択したアプリケーションを使用できるようなります。別のアプリケーションにアクセスする場合は、この手順を繰り返します。

集約ストレージのサンプル・アプリケーションの準備

  サンプルの集約ストレージ・アプリケーションを使用するように準備をするには:

  1. 次のデータおよびルール・ファイルを使用して、データをロードします:

                   ARBORPATH
                   /app/ASOsamp/Sample/dataload.txt
                
    
                   ARBORPATH
                   /app/ASOsamp/Sample/dataload.rul
                

    集約ストレージ・データベースにデータをロードする方法は、Oracle Essbase Administration Services Online Helpを参照してください。

  2. 次のいずれかの方法を使用して、取得時間を改善するためにデータベース上の集約を事前計算します:

    • Administration Servicesの集約設計ウィザード。

      Oracle Essbase Administration Services Online Helpを参照してください。

    • MaxLのexecute aggregate processステートメント。

      『Oracle Essbaseテクニカル・リファレンス』を参照してください。

  3. essbase.jarファイルがESSBASEPATH/javaディレクトリ内にあることを確認します。

サンプルのパーティション・アプリケーションの準備

環境の設定

Essbaseには、パーティション化の機能の例を示すサンプル・アプリケーションとデータベースが2つあります:

  • Samppart - Company

  • Sampeast - East

Partitioningアプリケーションとデータベースには、.ddbファイルに保管されているパーティション定義が含まれています。.ddbファイルは、ターゲット・データベース「Company」とソース・データベース「East」のメンバーの組合せ間のマップを定義します。

Partitioningアプリケーションを使用している環境で動作させるには、partitionuserという名前のユーザーを作成するか(パーティション・ユーザーの作成を参照)、.ddbファイル内の埋込みユーザー名を変更する(サンプル・パーティション定義に埋め込まれているユーザー名の変更を参照)ことが必要な場合があります。

注:

ユーザー名情報は、.ddbファイル内で直接変更しないでください。

パーティション・ユーザーの作成

SamppartアプリケーションおよびSampeastアプリケーションを使用する前に、partitionuserというユーザー名を作成する必要があります。このユーザーは、両方のアプリケーションのアプリケーション・マネージャ・アクセス権を持つ必要があります。

  partitionuserを作成するには:

  1. システム管理者アカウントを使用して、管理サービス・コンソールにログオンします。

  2. エンタープライズ・ビューで、管理サーバーのノードに移動し、適切なEssbase管理サーバー名を選択します。

  3. 「ユーザー」ノードを右クリックして、「ユーザーの作成」を選択します。

  4. 「Essbase管理サーバー」「でのユーザーの作成」では、「ユーザー名」にpartitionuserと入力します。

  5. 「パスワード」にパスワードを入力します。

  6. 「パスワードの確認」にパスワードをもう一度入力します。

  7. 「管理者権限」は、「TRUE」を選択します。

  8. 「OK」をクリックします。

サンプル・パーティション定義に埋め込まれているユーザー名の変更

partitionuserを作成しないと選択した場合は、ユーザーに管理者権限があれば、パーティション定義ファイル(.ddb)に埋め込まれているユーザー名を選択したユーザー名に変更できます。SamppartとSampeastに同梱されている.ddbファイルは、サーバー名「localhost」をベースにしています。

  Samppart.CompanyおよびSampeast.Eastの.ddbファイルのユーザー名を変更するには:

  1. 管理サービス・コンソールを開きます。

  2. エンタープライズ・ビューで、「アプリケーション」ノードを展開し、「Samppart」アプリケーションを選択します。

  3. 「データベース」ノードを展開し、「Company」データベースを選択します。

  4. 「パーティション」ノードを展開し、「ソース・データベース」を選択してからダブルクリックします:

                servername:Sampeast:East [transparent]
             
  5. 「データ・ソース」および「データ・ターゲット」に、「ユーザー」リストからユーザー名を選択します。

  6. パスワードを入力します。

  7. 「修正」をクリックして、変更内容を保存します。

    注:

    「パーティションの修復」ダイアログ・ボックスで、「データ・ソース」グループおよび「データ・ターゲット」グループのユーザー名を変更した場合は、Sampeast.Eastの.ddbファイルでユーザー名を変更するためにこのプロセスを繰り返す必要はありません。