ターゲット・システムで、このコネクタでサポートされない認証メカニズムが使用されている場合は、ターゲット・システムで使用されている認証を実装し、このコネクタによって公開されるプラグインを使用してその認証をコネクタにアタッチする必要があります。カスタム認証の実装には、Javaクラスの作成、認証ヘッダーをマップの形式で返すMap<String, String> getAuthHeaders(Map<String, Object> authParams)メソッドのオーバーライド、新しいJavaクラスを含めるためのコネクタ・インストール・メディアの更新が含まれます。
認証ヘッダーの取得に必要となる可能性のある、ターゲット・システム構成と認証の詳細すべてが、特定のITリソース・パラメータを介してMap<String, String> getAuthHeaders(Map<String, Object> authParams)メソッドに渡されます。このコネクタによって公開されるすべての構成プロパティには、このメソッド内で"authParams"の一部としてアクセスできます。
カスタム認証を実装するには、次のようにします。
- カスタム認証を実装するためのJavaクラスを作成します。このクラスは、org.identityconnectors.restcommon.auth.spi.AuthenticationPluginインタフェースを実装する必要があります。
このJavaクラスの名前を書き留めておきます。このJavaクラスは、本ドキュメントで後述する、ターゲット・システムのITリソースを構成する際に指定します。
- カスタムJavaクラスのMap<String, String> getAuthHeaders(Map<String, Object> authParams)メソッドをオーバーライドします。
このメソッドは、認証ヘッダーをマップの形式({ Authorization = Bearer XXXXXXXXXX }など)で返すカスタム認証ロジックを実装する必要があります。認証ヘッダーには、ターゲットから受信したアクセス・トークンが含まれます。
- カスタム認証を実装するJavaクラスを、JARファイルにパッケージ化します。
- カスタム認証の実装を含むJARファイルをコネクタ・バンドルJARと一緒にパッケージ化するには、次のようにします。
ノート:
その他のカスタム実装用のJARがある場合は、すべてをパッケージ化するようにします。
- org.identityconnectors.genericrest-1.0.1115.jarファイルの内容を、一時ディレクトリに抽出します。このファイルは、GenericREST-RELEASE_NUMBER\bundle directoryにあります。
- (ステップ3の)カスタム認証が格納されたJARファイルをlibディレクトリにコピーします。
- 次のコマンドを実行して、コネクタ・バンドル(org.identityconnectors.genericrest-1.0.1115.jar)を再生成します。
jar -cvfm org.identityconnectors.genericrest-1.0.1115.jar META-INF/MANIFEST.MF *
ノート:
コネクタ・バンドルの更新中にMETA-INF\MANIFEST.MFファイルが変更されていないことを確認します。
- 再生成されたコネクタ・バンドルをアップロードする前に、Oracle Identity ManagerのJARの削除ユーティリティを実行して、Oracle Identity Managerデータベース内の既存のJARを削除します。このユーティリティは、Oracle Identity Managerのインストール時に次の場所にコピーされます。
ノート:
このユーティリティを使用する前に、Oracle WebLogic Serverをインストールしたディレクトリに
WL_HOME環境変数が設定されていることを確認してください。
ユーティリティの実行時に、Oracle Identity Manager管理者のログイン資格情報、Oracle Identity Managerホスト・コンピュータのURL、コンテキスト・ファクトリ値、削除するJARファイルのタイプおよびJARファイルが削除される場所の入力を求めるプロンプトが表示されます。JARタイプの値として4 (ICFバンドル)を指定します。
- Oracle Identity Manager JARアップロード・ユーティリティを実行して、再生成したコネクタ・バンドルをOracle Identity Managerデータベースにアップロードします。このユーティリティは、Oracle Identity Managerのインストール時に次の場所にコピーされます。
ノート:
このユーティリティを使用する前に、Oracle WebLogic Serverをインストールしたディレクトリに
WL_HOME環境変数が設定されていることを確認してください。
ユーティリティを実行すると、Oracle Identity Manager管理者のログイン資格証明、Oracle Identity Managerホスト・コンピュータのURL、コンテキスト・ファクトリ値、アップロードするJARファイルのタイプおよびJARファイルがアップロードされる場所の入力を求めるプロンプトが表示されます。JARタイプの値として4 (ICFバンドル)を指定します。
- Oracle Identity Managerを再起動します。
これで、カスタム認証の実装手順が完了しました。