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Oracle® Oracle Identity Manager Office 365コネクタ・ガイド
リリース11.1.1
E79636-03
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2 Office 365コネクタのデプロイ

コネクタをデプロイする手順は、インストール前、インストール、およびインストール後の3つのステージに分けることができます。

次の項では、これらのステージについて説明します。

ノート:

この章に記載されている一部の手順は、ターゲット・システムで実行する必要があります。これらの手順を実行するには、管理者権限を持つOffice 365アカウントを使用する必要があります。

2.1 インストール前の作業

Office 365コネクタのインストール前の作業には、クライアント・アプリケーション(つまりOffice 365コネクタ)をターゲット・システムに登録してコネクタがOffice 365 Graph APIにアクセスできるようにすることが関係しています。また、クライアントIDおよびクライアント・シークレットを生成してターゲット・システムに認証し、クライアント・アプリケーションへの権限を設定することも関係しています。

インストール前の作業では、ターゲット・システムで次の手順を実行します。

ノート:

これらのインストール前タスクを実行する詳細な手順は、https://docs.microsoft.com/en-us/microsoft-365/にあるOffice 365製品マニュアルで説明されています。
  1. クライアント・アプリケーションをMicrosoft Azure Active Directoryに登録して、サービスのセキュアなサイン・インおよび認可を指定します。クライアント・アプリケーションの登録はMicrosoft Azureの管理ポータルでアプリケーションを作成することで行えます。
  2. クライアント・アプリケーションに対してクライアントIDおよびクライアント・シークレットを生成します。これらの値はITリソース・パラメータの構成の際に必要となるため、ノートにとっておいてください。
  3. クライアント・アプリケーションがターゲット・システムにアクセスするのに必要な権限を指定します。これを行うには、次のようにします。
    1. クライアント・アプリケーションがWindows Azure Active Directoryで必要とするRead and write domainsおよびRead and write directory dataアプリケーション権限を割り当てます。
    2. クライアント・アプリケーションがWindows Azure Active Directoryで必要とする次の委任権限を割り当てます。
      • Read and write directory data

      • Read and write all groups

      • Read all groups

      • Access the directory as the signed-in user

      • Read directory data

      • Read all user's full profiles

      • Read all user's basic profiles

      • Sign in and read user profile

    3. クライアント・アプリケーションをOffice 365管理ロールのCompany AdministratorおよびUser Account Administratorに追加します。詳細は次のMicrosoftサポートURLを参照してください: https://support.microsoft.com/en-in/kb/3004133

      これにより、クライアント・アプリケーションにパスワードの変更やユーザーおよびグループ・メンバーシップの削除の操作を実行するために必要な権限が与えられます。

2.2 インストール

Oracle Identity ManagerにOffice 365コネクタをインストールする必要があり、必要に応じてコネクタ・サーバーにコネクタ・コード・バンドルを配置する必要があります。

次の項では、Office 365コネクタのインストールについて説明します。

2.2.1 Office 365コネクタのインストールの理解

このコネクタ・コードは、Oracle Identity Managerでローカルに実行することも、コネクタ・サーバーでリモートで実行することもできます。

コネクタ・コード(バンドル)を実行する場所に応じて、コネクタのインストール・オプションは次のようになります。

  • Oracle Identity Managerでコネクタ・コードをローカルに実行します。このシナリオでは、Oracle Identity Managerにコネクタをデプロイします。Oracle Identity Managerにコネクタをデプロイするには、コネクタ・インストーラの実行およびターゲット・システムのITリソースの構成で説明されている手順を実行します。

  • コネクタ・サーバーでコネクタ・コードをリモートに実行します。このシナリオでは、Oracle Identity Managerにコネクタをデプロイしてから、コネクタ・サーバーにコネクタ・バンドルをデプロイします。コネクタ・サーバーのインストール・構成および実行、ならびにコネクタ・サーバーでのコネクタのインストールの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのアイデンティティ・コネクタ・サーバーの使用を参照してください。

2.2.2 コネクタ・インストーラの実行

コネクタ・インストーラを実行すると、コネクタ・ファイルがOracle Identity Managerのディレクトリに自動的にコピーされ、コネクタXMLファイルがインポートされ、プロビジョニングに使用されるアダプタがコンパイルされます。

ノート:

このガイドでは、コネクタ・インストーラという用語は、Oracle Identity Manager管理およびユーザー・コンソールのコネクタのインストール機能を示すために使用されます。

コネクタ・インストーラを実行するには、次のようにします。

  1. コネクタのインストール・メディアから次のディレクトリに内容をコピーします: OIM_HOME/server/ConnectorDefaultDirectory。

    ノート:

    初めての場合、バンドルをコネクタ・サーバーのバンドル・ディレクトリに配置します。この場合、インストールを開始する前にバンドルを解凍する必要があります。
  2. Oracle Identity System Administrationにログインします。
  3. 左側のペインの「プロビジョニング構成」タブを展開し、「コネクタの管理」をクリックします。
  4. 「コネクタの管理」ページで「インストール」をクリックします
  5. 「コネクタ・リスト」から、Office365 Connector RELEASE_NUMBERを選択します
    このリストには、ステップ1でインストール・ファイルをデフォルト・コネクタ・インストール・ディレクトリにコピーしたコネクタの、名前およびリリース番号が表示されます。

    インストール・ファイルを異なるディレクトリにコピーした場合は、次のようにします。

    1. 「代替ディレクトリ」フィールドに、該当するディレクトリのフルパスおよび名前を入力します。

    2. 「リフレッシュ」.をクリックして、「コネクタ・リスト」に含まれるコネクタのリストを再移入します

    3. 「コネクタ・リスト」リストから、Office365 Connector RELEASE_NUMBERを選択します。

  6. 「ロード」をクリックします。
  7. インストール・プロセスを開始するには、「続行」をクリックします。
    次のタスクが順番に実行されます。
    1. コネクタ・ライブラリの構成

    2. コネクタのXMLファイルのインポート(デプロイメント・マネージャを使用)

    3. アダプタのコンパイル

    正常に完了したタスクには、チェックマークが表示されます。タスクが失敗すると、Xマークおよび失敗の理由を示すメッセージが表示されます。タスクが失敗した場合は、必要な修正を行い、次のいずれかのステップを実行します。
    1. 「再試行」をクリックして、インストールを再試行します。

    2. インストールを取り消して、ステップ3から再度実行します。

  8. 「終了」をクリックしてインストール・プロセスを終了します。
    コネクタのインストール手順の3つのタスクがすべて正常に終了すると、インストールの成功を示すメッセージが表示されます。また、インストール後に実行するステップのリストが表示されます。これらのステップは次のとおりです。
    1. コネクタの使用の前提条件が満たされていることの確認

      ノート:

      この段階で、前提条件のリストを表示するために、PurgeCacheユーティリティを実行してコネクタ・リソース・バンドルからコンテンツをサーバー・キャッシュにロードします。PurgeCacheユーティリティの実行の詳細は、サーバー・キャッシュからのコネクタ・リソース・バンドル関連コンテンツのクリアを参照してください。事前定義されたコネクタには前提条件がない場合があります。
    2. コネクタのITリソースの構成。

      このページに表示されるITリソースの名前を記録します。ITリソースを構成する手順は、このガイドで後述します。

    3. コネクタのインストール時に作成されたスケジュール済タスクの構成このページに表示されるスケジュール済タスクの名前を記録します。これらのスケジュール済タスクを構成する手順は、このガイドで後述します。コネクタ・インストーラを実行すると、コネクタ・ファイルおよび外部コード・ファイルがOracle Identity Managerホスト・コンピュータ上のコピー先ディレクトリにコピーされます。表A-1に、これらのファイルを示します。

2.2.3 ターゲット・システムのITリソースの構成

ターゲット・システムのITリソースは、コネクタのインストール時に作成されます。このITリソースには、ターゲット・システムに関する接続情報が含まれます。Oracle Identity Managerは、リコンシリエーションおよびプロビジョニング時にこの情報を使用します。

Office 365 ITリソースは、コネクタ・インストーラを実行すると自動的に作成されます。ITリソースのパラメータ値を指定するには:
  1. Oracle Identity System Administrationにログインします。
  2. 左側のペインの「構成」で、「ITリソース」をクリックします
  3. 「ITリソースの管理」ページの「ITリソース名」フィールドにOffice 365と入力して、「検索」をクリックします。
  4. ITリソースの「編集」アイコンをクリックします。
  5. ページ上部のリストから、「詳細およびパラメータ」を選択します。
  6. ITリソースのパラメータの値を指定します。表2-1に、各パラメータの説明を示します。

    表2-1 Office 365 ITリソースのパラメータ

    パラメータ 説明

    Configuration Lookup

    リコンシリエーションおよびプロビジョニング操作時に使用される構成情報を格納する参照定義の名前。

    ターゲット・システムをターゲット・リソースとして構成した場合は、Lookup.Office365.Configurationを入力します。

    ターゲット・システムを信頼できるソースとして構成した場合は、Lookup.Office365.Configuration.Trustedを入力します。

    デフォルト値: Lookup.Office365.Configuration

    Connector Server Name

    コネクタ・サーバーにOffice 365コネクタをデプロイしている場合、コネクタ・サーバーのITリソースの名前を入力します。

    proxyHost

    外部ターゲットに接続するのに使用されるプロキシ・ホストの名前。

    サンプル値: www.example.com

    proxyPort

    プロキシ・ポート番号。

    サンプル値: 80

    proxyUser

    ターゲット・システムに接続するために、Oracle Identity Managerにより使用されるターゲット・システム・ユーザー・アカウントのプロキシ・ユーザー名。

    proxyPassword

    ターゲット・システムに接続するために、Oracle Identity Managerにより使用されるターゲット・システム・ユーザー・アカウントのプロキシ・ユーザーIDのパスワード。

    authenticationServerUrl

    ターゲット・システムのクライアントIDおよびクライアント・シークレットを検証する認証サーバーのURLを入力します。

    サンプル値: https://login.windows.net/ mydomain /oauth2/token?api-version=1.0

    authenticationType

    ターゲット・システムにより使用される認証のタイプ。このコネクタの場合、ターゲット・システムOAuth2.0クライアント資格証明です。

    デフォルト値: client_credentials

    パラメータの値は変更しないでください。

    clientId

    登録処理中に認証サーバーによってクライアント・アプリケーションに対して発行されるクライアント識別子(一意の文字列)を入力します。このクライアントIDは、インストール前の作業で説明されている手順の実行時に取得済です。

    clientSecret

    クライアント・アプリケーションのアイデンティティを認証するのに使用されるシークレット・キーを入力します。このシークレット・キーは、インストール前の作業で説明されている手順の実行時に取得済です。

    Host

    ターゲット・システムをホストしているコンピュータのホスト名を入力します。

    サンプル値: graph.windows.net

    Port

    ターゲット・システムがリスニングしているポート番号を入力します。

    サンプル値: 443

    sslEnabled

    ターゲット・システムでSSL接続が必要な場合、このパラメータの値をtrueに設定します。そうではない場合、値をfalseに設定します。

    デフォルト値: true

    uriPlaceHolder

    relURIのプレースホルダを置き換えるキーと値のペア。すべての相対URLにおいて繰り返される値で構成されるURIプレースホルダです。値はカンマで区切る必要があります。

    たとえば、テナントIDおよびAPIバージョン値はすべてのリクエストURLにおいてその一部となっています。そのため、これをキーと値のペアで置き換えます。

    サンプル値: "tenant_id;domain name","api_version;api-version=1.6"

  7. 「更新」をクリックして、値を保存します。

2.3 インストール後の作業

次の各項では、インストール後の作業について説明します。

2.3.1 Oracle Identity Managerの構成

リコンシリエーションおよびプロビジョニング操作を実行するリソースに対し、UIフォームおよびアプリケーション・インスタンスを作成する必要があります。さらに、権限およびカタログ同期化ジョブを実行する必要があります。

次の項では、Oracle Identity Managerを構成する手順を示します。

2.3.1.1 サンドボックスの作成およびアクティブ化

カスタマイズおよびフォーム管理機能の使用を開始するには、サンドボックスを作成してアクティブにする必要があります。次に、サンドボックスを公開してそのカスタマイズを他のユーザーが使用できるようにします。

 Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのサンドボックスの作成に関する項 および サンドボックスのアクティブ化および非アクティブ化に関する項を参照してください。

2.3.1.2 UIフォームの新規作成

Oracle Identity System Administrationのフォーム・デザイナを使用して、アプリケーション・インスタンス・フォームを作成および管理できます。Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理 の フォーム・デザイナを使用したフォームの作成に関する項を 参照してください。 

UIフォームを作成するときは、必ずそのフォームを関連付けるOffice 365コネクタに対応するリソース・オブジェクトを選択します。また、「権限フォームの生成」チェック・ボックスを選択します。

2.3.1.3 アプリケーション・インスタンスの作成

『Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理』のアプリケーション・インスタンスの作成に関する項を参照してください。

2.3.1.4 サンドボックスの公開

サンドボックスを公開する前に、ベスト・プラクティスとして次の手順を実行し、このステージまでに行われたすべてのサンドボックスの変更を検証してください(サンドボックスが一度公開されると変更を元に戻すことは難しいため)。
  1. システム管理コンソールで、サンドボックスを非アクティブ化します。
  2. システム管理コンソールからログアウトします。
  3. xelsysadmユーザー資格証明を使用してセルフ・サービス・コンソールにログインし、ステップ1で非アクティブ化したサンドボックスをアクティブ化します。
  4. カタログで、Office 365アプリケーション・インスタンス・フォームが正しいフィールドとともに表示されていることを確認します。
  5. サンドボックスを公開します。Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのアプリケーションの開発とカスタマイズのサンドボックスの公開に関する項を参照してください。

2.3.1.5 権限および同期カタログの収集

権限の収集とカタログ同期化を行うには、次の手順を実行します。
  1. Office 365コネクタでの参照フィールド同期用のスケジュール済ジョブに記載されている、参照フィールド同期のスケジュール済ジョブを実行します。
  2. 権限リスト・スケジュール済ジョブを実行して、子プロセス・フォーム表から権限割当てスキーマを移入します。このスケジュール済ジョブの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理の事前定義済のスケジュール済タスクを参照してください。
  3. カタログ同期化ジョブ・スケジュール済ジョブを実行します。このスケジュール済ジョブの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理の事前定義済のスケジュール済タスクを参照してください。

2.3.1.6 新規フォームによる既存アプリケーション・インスタンスの更新

フォーム・デザイナで行うすべての変更に対して、新しいUIフォームを作成し、アプリケーション・インスタンスでその変更を更新する必要があります。新規フォームにより既存のアプリケーション・インスタンスを更新するには、次のようにします。
  1. サンドボックスを作成し、アクティブにします。 Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのサンドボックスの作成に関する項 および サンドボックスのアクティブ化および非アクティブ化に関する項を参照してください。
  2. リソースの新しいUIフォームを作成します。Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理 の フォーム・デザイナを使用したフォームの作成に関する項を 参照してください。 
  3. 既存のアプリケーション・インスタンスを開きます。
  4. 「フォーム」フィールドで、作成した新しいUIフォームを選択します。
  5. アプリケーション・インスタンスを保存します。
  6. サンドボックスを公開します。Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのアプリケーションの開発とカスタマイズのサンドボックスの公開に関する項 を参照してください。

2.3.2 UIフォームにおけるフィールド・ラベルのローカライズ

使用する言語に対応するリソース・バンドルを使用して、UIフォーム・フィールド・ラベルをローカライズできます。リソース・バンドルはコネクタ・インストール・メディアに用意されています。

UIフォームに追加されるフィールド・ラベルをローカライズするには、次のようにします。
  1. Oracle Enterprise Managerにログインします。
  2. 左側のペインで、「アプリケーションのデプロイ」を開き、oracle.iam.console.identity.sysadmin.earを選択します。
  3. 右側のペインで、「アプリケーションのデプロイ」リストから、「MDS構成」を選択します。
  4. 「MDS構成」ページで、「エクスポート」をクリックして、ローカル・コンピュータにアーカイブを保存します。
  5. アーカイブの内容を解凍して、テキスト・エディタで次のファイルを開きます。
    SAVED_LOCATION\xliffBundles\oracle\iam\ui\runtime\BizEditorBundle_en.xlf"
  6. BizEditorBundle.xlfファイルを次の方法で編集します。
    1. 次のテキストを検索します。

      <file source-language="en" original="/xliffBundles/oracle/iam/ui/runtime/BizEditorBundle.xlf" datatype="x-oracle-adf">
    2. 次のテキストで置き換えます。

      <file source-language="en" target-language="LANG_CODE" original="/xliffBundles/oracle/iam/ui/runtime/BizEditorBundle.xlf" datatype="x-oracle-adf">
      このテキストのLANG_CODEを、フォーム・フィールド・ラベルをローカライズする言語のコードに置き換えます。フォーム・フィールド・ラベルを日本語でローカライズする場合の値の例を次に示します。
       <file source-language="en" target-language="ja" original="/xliffBundles/oracle/iam/ui/runtime/BizEditorBundle.xlf" datatype="x-oracle-adf">
    3. アプリケーション・インスタンスのコードを検索します。この手順は、Office365アプリケーション・インスタンスのサンプル編集を示しています。元のコードは次のとおりです。

       <trans-unit id="${adfBundle['oracle.adf.businesseditor.model.util.BaseRuntimeResourceBundle']['persdef.sessiondef.oracle.iam.ui.runtime.form.model.user.entity.userEO.UD_ USER_PRINCIPAL_NAME__c_description']}"><source>User Principal Name</source><target/></trans-unit><trans-unit id="sessiondef.oracle.iam.ui.runtime.form.model.RSAForm.entity.Office365FormEO.UD_USER_PRINCIPAL_NAME __c_LABEL"><source>First Name</source><target/></trans-unit>
    4. コネクタ・パッケージに入っているリソース・ファイル(例: Office365_ja.properties)を開き、そのファイルの属性の値を取得します。例:
      global.udf.UD_GA_USR_ USER_PRINCIPAL_NAME =\u30A2\u30AB\u30A6\u30F3 \u30C8\u540D.
    5. ステップ6.cに示されている元のコードを、次のものに置き換えます。

      <trans-unit id="${adfBundle['oracle.adf.businesseditor.model.util.BaseRuntimeResourceBu ndle']['persdef.sessiondef.oracle.iam.ui.runtime.form.model.user.entity.use rEO.UD_GA_USR_ USER_PRINCIPAL_NAME __c_description']}"><source>Account Name</source> <target>u30A2\u30AB\u30A6\u30F3\u30C8\u540D</target></trans-unit> <trans-unitid="sessiondef.oracle.iam.ui.runtime.form.model.Office365.entity sEO.UD_GA_USR_ACCOUNT_NAME__c_LABEL"><source>Account Name</source> <target>\u30A2\u30AB\u30A6\u30F3\u30C8\u540D</target> </trans-unit>
    6. プロセス・フォームのすべての属性に対し、ステップ6.aから6.dを繰り返します。

    7. ファイルをBizEditorBundle_LANG_CODE.xlfとして保存します。このファイル名で、LANG_CODEを、ローカライズする言語のコードに置き換えます。サンプル・ファイル名: BizEditorBundle_ja.xlf.

  7. ZIPファイルを再パッケージしてMDSにインポートします。

    関連項目:

    メタデータ・ファイルのエクスポートおよびインポートの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのカスタマイズのデプロイおよびアンデプロイを参照してください。

  8. Oracle Identity Managerからログアウトしてから、ログインします。

2.3.3 サーバー・キャッシュからのコネクタ・リソース・バンドル関連コンテンツのクリア

コネクタをデプロイすると、リソース・バンドルがインストール・メディアのresourcesディレクトリからOracle Identity Managerデータベースにコピーされます。connectorResourcesディレクトリに新しいリソース・バンドルを追加したり、既存のリソース・バンドルに変更を加えた場合は、コネクタ・リソース・バンドルに関連するコンテンツをその都度サーバー・キャッシュから消去する必要があります。

コネクタ・リソース・バンドルに関連するコンテンツをサーバー・キャッシュからクリアするには、次のようにします。
  1. コマンド・ウィンドウでOIM_HOME/server/binディレクトリに切り替えます。
  2. 次のいずれかのコマンドを入力します。
    • Microsoft Windows: PurgeCache.bat All

    • UNIX: PurgeCache.sh All

    ノート:

    PurgeCacheユーティリティを使用して、コンテンツ・カテゴリのキャッシュを消去できます。Microsoft WindowsではPurgeCache.bat CATEGORY_NAMEを実行し、UNIXではPurgeCache.sh CATEGORY_NAMEを実行します。CATEGORY_NAME引数は、消去するコンテンツ・カテゴリの名前を表します。
    たとえば、次のコマンドを実行すると、サーバー・キャッシュからメタデータ・エントリがパージされます。
    • PurgeCache.bat MetaData

    • PurgeCache.sh MetaData

    PurgeCacheユーティリティを実行する前に、WL_HOMEおよびJAVA_HOME環境変数が設定されていることを確認します。

    プロンプトが表示されたら、SYSTEM ADMINISTRATORSグループに属するアカウントのユーザー名とパスワードを入力します。さらに、次の書式でサービスURLを入力するように求められます。

    t3://OIM_HOST_NAME:OIM_PORT_NUMBER

    この形式の詳細は次のとおりです。
    • OIM_HOST_NAMEは、Oracle Identity Managerホスト・コンピュータのホスト名またはIPアドレスで置き換えます。

    • OIM_PORT_NUMBERは、Oracle Identity Managerがリスニングを行うポートで置き換えます。

2.3.4 Office 365コネクタのロギングの管理

Oracle Identity ManagerではOracle Diagnostic Logging (ODL)ロギング・サービスを使用して、コネクタに関連するすべてのタイプのイベントを記録します。

次のトピックでは、ロギングについて詳しく説明します。

2.3.4.1 ログ・レベルの理解

ロギングを有効化すると、Oracle Identity Managerはプロビジョニングおよびリコンシリエーション操作の過程で発生するイベントについての情報をログ・ファイルに自動的に格納します。ODLはOracle Identity Managerにより原則的に使用されるロギング・サービスで、java.util.Loggerに基づいています。ロギングを行うイベントのタイプを指定するには、ログ・レベルを次のいずれかに設定します。

  • SEVERE.intValue()+100

    このレベルでは、致命的エラーに関する情報のロギングが有効化されます。

  • SEVERE

    このレベルでは、Oracle Identity Managerの実行を続行できる可能性があるエラーに関する情報のロギングが有効化されます。

  • WARNING

    このレベルでは、障害を引き起こす可能性のある状況に関する情報のロギングが有効化されます。

  • INFO

    このレベルでは、アプリケーションの進行状況を示すメッセージのロギングが有効化されます。

  • CONFIG

    このレベルでは、デバッグに役立つ詳細なイベントに関する情報のロギングが有効化されます。

  • FINE、FINER、FINEST

    これらのレベルでは詳細なイベントに関する情報のロギングが有効化され、FINESTではすべてのイベントに関する情報が記録されます。

これらのメッセージ・タイプは、表2-2に示すようにODLのメッセージ・タイプとレベルの組合せに対応しています

表2-2 ログ・レベルおよびODLメッセージ・タイプ: レベルの組合せ

Javaのレベル ODLメッセージ・タイプ:レベル

SEVERE.intValue()+100

INCIDENT_ERROR:1

SEVERE

ERROR:1

WARNING

WARNING:1

INFO

NOTIFICATION:1

CONFIG

NOTIFICATION:16

FINE

TRACE:1

FINER

TRACE16

FINEST

TRACE32

OJDLの構成ファイルはlogging.xmlで、これは次のパスにあります: DOMAIN_HOME/config/fmwconfig/servers/OIM_SERVER/logging.xml

ここで、DOMAIN_HOME OIM_SEVERは、Oracle Identity Managerのインストール時に指定されたドメイン名とサーバー名です。

2.3.4.2 ロギングの有効化

Oracle WebLogic Serverのロギングを有効化するには、次のようにします。
  1. 次のようにしてlogging.xmlファイルを編集します。
    1. ファイル内に次のブロックを追加します。

      <log_handler name='Office365-handler' level='[LOG_LEVEL]'class='oracle.core.ojdl.logging.ODLHandlerFactory'> 
      	<property name='logreader:' value='off'/>	
      	<property name='path' value='[FILE_NAME]'/> 	
      	<property name='format' value='ODL-Text'/>	
      	<property name='useThreadName' value='true'/> 
      	<property name='locale' value='en'/> 
      	<property name='maxFileSize' value='5242880'/> 
      	<property name='maxLogSize' value='52428800'/>
      	<property name='encoding' value='UTF-8'/>
      </log_handler> 
      
      <logger name="ORG.IDENTITYCONNECTORS.OFFICE365" level="[LOG_LEVEL]" useParentHandlers="false">
      	<handler name="Office365-handler"/>
      	<handler name="console-handler"/>
      </logger>
    2. 2箇所の[LOG_LEVEL]を、必要なODLのメッセージ・タイプとレベルの組合せで置き換えます。表2-2に、サポートされるメッセージ・タイプとレベルの組合せを示しています。同様に、[FILE_NAME]は、ログ・メッセージを記録するログ・ファイルのフルパスおよび名前で置き換えます。次のブロックは、[LOG_LEVEL]および[FILE_NAME]のサンプル値を示しています。
      <log_handler name='Office365-handler' level='NOTIFICATION:1'class='oracle.core.ojdl.logging.ODLHandlerFactory'> 
      	<property name='logreader:' value='off'/>	
      	<property name='path' value='F:\MyMachine\middleware\user_projects\domains\base_domain1\servers\oim_server1\logs\oim_server1-diagnostic-1.log'/>
      	<property name='format' value='ODL-Text'/> 	
      	<property name='useThreadName' value='true'/> 
      	<property name='locale' value='en'/> 
      	<property name='maxFileSize' value='5242880'/> 
      	<property name='maxLogSize' value='52428800'/> 
      	<property name='encoding' value='UTF-8'/>
      </log_handler>
      	
      <logger name="ORG.IDENTITYCONNECTORS.OFFICE365" level="NOTIFICATION:1" useParentHandlers="false">
      	<handler name="Office365-handler"/> 
      	<handler name="console-handler"/>
      </logger>

    Oracle Identity Managerを使用している場合、これらのサンプル値を使用すると、このコネクタに生成されたログ・レベルが NOTIFICATION:1レベル以上のすべてのメッセージが、指定したファイルに記録されます。

  2. ファイルを保存して閉じます。
  3. サーバー・ログをファイルにリダイレクトするには、次の環境変数を設定します。
    • Microsoft Windowsの場合: set WLS_REDIRECT_LOG=FILENAME

    • UNIXの場合: export WLS_REDIRECT_LOG=FILENAME

    FILENAMEを、出力のリダイレクト先ファイルの場所と名前に置き換えます。

  4. アプリケーション・サーバーを再起動します。

2.3.5 Office 365に対するSSLの構成

Oracle Identity ManagerとOffice 365の間のデータ通信を保護するためにSSLを構成します。

ノート:

このコネクタをコネクタ・サーバーとともに使用している場合、SSLを構成する必要はありません。この項はスキップできます。
SSLを構成するには、次のようにします。
  1. Office 365のSSL公開キー証明書を取得します。
  2. Office 365の公開キー証明書をOracle Identity Managerをホスティングするコンピュータにコピーします。
  3. 次のkeytoolコマンドを実行して、公開キー証明書をOracle Identity Managerのアイデンティティ・キー・ストアにインポートします。
    keytool -import -alias ALIAS -trustcacerts -file CERT_FILE_NAME -keystore KEYSTORE_NAME -storepass PASSWORD
    このコマンドで、
    • ALIASは公開キー証明書の別名です。

    • CERT_FILE_NAMEは証明書ストアのフルパスと名前(デフォルトはcacerts)です。

    • KEYSTORE_NAMEは、キーストアの名前です。

    • PASSWORDは、キーストアのパスワードです。

    次に、このコマンドのサンプル値を示します。

    keytool -import -alias serverwl -trustcacerts -file supportcert.pem -keystore client_store.jks -storepass weblogic1

    ノート:

    • keytoolコマンドに渡すパラメータ値は、個別の要件に応じて変更してください。keytoolの引数には改行が含まれないようにしてください

    • SSL通信中にエラーが発生しないよう、Oracle Identity Managerのシステム日付がSSL証明書の有効期間と同期されていることを確認してください。