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Oracle® Identity Manager Oracle E-Business HRMSコネクタ・ガイド
リリース11.1.1
E91916-02
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3 HRMS Targetコネクタの使用

この章では、次の項目について説明します。

3.1 HRMS Targetコネクタ操作時に使用される参照定義

HRMS Targetコネクタの操作時に使用される参照定義は、次のカテゴリに分類できます。

3.1.1 HRMS Targetコネクタのターゲット・システムと同期される参照定義

プロビジョニング操作時に、プロセス・フォームの参照フィールドを使用して値セットから1つの値を指定します。たとえば、Job Id参照フィールドを使用して参照フィールドのジョブIDの一覧から割り当てるジョブIDを選択します。コネクタをデプロイすると、ターゲット・システムの参照フィールドに対応する参照定義がOracle Identity Managerに作成されます。参照フィールド同期では、ターゲット・システムの参照フィールドに対して行われた追加または変更が、Oracle Identity Managerの参照定義にコピーされます。

次に、参照フィールドの同期後にデータ保存に使用されるフォーマットを示します。

コード・キー: <IT_RESOURCE_KEY>~<LOOKUP_FIELD_VALUE>

この形式の詳細は次のとおりです。

  • IT_RESOURCE_KEYは、Oracle Identity Managerの各ITリソースに割り当てられる数値コードです。

  • LOOKUP_FIELD_VALUEは、コードに定義されるコネクタ属性値です。

サンプル値: 302~16895

デコード: <IT_RESOURCE_NAME>~<LOOKUP_FIELD_VALUE>

この形式の詳細は次のとおりです。

  • IT_RESOURCE_KEYは、Oracle Identity ManagerでのITリソースの名前です。

  • LOOKUP_FIELD_VALUEは、デコードに定義されるコネクタ属性値です。

サンプル値: Oracle EBS HRMS~16895-Buyer

プロビジョニング操作中は、操作の対象として選択したターゲット・システムに対応する値が、参照フィールドに移入されます。

3.1.2 HRMS Targetコネクタの事前構成済参照定義

この項では、HRMS Targetコネクタのデプロイ時にOracle Identity Managerで作成されるその他の参照定義について説明します。これらの参照定義には、値が事前移入されるか、コネクタのデプロイ後に値を手動で入力する必要があります。その他の参照定義は次のとおりです。

3.1.2.1 Lookup.EBSHRMS.Configuration

Lookup.EBSHRMS.Configurationは、ターゲット・リソースのリコンシリエーションおよびプロビジョニング操作時に使用されるコネクタ構成エントリを含みます。

表3-1に、この参照定義のデフォルト・エントリを示します。

表3-1 Lookup.EBSHRMS.Configuration参照定義のエントリ

コード・キー デコード 説明

Bundle Name

org.identityconnectors.ebs

このエントリは、コネクタ・バンドル・クラスの名前を保持します。このエントリは変更しないでください。

Bundle Version

1.0.11150

このエントリは、コネクタ・バンドル・クラスのバージョンを含みます。このエントリは変更しないでください。

Connector Name

org.identityconnectors.ebs.EBSConnector

このエントリは、コネクタ・クラスの名前を含みます。このエントリは変更しないでください。

__PERSON__ Configuration Lookup

Lookup.EBSHRMS.UM.Configuration

このエントリは、_PERSON__オブジェクト・タイプに固有の構成情報を含む参照定義の名前を含みます。この参照定義の詳細は、第3.1.2.2項「Lookup.EBSHRMS.UM.Configuration」を参照してください。


3.1.2.2 Lookup.EBSHRMS.UM.Configuration

The Lookup.EBSHRMS.UM.Configuration参照定義は、__PERSON__オブジェクト・タイプに固有の構成エントリを含みます。この参照定義は、ターゲット・システムがターゲット・リソースとして構成されているときに、__PERSON__管理操作で使用されます。

表3-2に、この参照定義のデフォルト・エントリを示します。

表3-2 Lookup.EBSHRMS.UM.Configuration参照定義のエントリ

コード・キー デコード 説明

Provisioning Attribute Map

Lookup.EBSHRMS.UM.ProvAttrMap

このエントリは、プロセス・フォーム・フィールドとターゲット・システム属性をマッピングする参照定義の名前を含みます。この参照定義の詳細は、第3.1.2.3項「Lookup.EBSHRMS.UM.ProvAttrMap」を参照してください。

Recon Attribute Map

Lookup.EBSHRMS.UM.ReconAttrMap

このエントリは、リソース・オブジェクト・フィールドとターゲット・システム属性をマッピングする参照定義の名前を含みます。この参照定義の詳細は、第3.1.2.4項「Lookup.EBSHRMS.UM.ReconAttrMap」を参照してください。


3.1.2.3 Lookup.EBSHRMS.UM.ProvAttrMap

Lookup.EBSHRMS.UM.ProvAttrMap参照定義には、プロセス・フォーム・フィールド(コード・キー値)とターゲット・システム属性(デコード)間のマッピングが含まれています。この参照定義は、プロビジョニングの際に使用されます。この参照定義は、事前に構成されています。表3-3にデフォルト・エントリを示します。

表3-3 Lookup.EBSHRMS.UM.ProvAttrMap参照定義のエントリ

コード・キー デコード

Business Group Id[LOOKUP]

BUSINESS_GROUP_ID

Date Of Birth[DATE]

DATE_OF_BIRTH

Email

EMAIL_ADDRESS

Employee Number[WRITEBACK]

EMPLOYEE_NUMBER

First Name

FIRST_NAME

Gender

SEX

Hire Date[DATE]

HIRE_DATE

Last Name

LAST_NAME

Marital Status[LOOKUP]

MARITAL_STATUS

National Identifier

NATIONAL_IDENTIFIER

Nationality

NATIONALITY

Person Id

__UID__

Person Type[LOOKUP]

PERSON_TYPE_ID

Title

TITLE

UD_EBS_ADRS~Address1

__ADDRESS__~__ADDRESS__~ADDRESS_LINE1

UD_EBS_ADRS~Address2

__ADDRESS__~__ADDRESS__~ADDRESS_LINE2

UD_EBS_ADRS~Address3

__ADDRESS__~__ADDRESS__~ADDRESS_LINE3

UD_EBS_ADRS~Address Id[WRITEBACK]

__ADDRESS__~__ADDRESS__~ADDRESS_ID

UD_EBS_ADRS~Address Type[LOOKUP]

__ADDRESS__~__ADDRESS__~ADDRESS_TYPE

UD_EBS_ADRS~City

__ADDRESS__~__ADDRESS__~TOWN_OR_CITY

UD_EBS_ADRS~Country

__ADDRESS__~__ADDRESS__~COUNTRY

UD_EBS_ADRS~End Date[DATE]

__ADDRESS__~__ADDRESS__~DATE_TO

UD_EBS_ADRS~Postal Code

__ADDRESS__~__ADDRESS__~POSTAL_CODE

UD_EBS_ADRS~Primary Flag

__ADDRESS__~__ADDRESS__~PRIMARY_FLAG

UD_EBS_ADRS~Region

__ADDRESS__~__ADDRESS__~Region_1

UD_EBS_ADRS~Region2

__ADDRESS__~__ADDRESS__~Region_2

UD_EBS_ADRS~Region3

__ADDRESS__~__ADDRESS__~Region_3

UD_EBS_ADRS~Start Date[DATE]

__ADDRESS__~__ADDRESS__~DATE_FROM

UD_EBS_ADRS~Style

__ADDRESS__~__ADDRESS__~STYLE

UD_EBS_ASGN~Assignment Id[WRITEBACK]

__ASSIGNMENT__~__ASSIGNMENT__~ASSIGNMENT_ID

UD_EBS_ASGN~Change Reason

__ASSIGNMENT__~__ASSIGNMENT__~CHANGE_REASON

UD_EBS_ASGN~Effective Date[DATE]

__ASSIGNMENT__~__ASSIGNMENT__~ASG_EFFECTIVE_START_DATE

UD_EBS_ASGN~Grade Id[LOOKUP]

__ASSIGNMENT__~__ASSIGNMENT__~GRADE_ID

UD_EBS_ASGN~Job Id[LOOKUP]

__ASSIGNMENT__~__ASSIGNMENT__~JOB_ID

UD_EBS_ASGN~Organization Id[LOOKUP]

__ASSIGNMENT__~__ASSIGNMENT__~ORGANIZATION_ID

UD_EBS_ASGN~Supervisor Id

__ASSIGNMENT__~__ASSIGNMENT__~SUPERVISOR_ID


3.1.2.4 Lookup.EBSHRMS.UM.ReconAttrMap

Lookup.EBSHRMS.UM.ReconAttrMap参照定義には、リソース・オブジェクト・フィールド(コード・キー)とターゲット・システム属性(デコード)間のマッピングが含まれています。この参照定義は、リコンシリエーションの際に使用されます。この参照定義は、事前に構成されています。表3-4にデフォルト・エントリを示します。

表3-4 Lookup.EBSHRMS.UM.ReconAttrMap参照定義のエントリ

コード・キー デコード

Address~Address1

__ADDRESS__~__ADDRESS__~ADDRESS_LINE1

Address~Address2

__ADDRESS__~__ADDRESS__~ADDRESS_LINE2

Address~Address3

__ADDRESS__~__ADDRESS__~ADDRESS_LINE3

Address~Address Id

__ADDRESS__~__ADDRESS__~ADDRESS_ID

Address~Address Type[LOOKUP]

__ADDRESS__~__ADDRESS__~ADDRESS_TYPE

Address~City

__ADDRESS__~__ADDRESS__~TOWN_OR_CITY

Address~Country

__ADDRESS__~__ADDRESS__~COUNTRY

Address~Effective End Date[DATE]

__ADDRESS__~__ADDRESS__~DATE_TO

Address~Effective Start Date[DATE}

__ADDRESS__~__ADDRESS__~DATE_FROM

Address~Postal Code

__ADDRESS__~__ADDRESS__~POSTAL_CODE

Address~Primary Flag

__ADDRESS__~__ADDRESS__~PRIMARY_FLAG

Address~Region

__ADDRESS__~__ADDRESS__~REGION_1

Address~Region2

__ADDRESS__~__ADDRESS__~REGION_2

Address~Region3

__ADDRESS__~__ADDRESS__~REGION_3

Address~Style

__ADDRESS__~__ADDRESS__~STYLE

Assignment~Assignment Id

__ASSIGNMENTS__~__ASSIGNMENTS__~ASSIGNMENT_ID

Assignments~Change Reason

__ASSIGNMENTS__~__ASSIGNMENTS__~CHANGE_REASON

Assignments~Effective Start Date[DATE]

__ASSIGNMENTS__~__ASSIGNMENTS__~ASG_EFFECTIVE_START_DATE

Assignment~Grade Id[LOOKUP]

__ASSIGNMENTS__~__ASSIGNMENTS__~GRADE_ID

Assignment~Job Id[LOOKUP]

__ASSIGNMENTS__~__ASSIGNMENTS__~JOB_ID

Assignment~Organization Id[LOOKUP]

__ASSIGNMENTS__~__ASSIGNMENTS__~ORGANIZATION_ID

Assignments~Supervisor Id

__ASSIGNMENTS__~__ASSIGNMENTS__~SUPERVISOR_ID

Business Group Id[LOOKUP]

BUSINESS_GROUP_ID

Date Of Birth[DATE]

DATE_OF_BIRTH

Email

EMAIL_ADDRESS

Employee Number

EMPLOYEE_NUMBER

First Name

FIRST_NAME

Gender

SEX

Hire Date[DATE]

HIRE_DATE

Last Name

LAST_NAME

Marital Status

MARITAL_STATUS

National Identifier

NATIONAL_IDENTIFIER

Nationality

NATIONALITY

Person Id

__UID__

Person Type

Person_Type_Id

Status

__ENABLE__

Title

TITLE


3.1.2.5 Lookup.EBSHRMS.Gender

Lookup.EBSHRMS.Gender参照定義には、Oracle Identity Managerで作成する個人レコードに対して選択できる性別に関する情報が含まれます。

この参照定義のコード・キー値とデコード値の形式は次のとおりです。

  • コード・キー: Genderコード

  • デコード: Genderコードの説明

表3-5に、この参照定義のデフォルト・エントリを示します。

表3-5 Lookup.EBSHRMS.Gender参照定義のエントリ

コード・キー デコード

F

Female

M

Male


3.1.2.6 Lookup.EBSHRMS.MaritalStatus

Lookup.EBSHRMS.MaritalStatus参照定義には、Oracle Identity Managerで作成する個人レコードに対して選択できる結婚歴に関する情報が含まれます。

この参照定義のコード・キー値とデコード値の形式は次のとおりです。

  • コード・キー:: Marital statusコード

  • デコード: marital statusコードの説明

表3-6に、この参照定義のデフォルト・エントリを示します。

表3-6 Lookup.EBSHRMS.MaritalStatus参照定義のエントリ

コード・キー デコード

C

Cohabitation

CL

Common Law

D

Divorced

DP

Domestic Partnership

L

Legally Separated

LIVING_TOGETHER

Living Together

M

Married

S

Single

SE

Separated

W

Widowed


この参照定義のエントリを追加または変更する場合、この項で前に指定した形式で値を入力する必要があります。

3.1.2.7 Lookup.EBSHRMS.PRIMARYFLAG

Lookup.EBSHRMS.PRIMARYFLAG参照定義には、Oracle Identity Managerで作成する個人レコードの住所の「プライマリ・フラグ」フィールドで選択できるオプションの一覧が含まれます。

この参照定義のコード・キー値とデコード値の形式は次のとおりです。

  • コード・キー: 「プライマリ・フラグ」フィールドの値のコード

  • デコード: 「プライマリ・フラグ」フィールドのコードの説明

表3-7に、この参照定義のデフォルト・エントリを示します。

表3-7 Lookup.EBSHRMS.PRIMARYFLAG Lookup参照定義のエントリ

コード・キー デコード

N

No

Y

Yes


3.1.2.8 Lookup.EBSHRMS.Titles

Lookup.EBSHRMS.Titles参照定義には、Oracle Identity Managerを通じて作成する個人レコードに対して選択できるタイトルに関する情報が含まれます。

この参照定義のコード・キー値とデコード値の形式は次のとおりです。

  • コード・キー: Titleコード

  • デコード: titleコードの説明

表3-8に、この参照定義のデフォルト・エントリを示します。

表3-8 Lookup.EBSHRMS.Titles参照定義のエントリ

コード・キー デコード

DR.

DR.

HU_PROF

HU_PROF

MISS

MISS

MR.

MR.

MRS.

MRS.

MS.

MS.


この参照定義のエントリを追加または変更する場合、この項で前に指定した形式で値を入力する必要があります。

3.2 HRMS Targetコネクタのリコンシリエーション・スケジュール済ジョブ

コネクタ・インストーラを実行すると、Oracle Identity Managerにスケジュール済ジョブが自動的に作成されます。

この項では、次のスケジュール済ジョブの属性について説明します。

3.2.1 参照フィールド同期のスケジュール済ジョブ

参照フィールド同期では、ターゲット・システムの参照フィールドに対して行われた追加または変更が、Oracle Identity Managerの参照定義にコピーされます。

参照フィールド同期には、次のスケジュール済ジョブが使用されます。

  • Oracle EBS HRMS Target等級参照リコンシリエーション

  • Oracle EBS HRMS Targetジョブ参照リコンシリエーション

  • Oracle EBS HRMS Target組織参照リコンシリエーション

  • Oracle EBS HRMS Target個人タイプ参照リコンシリエーション

これらのスケジュール済ジョブの属性に値を指定する必要があります。表3-17に、これらのスケジュール済ジョブの属性の説明を示します。表3-9に、これらのスケジュール済ジョブの属性の説明を示します。第3.2.5項「HRMS Targetコネクタのスケジュール済ジョブの構成」に、スケジュール済ジョブを構成する手順を示します。

表3-9 参照フィールド同期用のスケジュール済ジョブの属性

属性 説明

コード・キー属性

参照定義のコード・キー列に移入するために使用する属性の名前を入力します(Lookup Name属性の値として指定)。

デフォルト値: CODE

デコード属性

参照定義のデコード列に移入するために使用する属性の名前を入力します(Lookup Name属性の値として指定)。

デフォルト値: DECODE

ITリソース名

レコードをリコンサイルするターゲット・システム・インストールのITリソースの名前を入力します。

デフォルト値: Oracle EBS HRMS

参照名

ターゲット・システムからフェッチした値を移入するOracle Identity Managerの参照定義の名前を入力します。

デフォルト値は、使用しているスケジュール済ジョブに応じて次のようになります。

  • Oracle EBS HRMS Target等級参照リコンシリエーションの場合: Lookup.EBSHRMS.Grade

  • Oracle EBS HRMS Targetジョブ参照リコンシリエーションの場合: Lookup.EBSHRMS.Jobs

  • Oracle EBS HRMS Target組織参照リコンシリエーションの場合: Lookup.EBSHRMS.Organization

  • Oracle EBS HRMS Target個人レコード参照リコンシリエーション: Lookup.EBSHRMS.PersonType

注意: 参照フィールド同期を実行する前に、指定する参照定義の名前がOracle Identity Managerに存在する必要があります。

オブジェクト・タイプ

リコンサイルするオブジェクトのタイプを入力します。

実行しているスケジュール済ジョブに応じて、デフォルト値は次のいずれかになります。

  • Oracle EBS HRMS Target等級参照リコンシリエーションの場合: __GRADES__

  • Oracle EBS HRMS Targetジョブ参照リコンシリエーションの場合: __JOBS__

  • Oracle EBS HRMS Target組織参照リコンシリエーションの場合: __ORGANIZATION__

  • Oracle EBS HRMS Target個人レコード参照リコンシリエーション: __PERSONTYPE__

注意: この属性の値は変更しないでください。


3.2.2 個人レコードのリコンシリエーションのためのスケジュール済ジョブ

Oracle EBS HRMS Targetユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済ジョブは、個人レコードのリコンシリエーションに使用されます。

個人レコード・リコンシリエーションのスケジュール済ジョブの属性値を指定する必要があります。表3-10に、このスケジュール済ジョブの属性の説明を示します。

表3-10 Oracle EBS HRMS Targetユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済ジョブの属性

属性 説明

Filter

リコンシリエーションの実行時にターゲット・システムからフェッチされるレコードの検索フィルタを入力します。

詳細は、第3.3.5項「HRMS Targetコネクタを使用した制限付きリコンシリエーションの実行」を参照してください。

Incremental Recon Attribute

個人レコードが変更されたタイムスタンプを保持する、ターゲット・システムの属性名を入力します。

サンプル値: PERSON_UPDATED_DATE

ITResource Name

コネクタが個人レコードをリコンサイルするために使用する必要があるターゲット・システム・インストールのITリソースの名前。

デフォルト値: Oracle EBS HRMS

Latest Token

この属性は、Incremental Recon Attribute属性の値として指定された属性の値を保持します。Latest Token属性は内部目的で使用されます。デフォルトでは、この値は空です。

注意: この属性には値を入力しないでください。リコンシリエーション・エンジンにより、値はこの属性に自動的に入力されます。

サンプル値: 1432623600000

オブジェクト・タイプ

リコンサイルするオブジェクトのタイプ。

デフォルト値: __PERSON__

Resource Object Name

リコンシリエーションに使用されるリソース・オブジェクトの名前。

デフォルト値: Oracle EBS HRMS User

Scheduled Task Name

リコンシリエーションに使用されるスケジュール済タスクの名前。

サンプル値: Oracle EBS HRMS Target User Reconciliation


3.2.3 削除された個人レコードのリコンシリエーションのスケジュール済ジョブ

Oracle EBS HRMS Targetユーザーの削除リコンシリエーションのスケジュール済ジョブは、ターゲット・システムで削除された個人レコードに関するデータのリコンサイルに使用されます。リコンシリエーションの実行時に、ターゲット・システムの削除されたユーザー・アカウントごとに、対応するOIMユーザーのOracle EBS HRMSユーザー・リソースが削除されます。

ユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済ジョブの属性値を指定する必要があります。表3-11に、このスケジュール済ジョブの属性の説明を示します。

表3-11 Oracle EBS HRMS Targetユーザーの削除リコンシリエーションのスケジュール済ジョブの属性

属性 説明

ITResource Name

コネクタが個人レコードをリコンサイルするために使用する必要があるターゲット・システム・インストールのITリソースの名前。

デフォルト値: Oracle EBS HRMS

オブジェクト・タイプ

リコンサイルするオブジェクトのタイプ。

デフォルト値: __PERSON__

Resource Object Name

リコンシリエーションに使用されるリソース・オブジェクトの名前。

デフォルト値: Oracle EBS HRMS User


3.2.4 増分リコンシリエーションのためのスケジュール済ジョブ

Oracle EBS HRMS Target増分ユーザー・リコンシリエーションのスケジュール済ジョブは、増分リコンシリエーションの実行に使用されます。

表3-12に、このスケジュール済ジョブの属性の説明を示します。

表3-12 Oracle EBS HRMS Targetユーザー増分リコンシリエーションのスケジュール済ジョブの属性

属性 説明

ITResource Name

コネクタが個人レコードをリコンサイルするために使用する必要があるターゲット・システム・インストールのITリソースの名前。

デフォルト値: Oracle EBS HRMS

オブジェクト・タイプ

リコンサイルするオブジェクトのタイプ。

デフォルト値: __PERSON__

Resource Object Name

リコンシリエーションに使用されるリソース・オブジェクトの名前。

デフォルト値: Oracle EBS HRMS User

Scheduled Task Name

リコンシリエーションに使用されるスケジュール済タスクの名前。

デフォルト値: Oracle EBS HRMS Target Incremental User Reconciliation

Sync Token

増分リコンシリエーションを最初に実行するとき、この属性は空白にしておく必要があります。こうすることで、ターゲット・システムのすべてのレコードに関するデータが、Oracle Identity Managerにフェッチされます。

最初のリコンシリエーションが実行された後、コネクタによってこの属性の値がXMLシリアル化形式で自動的に入力されます。次のリコンシリエーションからは、直前のリコンシリエーション終了後に変更されたレコードに関するデータのみがOracle Identity Managerにフェッチされます。

サンプル値: <Long>1433010600000</Long>


3.2.5 HRMS Targetコネクタのスケジュール済ジョブの構成

この項では、スケジュール済ジョブの構成手順について説明します。この手順は、参照フィールド同期およびリコンシリエーションのためのスケジュール済ジョブを構成する場合に適用できます。

コネクタに組み込まれているスケジュール済ジョブ、およびそれらの属性の詳細は、第3.2.1項「参照フィールド同期のスケジュール済ジョブ」および第3.2.4項「増分リコンシリエーションのスケジュール済ジョブ」を参照してください。

スケジュール済ジョブを構成する手順:

  1. Oracle Identity System Administrationにログインします。

  2. 左ペインの「システム管理」で、「スケジューラ」をクリックします。

  3. 次のようにスケジュール済タスクを検索して開きます。

    1. 左ペインの「検索」フィールドに、スケジュール済ジョブの名前を検索基準として入力します。「拡張検索」をクリックして検索基準を指定することもできます。

    2. 左ペインの検索結果表で、「ジョブ名」列のスケジュール済ジョブをクリックします。

  4. 「ジョブの詳細」タブでは、次のパラメータを変更できます。

    • 再試行: このフィールドには整数値を入力します。この数値は、ジョブに「停止済」ステータスを割り当てるまでに、スケジューラがジョブの開始を試行する回数を表します。

    • スケジュール・タイプ: ジョブを実行する頻度に応じて、適切なスケジュール・タイプを選択します。


    注意:

    スケジュール・タイプの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理のジョブの作成を参照してください。

    ジョブ詳細を変更する他に、ジョブを有効化または無効化できます。

  5. 「ジョブの詳細」タブの「パラメータ」リージョンで、スケジュール済タスクの属性の値を指定します。


    注意:

    • 属性値はインポートしたコネクタのXMLファイルで事前定義されています。変更する属性にのみ値を指定してください。

    • すべての属性に値(デフォルトまたはデフォルト以外)を割り当てる必要があります。属性値を1つでも空白のままにした場合、リコンシリエーションは実行されません。


  6. 「適用」をクリックして変更を保存します。


    注意:

    Identity System Administrationのスケジューラのステータス・ページを使用して、スケジューラを起動、停止または再初期化できます。

3.3 HRMS Targetコネクタのリコンシリエーションの構成

リコンシリエーションでは、ターゲット・システムでのユーザー・アカウントの作成および変更がOracle Identity Managerで複製されます。この項では、リコンシリエーションの構成に関する次の項目について説明します。

3.3.1 HRMS Targetコネクタのリコンシリエーション問合せ

HRMS Targetコネクタを構成して、ターゲット・システムでのターゲット・リソースのリコンシリエーションを実行するようにします。新たに作成または更新されたターゲット・システム・レコードのデータがOracle Identity Managerに渡されて、OIMユーザーにプロビジョニングされたOracle E-Business Suiteリソースの作成と更新に使用されます。

SQL問合せが使用され、リコンシリエーション時にターゲット・システムのレコードがフェッチされます。リコンシリエーションの実行に必要な事前定義済のSQL問合せは、すべてsearch.propertiesファイルに格納されます。search.propertiesファイルはすべてのEBS Suiteコネクタに共通のファイルです。つまり、search.propertiesファイルには、EBS UM、HRMS Target、HRMS Trustedコネクタ用の問合せが含まれています。

スケジュール済ジョブを実行する場合、コネクタはsearch.propertiesファイル内の対応するSQL問合せを特定してから、ターゲット・システムのデータベースでこれを実行します。問合せの基準を満たすターゲット・システム・レコードがOracle Identity Managerに返されます。

要件に応じて、既存の問合せを変更したり、search.propertiesに独自の問合せを追加したりできます。これについては、このガイドで後述します。

search.propertiesファイルの情報は、実際は2つの部分に分かれています。最初の部分に、次のフォーマットのSQL問合せ名が含まれるエントリがリストされています。

OBJ_CLASS.OP_NAME.MODE=QUERY_NAME

この形式の詳細は次のとおりです。

  • OBJ_CLASSは、リコンシリエーション操作を実行するオブジェクト・クラスの名前です。

  • OP_NAMEは、実行対象のリコンシリエーション操作のタイプです。リコンシリエーション操作は、検索操作、同期操作または参照操作のいずれかです。

  • MODEは、コネクタでリコンシリエーションの実行が必要なモードの名前です。たとえば、trustedです。この値はオプションです。

  • QUERY_NAMEは、ターゲット・システムのデータベースで実行されるSQL問合せの名前です。

2番目の部分に、SQL問合せ名および対応するSQL問合せがリストされています。

search.propertiesファイルのHRMS Targetコネクタに対応するエントリは次のとおりです。

  • __PERSON__.search=TARGET_HRMS_CURRENT_EMPLOYEE_RECON_QUERY

    この問合せは、新たに作成または変更されたすべてのHRMS個人レコードをターゲット・システムからリコンサイルする場合に使用されます。実行されるリコンシリエーション操作は検索に基づいています。

  • __PERSON__.sync=TARGET_HRMS_CURRENT_EMPLOYEE_RECON_QUERY

    この問合せは、新たに作成または変更されたすべてのHRMS個人レコードをターゲット・システムからリコンサイルする場合に使用されます。実行されるリコンシリエーション操作は同期に基づいています。

  • __PERSON__.sync.terminate=HRMS_TERMINATED_EMPLOYEE_RECON_QUERY

    HRMS_TERMINATED_EMPLOYEE_RECON_QUERY問合せを使用して、退職した個人のレコードをリコンサイルします。コネクタでその個人のレコードをフェッチすると、Oracle Identity Managerの対応するユーザーのアカウントが取り消されます。

  • __JOBS__.lookup=LOOKUP_JOBS_QUERY

    この問合せは、ターゲット・システムのPER_JOBS表の値をOracle Identity ManagerのLookup.EBSHRMS.Jobs参照定義と同期する際に使用されます。

  • __GRADES__.lookup=LOOKUP_GRADES_QUERY

    この問合せは、ターゲット・システムのPER_GRADES表の値をOracle Identity ManagerのLookup.EBSHRMS.Grades参照定義と同期する際に使用されます。

  • __ORGANIZATION__.lookup=LOOKUP_ORGANIZATION_QUERY

    この問合せは、ターゲット・システムのHR_ALL_ORGANIZATION_UNITS表の値をOracle Identity ManagerのLookup.EBSHRMS.Organization参照定義と同期する際に使用されます。

  • __PERSONTYPE__.lookup=LOOKUP_PERSONTYPE_QUERY

    この問合せは、ターゲット・システムのPER_PERSON_TYPESおよびHR_ALL_ORGANIZATION_UNITS表の値をOracle Identity ManagerのLookup.EBSHRMS.PersonType参照定義と同期する際に使用されます。

3.3.2 HRMS Targetコネクタのリコンシリエーション・ルール

次の項目で、このコネクタのリコンシリエーション・ルールについて説明します。

3.3.2.1 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルール

プロセス一致ルールを次に示します。

ルール名: EBS HRMS Target Recon Rule

ルール要素: (User Login Equals Person Id) OR (EBS Person Id Equals Person Id)

最初のルール・コンポーネント内には、次のものがあります。

  • User Loginは、OIMユーザー・フォームの「ユーザー・ログイン」フィールドを表します。

  • Person Idはターゲット・システムの__UID__フィールドを表します。

2番目のルール・コンポーネント内には、次のものがあります。

  • EBS Person Idは、OIMユーザー・フォームのターゲット・システムの個人ID値を表します。

  • Person Idはターゲット・システムの__UID__フィールドを表します。

3.3.2.2 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールの表示

コネクタのデプロイ後、次の手順を実行して、ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールを表示できます。


注意:

次の手順は、コネクタのデプロイ後にのみ実行してください

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleにログインします。

  2. 「開発ツール」を開きます。

  3. 「リコンシリエーション・ルール」をダブルクリックします。

  4. ルール名EBS HRMS Target Recon Ruleを検索します。

    図3-1に、ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルールを示します。

    図3-1 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルール

    図3-1の説明が続きます
    「図3-1 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・ルール」の説明

3.3.3 HRMS Targetコネクタのリコンシリエーション・アクション・ルール

次の項目で、このコネクタのリコンシリエーション・ルールについて説明します。

3.3.3.1 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール

表3-13に、ターゲット・リソースのリコンシリエーションのアクション・ルールを示します。

表3-13 ターゲット・リソースのリコンシリエーションのアクション・ルール

ルール条件 アクション

一致しない場合

なし

1つのエンティティ一致が見つかった場合

リンクの確立

1つのプロセス一致が見つかった場合

リンクの確立



注意:

このコネクタに事前定義されていないルール条件に対して、アクションは実行されません。このようなルール条件には、ユーザー独自のアクション・ルールを定義できます。リコンシリエーション・アクション・ルールの設定または変更の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズの次の項を参照してください。
  • リコンシリエーション・アクション・ルールの設定(Javaを使用したアイデンティティ・コネクタの開発)に関する項

  • リコンシリエーション・アクション・ルールの設定(.NETを使用したアイデンティティ・コネクタの開発)に関する項


3.3.3.2 デザイン・コンソールでのターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルールの表示

コネクタのデプロイ後に次の手順を実行すると、ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルールを表示できます。

  1. Oracle Identity Manager Design Consoleにログインします。

  2. 「リソース管理」を開きます

  3. 「リソース・オブジェクト」をダブルクリックします。

  4. Oracle EBS HRMSユーザー・リソース・オブジェクトを検索して開きます。

  5. 「Object Reconciliation」タブ、「Reconciliation Action Rules」タブの順にクリックします。「Reconciliation Action Rules」タブに、コネクタに定義されているアクション・ルールが表示されます。図3-2に、ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルールを示します。

    図3-2 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール

    図3-2の説明が続きます
    「図3-2 ターゲット・リソース・リコンシリエーションのリコンシリエーション・アクション・ルール」の説明

3.3.4 HRMS Targetコネクタを使用した完全リコンシリエーションおよび増分リコンシリエーションの実行

完全リコンシリエーションでは、既存のすべてのユーザー・レコードをターゲット・システムからOracle Identity Managerへリコンサイルします。コネクタをデプロイした後はまず、完全リコンシリエーションを実行する必要があります。さらに、すべてのターゲット・システム・レコードをOracle Identity Managerで確実にリコンサイルする必要がある場合には、いつでも増分リコンシリエーションを完全リコンシリエーションに切り替えることができます。

完全リコンシリエーションを実行するには、ユーザー・レコードをリコンサイルするためのスケジュール済ジョブのLatest TokenおよびFilter属性に値を指定しないでください。

増分リコンシリエーションでは、最後のリコンシリエーションが実行された最終日付/タイムスタンプ後に作成または変更されたレコードのみがリコンシリエーションの対象とみなされます。増分リコンシリエーションを実行するには、増分リコンシリエーション用のスケジュール済ジョブを構成および実行します。増分リコンシリエーション用のスケジュール済ジョブを最初に実行すると、完全リコンシリエーションが実行されることに注意してください。

3.3.5 HRMS Targetコネクタを使用した制限付きリコンシリエーションの実行

デフォルトでは、前回のリコンシリエーションの実行後に追加または変更されたすべてのターゲット・システム・レコードが、現在のリコンシリエーションの実行中にリコンサイルされます。リコンサイルする必要のある追加または変更されたターゲット・システム・レコードのサブセットを指定して、このプロセスをカスタマイズできます。

リコンシリエーション・モジュールのフィルタを作成して、制限付きリコンシリエーションを実行できます。このコネクタのFilter属性(スケジュール済ジョブの属性)により、任意のOracle EBS HRMSユーザー・リソース属性を使用してターゲット・システム・レコードをフィルタ処理できます。

Filter属性に値を指定すると、フィルタ基準に一致するターゲット・システム・レコードのみがOracle Identity Managerにリコンサイルされます。Filter属性に値を指定しないと、ターゲット・システムのすべてのレコードがOracle Identity Managerにリコンサイルされます。

ユーザー・リコンシリエーション・スケジュール済ジョブの構成中に、Filter属性に値を指定します。

次に、名前が"John"のアカウントのみをフィルタ処理する検索のフィルタ例を示します。

equalTo('FIRST_NAME','JOHN')

ICFフィルタの詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerのためのアプリケーションの開発とカスタマイズのICFフィルタ構文に関する項を参照してください。

3.3.6 HRMS Targetコネクタを使用したバッチ・リコンシリエーションの実行

リコンシリエーションの実行中に、ターゲット・システム・レコードのすべての変更内容がOracle Identity Managerにリコンサイルされます。リコンサイルされるレコード数によっては、このプロセスに長い時間がかかる場合があります。また、リコンシリエーション中に接続が中断すると、プロセスの完了にはさらに時間がかかります。

これらの問題を避けるため、バッチ・リコンシリエーションを構成できます。

バッチ・リコンシリエーションを構成するには、ITリソースのbatchSizeパラメータに値を指定する必要があります。このパラメータを使用して、各バッチに含める必要があるレコード数を指定します。デフォルトでは、この値は1000に設定されています。

3.4 HRMS Targetコネクタのプロビジョニングの構成

このセクションのトピックは次のとおりです:

3.4.1 プロビジョニング・プロシージャ

プロビジョニングには、ターゲット・システムでの個人アカウントの管理が含まれます。Oracle E-Business HRMSリソースをOIMユーザーに割り当てる(プロビジョニングする)と、その操作の結果として、そのユーザーの個人レコードがOracle E-Business HRMSで作成されます。同様に、Oracle Identity Managerでリソースを更新すると、ターゲット・システムで個人レコードが同じように更新されます。

コネクタでは、プロビジョニング操作の実行にストアド・プロシージャを使用します。このようなストアド・プロシージャは、ターゲット・システムのラッパー・パッケージで使用できます。プロビジョニング操作の実行に使用されるすべてのストアド・プロシージャに関する情報は、Procedures.propertiesファイルで定義されます。このファイルには、HRMS Targetとユーザー管理両方のコネクタのストアド・プロシージャ情報が含まれています。

プロビジョニング操作を実行する場合、コネクタはProcedures.propertiesファイル内の対応するストアド・プロシージャを特定してから、ターゲット・システムでこれを実行し、プロビジョニング操作を完了します。

要件に応じて、既存のストアド・プロシージャを変更したり、Procedures.propertiesに独自のストアド・プロシージャを追加したりできます。これについては、このガイドで後述します。

Procedures.propertiesファイルDB.PACKAGESの最初のプロパティに、コネクタの操作時に使用されるラッパー・パッケージがすべてリストされています。このファイルの後続のエントリのフォーマットは、次のとおりです。

OBJ_NAME.OP_NAME=WRAPPER_PCKG.STORED_PROC

この形式の詳細は次のとおりです。

  • OBJ_NAMEは、プロビジョニング操作を実行する必要があるオブジェクトの名前です。

  • OP_NAMEは、実行対象のプロビジョニング操作のタイプです。プロビジョニング操作は、作成、更新、削除、または終了です。

  • WRAPPER_PCKGは、ラッパー・パッケージの名前です。

  • STORED_PROCは、プロビジョニング操作を完了する際にターゲット・システムで実行されるラッパー・パッケージ内のストアド・プロシージャの名前です。

Procedures.propertiesファイルのHRMS Targetコネクタに対応するエントリは次のとおりです。

  • __PERSON__オブジェクトに対応するエントリ:

    • __PERSON__.create=OIM_EMPLOYEE_WRAPPER.CREATE_PERSON_API

      このエントリでは、OIM_EMPLOYEE_WRAPPERラッパー・パッケージのCREATE_PERSON_APIストアド・プロシージャを使用して、__PERSON__オブジェクトに対して作成プロビジョニング操作を実行します。

    • __PERSON__.update=OIM_EMPLOYEE_WRAPPER.UPDATE_PERSON_API

      このエントリでは、OIM_EMPLOYEE_WRAPPERラッパー・パッケージのUPDATE_PERSON_APIストアド・プロシージャを使用して、__PERSON__オブジェクトに対して更新プロビジョニング操作を実行します。

    • __PERSON__.delete=OIM_EMPLOYEE_WRAPPER.DELETE_PERSON_API

      このエントリでは、OIM_EMPLOYEE_WRAPPERラッパー・パッケージのDELETE_PERSON_APIストアド・プロシージャを使用して、__PERSON__オブジェクトに対して削除プロビジョニング操作を実行します。

    • __PERSON__.terminate=OIM_EMPLOYEE_WRAPPER.TERMINATE_PERSON_API

      このエントリでは、OIM_EMPLOYEE_WRAPPERラッパー・パッケージのTERMINATE_PERSON_APIストアド・プロシージャを使用して、__PERSON__オブジェクトに対してサービスの終了プロビジョニング操作を実行します。

  • 子オブジェクトに対応するエントリ:

    • __ADDRESS__.add=OIM_EMPLOYEE_ADDRESS_WRAPPER.CREATE_PERSON_ADDRESS_API

      このエントリでは、OIM_EMPLOYEE_WRAPPERラッパー・パッケージのCREATE_PERSON_ADDRESS_APIストアド・プロシージャを使用して、__PERSON__オブジェクトに対して住所を追加します。

    • __ADDRESS__.remove=OIM_EMPLOYEE_ADDRESS_WRAPPER.DELETE_PERSON_ADDRESS_API

      このエントリでは、OIM_EMPLOYEE_WRAPPERラッパー・パッケージのDELETE_PERSON_ADDRESS_APIストアド・プロシージャを使用して、__PERSON__オブジェクトに対して住所を削除します。

    • __ASSIGNMENT__.add=OIM_EMPLOYEE_WRAPPER.CREATE_PERSON_ASSIGNMENT_API

      このエントリでは、OIM_EMPLOYEE_WRAPPERラッパー・パッケージのCREATE_PERSON_ASSIGNMENT_APIストアド・プロシージャを使用して、個人レコードの割当てを追加します。

    • __ASSIGNMENT__.remove=OIM_EMPLOYEE_WRAPPER.DELETE_PERSON_ASSIGNMENT_API

      このエントリでは、OIM_EMPLOYEE_WRAPPERラッパー・パッケージのDELETE_PERSON_ASSIGNMENT_APIストアド・プロシージャを使用して、個人レコードの割当てを削除します。

    • __ASSIGNMENT__.update=OIM_EMPLOYEE_WRAPPER.UPDATE_PERSON_ASSIGNMENT_API

      このエントリでは、OIM_EMPLOYEE_WRAPPERラッパー・パッケージのUPDATE_PERSON_ASSIGNMENT_APIストアド・プロシージャを使用して、個人レコードの割当てを更新します。

    • __ADDRESS__.update=OIM_EMPLOYEE_ADDRESS_WRAPPER.UPDATE_PERSON_ADDRESS_API

      このエントリでは、OIM_EMPLOYEE_WRAPPERラッパー・パッケージのUPDATE_PERSON_ADDRESS_APIストアド・プロシージャを使用して、個人レコードの住所を更新します。

3.4.2 プロビジョニング機能

表3-14に、コネクタでサポートされるプロビジョニング機能を示します。「アダプタ」列には、機能が実行されるときに使用されるアダプタの名前が示されます。

表3-14 プロビジョニング機能

機能 アダプタ

子データの追加

adpORACLEEBSHRMSADDCHILDTABLEVALUE

個人の作成

adpORACLEEBSHRMSCREATEOBJECT

個人の削除

adpORACLEEBSHRMSDELETEOBJECT

個人の無効化

adpORACLEEBSHRMSDISABLEOBJECT

個人の有効化

adpORACLEEBSHRMSENABLEOBJECT

子データの削除

adpORACLEEBSHRMSREMOVECHILDTABLEVALUES

子データの更新

adpORACLEEBSHRMSCHILDUPDATEWITHWRITEBACK

単一属性の更新

adpORACLEEBSHRMSUPDATESINGLEATTRIBUTES

ユーザーのバルク更新

adpORACLEEBSHRMSBULKUPDATEADAPTER


3.4.3 自動生成されない「従業員番号」フィールド用のコネクタの構成

個人の作成プロビジョニング操作を実行する前に、ターゲット・システムの「従業員番号」フィールドの値が自動的に生成されることを確認する必要があります。「従業員番号」フィールドを自動生成用に構成していない場合は、次を実行する必要があります。

  • プロセス・フォームで「従業員番号」属性のDOFieldをテキスト・フィールドに変更し、UIフォームを再作成します。

  • 「従業員番号」フィールドのWRITEBACKタグをLookup.EBSHRMS.UM.ProvAttrMap参照定義から削除します。

3.4.4 Oracle Identity Managerでのプロビジョニング操作の実行

Oracle Identity Managerでプロビジョニング操作を実行するには、次のようにします。

  1. Oracle Identity Self Serviceにログインします。

  2. ユーザーを作成します。ユーザー作成の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerでのセルフ・サービス・タスクの実行のユーザーの管理を参照してください。

  3. 「アカウント」タブで、「アカウントのリクエスト」をクリックします。

  4. 「カタログ」ページで、第2.3.2.3項「フォームとアプリケーション・インスタンスとの関連付け」で作成したアプリケーション・インスタンスを検索してカートに追加し、「チェックアウト」をクリックします。

  5. アプリケーション・フォームの各フィールドの値を指定し、「送信準備ができています」をクリックします。

  6. 「送信」をクリックします。

  7. 権限をプロビジョニングする場合は、次の手順を実行します。

    1. 「権限」タブで、「権限のリクエスト」をクリックします。

    2. 「カタログ」ページで、権限を検索してカートに追加し、「チェックアウト」をクリックします。

    3. 「送信」をクリックします。

3.5 HRMS Targetコネクタのアンインストール

なんらかの理由でコネクタをアンインストールする場合は、Oracle Fusion Middleware Oracle Identity Managerの管理のコネクタのアンインストールを参照してください。