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Oracle® WebLogic Server SIP Container開発者ガイド
11g リリース1(11.1.1)
B61430-01
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B Eclipseを使ったSIPサーブレットの開発

この付録では、Eclipseを使用してOracle WebLogic Server SIP Containerで使用するSIPサーブレットを開発する方法について説明します。内容は次のとおりです。

B.1 概要

このドキュメントでは、Oracle WebLogic Server SIP ContainerでSIPサーブレットを開発してデプロイするためのツールとしてEclipse IDEを使用する方法を詳しく説明します。完全な開発環境を構築するためには次のコンポーネントが必要です。まず、これらを入手してインストールしてください。

B.1.1 SIPサーブレットの編成

SIPサーブレットをビルドすると、最終生成物としてWebアーカイブ(WARファイルまたはディレクトリ)が作成されます。基本的なSIPサーブレットWARファイルには、図B-1に示すサブディレクトリとファイルが含まれます。

図B-1 SIPサーブレットWARの内容

WARの内容
「図B-1 SIPサーブレットWARの内容」の説明

B.2 開発環境の設定

以下の手順に従って、新しいSIPサーブレット・プロジェクトのための開発環境を設定してください。

  1. 新しいOracle WebLogic Server SIP Containerドメインを作成します。

  2. 新しいEclipseプロジェクトを作成します。

以下の項では、各手順について詳しく説明します。

B.2.1 Oracle WebLogic Server SIP Containerドメインの作成

SIPサーブレットをデプロイしてテストするには、必要に応じて再構成と再起動が可能なOracle WebLogic Server SIP Containerドメインにアクセスできる必要があります。『Oracle WebLogic Server SIP Containerインストレーション・ガイド』の説明に従って、構成ウィザードを使用して新しいドメインを作成します。新しいドメインを生成するには、次の作業が必要です。

  • 新しいドメインの起動モードとして開発モードを選択します。

  • 新しいドメインのSDKとしてSun SDK 1.6.05を選択します。

B.2.2 デフォルトのEclipse JVMの確認

Eclipse 3.4はデフォルトで、必要なバージョンのJava 6(1.6)を使用します。構成されたJVMを検証するには、次の手順に従います。

  1. Eclipseを起動します。

  2. 「ウィンドウ」>「プリファレンス」を選択します。

  3. 左ペインでJavaカテゴリを展開し、「Installed JREs」を選択します。

  4. Java 6(1.6)が構成されていることを確認します。構成されている場合は、ステップ10に進みます。

  5. 正しく構成されていない場合は、「追加」をクリックして新しいJREを追加します。

  6. 新しいJREに使用する名前をJRE名フィールドに入力します。

  7. JREホーム・ディレクトリ・フィールドの横にある「参照」ボタンをクリックします。MIDDLEWARE_HOME/jdk160_05ディレクトリに移動して、「OK」をクリックします。

  8. 「OK」をクリックして、新しいJREを追加します。

  9. 新しいJREの横にあるチェック・ボックスを選択して、それをデフォルトにします。

  10. 「OK」をクリックして、「プリファレンス」ダイアログを終了します。

B.2.3 新しいEclipseプロジェクトの作成

SIPサーブレットを開発するための新しいEclipseプロジェクトを作成し、アプリケーションのビルドとデプロイに必要なOracle WebLogic Server SIP Containerのライブラリを追加するには、次の手順に従います。

  1. Eclipseを起動します。

  2. 「ファイル」>「新規」>「プロジェクト」を選択します。

  3. 「Javaプロジェクト」を選択し、「次へ」をクリックします。

  4. 「Project Name」フィールドにプロジェクトの名前を入力します。

  5. まだSIPサーブレット・コードを書き始めていなければ、「場所」フィールドでワークスペースにプロジェクトを作成を選択します。利用できるソース・コードが別の場所にある場合は、外部の場所でプロジェクトを作成を選択し、そのディレクトリを指定します。「次へ」をクリックします。

  6. 「Libraries」タブをクリックし、以下の手順に従って、必要なJARをプロジェクトに追加します。

    1. 外部JARを追加...をクリックします。

    2. JAR選択ダイアログを使用して、MIDDLEWARE_HOME/server/lib/weblogic.jarファイルをプロジェクトに追加します。

    3. 作業を繰り返して、MIDDLEWARE_HOME/server/lib/wlss/sipservlet.jarおよびMIDDLEWARE_HOME/server/lib/wlss/wlssapi.jarファイルをプロジェクトに追加します。

  7. そのプロジェクトに必要と思われるJARファイルが他にもあれば、それらも追加します。

  8. eclipseから直接デプロイできるようにするには、ビルド・フォルダを/src/buildから/src/WebContent/WEB-INF/classesに変更します。これにより、デプロイする前にアプリケーションをパッケージ化する必要がなくなります。

  9. 「終了」をクリックして、新しいプロジェクトを作成します。EclipseのPackage Explorerに新しいプロジェクトの名前が表示されます。

  10. プロジェクトの名前を右クリックし、図B-1「SIPサーブレットWARの内容」に示したディレクトリ構造を、「新規」>「フォルダ」コマンドを使用して再作成します。

B.3 プロジェクトのビルドとデプロイ

作成したbuild.xmlファイルにより、コードがコンパイルされ、WARファイルが作成され、WARファイルが開発ドメインの/applicationsサブディレクトリにコピーされます。Oracle WebLogic Server SIP Containerは/applicationsサブディレクトリに置かれた有効なアプリケーションを自動的にデプロイします。

B.4 SIPサーブレットのデバッグ

SIPサーブレットをデバッグするには、Oracle WebLogic Server SIP Containerの起動時に、いくつかのデバッグ・オプションを有効にする必要があります。次の手順に従って、必要なデバッグ・オプションをOracle WebLogic Server SIP Containerの起動用スクリプトに追加し、Eclipse内部からデバッガをアタッチします。


注意:

Linuxでは、開発モードでインストールするとデバッグがデフォルトで有効になります。ただし、ポートは8453に設定されます。

  1. 開発ドメインのためのStartWebLogic.cmdスクリプトをテキスト・エディタで開きます。

  2. 次のような行を探します。

    set JAVA_OPTIONS=
    
    Enter the following line:
    
    set DEBUG_OPTS=-Xdebug -Xrunjdwp:transport=dt_socket,address=9000,server=y,suspend=n
    
  3. ファイルの最後のラインの次に示す位置に%DEBUG_OPTS%変数を追加します。

    "%JAVA_HOME%\bin\java" %JAVA_VM% %MEM_ARGS% %JAVA_OPTIONS% %DEBUG_OPTS% 
    -Dweblogic.Name=%SERVER_NAME% -Dweblogic.management.username=%WLS_USER% 
    -Dweblogic.management.password=%WLS_PW% 
    -Dweblogic.management.server=%ADMIN_URL% 
    -Djava.security.policy="%MIDDLEWARE_HOME%\server\lib\weblogic.policy" weblogic.Server
    
  4. ファイルを保存し、スクリプトを使用してOracle WebLogic Server SIP Containerを再起動します。

  5. Eclipse内部からデバッガをアタッチするには、「実行」>デバッグをオープンダイアログを選択します。

  6. 新しいリモートJavaアプリケーションを作成します。

  7. DEBUG_OPTSに対応するホストとポートを入力します。