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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理
11g リリース1 (11.1.1)
B72425-01
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32 フォルダ構造のアーカイブ

フォルダ構造アーカイブ機能を使用すると、コントリビューション・フォルダのOracle WebCenter Contentフォルダ構造およびその関連コンテンツをアーカイブできます。

この章の内容は、次のとおりです。

32.1 フォルダ構造アーカイブの概要

フォルダ構造アーカイブを使用すると、コントリビューション・フォルダ(Folders_gコンポーネントによりサポートされる)のフォルダ構造およびその関連コンテンツ(オプション)をアーカイブできます。フォルダの構造は、データベース表レプリケーションによってアーカイブされます。アーカイブするフォルダ(およびすべてのサブフォルダ)を構成できます。アーカイバ・ユーティリティを使用してフォルダ・アーカイブにアクセスして、後続の処理(レプリケーションや、別のコンテンツ・サーバー・インスタンスへの転送など)を行うことができます。


注意:

フォルダ構造のアーカイブではFoldersはサポートされません。アーカイバ・ユーティリティを使用すると、フォルダ構造およびコンテンツを移動できます。詳細は第33章を参照してください


FolderStructureArchiveコンポーネントは、コンテンツ・サーバー・インスタンスではデフォルトでインストールされていますが、無効化されています。このコンポーネントを使用するには、コンポーネント・マネージャを使用して有効にする必要があります。

フォルダ構造のアーカイブは次のような目的で使用できます。

32.2 実装に関する重要な考慮事項

実装に関する次の重要な考慮事項に注意してください。

32.3 組込みのフォルダ・アーカイブ機能との違い

フォルダ構造アーカイブには独自の組込みアーカイブ機能が備わっています。この機能には、コントリビューション・フォルダの管理構成ページからアクセスします。

機能の違い

フォルダ構造アーカイブは組込みのアーカイブ機能とともに使用できますが、その機能にはいくつかの重要な違いがあります。

処理の違い

組込みのコントリビューション・フォルダ・アーカイブ機能を使用してフォルダ構造全体をエクスポートし、(コントリビューション・フォルダ・ユーザー・インタフェースを使用して)それを別のコンテンツ・サーバー・インスタンスにインポートした場合、そのサーバーの既存のフォルダ構造はすべて削除されて、インポートされた構造に置き換わります。

フォルダ構造アーカイブを使用してアーカイブを作成し、(アーカイバ・ユーティリティを使用して)それを別のコンテンツ・サーバー・インスタンスにインポート、転送またはレプリケートした場合、既存のフォルダ構造が削除されることはなく、アーカイブされた構造は既存の構造にマージされます。


注意:

Folders_gコンポーネントの組込みのアーカイブ機能の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理を参照してください。


32.4 フォルダ構造アーカイブの管理

この項では、フォルダ構造アーカイブの操作について説明します。

32.4.1 フォルダ構造アーカイブの作成

新規のフォルダ構造アーカイブを作成する手順は、次のとおりです。

  1. コンテンツ・サーバー・インスタンスに管理者としてログインします。

  2. 「管理」「フォルダ・アーカイブの構成」を選択します。

  3. 「フォルダ・アーカイブの構成」ページの「コレクション名」リストで、新規のフォルダ構造アーカイブが属するアーカイブ・コレクションを選択します。

  4. 「アーカイブ名」フィールドで、新規のフォルダ構造アーカイブの名前を指定します。


    重要:

    アーカイブに含まれるフォルダを選択する前にアーカイブ名を指定してください。フォルダを選択してからアーカイブ名を指定すると、追加をクリックしても何も行われません(フォルダ・ツリーは完全に閉じて、フォルダ選択は失われます)。


  5. 影付きの領域で、フォルダ構造アーカイブに含めるすべてのフォルダを選択します。親フォルダのチェック・ボックスをクリックすると、その子フォルダもすべて自動的に選択されます。子フォルダを個別に選択および選択解除することもできます。親フォルダは、サブフォルダもすべて選択された場合にのみ選択されます。子フォルダのいずれかの選択を解除すると、その親フォルダの選択も自動的に解除されます。これは、子フォルダの仮想フォルダ・パスのプロパティには影響しません。

  6. 「追加」をクリックします。フォルダ・アーカイブが正常に追加されたことを示すメッセージが表示されます。アーカイブが「アーカイブ名」リストと、コンテンツ・サーバー・インスタンスの現在のアーカイブのリストに追加されます。第32.4.3項を参照してください。

32.4.2 フォルダ構造アーカイブの更新

既存のフォルダ構造アーカイブの定義を使用してそれを変更し、更新したアーカイブを作成できます。フォルダ構造アーカイブを更新する手順は、次のとおりです。

  1. コンテンツ・サーバー・インスタンスに管理者としてログインします。

  2. 「管理」「フォルダ・アーカイブの構成」を選択します。

  3. 必要に応じて、「フォルダ・アーカイブの構成」ページで、アーカイブを「コレクション名」リスト内の別のコレクションに割り当てます。

  4. 「アーカイブ名」リストで、更新するフォルダ構造アーカイブの名前を選択します。影付きの領域内のフォルダ・アーカイブ・ツリーが、アーカイブの現在の選択内容を反映するように更新されます。


    注意:

    選択したアーカイブを別の名前で保存することはできません。「アーカイブ名」フィールド内の名前を変更して「追加」をクリックする場合、そのアーカイブは新規アーカイブとみなされるため、フォルダを再び選択してから「追加」をクリックする必要があります。


  5. 「フォルダ・アーカイブの構成」ページでフォルダ構造アーカイブを定義する際は、親フォルダを選択しなくてもフォルダを選択できます。

    親フォルダのチェック・ボックスをクリックすると、その子フォルダもすべて自動的に選択されます。子フォルダを個別に選択および選択解除することもできます。親フォルダは、サブフォルダもすべて選択された場合にのみ選択されます。子フォルダのいずれかの選択を解除すると、その親フォルダの選択も自動的に解除されます。これは、子フォルダの仮想フォルダ・パスのプロパティには影響しません。


    注意:

    デフォルトでは、親フォルダが選択されていない場合、そのソース・コレクションIDはその子フォルダに渡されません。親フォルダを選択していなくてもフォルダのソース・コレクションIDが保持されるようにするには、AllowMigrationOfParentFoldersMeta変数をtrueに設定します(これはデフォルトではありません)。詳細は、32.4.4項を参照してください。


  6. 「更新」をクリックします。フォルダ・アーカイブが正常に更新されたことを示すメッセージが表示されます。このアーカイブをさらに処理するには、第32.4.3項を参照してください。

32.4.3 フォルダ構造アーカイブの使用

新規のフォルダ構造アーカイブを作成すると、そのファイルがIntradoc_Dir/archives/Archive_Nameディレクトリに格納され、アーカイバ・ユーティリティのコンテンツ・サーバー・インスタンスの現在のアーカイブのリストに追加されます。

図32-1 アーカイバ・ユーティリティのフォルダ構造アーカイブ

図32-1の説明が続きます
「図32-1 アーカイバ・ユーティリティのフォルダ構造アーカイブ」の説明

「名前」列には、アーカイブの作成時にアーカイブに割り当てられた名前が表示されます。第32.4.1項を参照してください。「説明」列には常に、アーカイブの目的を示すために「フォルダ構造を持つアーカイブ。」と表示されます。

これで、フォルダ構造アーカイブをさらに処理できるようになります。標準のアーカイバ機能はすべて使用できます。たとえば、アーカイブを別のコンテンツ・サーバー・インスタンスに転送またはレプリケートできます。


注意:

フォルダ構造アーカイブ・コンポーネントを実装する際の重要な考慮事項については、第32.2項を参照してください。


32.4.4 構成変数

フォルダ構造のアーカイブの動作を変更するために使用できる構成変数がいくつか用意されています。この項では、このような変数のタイプについて説明します。

32.4.4.1 フォルダ構造アーカイブの変数

フォルダ構造アーカイブの変数は、IdcHomeDir/components/FolderStructureArchive/folderstructurearchive_environment.cfgファイルで設定されています。これは読取り専用ファイルなので、設定を変更する場合は「管理サーバー」: 「一般構成」ページを使用してください。

次の構成パラメータがサポートされています。

  • ArchiveFolderStructureOnly=true|false: この変数がtrueに設定されている場合、アーカイブにはフォルダ構造のみが含められ、構造内のコンテンツ・アイテムは含められません。この変数を使用すると、バックアップや同一の複数サーバー設定を行う目的で、フォルダ構造のコピーを作成できます。デフォルトはfalseです。つまり、コンテンツ・アイテムがフォルダ・アーカイブに含められます。

  • AllowArchiveNoneFolderItem=true|false: この変数がtrueに設定されている場合、フォルダ構造内にないコンテンツ・アイテムもアーカイブに含められます。どのフォルダにも属していないコンテンツがフォルダ構造アーカイブに含められます。falseに設定されている場合、フォルダ構造内のコンテンツ・アイテムのみがエクスポートされます。この構成変数を使用すると、フォルダとコンテンツのレプリケーションを同時に設定できます。そうしない場合は、フォルダおよび標準のコンテンツに対する追加のレプリケーションが必要となります。デフォルトはtrueです。つまり、フォルダ構造内にないコンテンツもフォルダ・アーカイブに含められます。

  • AllowMigrationOfParentFoldersMeta=true|false: この変数がtrueに設定されている場合、「フォルダ・アーカイブの構成」ページで親フォルダが選択されていなくても、フォルダのソース・コレクションIDが保持されます(親フォルダから移行されます)。デフォルトはfalseです。つまり、特定の親フォルダを選択しない限り、親フォルダのメタデータは渡されません。


    重要:

    構成パラメータ値を変更した後は、必ずコンテンツ・サーバー・インスタンスを再起動してください。


32.4.4.2 Folders_gコンポーネントの変数

Folders_gコンポーネントの変数は、IdcHomeDir/components/Folders_g/folders_environment.cfgファイルで設定されています。これは読取り専用ファイルなので、設定を変更する場合は「管理サーバー」: 「一般構成」ページを使用してください。

フォルダ構造アーカイブとともに使用できるFolders_g構成変数は、次のとおりです。

  • CollectionIsConsumptionOnly=true|false: この変数がtrueに設定されている場合、コンテンツ・サーバー・インスタンスのフォルダ環境はロックされます。つまり、サーバーはフォルダ・データのみを受け取るように設定されます(消費)。RWD権限を持つユーザーは、フォルダを作成、移動、変更または削除できません。管理者権限を持つユーザーは、フォルダの作成はできませんが、フォルダの移動、変更および削除はできます。

    この設定は一般に、アーカイブの転送またはレプリケーションのターゲットのコンテンツ・サーバー・インスタンスに対して設定する必要があります。これにより、ターゲット・サーバーのフォルダを手動で操作した場合にソース・サーバーとターゲット・サーバーが同期しなくなるエラーを回避できます。

    デフォルトの設定はfalseです。つまり、コンテンツ・サーバー・インスタンスのフォルダ環境はロックされません。

    レプリケーション設定において、ソース・システムで削除されたフォルダがターゲット・システムで自動的に削除されることはありません。ターゲット・システムをコンサンプション専用モードで使用している場合でも、システム管理者は、ターゲット・システム上の影響を受けるフォルダを手動で削除できます。(フォルダの作成はできませんので注意してください。)


    注意:

    ユーザーがターゲット・サーバーのフォルダを操作できる場合は必ず、Folders_gコンポーネントのインストール時にソース・サーバーに選択した初期コレクションID(InitialColID設定)とは別の設定をターゲット・サーバーに選択してください。そうしない場合、コレクションIDの競合エラーが発生することがあります。



    重要:

    構成パラメータ値を変更した後は、必ずコンテンツ・サーバー・インスタンスを再起動してください。