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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentの管理
11g リリース1 (11.1.1)
B72425-01
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27 アーカイブのデータのエクスポート

この章では、バックアップ、格納、または別のインスタンスへのインポートの目的でコンテンツ・サーバーのデータをエクスポートするためのタスクについて説明します。

この章の内容は、次のとおりです。

27.1 データのエクスポートについて

アーカイバ・ユーティリティのエクスポート機能は、コンテンツ・サーバー・インスタンスのネイティブ・ファイルやWeb表示可能ファイルをコピーして、別のコンテンツ・サーバー・インスタンスにバックアップ、格納またはインポートする場合に使用します。この機能はまた、コンテンツ・タイプおよびユーザー属性をエクスポートするためにも使用できます。エクスポートされるのは単なるコピーなので、元のコンテンツはそのまま残ることに注意してください。

エクスポートできるリビジョンは、ステータスが「リリース」、「完了」、「期限切れ」および「WWW生成」のものです。アクティブなワークフロー内のリビジョン(「レビュー」、「編集」または「保留」ステータス)や、「削除済」のリビジョンはエクスポートできません。

27.1.1 エクスポートの用途

エクスポート機能の一般的な用途は次のとおりです。

  • イントラネットからファイルをコピーして、ベンダーや顧客がエクストラネットでファイルを表示できるようにします。

  • コンテンツ・アイテムのアーカイブを作成し、異なるメタデータを使用して同じインスタンスにそれを再びインポートします。

  • コンテンツ・サーバー・インスタンスからコンテンツを削除して、永続的または一時的に格納します。たとえば、領域が不足した場合や、パフォーマンスが低下した場合は、各ファイルの最新リビジョン以外をすべて削除します。

  • 開発コンテンツ・サーバー・インスタンスからのファイル、コンテンツ・タイプおよびユーザー属性を、本番インスタンスで使用できるようにコピーします。


    注意:

    アーカイバを障害回復の主要な方法として使用しないでください。データベースおよびファイル・システムの標準的なバックアップ・システムを使用してください。


27.1.2 エクスポートの方法

エクスポート条件を設定した後は、次の方法でアーカイブをエクスポートできます。

  • 手動: 管理者がアーカイバから1回限りのエクスポートを開始します。この場合、ローカル・コンテンツ・サーバー・インスタンスにアーカイブが作成されます。

  • 自動(レプリケーション): エクスポート条件を満たすコンテンツ・アイテムに索引が付けられるたびに、ローカル・アーカイブへのエクスポートが自動的に開始されます。

これらのプロセスの詳細は、第27.2.1項および第30章を参照してください。


注意:

期限切れのリビジョンは手動ではエクスポートできますが、自動的にはエクスポートされません。


27.2 エクスポートの管理

この項では、エクスポートの管理に使用される標準的なタスクについて説明します。

27.2.1 手動でのエクスポート

手動でコンテンツをエクスポートする手順は、次のとおりです。

  1. エクスポートされたコンテンツ・サーバー・データを格納するアーカイブを作成します。第26.2.1項を参照してください。

  2. 現在のアーカイブ・リストからアーカイブを選択します。

  3. エクスポート問合せを作成します。第27.2.2項を参照してください。

  4. 構成情報のエクスポート・オプションを設定します。第27.2.3項を参照してください。

  5. 一般的なエクスポート・オプションを設定します。第27.2.7項を参照してください。

  6. エクスポートを開始します。第27.2.8項を参照してください。

27.2.2 コンテンツ・アイテムのエクスポート問合せの作成

エクスポート問合せは、エクスポートされるリビジョンを定義するものです。エクスポート問合せを作成する手順は、次のとおりです。

  1. アーカイブ・コレクションを開きます。第26.3.1項を参照してください。

  2. 現在のアーカイブ・リストからアーカイブを選択します。

  3. アーカイバの「データのエクスポート」メイン画面をクリックします。

  4. 「エクスポート問合せ」(コンテンツ)セクションで「編集」をクリックします。

  5. 「エクスポート問合せの編集(コンテンツ)」ウィンドウで、「フィールド」リストからメタデータ・フィールドを選択します。

  6. リストから「演算子」を選択します。

    • 使用可能な演算子は、選択したフィールドによって異なります。

    • 使用可能な演算子は、基本のSQL問合せ演算子にマップされます。他のSQL問合せ演算子を使用するには、基本式を作成してから、「カスタム問合せ式」ボックスでその式を編集します(手順10を参照)。

  7. 「値」フィールドに条件を入力します。

    「フィールド」リストで選択したオプションに応じて、テキストを直接入力するか、「選択」ボタンをクリックして使用可能な値から選択するか、あるいは使用可能な値のリストから直接選択することが可能になります。

  8. 「追加」をクリックします。

    問合せ式が「問合せ式」ボックスに追加され、その問合せ式のSQLバージョンが「カスタム問合せ式」ボックスに表示されます。

  9. 問合せ式に追加するには、手順5から8までを繰り返します。デフォルトでは、式の各部分がAND演算子を使用して加算されます。

    既存の問合せを更新するには、「問合せ式」ボックスで変更する行を選択し、必要に応じて「フィールド」フィールド、「演算子」フィールドおよび「値」フィールドを編集します。「更新」をクリックします。選択した行が、指定した問合せ式で置き換えられます。

    問合せ式から行を削除するには、「問合せ式」ボックスで削除する行を選択します。「削除」をクリックします。選択した行が削除されます。

  10. SQL式を直接編集する手順は、次のとおりです。

    1. 「カスタム問合せ式」を選択します。

    2. 「カスタム問合せ式」ボックス内のテキストを編集します。

      問合せ式内ではIdocスクリプトを使用できます。たとえば、作成後1年を経過したコンテンツをアーカイブする場合は、「リリース日」の値として<$dateCurrent(-365)$を使用します。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentでの開発』を参照してください。


      注意:

      「カスタム問合せ式」チェック・ボックスの選択を解除すると、問合せ式は元の定義に戻り、変更内容はすべて失われます。


  11. 最後のエクスポートの日付に基づいてリビジョンをエクスポートするかどうかを指定します。

    • 最後のエクスポート以降にリリースされたリビジョンのみをエクスポートするには、「リリース日が最終エクスポートの日付よりも新しいリビジョンをエクスポートする。」を選択します。

    • すべてのリビジョンをエクスポートするには、「リリース日が最終エクスポートの日付よりも新しいリビジョンをエクスポートする。」の選択を解除します。

  12. Oracle Content Publisherによってコンテンツ・サーバー・インスタンスにパブリッシュされたリビジョンをエクスポートするかどうかを指定します。

    • パブリッシュされたリビジョンをエクスポートするには、「パブリッシュ済のリビジョンのエクスポートを許可する」を選択します。

    • パブリッシュされていないリビジョンのみをエクスポートするには、「パブリッシュ済のリビジョンのエクスポートを許可する」の選択を解除します。

  13. エクスポートするリビジョンを指定します。

    • 各コンテンツ・アイテムのすべてのリビジョンをエクスポートするには、「選択されたリビジョンすべて」オプションを選択します。

    • 各コンテンツ・アイテムの最新リビジョンのみをエクスポートするには、「最新リビジョン」オプションを選択します。

    • 最新リビジョンを除くすべてのリビジョンをエクスポートするには、「最新リビジョン以外」オプションを選択します。

    • 問合せに一致する最新リビジョンをエクスポートするには、「単一リビジョンのレプリケーション」オプションを選択します。このオプションがレプリケーション・プロセスに与える影響の詳細は、第30.1.1項を参照してください。


      注意:

      「最新リビジョン」オプションと自動レプリケーションを組み合せて使用しないでください。これらのオプションを組み合せて使用すると、アーカイブが予期しない動作をすることがあります。自動レプリケーションの詳細は、第30章を参照してください。


  14. 「OK」をクリックします。「コンテンツ」タブの「エクスポート問合せ」ボックスにエクスポート問合せが表示されます。

  15. エクスポートに含められるリビジョンのリストを表示するには、「プレビュー」をクリックします。


    注意:

    エクスポートできるリビジョンの数に制限はありませんが、「エクスポート問合せの条件を満たすコンテンツ」ページに表示できるリビジョンは100個までです。「フィルタ」機能および「リリース日以降」機能を使用して、必要に応じてリストのサブセットを表示します。


  16. 「エクスポート問合せのプレビュー(コンテンツ)」ウィンドウのリストをレビューして、エクスポートに対象のリビジョンが含まれていることを確認します。

  17. 「Close」をクリックします。

27.2.3 構成情報のエクスポート

コンテンツ・タイプおよびユーザー属性をエクスポートする手順は、次のとおりです。

  1. アーカイブ・コレクションを開きます。第26.3.1項を参照してください。

  2. 現在のアーカイブ・リストからアーカイブを選択します。

  3. アーカイバの「データのエクスポート」メイン画面をクリックします。

  4. 「追加データ」セクションで「編集」をクリックします。「追加データの編集」ページが表示されます。

  5. コンテンツ・タイプをエクスポートするには、「コンテンツ構成情報のエクスポート」を選択します。

  6. ユーザー・データをエクスポートするには、「ユーザー構成情報のエクスポート」を選択します。

  7. 「OK」をクリックします。「データのエクスポート」タブの「追加データ」セクションに構成情報オプションが表示されます。

27.2.4 アーカイブへの表の追加

アーカイブに表を追加する手順は、次のとおりです。

  1. アーカイバ・エクスポートのメイン画面(表)をクリックします。

  2. 現在のアーカイブ・リストからアーカイブを選択します。

  3. 「追加」をクリックします。

  4. 必要に応じて「新規表の追加」ウィンドウの残りのフィールドに入力します。これらのフィールドは、スキーマで使用される表内の親/子関係をエクスポートするために使用されます。

  5. 「OK」をクリックします。表が「表」タブの「表」リストに追加されます。


    注意:

    2つの表の間に関係を作成する場合、表をエクスポートする際に、列の名前が同じであることを確認してください。関係を割り当てずに各表を個別にインポートする場合、列名を一致させる必要はありません。しかし、各表を関係付けてインポートする場合は、列名を同じにする必要があります。


27.2.5 表のアーカイブ・プロパティの編集

表のアーカイブ・プロパティを編集する手順は、次のとおりです。

  1. アーカイバ・エクスポートのメイン画面(表)をクリックします。

  2. 現在のアーカイブ・リストからアーカイブを選択します。

  3. 「表」リストから表を選択します。

  4. 「編集」をクリックします。

  5. 必要に応じて「表の編集」ウィンドウの残りのフィールドに入力します。

  6. 「OK」をクリックします。

27.2.6 表のエクスポート問合せの作成

エクスポートされる表を定義する問合せを作成する手順は、次のとおりです。

  1. アーカイバ・エクスポートのメイン画面(表)をクリックします。

  2. 「表」リストから表を選択します。

  3. 「エクスポート問合せ」セクションで「編集」をクリックします。

  4. 「エクスポート問合せの編集」(表)ウィンドウで、「フィールド」リストからメタデータ・フィールドを選択します。

  5. リストから「演算子」を選択します。

    • 使用可能な演算子は、選択したフィールドによって異なります。

    • 使用可能な演算子は、基本のSQL問合せ演算子にマップされます。他のSQL問合せ演算子を使用するには、基本式を作成してから、「カスタム問合せ式」ボックスでその式を編集します(手順10を参照)。

  6. 「値」フィールドに条件を入力します。

  7. 「追加」をクリックします。

    問合せ式が「問合せ式」ボックスに追加され、その問合せ式のSQLバージョンが「カスタム問合せ式」ボックスに表示されます。

  8. 問合せ式に追加するには、手順4から7までを繰り返します。デフォルトでは、式の各部分がAND演算子を使用して加算されます。

  9. 既存の問合せを更新する手順は、次のとおりです。

    1. 「問合せ式」ボックスで、変更する行を選択します。

    2. 必要に応じて「フィールド」フィールド、「演算子」フィールドおよび「値」フィールドを編集します。

    3. 「更新」をクリックします。選択した行が、指定した問合せ式で置き換えられます。

  10. 問合せ式から行を削除する手順は、次のとおりです。

    1. 「問合せ式」ボックスで、削除する行を選択します。

    2. 「削除」をクリックします。選択した行が削除されます。

  11. SQL式を直接編集する手順は、次のとおりです。

    1. 「カスタム問合せ式」を選択します。

    2. 「カスタム問合せ式」ボックス内のテキストを編集します。問合せ式内ではIdocスクリプトを使用できます。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentでの開発』を参照してください。


      注意:

      「カスタム問合せ式」チェック・ボックスの選択を解除すると、問合せ式は元の定義に戻り、変更内容はすべて失われます。


  12. 「OK」をクリックします。「表」タブの「エクスポート問合せ」ボックスにエクスポート問合せが表示されます。

  13. エクスポートに含められる表のリストを表示するには、「プレビュー」をクリックします。


    注意:

    エクスポートできる表の数に制限はありませんが、「エクスポート問合せの条件を満たすコンテンツ」ページに表示できる表は100個までです。「フィルタ」機能および「リリース日以降」機能を使用して、必要に応じてリストのサブセットを表示します。


  14. 「エクスポート問合せのプレビュー(コンテンツ)」ウィンドウのリストをレビューして、エクスポートに対象のリビジョンが含まれていることを確認します。

  15. 「Close」をクリックします。

27.2.7 エクスポート・オプションの設定

一般的なエクスポート・オプションを設定する手順は、次のとおりです。

  1. アーカイブ・コレクションを開きます。第26.3.1項を参照してください。

  2. 現在のアーカイブ・リストからアーカイブを選択します。

  3. アーカイバのメイン・ウィンドウをクリックします。

  4. 「エクスポート・オプション」セクションで「編集」をクリックします。

  5. 「エクスポート・オプションの編集」ウィンドウで、エクスポート時に既存のバッチ・ファイルを置き換えるかどうかを指定します。

    • 次のエクスポートの開始時に既存のバッチ・ファイルをすべて削除するには、「既存のエクスポート・ファイルを置換」を選択します。

    • 次のエクスポートの開始時に既存のバッチ・ファイルを残すには、「既存のエクスポート・ファイルを置換」の選択を解除します。

  6. エクスポートするファイルを指定します。

    • ネイティブ・ファイル(vault)およびWeb表示可能ファイル(weblayout)をエクスポートするには、「Webコンテンツをコピー」を選択します。

    • ネイティブ(vault)ファイルのみをエクスポートするには、「Webコンテンツをコピー」の選択を解除します。

  7. コンテンツをエクスポートするかどうかを指定します。

    • 表のみをエクスポートするには、「表のみエクスポート」を選択します。

    • コンテンツ・アイテムをエクスポートするには、「表のみエクスポート」の選択を解除します。

  8. 「OK」をクリックします。「一般」タブの「エクスポート・オプション」セクションに、エクスポート・オプションが表示されます。

27.2.8 エクスポートの開始

コンテンツおよび構成情報を手動でエクスポートする手順は、次のとおりです。

  1. エクスポートするファイルが含まれるコンテンツ・サーバー・インスタンスに対してアーカイバを開きます。

  2. アーカイブ・コレクションを開きます。第26.3.1項を参照してください。

  3. 現在のアーカイブ・リストで、エクスポートするアーカイブを選択します。

  4. 「アクション」から、「エクスポート」を選択します。


    注意:

    「エクスポート」オプションが無効になっている場合、アーカイブは自動的にエクスポートされます。手動でエクスポートを実行するには、自動レプリケーションを無効にする必要があります。詳細は第30章を参照してください


  5. エクスポート・アーカイバウィンドウで、エクスポートが正常に完了した後にコンテンツ・サーバー・インスタンスからリビジョンを削除するかどうかを指定します。

    • エクスポート後にリビジョンを削除するには、「アーカイブの正常終了後リビジョンを削除」を選択します。

    • エクスポート後もリビジョンをコンテンツ・サーバー・インスタンス内に残すには、「アーカイブの正常終了後リビジョンを削除」の選択を解除します。

  6. 「OK」をクリックします。エクスポート・プロセスが開始され、アーカイバ画面の下部にあるステータス・バーに進捗メッセージが表示されます。