ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle Data IntegratorのためのSAP ABAP ERPアダプタ・スタート・ガイド
11g リリース1 (11.1.1)
B72792-01
  目次へ移動
目次

前
 
次
 

2 環境の設定

この章では、SAP ERP環境をOracle Data Integratorと使用するように設定する方法について説明します。

含まれる内容は、次のとおりです。

始める前に

開始する前に、次のことに注意してください。

システム要件と動作要件

インストールを実行する前に、システム要件と動作保証のドキュメントをよく読み、これからインストールを行う製品の最小インストール要件を現在の環境が満たしていることを確認する必要があります。

Oracle Data Integratorの要件は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integratorインストレーション・ガイド』にリストされています。

Oracle Data Integrator SAP ABAPアダプタに固有の要件は次のとおりです。

  • Oracle Data Integrator 11.1.1.7.0以上


    注意:

    このドキュメントの大部分は、Oracle Data Integrator 10gを必要とするOracle BIアプリケーションでのSAP接続にも適用されます(詳細は、SAPシステム向けOracle Business Intelligenceアプリケーションのシステム要件とサポート対象プラットフォームを参照)。


  • アダプタとの互換性があるJava Connector (JCo)バージョンを使用する必要があります。サポートされるJCoバージョンのリストは、Oracle Technology Network (OTN)から入手できる保証マトリックスに記載されています。最低バージョンとしてJCo 3.0.2が必要です。

  • Oracle Data IntegratorおよびJCoの両方と互換性があるJVMバージョンを使用する必要があります。JCoの前提条件により、最低バージョンとしてJVM 1.5が必要です。

  • このコネクタは、SAPシステムからODIエージェントにデータを転送するための転送モードとして、共有ディレクトリを使用したデータ転送とFTPを経由するデータ転送の2つをサポートしています。詳細および制限は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integratorアプリケーション・アダプタ・ガイド』のファイル転送の考慮事項に関する項を参照してください。ファイル転送モードの選択に応じて、次の要件を満たす必要があります。

    • 共有ディレクトリによるデータ転送(推奨される転送方法) LKM SAP ERP to Oracle (SQLLDR)では、SAPシステムとODIエージェント間で共有されるフォルダが必要です。SAPアプリケーション・サーバーでは、SAPシステムとODIエージェント・マシンからアクセス可能なフォルダにデータを書き込むことでデータを転送します。これは通常、ODIエージェント・マシンのフォルダをSAPシステムと共有することで行われます。共有フォルダは、必ずしもODIエージェント・マシン上に置く必要はないことに注意してください。共有フォルダがODIエージェント・マシンとSAPシステムの両方からアクセス可能であるかぎりは、サード・マシン上に共有フォルダを置くこともできます。


      注意:

      セキュリティ上の理由から、SAPフォルダをODIエージェントと共有することはできません。ODIエージェント・マシンのフォルダをSAPシステムと共有することのみ可能です。


      共有フォルダは、SAPシステムにアクセスできる必要があります。基盤となるオペレーティング・システムのみへのアクセスでは不十分です。つまり、フォルダはSAPトランザクションAL11内で宣言される必要があり、その結果、フォルダはAL11内で正常に開かれます。

    • FTPによるデータ転送 LKM SAP ERP to Oracle (SQLLDR)では、SAP ERPシステムからのデータのアップロードにFTPサーバーが必要です。このデータの読取りは、インタフェースを実行するエージェントによって(このエージェントがFTPサーバー・マシン上で実行されている場合)ローカルで実行されるか、またはリモートで(このエージェントがFTPサーバーとは異なるマシン上にある場合)実行されます。このFTPサーバーは、SAP ERPマシンとエージェント・マシンの両方からネットワーク経由でアクセスできる必要があります。

  • LKM SAP ERP to Oracle (SQLLDR)の場合のみ: LKM SAP ERP to Oracle (SQLLDR)を使用したインタフェースの実行時には、エージェントを実行するマシン上にSQL*Loaderが必要です。SQL*Loaderは、SAPからOracleステージング領域に抽出されたデータのロードに使用されます。

権限の取得

SAPアダプタでは、設定および実行処理を行う権限が必要です。付録A「SAP ABAP ERPで必要な権限」に示されている権限のリストを管理者に提供してください。これらの権限は、SAPシステムにログインするために管理者から提供されるSAPユーザー用に必要となります。

SAP接続情報の収集

SAP ERPシステムに接続するには、SAP管理者に次の情報を要求する必要があります。

  • SAP ERPシステムのIPアドレスまたはホスト名: SAPが実行されているホストに指定された技術的な名前。

  • SAPユーザー: SAPシステムにログオンするためにユーザーに指定される一意のユーザー名。

  • SAPパスワード: ユーザーのログインに使用される、大文字と小文字を区別するパスワード。

  • SAP言語: 英語はEN、ドイツ語はDEなど、ログイン時に使用される言語コード。

  • SAPクライアント番号: SAPでクライアントと呼ばれる自己完結型の単位に割り当てられた3桁の番号。クライアントは、トレーニング、開発、テスト、本番クライアントなどです。また、大企業の個々の部門を表す場合もあります。

  • SAPシステム番号: Web Application Server (WAS)とも呼ばれるSAPインスタンスに割り当てられた2桁の番号。

  • SAPシステムID: ランドスケープにおける3文字で一意のSAPシステムの識別子。

  • SAP SNC接続プロパティ(オプション)/SAPルーター文字列(オプション): SAPでは、SNCおよびSAPルーターを使用してセキュリティを強化しています。これは、これらのセキュリティの実装時に使用されます。

  • SAPトランスポート・レイヤー名: SAPランドスケープ内のトランスポート・レイヤーを一意に識別する文字列。これにより、ODIは、SAPでの後のデプロイメントでトランスポート・リクエストを作成できます。ここにデフォルト値がある場合でも、このトランスポート・レイヤー名は、SAP Basisチームからの提供を受ける必要があります。これを行わない場合、インストールの際、大幅な遅れにつながる可能性があります。

  • SAPバージョン: SAPシステムのバージョン。

  • SAPキャラクタ・セット: このキャラクタ・セットは、SAPシステムがUNICODEシステムではない場合にのみ必要となります。キャラクタ・セットの完全なリストは、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』のロケール・データに関する項を参照してください。たとえば、クロアチア語のデータの場合はEE8ISO8859P2です。UNICODEシステムの場合はUTF8を使用します。


注意:

前述の接続データ(SAP SNC接続プロパティおよびSAPルーター文字列を除く)はすべて必須であり、SAP管理者から要求されます。接続設定時には、SAP管理者にサポートを依頼することを検討することもできます。


共有フォルダの設定の検証

共有フォルダの設定の検証は、共有ディレクトリを使用したデータ転送を計画する場合にのみ適用されます。FTP転送を使用する場合は、この項をスキップしてください。共有フォルダの設定の検証は、このガイド内の後続のステップを実行する前に実行する必要があります。通常、この検証はSAP Basisチームによって実行されます。

ステップ1: SAPアプリケーション・サーバーからのフォルダ・アクセスの検証

  1. SAPGUIを開始します。

  2. ODI SAPユーザーとパスワードを使用して、SAPシステムとクライアントに接続します。

  3. トランザクションAL11に進みます。

  4. 共有フォルダを選択します。

  5. 共有フォルダをダブルクリックして、ディレクトリ宣言をテストします。

    接続が正常である旨レポートされる必要があります。そうでない場合は、SAP basisチームに連絡してください。このテストに成功するまでは続行しないでください。


    注意:

    SAPでは、OSユーザー<sid>admを使用して、AL11で宣言されたディレクトリに接続します。


  6. 画面を印刷します。

ステップ2: ODIエージェント・マシンからのフォルダ・アクセスの検証

  1. ODIエージェントの実行に使用したWindowsユーザーIDを使用して、ODIエージェント・マシンにログインします。

  2. 共有ディレクトリ・パスをWindows Explorerで開きます。

    これにより、共有フォルダのコンテンツが一覧表示されます。資格証明の入力が必要ないことを確認してください。これが機能しなかった場合、または資格証明の入力が必要だった場合は、Windows管理者または共有フォルダが物理的に置かれているシステムのシステム管理者に連絡してください。このテストに成功するまでは続行しないでください。

  3. 画面を印刷します。

FTPの設定の検証

FTP設定の検証は、FTPを使用したデータ転送を計画する場合にのみ適用されます。データ転送に共有ディレクトリを使用する場合は、この項をスキップしてください。FTP設定の検証は、このガイド内の後続のステップを実行する前に実行する必要があります。通常、この検証はSAP Basisチームによって実行されます。

ステップ1: SAPFTPA接続先の検証

  1. SAPGUIを開始します。

  2. ODI SAPユーザーとパスワードを使用して、SAPシステムとクライアントに接続します。

  3. トランザクションSM59に進みます。

  4. TCP/IP接続を開きます。

  5. SAPFTPA接続先を開きます。

  6. Testconnectionをクリックします。

    接続が正常である旨レポートされる必要があります。そうでない場合は、SAP basisチームに連絡してください。このテストに成功するまでは続行しないでください。

  7. 画面を印刷します。

ステップ2: FTP接続のテスト

  1. トランザクションSE38に進みます。

  2. 関数モジュールRSFTP002を表示します。

  3. [F8]を押して、ABAPプログラムを実行します。

  4. FTPユーザーIDとパスワードを入力します。

  5. FTPサーバー・ホスト名またはIPアドレスを入力します。

  6. cd /またはcd <ODI target directory>を入力します。

  7. RFC_DESTINATIONフィールドに、SAPFTPAを入力します。

  8. [F8]を押して、テストを実行します。

    接続が正常である旨レポートされる必要があります。次のようなメッセージが表示されます。

    250 CWD成功。

    このテストが成功しなかった場合は、SAP basisチームに連絡してください。このテストに成功するまでは続行しないでください。

  9. 画面を印刷します。

SAP権限の検証

この項では、主要なSAP権限の一部をテストする方法について説明します。必ずこれらのテストの検証に成功してから、このガイド内の後続のステップに進んでください。通常、この検証はSAP Basisチームによって実行されます。

次のステップを実行して、SAPユーザーに適切な開発者権限および開発者ライセンス・キーがあることを検証します。

  1. SAPGUIを開始します。

  2. ODI SAPユーザーとパスワードを使用して、SAPシステムとクライアントに接続します。

  3. トランザクションSE38に進みます。

  4. プログラム名のフィールドに、ZSAP_TESTなどの任意のサンプル・プログラム名を入力します。

  5. 「作成」をクリックします。

  6. トランザクションSE37およびSE11に対しても同様のテストを実行します。

トランザクションで、キーを要求されたりその他の認証メッセージが表示されたりすることなくプログラムの作成が許可された場合、SAPユーザーに適切な開発者権限およびライセンス・キーがあることが検証されます。それ以外の場合、SAP BasisチームがこのSAPユーザーをservice.sap.comに登録してライセンス・キーを取得するとともに、開発者権限の取得についても支援します。

SAPトランスポート・レイヤー名の検証

SAPコネクタでは、関数モジュールなどのSAPオブジェクトがSAP開発システムに作成されるため、開発が終了したら、これらの変更をQAおよび本番システムにトランスポートする必要があります。SAPの変更およびトランスポート・システムでは、SAPトランスポート・レイヤー名を使用して、変更のルートを特定します。トランスポート・レイヤーは、各開発クラスおよびそのクラス内のすべてのオブジェクトに割り当てられます。トランスポート・レイヤーによって次の点が決定されます。

統合ルートは、開発システムから品質保証システムまで、トランスポート・レイヤーZ<SID>を介して作成されます。これは次に、顧客開発およびカスタマイズ用の標準トランスポート・レイヤーになります。

SAP標準オブジェクトのトランスポートの場合、統合ルートは、開発システムから品質保証システムまで、トランスポート・レイヤーSAPを介して作成されます。

RKM SAP ERPを初回実行する前に、正しいトランスポート・レイヤー名を指定することが重要です。次のステップを実行して、SAPランドスケープ内で定義されているトランスポート・レイヤーのリストを特定します。

  1. トランスポート・ドメイン・コントローラとして機能しているSAPシステム内のクライアント000に、トランザクションSTMSを経由してログインします。

  2. 「Overview」「Transport Routes」を選択します。「Display Transport Routes」ダイアログが表示されます。

  3. 「Goto」「Graphical Editor」を選択します。

  4. モードを切り替えるには、「Configuration」 > 「Display」 <-> 「Change」を選択します。

  5. SAPシステムの上にカーソルを置きます。

  6. 「Edit」「System」「Change」を選択します。「Change System Attriburtes」ダイアログが表示されます。

  7. 「StandardTransport Layer」タブを選択します。

  8. SAPシステムのトランスポート・レイヤーを変更します。

  9. 異なるトランスポート・レイヤーのリストが結果として表示されます。

デフォルトで、RKMオプションSAP_TRANSPORT_LAYER_NAMEはSAPに設定されます。どのトランスポート・レイヤーを使用するかは、SAP Basis管理者に問い合せてください。このトランスポート・レイヤー名は、SAP_TRANSPORT_LAYER_NAME RKMオプションで設定する必要があります。不正なまたは無効なトランスポート・レイヤー名を使用すると、インストール・プロセス時に重大な遅れが生じます。

Oracle Data Integratorのインストール

このプロジェクトを開始する前に、Oracle Data Integratorをインストールおよび構成してください。詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integratorスタート・ガイド』および『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integratorインストレーション・ガイド』を参照してください。

Oracle DBターゲットのインストールと構成

このプロジェクトでは、統合インタフェースのターゲットおよびステージング領域としてOracleデータベース・エンジンを使用します。たとえば、Oracle Database 11g Express Editionは、Oracle Technology Network (OTN)からダウンロードできます。このデータベースをインストールおよび構成します。

このプロジェクトは、次のスクリプトを使用して作成できるOracle表をターゲットにしています。

-- Create demo target schema
CREATE USER ODI_SAP_DEMO IDENTIFIED BY ODI_SAP_DEMO DEFAULT TABLESPACE USERS TEMPORARY TABLESPACE TEMP;
GRANT CONNECT, RESOURCE TO ODI_SAP_DEMO;

-- Create demo target table
CREATE TABLE ODI_SAP_DEMO.W_GEO_DS (
      LANGUAGE_KEY CHAR(20), 
      COUNTRY VARCHAR(50),
      COUNTY VARCHAR(50),
      STATE_PROV VARCHAR(50),
      NATIONALITY VARCHAR(50));

ALTER TABLE ODI_SAP_DEMO.W_GEO_DS ADD CONSTRAINT PK_W_GEO_DS PRIMARY KEY (LANGUAGE_KEY);

JCoのインストールと構成

SAPアダプタでは、Java Connector (JCo)を使用してSAPシステムに接続します。プロジェクトを続行する前にJCoを構成する必要があります。

JCoをインストールおよび構成する手順は次のとおりです。

  1. http://service.sap.com/connectorsから構成でサポートされるJCoバージョンをダウンロードします。サポートされるJCoバージョンは、Oracle Technology Networkから入手できる保証マトリックスで確認します。最低バージョンとしてJCo 3.0.2が必要な点に注意してください。


    注意:

    • 使用しているオペレーティング・システムおよびシステム・アーキテクチャ(32/64ビット)に適合するSAP JCoパッケージを選択してください。たとえば、ODIを32ビットのJVM内で実行している場合は、CPUとOSが64ビットの場合でも、32ビットのSAP JCoをダウンロードする必要があります。32ビットと64ビットのアーキテクチャの混在は、SAP JCoによって要求されるネイティブ・ライブラリで許可されないため、結果として接続が失敗します。

    • odi.confには、ODI Studioに使用されるJDKパスが含まれています。


  2. 適切な配布パッケージを任意のディレクトリ<sapjco-install-path>に解凍します。

  3. 各プラットフォームに対応する<sapjco-install-path>/javadoc/installation.html内のインストール手順に従います。

  4. sapjco3.jarおよびsapjco3.dllを次のようにコピーします。

    ODI 10gの場合: sapjco3.jarおよびsapjco3.dll (またはlibsapjco3.soなどの個別バイナリ)をoracledi/driversディレクトリにコピーします。

    ODI 11gの場合: sapjco3.jarおよびsapjco3.dll (またはlibsapjco3.soなどの個別バイナリ)を<ODI_HOME>/odi_miscディレクトリ(ODI Studio)および<ODI_HOME>/oracledi/agent/driversディレクトリ(スタンドアロン・エージェント)にコピーします。

  5. ODI Studioとエージェントを再起動します。

  6. JCoインストールをチェックします。これについてはこのガイドで後述します。


注意:

他のSAPツールやコンポーネントを実行しているマシンの<windows-dir>\system32ディレクトリにインストールされているJCoライブラリを変更すると、これらのコンポーネントとの問題が発生する場合があります。この変更を行う前に、マシン管理者に確認してください。



注意:

注意: SAP JCoソフトウェアにはlibrfc32/librfc64ライブラリが必要ですが、ソフトウェアにこのライブラリは含まれていません。たとえば、SAP GUIソフトウェアなどに含まれています。このライブラリがまだインストールされていない場合は、付録B「librfc32/librfc64ライブラリのインストール」で説明する手順に従って、ダウンロードおよびインストールしてください。


FTPサーバーの設定

SAPアダプタでは、SAPデータを抽出し、そのデータをFTPサーバーにアップロードします。FTPサーバーを構成するか、既存のFTPサーバーを使用します。このFTPサーバーにユーザー、およびこのユーザーがファイルをアップロードできる先のディレクトリを作成する必要があります。

Oracle Data Integratorの構成

次のステップを実行して、Oracle Data Integratorを構成します。

  1. トポロジの設定

  2. オープン・ツールの追加

トポロジの設定

Oracle Data Integratorバージョンをインストールまたはアップグレードした後に、次の操作を実行します。

  1. トポロジ・マネージャに接続します。

  2. このSAP ABAPテクノロジがマスター・リポジトリに存在しない場合は、SAP ABAPテクノロジをシノニムINSERT_UPDATEモードで/impexpフォルダからインポートします。

  3. マスター・リポジトリのアップグレードを実行します。マスター・リポジトリのアップグレード・プロセスの詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integratorインストレーション・ガイド』を参照してください。

  4. トポロジ・マネージャでJavaBeanShellテクノロジを開き、「言語」タブにJYTHON言語がリストされていることを確認します。属していない場合は、このユーザーを追加します。

  5. 抽出ファイルがSAPからプッシュされ、SQL*Loader用に取得される既存のFTPサーバーを指すファイル・データ・サーバーを作成します。このデータ・サーバーのパラメータを次のように設定します。

    • ホスト(データ・サーバー): FTPサーバーのIPホスト名またはIPアドレス

    • ユーザー: FTPサーバーにログインするためのユーザー名

    • パスワード: ユーザーのパスワード

  6. "LKM SAP ERP to SQL"とともに使用する場合は、次の追加パラメータを構成する必要があります。

    • JDBCドライバ・クラス: com.sunopsis.jdbc.driver.file.FileDriver

    • JDBC URL: jdbc:snps:dbfile?ENCODING=UTF8

      前述のURLは、SAP UNICODEシステム用です。UNICODE以外のシステムの場合は、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator接続およびナレッジ・モジュール・ガイド』のファイル・データ・サーバーの作成に関する項のENCODINGパラメータの詳細を参照してください。このURLで選択されたエンコーディングは、SAPアプリケーション・サーバーで使用されているコード・ページと一致する必要があります。

  7. このファイル・データ・サーバーに、抽出ファイルがプッシュされるFTPホスト内のフォルダを表す物理スキーマを作成します。データおよび作業スキーマを次のように指定します。

    • データ・スキーマ: リモートの場所から抽出ファイルをアップロードまたはダウンロードするためのFTPサーバー上のパス。このパスは、SAP ERPシステムからFTPサーバーに抽出ファイルをアップロードする際に使用されます。また、抽出ファイルをダウンロードするリモート・エージェントによって使用されます。このパスにはスラッシュを使用する必要があり、スラッシュ文字で終了する必要があります。

    • 作業スキーマ: FTPサーバー・マシン上のローカル・パス。このパスは、FTPサーバーを経由することなく抽出ファイルにアクセスするため、このマシン上にインストールされたエージェントによって使用されます。このアクセス方法は、LKM SAP ERP to Oracle (SQLLDR)/ LKM SAP ERP to SQLのFTP_TRANSFER_METHODパラメータがNONEに設定された場合に使用されます。作業スキーマはOSファイル名であるため、OSによってスラッシュ/バックスラッシュを使用する必要があります。

      パス名はスラッシュ/バックスラッシュで終わる必要があります。データ・スキーマと作業スキーマで指定されたパス名は必ずしも同じである必要はありません。FTPサービスが/sapfilesという名前のFTPディレクトリへのアクセスを提供する場合もある一方で、ファイルをc:\inetpub\ftproot\sapfilesにローカルで保存することもできます。

    『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integratorアプリケーション・アダプタ・ガイド』のファイル転送の考慮事項に関する項を参照してください。

  8. File Server for SAP ABAPと呼ばれる、対応する論理スキーマが存在しない場合は、このスキーマを作成します。この論理スキーマ名は固定されており、前のステップで作成した物理スキーマにマップする必要があります。

オープン・ツールの追加

オープン・ツールをODIにインストールおよび追加する完全なプロセスについては、『Oracle Fusion Middleware Oracle Data Integrator開発者ガイド』の付録A「Oracle Data Integratorのツール参照」を参照してください。この項では、SAP ABAP固有のステップについてのみ説明します。

  1. デザイナに接続します。

  2. 「ファイル」「オープン・ツールの追加/削除」…を選択します。

  3. 「オープン・ツールの追加/削除」ウィンドウで、「オープン・ツール・クラス名」フィールドに次の名前を入力します: oracle.odi.sap.km._OdiSapAbapExecute

  4. 「オープン・ツールの追加」をクリックします。

  5. オープン・ツールが次のように表示されます。

    image002.gifの説明が続きます
    image002.gifの説明

  6. 「OK」をクリックします。