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Oracle Fusion Middleware Oracle Portalユーザーズ・ガイド
11gリリース1 (11.1.1)
B61383-02
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5.4 承認の設定

Oracle Portalでは、承認の使用を通じて、Portalへのコンテンツの公開を管理および制御できます。Oracle Portalには、承認のための特殊な権限である「承認付きアイテムの管理」があります。この権限を持ったユーザーによって追加または変更された各アイテムは、Portalに公開する前に承認される必要があります。これにより、管理者は、実際にユーザーに公開される内容の管理を放棄せずに、コンテンツの品質を損うことなくPortalコンテンツの作成を委任できます。

たとえば、会社の製品に関するホワイトペーパーを、社内の法務部門による確認の後に公開することが可能です。承認機能を使用すると、必要な承認者として法務部門を含めた承認プロセスを簡単に確立できます。これで、ホワイトペーパーの各作成者は、法務部門が確認するまでそのドキュメントをPortalに公開することはできません。

経費報告書や出張申請など、承認を必要とするハード・コピー文書が従業員にとってボトルネックとなっている紙ベースのオフィスでは、承認プロセスを導入することで、コストを削減または完全に削除することが可能です。承認プロセスを定義すると、適切な権限を持つ組織内のユーザーは、承認を必要とする保留中のアイテムに関する通知の受信、アイテムの確認、アイテムの承認または却下などをすべて社内のPortalで実行できるようになります。

Oracle Portalでは、承認プロセスを定義するために2つの方法が提供されます。Oracle Portal承認プロセスとOracle BPELワークフロー・プロセスです。

この項の内容は次のとおりです。

5.4.1 Oracle BPEL承認プロセスの有効化

Oracle BPELを使用してページ・グループの承認を管理する予定がある場合は、最初にコンテンツ管理イベント・フレームワーク(CMEF)を有効化する必要があります。Oracle BPEL Process ManagerはCMEFを使用してOracle Portalと通信します。このオプションはデフォルトで有効化されています。

ページ・グループに対してCMEFを有効化するには、次の手順を実行します。

  1. 「Portalナビゲータ」ページで、編集するページ・グループを選択します。

  2. ページ・グループの隣にある「プロパティ」リンクを選択します。

  3. 「構成」タブをクリックします。

  4. 「コンテンツ管理イベント・フレームワーク」セクションで「編集」リンクをクリックします。

  5. 「コンテンツ管理イベント・フレームワークを有効にする」チェック・ボックスを選択します。

  6. 「OK」をクリックして「構成」タブに戻ります。

  7. 「閉じる」をクリックします。

5.4.2 ページ・グループでの承認との有効化

承認プロセスは、ページ・グループおよびページ・レベルで有効化できます。つまり、ページ・グループ全体で1つの承認プロセスを使用するか、ページごとに独自の承認プロセスを複数使用することができます。


注意:

ページ・レベルで承認プロセスのタイプをオーバーライドすることはできません。つまり、ページ・グループ・レベルでOracle BPELプロセスを、ページ・レベルでOracle Portalプロセスを使用することはできません。


この項では、ページ・グループで承認を有効化する方法について説明します。デフォルトでは、ページ・グループに定義された承認プロセスは、そのグループに属している各ページに継承されますが、必要に応じて、ページ管理者によるオーバーライドを許可することも可能です。5.4.2.1項「ページ管理者による独自承認プロセス指定の有効化」を参照してください。


注意:

承認と通知を有効にする場合、ページ・グループのページがシステム・レベルでキャッシュされていないことを確認してください。21.1項「ページのキャッシュ」も参照してください。


  1. 「Portalナビゲータ」ページから、編集するページ・グループを選択します。

  2. ページ・グループの隣にある「プロパティ」リンクを選択します。

  3. 「構成」タブをクリックします。

  4. 「承認と通知」セクションで、「編集」リンクをクリックします。

  5. 「承認と通知を有効にする」チェック・ボックスを選択します。

    これにより、ページ・グループで承認が有効化されます。ページ・グループ管理者は、ページ・グループ用の承認ルーティング・プロセスを設定できます。5.4.3項「ページ・グループに対する承認プロセスの設定」を参照してください。

  6. Oracle Portal内で承認プロセスを設定する場合は、「ポータル・ワークフローの使用」を選択します。

    Oracle BPELを使用して承認プロセスを設定する場合は、「BPELワークフローの使用」を選択します。


    注意:

    PotalとのBPEL同期が完了すると、「BPELワークフローの使用」ラジオ・ボタンが有効になります。詳細は、Portal Adm.................................を参照してください。


  7. 「OK」をクリックして「構成」タブに戻ります。

  8. 「閉じる」をクリックします。

5.4.2.1 ページ管理者による独自承認プロセス指定の有効化

ページ管理者が独自の承認プロセスを指定できるようにするには、次の手順を実行します。

  1. 「Portalナビゲータ」ページから、編集するページ・グループを選択します。

  2. ページ・グループの隣にある「プロパティ」リンクを選択します。

  3. 「構成」タブをクリックします。

  4. 「承認と通知」セクションで、「編集」リンクをクリックします。

  5. 「ページにページ・グループ承認プロセスのオーバーライドを許可する」チェック・ボックスを選択します。

  6. 「OK」をクリックして「構成」タブに戻ります。

  7. 「閉じる」をクリックします。

このオプションを有効にすることによって、ページ管理者は、ページ・レベルで空の承認プロセスを定義して、承認プロセスを無視することができるようになります。つまり、「承認付きアイテムの管理」権限を保持するユーザーは、承認を必要とせずにページにアイテムを追加できるようになります。

ページに対して承認プロセスを設定する手順は、20.1項「ページに対する承認プロセスの設定」を参照してください。

5.4.3 ページ・グループに対する承認プロセスの設定

承認プロセスは、1つ以上の承認ルーティング手順を集約したものです。各ルーティング手順には、公開前にアイテムを承認する必要のある1人以上のユーザーまたはグループ(承認者)、あるいはその両方が含まれます。承認者へのルーティングは、順次(一度に1人ずつ)、または並行(一度に全員)のいずれかにすることができます。各手順で、レスポンスに1人の承認者を必要とするか、または全員の承認者を必要とするかを定義できます。

承認プロセスは、「承認付きアイテムの管理」権限を持つユーザーがページ内のアイテムを追加または変更をするときに開始します。アイテムは、変更されないようにPortalから自動的にチェック・アウトされ、承認プロセスの定義に基づいて、承認プロセス内をルーティングされます。各承認者は、「通知」ポートレットまたは「ワークリスト」ポートレットによって、アイテムが承認を必要としていることを通知されます。1つの手順で必要な数のレスポンスを受信すると、プロセスは次の手順に進みます。最終手順に達し、最後の承認者にドキュメントが承認されると、承認プロセスは終了します。承認者がアイテムを却下したときにも、承認プロセスは終了します。

ユーザーが即時の承認を受けずにアイテムの下書きバージョンを追加できることを指定できます。下書きアイテムは、アイテム所有者のみに表示されます。下書きが完成したら、アイテム所有者はアイテムを承認のために送信できます。2.7.1.1.3項「承認用の下書きアイテムの送信」を参照してください。

承認プロセスは、「承認付きアイテムの管理」権限を保持する人々だけでなく、ページ・グループにコンテンツを投稿するすべてのユーザーに拡張することもできます。

ページ・グループ全体に対して1つの承認プロセスを作成したり、ページ設計者が個々のページに一意である承認プロセスを確立または指定できる(または、特定のページに対して承認プロセスを無視できる)ようにすることができますOracle BPELを使用して、会社全体にわたる承認プロセスを確立できます。ページ・グループに対して承認プロセスを設定する手順は、次の2つの項で説明します。ページに対して承認プロセスを設定する手順は、20.1項「ページに対する承認プロセスの設定」を参照してください。

5.4.3.1 ページ・グループに対するOracle Portal承認プロセスの設定

ページ・グループに対してOracle Portal承認プロセスを設定するには、次の手順を実行します。

  1. 「Portalナビゲータ」ページから、編集するページ・グループを選択します。

  2. ページ・グループの隣にある「プロパティ」リンクを選択します。

  3. 「承認」タブをクリックします。

  4. 「承認ルーティング・リスト」セクションの「承認者」フィールドで、承認ルーティング・リストの最初の手順における承認者(ユーザーまたはグループ)を1つ以上選択します。ユーザーを追加する場合は「ユーザーをブラウズ」アイコンをクリックし、グループを追加する場合は「グループをブラウズ」アイコンをクリックします。手動でユーザー名やグループ名を入力する場合は、無効な入力とならないように指定した文字列を慎重にチェックしてください。

    ページ・グループに対して「ページにページ・グループ承認プロセスのオーバーライドを許可する」が有効になっている場合にのみ、「承認ルーティング・リスト」セクションが使用可能になります。5.4.2.1項「ページ管理者による独自承認プロセス指定の有効化」を参照してください。

    承認プロセスの各手順には、ユーザーとグループの両方を含めることができます。複数のユーザーおよびグループを指定する場合は、セミコロン(;)で区切ります。

    同じ承認者を複数の手順で使用することはできません。承認者が2回以上登録されると、2回目以降その承認者はスキップされます。

    承認ルーティング・リストにグループを含める場合は、そのステップが受信者のすべてが応答する必要があると指定されている場合であっても、グループのいずれのメンバーもアイテムを承認または却下できます。グループのすべてのメンバーからのレスポンスを必要とする場合は、各メンバーを個別に登録する必要があります。

    承認者は、承認対象のアイテムが含まれているページに対して少なくとも「表示」権限を保持することをお薦めします。

    Oracle Portalには、次の特別な承認者が用意されています。

    • #PAGE_GROUP_MANAGER#: ページ・グループに対して「すべて管理」権限を持つか、すべてのページ・グループに対して「すべて管理」グローバル権限を持つユーザーまたはグループ。

    • #PAGE_MANAGER#: ページに対して 「管理」権限を持つユーザーまたはグループ

    • #CONTENT_MANAGER#: ページに対して「コンテンツの管理」または「管理」権限を持つか、ページに対して上位レベルの「管理」権限を持つユーザーまたはグループ。

      デフォルトでは、ページ・グループで承認と通知を有効化すると、#CONTENT_MANAGER#をデフォルト承認者とする単一手順の承認プロセスが、ページ・グループ・レベルで定義されます。

    これらの特別な承認者を入力する場合は、大文字のみを使用します。

  5. 「承認者のルーティング・メソッド」ラジオ・グループで、承認ルーティング・リストのルーティング方法を次から選択します。

    • 一度に1人ずつ、全員の承認が必要(順次、全員): 指定された順序で一度に1人ずつ、手順内の承認者に承認を送信します。すべての承認者が承認に応答する必要があります。

    • 一度に全員、全員の承認が必要(並行、全員): 手順内の承認者全員に承認を同時に送信します。すべての承認者が承認に応答する必要があります。

    • 一度に全員、1人のみの承認が必要(並行、1人): 手順内の承認者全員に承認を同時に送信します。1人の承認者が承認に応答する必要があります。

  6. 引き続き承認ルーティング・リストに手順を追加する場合は、「手順を追加」をクリックします。

    手順ごとに承認者とルーティング方法を選択します。追加した各手順は、「現在の承認手順」セクション内に表示されます。ユーザーおよびグループのリスト、または「編集」アイコンをクリックすると、既存の手順を編集できます。手順の編集時には、「承認ルーティング・リスト」セクションに手順の詳細が表示され、「手順を追加」ボタンが「手順を更新」に変化します。

    Oracle Internet Directoryには、同じグループ名を使用する複数のディレクトリ・コンテナが含まれることがあるため、ローカルのOracle Portalインスタンスに属さないグループの横には、識別名(DN)が表示されます。

  7. コンテンツ作成者が承認なしで下書きアイテムをアップロードできないようにする場合は、「アイテムの下書きを有効にする」オプションを選択しないでください。下書きアイテムの詳細は、5.4.5項「下書きアイテムの有効化」を参照してください。

  8. すべてのコンテンツ作成者が承認を必要とする場合は、「全ユーザーが承認を必要」を選択します。

    デフォルトでは、このオプションは選択されていません。それは「承認付きアイテムの管理」権限を持つユーザーのみが承認を必要とすることを意味します。

  9. 承認ルーティング・リストが完成したら、「OK」をクリックします。

アイテムに対するアクティブな承認プロセスが保留中である場合は、そのアイテムの承認ルーティング手順の順序を変更することはできません。また、アクティブな手順(承認プロセス内で現在アクティブな手順)は、編集できません。ただし、現在アクティブでない手順については、引き続き削除および編集できます。

5.4.3.2 ページ・グループに対するOracle BPELワークフロー・プロセスの指定


注意:

ページ・グループに対してOracle BPELワークフロー・プロセスを指定するには、まずOracle BPEL Designerを使用してプロセスを作成してデプロイしてから、Portal管理者がそのプロセスのプロセス定義を作成しておく必要があります。この方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware管理者ガイド for Oracle Portalを参照してください。


ページ・グループに対して使用するOracle BPELワークフロー・プロセスを指定するには、次の手順を実行します。

  1. 「Portalナビゲータ」ページから、編集するページ・グループを選択します。

  2. ページ・グループの隣にある「プロパティ」リンクを選択します。

  3. 「承認」タブをクリックします。

    「承認」タブは、該当のページ・グループに対する承認および通知の機能が有効である場合にのみ、使用可能です。5.4項「承認の設定」を参照してください。

  4. 「BPELプロセス・ユーザー」リストで、Oracle BPELプロセスに関連付けるポータル・ユーザーを選択します。このユーザーは、ページ・グループに対して「すべて管理」権限を持っている必要があり、通常はページ・グループ管理者を選択します。このユーザーは、Oracle BPELワークフロー・プロセスに含まれるユーザーでなくてもかまいません。

  5. 「プロセス名」リストで、このページ・グループで使用するOracle BPELプロセス定義を選択します。説明がある場合は参照して、使用するプロセスかどうかを決定します。

    プロセス定義は、あらかじめPortal管理者によって作成されている必要があります。この方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware管理者ガイド for Oracle Portalを参照してください。

  6. 「アクセス・ユーザー」リストでBPELワークフロー・プロセスの承認者として追加するユーザーを選択し、右矢印をクリックして「ワークフロー承認者」リストに移動します。

    ページ・グループに対して「すべて管理」権限を持つユーザーはすべて、承認者として選択できます。

    「ワークフロー承認者」リストに含まれるユーザーは、リスト内の順序でBPELプロセスに渡されます。

  7. 「BPELプロセス・グループ・マッピング」リストでBPELワークフロー・プロセスにマップするグループを選択し、右矢印をクリックして「ワークフロー承認者」リストに移動します。

    「ワークフロー承認者」リストに含まれるグループは、リスト内の順序でBPELプロセスに渡されます。

  8. コンテンツ作成者が承認なしで下書きアイテムをアップロードできないようにする場合は、「アイテムの下書きを有効にする」チェック・ボックスを選択しないでください。下書きアイテムの詳細は、5.4.5項「下書きアイテムの有効化」を参照してください。

  9. コンテンツ作成者全員が承認を必要とする場合は、「すべてのユーザーに承認を要求する」ちぇく・ボックスを選択します。

    デフォルトでは、このオプションは選択されていません。それは「承認付きアイテムの管理」権限を持つユーザーのみが承認を必要とすることを意味します。

  10. 「OK」をクリックします。

5.4.4 保留中の承認の監視

「保留中の承認の監視」ポートレットにより、管理しているページ・グループ内の保留中の承認を一覧表示できます。承認者別、日付別、ページ・グループ別または送信者別に、保留中の承認を一覧表示できます。

図5-10 「保留中の承認の監視」ポートレット

図5-10の説明が続きます
「図5-10 「保留中の承認の監視」ポートレット」の説明

「保留中の承認の監視」ポートレットは、他のユーザーの保留中の承認を表示します。自分の保留中の承認を表示する場合は、「通知」ポートレットまたは「ワークリスト」ポートレットを使用します。これらのポートレットや、承認を必要とするアイテムの承認または却下の詳細は、2.7.2項「コンテンツの承認または却下」を参照してください。

保留中の承認を監視するには、次の手順を実行します。

  1. 「保留中の承認の監視」ポートレットが含まれるページに移動します。

  2. 最初のリストから、監視する保留中の承認の表示方法を選択します。承認者別、日付別、ページ・グループ別または送信者別に、保留中の承認を表示できます。

  3. 2番目と3番目のリストから、保留中の承認のリストを絞り込むための演算子と値を選択します。

    %や*を使用したワイルドカード検索は、サポートされていません。承認者別、ページ・グループ別または送信者別に保留中の承認を表示するには、有効な名前を入力します。または、有効な日付を入力します。

  4. 「実行」をクリックします。

ポートレットのデフォルト設定をパーソナライズまたは編集して、保留中の承認を自動的に一覧表示することも可能です。

「保留中の承認の監視」ポートレットの例

図5-11 SCOTTの承認を待機している保留中の承認を一覧表示する場合

図5-11の説明が続きます
「図5-11 SCOTTの承認を待機している保留中の承認を一覧表示する場合」の説明

図5-12 2004年11月11日より後に送信された保留中の承認を一覧表示する場合

図5-12の説明が続きます
「図5-12 2004年11月11日より後に送信された保留中の承認を一覧表示する場合」の説明

図5-13 SCOTT以外のユーザーによって送信されたアイテムの保留中の承認を一覧表示する場合

図5-13の説明が続きます
「図5-13 SCOTT以外のユーザーによって送信されたアイテムの保留中の承認を一覧表示する場合」の説明

5.4.5 下書きアイテムの有効化

Portalには、下書きアイテムをアップロードすることができます。下書き機能が有効の場合、コンテンツ作成者は、承認用に送信する準備が整うまで非公開のままPortalにコンテンツをアップロードできます。下書き機能を実装するためには、承認を有効にする必要があります(5.4.2項「ページ・グループでの承認と通知の有効化」を参照してください)。下書きは承認される必要がないため、コンテンツ作成者は、下書きをPortalにアップロードし、承認を待機することなく作業を継続できます。下書きは、ページが閲覧されても表示されません。下書きが終了し、作成者が承認用に送信すると、下書きは承認プロセスにルーティングされます(プロセスが定義されている場合)。2.7.1.1.3項「承認用の下書きアイテムの送信」を参照してください。一度この下書きオプションを有効にすると、すべての下書きアイテムが承認用に送信されるまで無効にすることはできません。

承認の有効化は定義された承認プロセスがない場合でも可能です。この場合、完成版のコンテンツの承認を要求することなく、すべてのユーザーに下書きの使用を許可できます。ただし、「承認付きアイテムの管理」ページ・グループ権限を持つユーザーが存在し、承認プロセスが定義されていない場合、この権限はコンテンツの管理(アイテム)ページ・グループ権限と同等であることに注意してください。つまり、このようなユーザーは、承認プロセスによる確認なしでコンテンツを追加できます。

下書きアイテムを有効化するには、次の手順を実行します。

  1. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストで、編集するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「ビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  2. 「構成」リンクをクリックします。

  3. 「承認」タブをクリックします。

    「承認」タブは、該当のページ・グループに対する承認および通知の機能が有効である場合にのみ、使用可能です。5.4項「承認の設定」を参照してください。

  4. 「アイテムの下書きを有効にする」を選択して、ユーザーが下書きバージョンのアイテムをページ・グループのページに追加できるようにします。

    下書きアイテムは、「保留中のアイテム: プレビュー」および「リスト」編集ビューで、そのアイテムの所有者のみに表示されます。下書きが完成したら、ユーザーは、「操作」ページからアイテムを承認のために送信できます。一度このオプションを有効にすると、このページ・グループのすべての下書きアイテムが承認のために送信されるまで無効にできません。

  5. 「OK」をクリックします。

5.4.6 ページ・グループに対する失効通知の設定

ページ・グループ内のアイテムの有効期限が近づくと、1人以上の受信者(ユーザーまたはグループ)に失効通知が送信されます。

5.4.6.1 失効通知の設定

ページ・グループに対して失効通知を設定するには、次の手順を実行します。

  1. 「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストで、編集するページ・グループを選択します。

    デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「ビルダー」ページの「構築」タブにあります。

  2. 「承認」タブをクリックします。

    「承認」タブは、該当のページ・グループに対する承認および通知の機能が有効である場合にのみ、使用可能です。5.4項「承認の設定」を参照してください。

  3. 「失効通知」セクションの「受信者」フィールドで、ページ・グループ内のアイテムの有効期限が近づいたときに通知を送信する1人以上の受信者(ユーザーまたはグループ)を選択します。ユーザーに通知する場合は「ユーザーをブラウズ」アイコンをクリックし、グループに通知する場合は「グループをブラウズ」アイコンをクリックします。

    複数のユーザーおよびグループを指定する場合は、セミコロン(;)で区切ります。このフィールドには、ユーザーとグループの両方を含めることができます。

    Oracle Portalには、次の特別な受信者が用意されています。

    • #PAGE_GROUP_MANAGER#: ページ・グループに対して「すべて管理」権限を持つか、すべてのページ・グループに対して「すべて管理」グローバル権限を持つユーザーまたはグループ

    • #PAGE_MANAGER#: ページに対して「管理」権限を持つユーザーまたはグループ

    • #CONTENT_MANAGER#: ページに対して「コンテンツの管理」または「管理」権限を持つか、上位レベルの「管理」 権限を持つユーザーまたはグループ

      デフォルトでは、ページ・グループで承認と通知を有効化すると、#CONTENT_MANAGER#をデフォルト承認者とする単一手順の承認プロセスが、ページ・グループ・レベルで定義されます。

    • #ITEM_OWNER#: アイテムの所有者

    これらの特別な承認者を入力する場合は、大文字のみを使用します。

    Oracle Internet Directoryには、同じグループ名を使用する複数のディレクトリ・コンテナが含まれることがあるため、ローカルのOracle Portalインスタンスに属さないグループの横には、識別名(DN)が表示されます。

  4. 「受信者の通知時間」フィールドに、アイテムの有効期限が切れる前に受信者に通知する期間を時間単位で入力します。デフォルトは、48時間です。

  5. 「OK」をクリックします。

ユーザーまたはグループがPortalから削除された場合、そのユーザーまたはグループの承認を必要とする保留中のアイテムは、ページ所有者またはページ・グループ管理者が承認または却下する必要があります。承認手順では、削除されたユーザーについて、「ユーザーは存在しません」と表示されます。

5.4.6.2 ページへの失効通知の表示

ページに失効通知を表示するには、次の手順を実行します。

  1. 失効通知を表示するページに移動します。

    ページの検索方法は、8.1項「Oracle Portalでのページの検索」を参照してください。

  2. 編集モードに切り替えます。

  3. 失効通知を表示するリージョンで、「ポートレットの追加」アイコンをクリックします。

    「ポートレットの追加」アイコンが表示されていない場合、そのリージョンはアイテム・リージョンである可能性があります。この場合、そのリージョンにはポートレットを追加できません。

  4. 「通知」ポートレットのリンクをクリックします。

    デフォルトでは、「通知」ポートレットはポートレット・リポジトリの「Portalコンテンツ・ツール」ページにあります。「通知」ポートレットがこのページにない場合は、「検索」フィールドを使用します。

  5. 「OK」をクリックします。

  6. ポートレットの横の「操作」アイコンをクリックします。

  7. 「デフォルトの編集」をクリックします。

  8. 「表示名」フィールドに、必要に応じてポートレットの別のタイトルを入力します。たとえば、このポートレットが失効通知を表示するためにのみ使用される場合は、その表示名を「間もなく失効するアイテム」に変更することができます。

  9. 「表示制限」ラジオ・グループで、すべての通知を表示するか、または指定した数の通知のみを表示するようポートレットを制限するかを選択します。

  10. 「失効通知の表示」チェック・ボックスが選択されていることを確認します。

    このポートレットにも、承認および承認申請の通知を表示できます。

  11. 通知が承認、失効、承認申請のいずれであるかを示すアイコンを表示する場合は、「ポートレット内に通知タイプ・アイコンを表示」チェック・ボックスを選択します。このようにすると、ポートレットに他のタイプの通知を表示する場合に役立ちます。

  12. ポートレット内に通知のステータスを表示する場合は、「ポートレット内に通知ステータスを表示」チェック・ボックスを選択します。このようにすると、アイテムの失効が近いか、またはすでに失効したかがユーザーに表示されます。

  13. 「ページ・グループ・オプション」ラジオ・グループで、すべてのページ・グループの失効通知を表示するか、指定したページ・グループの失効通知のみを表示するかを選択します。

    このオプションは、リストをフィルタして実際に関心のある失効通知のみを表示するようポートレットをパーソナライズする個人ユーザーにとって役立ちます。

  14. 「ユーザー・グループ・オプション」ラジオ・グループで、すべてのユーザー・グループの失効通知を表示するか、指定したユーザー・グループの失効通知のみを表示するかを選択します。

    このオプションは、リストをフィルタして実際に関心のある失効通知のみを表示するようポートレットをパーソナライズする個人ユーザーにとって役立ちます。

    複数のグループを指定する場合は、セミコロン(;)で区切ります。

    Oracle Internet Directoryには、同じグループ名を使用する複数のコンテナが含まれることがあるため、ローカルのPortalインスタンスに属さないグループの横には、識別名(DN)が表示されます。

  15. 「OK」をクリックします。