テンプレート・キャッシュ・オプションは、テンプレートのレスポンス時間の高速化に役立ちます。特に、アイテム用のPortalテンプレートの場合、キャッシュによってそのPortalテンプレートのコンテキスト内にあるアイテムの動的なアセンブルを高速に行えます。
テンプレート・キャッシュ・オプションは、ページ用のPortalテンプレートには使用できません。テンプレートに基づくページでは、テンプレートのキャッシュ・オプションではなく独自のキャッシュ・オプションを使用します。21.1項「ページのキャッシュ」を参照してください。
この項では、テンプレートのキャッシュ・オプションとその適用方法について説明します。この項の内容は次のとおりです。
Portalテンプレートのキャッシュ・オプションは、アイテム用のPortalテンプレートの場合のみ表示されます。アイテム用のPortalテンプレートとは、「アイテムのプレースホルダ」アイテム・タイプを含むPortalテンプレートです。アイテム用のPortalテンプレートの場合、テンプレート・キャッシュ・オプションでは、テンプレート定義およびテンプレート・コンテンツのキャッシュ・レベルを定義します。
注意: アイテム用のPortalテンプレートで、アイテムのプレースホルダが削除されたり、非表示または有効期限切れになっている場合も、キャッシュ・オプションは「メイン」タブに表示されます。これらは、システムのパージによってアイテムが完全に削除されるまで表示されます。 |
アイテム用のPortalテンプレートのキャッシュ方法を変更するには、次のようにします。
「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、アイテム用のPortalテンプレートを所有するページ・グループを選択します。
デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。
「レイアウトと外観」セクションの「Portalテンプレート」で、アイテム用のPoralテンプレートへのリンクをクリックします。
テンプレートが編集モードで開きます。
ページ上部の「テンプレート: プロパティ」リンクをクリックします。
「メイン」タブをクリックして、前面に表示します。
テンプレート・キャッシュ・オプションを選択します。
各キャッシュ・オプションの説明は、21.4.2項「Portalテンプレートのキャッシュ・オプション」を参照してください。
「OK」をクリックして変更を保存し、テンプレートに戻ります。
表21-4は、テンプレート・キャッシュ・オプションのリストとその説明です(「ポータル・テンプレートを編集: メイン」タブ)。
ユーザー・レベルでテンプレート定義のみをキャッシュ
テンプレートの定義およびコンテンツをユーザー・レベルで[ ]分間キャッシュ
システム・レベルでテンプレート定義のみをキャッシュ
テンプレートの定義およびコンテンツをシステム・レベルで[ ]分間キャッシュ
キャッシュしない
表21-4 テンプレート・キャッシュ・オプション
オプション | 説明 |
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Oracle Web CacheとPortalキャッシュの両方に、各ユーザーのテンプレート定義をキャッシュします。定義には、次のものがあります。
このオプションは、動的なポートレット・コンテンツとユーザー固有のテンプレート定義を使用するテンプレートに選択します。たとえば、ユーザー固有のテンプレート定義には次のものがあります。
このオプションでは、ユーザーのリクエストごとにテンプレートの再生成は行われません。テンプレート定義は、ユーザーがテンプレートに初めてアクセスしたときに生成されます。ただし、リクエストごとにポートレット・コンテンツが取り出され、テンプレートがアセンブルされます。この処理により、テンプレートに動的なポートレット・コンテンツを表示できます。 次の点に注意してください。
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テンプレート定義(前述のオプションで説明)およびすべてのポートレットのコンテンツを含むアセンブルされたテンプレートのコンテンツを、指定された期間、各ユーザーに対してキャッシュします。これは、ユーザー・レベルの有効期限ベースのキャッシュと呼ばれます。 このオプションは、指定された時間中変化しないポートレットとユーザー固有のテンプレート・コンテンツ(テンプレート定義またはポートレット・コンテンツ)を使用するテンプレートに選択します。 次の点に注意してください。
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ユーザー全員のテンプレート定義を一度キャッシュします。すべてのユーザーが同じテンプレート定義を使用します。次のものが含まれます。
このオプションは、動的なポートレット・コンテンツとユーザー全員に同じテンプレート定義を使用するテンプレートに選択します。 このオプションは、記憶域要件を大幅に軽減し、パフォーマンスを向上させます。任意のユーザーのリクエストごとにテンプレート定義の再生成は行われません。テンプレート定義は、任意のユーザーがテンプレートに初めてアクセスしたときに生成されます。リクエストごとにポートレット・コンテンツが取り出され、テンプレートがアセンブルされます。これにより、テンプレートに動的ポートレット・コンテンツを表示できるようになります。 このオプションは、次の場合に使用できます。
次の場合は、このオプションを選択しないでください。
テンプレート・パフォーマンスが重要な場合は、テンプレート定義に次の特定のユーザー固有アイテムが含まれているときにこのオプションを使用できます。 - アイテム・レベルのセキュリティが設定されたアイテム - 「ナビゲーション」アイテム: ページ・リンク、ページ・パス、ログイン/ログアウト - 「Portalスマート・リンク」アイテム: 編集 - 「Portalスマート・テキスト」アイテム: 現行ユーザー この場合、これらのアイテムはユーザーのアクセス権限に関係なく、すべてのユーザーに同じように表示されます。表示の面では最適な設定ではありませんが、ユーザーは適切なアクセス権限を持つアクションのみ実行できます。 |
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テンプレート定義(前述のオプションで説明)およびすべてのポートレットのコンテンツを含むアセンブルされたテンプレートのコンテンツを、指定された期間、すべてのユーザーに対してキャッシュします。これは、システム・レベルの有効期限ベースのキャッシュと呼ばれます。 このオプションは、指定された時間中変化しないポートレットとユーザー全員に同じテンプレート・コンテンツ(テンプレート定義およびポートレット・コンテンツの両方)を使用するポートレットを使用するテンプレートに選択します。 次の点に注意してください。
次の場合は、このオプションを選択しないでください。
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テンプレート・キャッシュを無効にします。このオプションを選択すると、キャッシュによってパフォーマンスを向上できません。 このオプションを使用すると、Portalのパフォーマンスが低下します。このオプションは、絶対に必要な場合以外は使用しないでください。頻繁にアクセスされるテンプレートでは使用しないでください。このオプションを設定する必要があるテンプレート数を最小限に抑えてください。 次のような状況では、テンプレート・キャッシュを無効にする必要があります。
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テンプレートに関連付けられているキャッシュ・エントリを手動でクリアできます。たとえば、テンプレートに関連付けられたアイテムに対するユーザーの権限を取り消し、権限レベルの変更を即座に適用する場合に役立ちます。キャッシュをクリアせず、テンプレートがそのキャッシュに残っている場合、ユーザーはアイテムにアクセスできます。
Portalテンプレートのキャッシュをクリアするには、次のようにします。
「ページ・グループ」ポートレットの「作業場所」ドロップダウン・リストから、Portalテンプレートを所有するページ・グループを選択します。
デフォルトでは、「ページ・グループ」ポートレットは「Portalビルダー」ページの「構築」タブにあります。
「レイアウトと外観」セクションの「Portalテンプレート」で、Poralテンプレートへのリンクをクリックします。
テンプレートが編集モードで開きます。
ページ上部の「テンプレート: プロパティ」リンクをクリックします。
次のいずれかの処理を実行します。
(アイテム用のPortalテンプレートのみ)「メイン」タブをクリックし、「キャッシュのクリア」を選択します。
(ページおよびアイテム用のPortalテンプレート)「アクセス」タブをクリックし、「キャッシュのクリア」を選択します。