B BPMNフロー・オブジェクト・プロパティのリファレンス

この付録では、BPMNフロー・オブジェクトの各プロパティについて説明します。内容は次のとおりです。

• B.1項「共通プロパティ」

• B.2項「対話型プロパティ」

• B.3項「アクティビティのプロパティ」

• B.4項「ゲートウェイのプロパティ」

• B.5項「イベントのプロパティ」

• B.6項「測定マーク・プロパティ」

• B.7項「シーケンス・フローのプロパティ」

B.1 共通プロパティ

この項では、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有する共有プロパティについて説明します。

B.1.1 基本プロパティ

表B-1は、すべてのアクティビティおよびゲートウェイで共有するプロパティの一覧を示しています。これらのプロパティは、プロパティのポップアップに表示されます。

表B-1 アクティビティおよびゲートウェイの基本プロパティ

プロパティ	説明
名前	このフロー・オブジェクトの名前を定義します。これは、プロセス内のフロー・オブジェクトの名前になります。
説明	このフロー・オブジェクトの説明を入力します(オプション)。説明を追加すると、プロセスがわかりやすくなります。
タイプ:	フロー・オブジェクトのタイプを決定します。プロジェクトを編集する際、ドロップダウン・メニューから選択してフロー・オブジェクトのタイプを変更できます。
アイコン:	このフロー・オブジェクトに使用されるアイコンを表示します。別のアイコンを選択するには、「変更」をクリックします。

B.1.2 実装プロパティ

表B-2は、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有する実装プロパティの一覧を示しています。

表B-2 実装プロパティ

プロパティ	説明
ドラフト	選択した場合、フロー・オブジェクトがドラフトであることを指定します。
サンプリング・ポイント	このフロー・オブジェクトに対してサンプリング・ポイントを構成する場合に使用します。 プロセスのデフォルトの継承: プロセス・レベルで定義されているデフォルトのサンプリング構成を使用する場合に選択します。 生成: 該当のアクティビティに対するサンプリング・ポイント・データを生成する場合に選択します。これによって、プロセス・レベルまたはプロジェクト・レベルで定義されているデフォルトの構成が上書きされます。 生成しない: サンプリング・ポイント・データを生成しない場合に選択します。この設定は、主にパフォーマンス上の理由で使用されます。 サンプリング・ポイントを使用すると、実行中のプロセス内のフロー・オブジェクトのパフォーマンスに関する情報を生成できます。この構成に基づいて生成されたデータは、プロセス分析データベースに格納されます。 プロジェクト・レベルで指定したサンプリング・ポイントの生成は、プロジェクト内のすべてのプロセスに適用されます。プロジェクトのサンプリング・ポイントの設定手順については、4.4.12項「プロジェクト・プロパティの表示および編集方法」を参照してください。 ただし、プロジェクト・レベルの設定は、各プロセス内で上書きできます。同様に、プロセス・レベルで指定したサンプリング・ポイントの生成は、プロセス内のすべてのフロー・オブジェクトに適用されます。プロセス・レベルの設定も各フロー・オブジェクト内で上書きできます。 プロジェクトまたはプロセス・レベルでのサンプリング・ポイント生成のオーバーライドは、通常、パフォーマンスの向上を目的に実行されます。たとえば、プロジェクトに、多くのアクティビティを含むプロセスが含まれるが、このプロセスのプロセス・メトリックを取得したくない場合、プロセスがサンプリング・ポイントを生成しないように、サンプリング・ポイント構成を設定できます。 同様に、プロジェクト内の1つのプロセスのみを測定したい場合は、サンプリング・ポイントを生成しないようにプロジェクトを設定し、特定のプロセスでサンプリング・ポイントを生成するよう構成することもできます。 プロジェクトのサンプリング構成は、デフォルトでは、対話型アクティビティに対するサンプリング・ポイントのみが生成されるように設定されています。

B.2 対話型プロパティ

このセクションでは、対話型アクティビティのプロパティについて説明します。

B.2.1 対話型アクティビティ

対話型アクティビティは、プロセス参加者が作業を実行する必要があるプロセスの部分を表します。詳細は、A.3.2項「ユーザー・タスクの概要」を参照してください。このセクションでは、次の対話型アクティビティのプロパティを表示します。

• ユーザー・タスク

• FYI

• 管理

• グループ

• 複合

• イニシエータ

対話型アクティビティのプロパティのポップアップには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

表B-3では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-3 対話型アクティビティ - 共通プロパティ

プロパティ	説明
ヒューマン・タスク	このユーザー・タスクに割り当てるヒューマン・タスクの名前を定義します。ビジネス・カタログでヒューマン・タスクのリストを選択できます。
パターン	このヒューマン・タスクで使用するパターンを表示します。
再開	承認プロセスを最初から開始します。

B.2.2 手動タスク

手動タスクは、Oracle BPMのスコープ外のプロセス参加者が実行する、プロセス内のタスクを表します。

詳細は、A.3.3項「手動タスクの概要」を参照してください。

手動タスクのプロパティのポップアップには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.3 アクティビティのプロパティ

次の項では、Oracle BPM Suiteでサポートされている各BPMNアクティビティのプロパティについて説明します。

B.3.1 サービス・タスク

サービス・タスクを使用すると、他のプロセスおよびサービスと通信できます。

詳細は、A.4.1項「サービス・タスクの概要」を参照してください。

サービス・タスクには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.3.1.1 実装プロパティ

表B-4では、「サービス」オプションを選択した場合に「実装」プロパティから編集できるプロパティについて説明します。

表B-4 サービス・タスクのプロパティ(「プロセス・コール」を選択した場合)

プロパティ	説明
会話	会話のタイプを決定します。 会話のタイプを決定します。 デフォルト: プロセスおよびターゲット・ノードのみを使用して、サービス会話を構成できます。 拡張: 特定のインタフェースを定義することによって、会話を構成できます。
名前	会話のインタフェースを定義できます。(このオプションは、「拡張」が選択されている場合にのみ使用可能です。)
プロセス	サービス・タスクによってコールされるBPMNプロセスを決定します。このプロセスは同じBPMプロジェクト内の別のプロセスである必要があります。
操作	このサービス・タスクによってコールされるBPMNプロセス内の特定のノード(フロー・オブジェクト)を決定します。

表B-5 サービス・タスクのプロパティ(「サービス・コール」を選択した場合)

プロパティ	説明
会話	会話のタイプを決定します。 デフォルト: プロセスおよびターゲット・ノードのみを使用して、サービス会話を構成できます。 拡張: 特定のインタフェースを定義することによって、会話を構成できます。
名前	会話のインタフェースを定義できます。(このオプションは、「拡張」が選択されている場合にのみ使用可能です。)
サービス	このサービス・タスクによってコールされるサービスを決定します。このサービスは、BPMプロジェクトのビジネス・カタログに定義されている必要があります。
操作	サービス・タスクによってコールされる操作を決定します。

B.3.2 送信タスク

送信タスクでは、現在のプロセス外部のシステムまたはプロセスにメッセージが送信されます。

詳細は、A.4.4項「送信タスクの概要」を参照してください。

送信タスクには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.3.2.1 実装プロパティ

表B-6では、「インタフェースの定義」を選択した場合の送信タスクの実装プロパティについて説明しています。

表B-6 送信タスクのプロパティ(「インタフェースの定義」を選択した場合)

プロパティ	説明
デフォルト	サービス・タスクからコールされているサービスに渡される引数定義のみを使用してインタフェースを定義します。「追加」ボタンをクリックして、必要な引数を設定できます。 引数定義に有効な値は、次のとおりです。 名前: 引数の名前を定義します。 タイプ: 引数のデータ型を定義します。
拡張	引数定義を定義するほかに、操作名を選択できます。 操作名:
非同期	インタフェースが非同期的に呼び出されることを示します。
同期	インタフェースが同期的に呼び出されることを示します。次のプロパティも定義できます。 返信先: エラーのスロー: 送信タスクで問題が発生した場合に、エラー・ハンドラが使用されることを示します。 エラー: 問題が発生した場合に呼び出すエラーを決定します。このエラーはビジネス・カタログに定義されている必要があります。

表B-7では、「開始」を選択すると使用できる実装プロパティについて説明しています。

表B-7 送信タスクのプロパティ(「インタフェースの使用」を選択した場合)

プロパティ	説明
名前	使用するインタフェースの名前を決定します。(このオプションは、「拡張」が選択されている場合にのみ使用可能です。)
参照
操作	送信タスクによって起動する操作を決定します。
エラー	問題が発生した場合に呼び出すエラーを決定します。このエラーはビジネス・カタログに定義されている必要があります。

表B-8では、「続行」を選択した場合の実装プロパティについて説明しています。

表B-8 送信タスクのプロパティ(「プロセス・コール」を選択した場合)

プロパティ	説明
名前	使用するインタフェースの名前を決定します。(このオプションは、「拡張」が選択されている場合にのみ使用可能です。)
プロセス	この送信タスクによって起動するBPMNプロセスを定義します。
ターゲット・ノード	サービス・タスクによってコールされるBPMNプロセス内のフロー・オブジェクトを決定します。

表B-9では、「続行」を選択した場合の実装プロパティについて説明しています。

表B-9 送信タスクのプロパティ(「サービス・コール」を選択した場合)

プロパティ	説明
名前	使用するインタフェースの名前を決定します。(このオプションは、「拡張」が選択されている場合にのみ使用可能です。)
サービス	この送信タスクによって起動するサービスを決定します。
操作	送信タスクによって起動する操作を決定します。

B.3.3 受信タスク

受信タスクでは、現在のプロセス外部のシステムまたはプロセスからのメッセージを待機します。

詳細は、A.4.5項「受信タスクの概要」を参照してください。

受信タスクには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.3.3.1 実装プロパティ

表B-10では、「インタフェースの定義」を選択した場合の受信タスクのプロパティについて説明しています。

表B-10 受信タスク(「インタフェースの定義」を選択した場合)

プロパティ	説明
名前	使用するインタフェースの名前を決定します。(このオプションは、「拡張」が選択されている場合にのみ使用可能です。)
引数の定義	受信タスクで公開される操作の起動に必要な引数を定義します。これらの引数は、呼び出し側のプロセスまたはサービスからプロセスに渡されます。
操作名	受信タスクによって起動する操作を定義します。

表B-11では、「インタフェースの使用」を選択した場合の実装プロパティについて説明しています。

表B-11 受信タスクのプロパティ(「インタフェースの使用」を選択した場合)

プロパティ	説明
名前	使用するインタフェースの名前を決定します。(このオプションは、「拡張」が選択されている場合にのみ使用可能です。)
参照
操作	受信タスクによって起動する操作を定義します。

表B-12では、「サービス・コール」を選択した場合の実装プロパティについて説明しています。

表B-12 受信タスクのプロパティ(「サービス・コール」を選択した場合)

プロパティ	説明
名前	使用するインタフェースの名前を決定します。(このオプションは、「拡張」が選択されている場合にのみ使用可能です。)
サービス	この受信タスクによって起動するサービスを表示します。
操作	この受信タスクによって起動する操作の名前を決定します。

B.3.4 ビジネス・ルール・タスク

ビジネス・ルール・タスクを使用すると、プロセス内にOracle Business Rulesを取り込むことができます。

詳細は、A.5.2項「ビジネス・ルール・タスクの概要」を参照してください。

ビジネス・ルール・タスクには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.3.4.1 実装プロパティ

表B-13では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-13 ビジネス・ルール・タスクのプロパティ

プロパティ	説明
ルール	このビジネス・ルール・タスクに割り当てるビジネス・ルールを決定します。
操作	指定したルール(前述)のデシジョン関数を指定します。

B.3.5 スクリプト・タスク

スクリプト・タスクは、プロセス内のデータ・オブジェクトの値を変更するために使用します。

詳細は、A.10.1項「スクリプト・タスクの概要」を参照してください。

スクリプト・タスクには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.3.6 コール・アクティビティ

コール・アクティビティを使用すると、再使用可能なプロセスを現在のプロセス内からコールできます。

詳細は、A.4.3項「コール・アクティビティの概要」を参照してください。

コール・アクティビティには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.3.6.1 実装プロパティ

表B-14では、「実装」プロパティから編集できるプロパティについて説明します。

表B-14 コール・アクティビティのプロパティ

プロパティ	説明
プロセス	コール・アクティビティによって起動するBPMNプロセスを指定します。

B.3.7 サブプロセス

サブプロセスを使用すると、BPMNフロー・オブジェクトをグループ化して、プロセスをさらにわかりやすくできます。

詳細は、A.9.2項「埋込みサブプロセス(インライン・サブプロセス)の概要」を参照してください。

サブプロセスには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.3.7.1 実装プロパティ

表B-15では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-15 サブプロセスのプロパティ

プロパティ	説明
ループ特性	サブプロセスが繰り返される回数を定義します。Oracle Business Process Composerでは、このプロパティは読取り専用です。

B.3.8 インライン・ハンドラ

インライン・ハンドラはサブプロセスのタイプで、通常のプロセス・フローの外部で発生する条件をモデル化できます。

詳細は、A.9.3項「イベント・サブプロセス(イベント・ハンドラ)の概要」を参照してください。

インライン・ハンドラには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.4 ゲートウェイのプロパティ

次の項では、各BPMNゲートウェイのプロパティについて説明します。

B.4.1 排他ゲートウェイ

排他ゲートウェイを使用すると、プロセスを複数のパスに分割できます。

詳細は、A.7.2項「排他ゲートウェイの概要」を参照してください。

排他ゲートウェイには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

表B-16では、「アウトフロー順序」から編集できるプロパティについて説明します。

表B-16 排他ゲートウェイのプロパティ

プロパティ	説明
順序	送信シーケンス・フローの評価順序を決定できます。trueと評価された最初の条件によって、プロセスが進むパスが決定します。

B.4.2 包含ゲートウェイ

包含ゲートウェイを使用すると、プロセスを複数のパスに分割できます。

詳細は、A.7.3項「包含ゲートウェイの概要」を参照してください。

包含ゲートウェイには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.4.3 パラレル・ゲートウェイ

パラレル・ゲートウェイを使用して、プロセスを複数のパスに分割すると、プロセス・フローがすべてのパス上を同時に進むようにできます。

詳細は、A.7.4項「パラレル・ゲートウェイの概要」を参照してください。

パラレル・ゲートウェイには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.4.4 複合ゲートウェイ

複合ゲートウェイでは、包含ゲートウェイと同様にプロセスが分割されます。ただし、複合ゲートウェイのマージにすべてのトークンが到着しない場合でもインスタンスを続行できる条件を定義できます。

詳細は、A.7.5項「複合ゲートウェイの概要」を参照してください。

複合ゲートウェイには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

表B-17では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-17 複合ゲートウェイのプロパティ

プロパティ	説明
アクティブ化条件	到着したトークンをゲートウェイが解放する時期を指定する条件を定義できます。新規トークンが複合ゲートウェイに到着するたびに、BPMNサービス・エンジンはこの条件を評価します。 条件がtrueと評価されると、複合ゲートウェイはtrueと評価されるまでに到着したすべてのトークンを解放します。

B.4.5 イベント・ベース・ゲートウェイ

イベント・ベース・ゲートウェイを使用すると、イベントが発生する可能性に基づいてプロセス・フローを分岐できます。

詳細は、A.7.6項「イベント・ベース・ゲートウェイの概要」を参照してください。

イベント・ベース・ゲートウェイには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

表B-18では、イベント・ベース・ゲートウェイのプロパティについて説明します。

表B-18 イベント・ベース・ゲートウェイのプロパティ

プロパティ	説明
インスタンス化	イベント・ベース・ゲートウェイで新規のプロセス・インスタンスを作成します。

B.5 イベントのプロパティ

次の項では、Oracle BPMでサポートされている各タイプのイベントのプロパティについて説明します。

B.5.1 None開始イベント

None開始イベントは、インスタンス・トリガーが明確に定義されていないときに使用します。詳細は、A.2.3項「None開始イベントの概要」を参照してください。

B.5.2 メッセージ開始イベント

メッセージ開始イベントは、メッセージを受信するとプロセス・インスタンスをトリガーします。

詳細は、A.2.4項「メッセージ開始イベントの概要」を参照してください。

B.5.2.1 実装プロパティ

表B-19では、「実装」エディタから編集できる基本プロパティについて説明します。

表B-19 メッセージ開始のプロパティ

プロパティ	説明
タイプ	これは、メッセージ開始イベントの読取り専用プロパティです。メッセージ開始イベントは、2つのプロセス間でのみ会話を開始できます。
実装	受信タスクで、その受信タスクを起動する送信タスクとの会話を定義する方法を決定できます。 実装なし: 実装を指定しません。 インタフェースの定義: 他のBPMNプロセスおよびサービスにプロセスをサービスとして公開する方法を定義できます。 引数の定義: 受信タスクで必要な引数を定義します。これらの引数は、呼び出し側のプロセスまたはサービスからプロセスに渡されます。 タイプ: プロセスを同期的に起動するか、または非同期的に起動するかを定義します。 操作名: この受信タスクの操作の名前を定義します。この操作名は、この受信タスクを起動する他のプロセスやサービスで使用されます。 カタログから使用: ビジネス・カタログに定義されているインタフェースを選択できます。 名前: インタフェースの名前を定義します。 操作: 受信タスクで使用するインタフェース内の操作を決定します。

B.5.3 タイマー開始イベント

タイマー開始イベントは、特定の時間条件に基づいてプロセス・インスタンスの作成をトリガーします。詳細は、A.2.6項「タイマー開始イベントの概要」を参照してください。

B.5.3.1 実装プロパティ

表B-20では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-20 タイマー開始イベントのプロパティ

プロパティ	説明
期限タイプ	タイマー開始イベントで、指定日または指定した間隔に基づいてプロセス・インスタンスを作成するかどうかを決定します。 日付: タイマー開始イベントで新しいプロセス・インスタンスを作成する日時を指定できます。日時は次の書式に従って指定します。 day/month/year hour:minute PM/AM 間隔: タイマー・イベントで新しいプロセス・インスタンスの作成を待機する間隔を指定できます。次の書式に従って、月、日、時間、秒を指定します。 <number>M,<number>d,<number>h,<number>s
式モード	式を使用して日付または間隔を定義できます。

B.5.4 シグナル開始イベント

シグナル開始イベントは、別のプロセスまたはサービスからの通信に基づくという点でメッセージ開始イベントに似ています。

詳細は、A.2.5項「シグナル開始イベントの概要」を参照してください。

B.5.4.1 実装プロパティ

表B-21では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-21 シグナル開始イベントのプロパティ

プロパティ	説明
イベント	シグナル開始イベントをトリガーするのに使用するイベントを定義します。イベントは、ビジネス・カタログに定義されます。

B.5.5 エラー開始イベント

エラー開始イベントは、インライン・ハンドラの開始イベントとして使用されます。

詳細は、A.2.7項「エラー開始イベントの概要」を参照してください。

B.5.5.1 実装プロパティ

表B-22では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-22 エラー開始イベントのプロパティ

プロパティ	説明
例外	エラー開始イベントで実装されるエラー例外を定義します。これはビジネス・カタログに格納されます。
すべてのビジネス例外の捕捉	キャッチ・イベントですべてのビジネス例外を捕捉する場合に選択します。
すべてのシステム例外の捕捉	キャッチ・イベントですべてのシステム例外を捕捉する場合に選択します。

B.5.6 Noneキャッチ・イベント

Noneキャッチ・イベントは、プロセス内のプレースホルダとして使用されます。

Noneキャッチ・イベントには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.5.7 メッセージ・キャッチ・イベント

メッセージ・キャッチ・イベントを使用すると、別のプロセスまたはサービスからメッセージを受信できます。

詳細は、A.4.8項「メッセージ・キャッチ・イベントの概要」を参照してください。

メッセージ・キャッチ・イベントには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.5.7.1 実装プロパティ

表B-23では、受信タスクの基本実装プロパティについて説明します。

表B-23 メッセージ・キャッチのプロパティ

プロパティ	説明
タイプ	メッセージ・キャッチ・イベントの会話を実装する方法を決定します。会話によって、他のプロセスまたはサービスと通信するメッセージ・イベントのグループの順序を定義します。メッセージ・イベントは、別のプロセスまたはサービスとの会話を開始したり、前のメッセージ・イベントで開始された会話を続行できます。 可能な値は次のとおりです。 開始: 別のBPMNプロセスまたはサービスを起動します。 続行: 前に起動したプロセスの会話を続行します。

表B-24では、「開始」を選択した場合の実装プロパティについて説明しています。

表B-24 メッセージ・キャッチのプロパティ(「開始」を選択した場合)

プロパティ

説明

実装

メッセージ・キャッチ・イベントで、イベントを起動するプロセスまたはサービスとの会話を定義する方法を決定できます。 実装なし: 実装を指定しません。 インタフェースの定義: 他のBPMNプロセスおよびサービスにプロセスをサービスとして公開する方法を定義できます。 引数の定義: メッセージ・キャッチ・イベントで必要な引数を定義します。これらの引数は、呼び出し側のプロセスまたはサービスからプロセスに渡されます。 タイプ: プロセスを同期的に起動するか、または非同期的に起動するかを定義します。 操作名: このメッセージ・キャッチ・イベントの操作の名前を定義します。この操作名は、このメッセージ・キャッチを起動する他のプロセスやサービスで使用されます。 カタログから使用: ビジネス・カタログに定義されているインタフェースを選択できます。 名前: インタフェースの名前を定義します。 操作: メッセージ・キャッチ・イベントで使用するインタフェース内の操作を決定します。

表B-25では、「続行」を選択した場合の実装プロパティについて説明しています。

表B-25 メッセージ・キャッチのプロパティ(「続行」を選択した場合)

プロパティ	説明
イニシエータ・ノード	このメッセージ・キャッチ・イベントに先行する、現在のプロセス内のメッセージ・イベントを選択できます。

B.5.8 タイマー・キャッチ・イベント

タイマー・キャッチ・イベントを使用すると、時間条件を使用してプロセスのフローを制御できます。

詳細は、A.8.2項「タイマー・キャッチ・イベントの概要」を参照してください。

タイマー・キャッチ・イベントには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.5.8.1 実装プロパティ

表B-26では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-26 タイマー・キャッチ・イベントのプロパティ

プロパティ	説明
期限タイプ	タイマー・キャッチ・イベントで、指定日または指定した間隔に基づいてプロセス・インスタンスを作成するかどうかを決定します。 日付: タイマー・キャッチ・イベントがトリガーされる日時を指定できます。日時は次の書式に従って指定します。 day/month/year hour:minute PM/AM 間隔: タイマー・イベントでイベントのトリガーを待機する間隔を指定できます。次の書式に従って、月、日、時間、秒を指定します。 <number>M,<number>d,<number>h,<number>s
式モード	式を使用して日付または間隔を定義できます。

B.5.9 エラー・キャッチ・イベント

エラー・キャッチ・イベントは、プロセス・フロー内で発生したエラーを処理するために使用される中間イベントです。

エラー境界キャッチ・イベントには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.5.9.1 実装プロパティ

表B-27では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-27 エラー・キャッチ・イベントのプロパティ

プロパティ	説明
例外	エラー・キャッチ・イベントで実装されるエラー例外を定義します。これはビジネス・カタログに格納されます。
すべてのビジネス例外の捕捉	エラー・キャッチ・イベントですべてのビジネス例外を捕捉する場合に選択します。
すべてのシステム例外の捕捉	エラー・キャッチ・イベントですべてのシステム例外を捕捉する場合に選択します。

B.5.10 メッセージ・スロー・イベント

メッセージ・スロー・イベントを使用すると、他のプロセスまたはサービスにメッセージを送信できます。

メッセージ・スロー・イベントには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.5.10.1 実装プロパティ

表B-28では、送信タスクの基本実装プロパティについて説明します。

表B-28 メッセージ・スロー・イベントのプロパティ

プロパティ	説明
タイプ	メッセージ・スロー・イベントの会話を実装する方法を定義します。会話によって、他のプロセスまたはサービスと通信するメッセージ・イベントのグループの順序を定義します。メッセージ・スロー・イベントは、別のプロセスまたはサービスとの会話を開始したり、前のメッセージ・イベントで開始された会話を続行できます。 可能な値は次のとおりです。 開始: 別のBPMNプロセスまたはサービスを起動します。 続行: 前に起動したプロセスの会話を続行します。

表B-29では、「開始」を選択すると使用できる実装プロパティについて説明しています。

表B-29 メッセージ・スロー・イベントのプロパティ(「開始」を選択した場合)

プロパティ	説明
実装	「実装」ドロップダウン・メニューを使用すると、送信タスクの実装方法を決定できます。 実装なし: 実装を指定しません。 サービス・コール: ビジネス・カタログに含まれるサービスを起動するようにメッセージ・スロー・イベントを構成します。 名前: メッセージ・スロー・イベントによって起動するサービスを決定します。 操作: 起動するサービス内の操作を定義します。 プロセス・コール: 別のBPMNプロセスを起動するようにメッセージ・スロー・イベントを構成します。 プロセス: メッセージ・スロー・イベントによってコールされるBPMNプロセスを決定します。 ノード: メッセージ・スロー・イベントによってコールされるフロー・オブジェクトを決定します。

表B-30では、「続行」を選択した場合の実装プロパティについて説明しています。

表B-30 メッセージ・スロー・イベントのプロパティ(「続行」を選択した場合)

プロパティ	説明
イニシエータ・ノード	会話内のこの送信タスクに先行するメッセージ・イベントを決定します。
入力	メッセージ開始イベントで公開される操作の起動に必要な引数を定義します。
タイプ	イニシエータに定義されているプロセス・タイプが表示されます。このプロパティは読取り専用です。
操作名	このメッセージ・キャッチ・イベントの操作の名前を定義します。この操作名は、このメッセージ・キャッチを起動する他のプロセスやサービスで使用されます。

B.5.11 シグナル・スロー・イベント

シグナル・イベントを使用すると、メッセージと、そのメッセージを待機するように構成されたすべてのプロセスの間で通信できます。

シグナル・スロー・イベントには、複数のBPMNフロー・オブジェクトで共有するプロパティが表示されます。これらのプロパティのリストについては、B.1項「共有プロパティ」を参照してください。

B.5.11.1 実装プロパティ

表B-31では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-31 シグナル・スロー・イベントのプロパティ

プロパティ	説明
イベント	シグナル開始イベントをトリガーするのに使用するイベントを定義します。イベントは、ビジネス・カタログに定義されます。

B.5.12 None終了イベント

None終了イベントは、プロセス内のプレースホルダとして使用されます。

None終了イベントの使用方法の詳細は、A.2.8項「None終了イベントの概要」を参照してください。

B.5.13 メッセージ終了イベント

メッセージ終了イベントは、プロセス完了時に他のプロセスやサービスにメッセージを送信するために使用します。

詳細は、A.2.10項「メッセージ終了イベントの概要」を参照してください。

B.5.13.1 実装プロパティ

表B-32では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-32 メッセージ終了のプロパティ

プロパティ	説明
タイプ	会話の実装方法を定義します。メッセージ終了イベントは会話を続行するようにのみ構成できるため、このプロパティは読取り専用です。
イニシエータ・ノード	会話内のこの送信タスクに先行するメッセージ・イベントを決定します。
入力	同期のプロセスの場合、このプロパティは、開始またはキャッチ・メッセージ・イベントによって定義される操作を起動するために使用される出力引数を定義します。 非同期の場合、このプロパティは、この終了イベントによって定義されるコールバック操作で必要なとる入力引数と出力引数を定義します。
タイプ	イニシエータに定義されているプロセス・タイプが表示されます。このプロパティは読取り専用です。
操作名	非同期プロセスの場合、このプロパティは、このメッセージ・キャッチ・イベントの操作の名前を定義します。この操作名は、このメッセージ・キャッチを起動する他のプロセスやサービスで使用されます。 同期プロセスの場合、このプロパティは、この終了イベントに先行するイベントの操作を定義します。開始イベントまたはキャッチ・イベントが該当します。

B.5.14 シグナル終了イベント

シグナル終了イベントを使用すると、メッセージと、そのメッセージを待機するように構成されたすべてのプロセスの間で通信できます。このメッセージは、現在のプロセスが終了したプロセスと通信します。

B.5.14.1 実装プロパティ

表B-33では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-33 シグナル終了イベントのプロパティ

プロパティ	説明
イベント	シグナル開始イベントをトリガーするのに使用するイベントを定義します。イベントは、ビジネス・カタログに定義されます。

B.5.15 エラー終了イベント

エラー終了イベントは、エラー状態が原因でプロセスを終了する場合に使用します。

詳細は、A.2.9項「エラー終了イベントの概要」を参照してください。

B.5.15.1 実装プロパティ

表B-34では、「実装」エディタから編集できるプロパティについて説明します。

表B-34 エラー終了イベントのプロパティ

プロパティ	説明
例外	エラー・キャッチ・イベントで実装されるエラー例外を定義します。これはビジネス・カタログに格納されます。

B.5.16 強制終了イベント

強制終了イベントは、即時にプロセスを停止するために使用します。強制終了イベントに到達すると、プロセスは即時に停止します。

詳細は、A.2.11項「強制終了イベントの概要」を参照してください。

B.6 測定マーク・プロパティ

測定マークを使用すると、プロセス内の特定の位置、またはプロセスの特定のセクションにおいて、タイプが測定のビジネス・インジケータを測定できます。次のタイプの測定マークがサポートされています。

• 「測定の開始」マーク

• 「測定の終了」マーク

• スナップショット

表B-35 測定マーク・プロパティ

プロパティ	説明
名前	この測定マークの名前を定義します。
説明	この測定マークの説明をオプションで指定します。
タイプ	測定マークのタイプが表示されます。このプロパティは読取り専用です。
ビジネス・インジケータ	この測定マークに割り当てるビジネス・インジケータを定義します。 詳細は、12.9項「ビジネス・インジケータおよびカウンタ・マークの使用」を参照してください。

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B.7 シーケンス・フローのプロパティ

シーケンス・フローでは、プロセス内で作業が実行される順序(シーケンス)が定義されます。次の項では、Oracle Business Process Composerを使用して編集できるシーケンス・フロー・プロパティについて説明します。

B.7.1 デフォルト・シーケンス・フロー

表B-36では、デフォルト・シーケンス・フローのプロパティについて説明します。

表B-36 デフォルト・シーケンス・フローのプロパティ

プロパティ	説明
名前	このシーケンス・フローの名前を定義します。この名前は、プロセス図のシーケンス・フローの横に表示されます。
説明	このシーケンス・フローの説明を指定します(オプション)。説明を追加すると、プロセスがわかりやすくなります。

B.7.2 標準シーケンス・フロー

表B-37では、デフォルト・シーケンス・フローのプロパティについて説明します。

表B-37 標準シーケンス・フローのプロパティ

プロパティ	説明
名前	このシーケンス・フローの名前を定義します。この名前は、プロセス図のシーケンス・フローの横に表示されます。
説明	このシーケンス・フローの説明を指定します(オプション)。説明を追加すると、プロセスがわかりやすくなります。

B.7.3 条件シーケンス・フロー

表B-38では、デフォルト・シーケンス・フローのプロパティについて説明します。

表B-38 条件シーケンス・フローのプロパティ

プロパティ	説明
名前	このシーケンス・フローの名前を定義します。この名前は、プロセス図のシーケンス・フローの横に表示されます。
説明	このシーケンス・フローの説明を指定します(オプション)。説明を追加すると、プロセスがわかりやすくなります。
条件	この条件シーケンス・フローの評価に使用する式を指定します。式を定義するには、「編集」をクリックして式エディタを起動します。 条件シーケンス・フローの評価順序を構成する方法の詳細は、B.4.1項「排他ゲートウェイ」を参照してください。